
毎日、毎日、午後になると株価が動かなくなる。
「べた凪」とは株価が動かないし、出来高も増えない・・・ひたすら横ばいが続く相場だ。
もちろん売買代金も減少するが、気になるのは「べた凪」が毎日の午後に起こっていることだ。
一日の取引時間は「ザラ場」と呼ばれ、売りと買いの「板」に新規の売り買いが入って成立する。
なので、新規の売買注文が入らない限り約定が成立しないので、値段が動かない「べた凪」が生じる。
問題は、なぜ? 毎日毎日、午後の市場が「べた凪」になるのかだろうか?
一日の売買プレーヤーのリズムは大体決まっている。
午前の寄り付き時は様々なプレーヤーの売買が発注される。
前日のNY市場の動きを受けて、東京市場の朝は先物売買でNY引け値にサヤ寄せする所から始まる。
これは証券自己やCTAやヘッジファンドなどのプレーヤーが前日のポジションを調整することから生じる。
年金運用者も朝のバスケット取引で、多くの銘柄の売買の決め商いをする。
もちろん、個人投資家もその日のトレンドを想定してポジションを取る。
その後10時半ごろまでその日のトレンドを見極めたり、新たに仕掛ける売り買いが発注される。
そして、午前の売買が11時半に終了する。
昼休みに国内年金などの投資家からバスケット売買が発注される。
このところでは、あまり大きな売買が発注されていないようだが、個別銘柄で発注する場合もある。
そして、2時以降は引け値を巡って投信の売買が発注され、思惑的なCTAやヘッジファンドの売買が出てくる。
3時の引け値に向って売買するのは、引け値を有利にしたいと思っているCTA・ヘッジファンドか、新規買いや解約売りが出てきた場合の投資信託が中心だろう。
従来なら引け値に向けて日銀のETFやREIT買いが入ったりしていたが、現在ではほとんど売買がない。
また、国内年金も基本的にV-WAP(加重平均価格)で売買するので引け値に偏った売買はしない。
・・・と考えると、だんだん分かってくる。
「午後のべた凪」は日銀、さらに国内投資家、年金や投信など国内プレーヤーが動いていないという証拠になる。
実需の売買が減少しているため、ヘッジファンドやCTAも動きにくくなっているのではないだろう。
積極的にショートで仕掛けたり、ロングでじっくり仕込む投資家がいなくなっているのかもしれない。
日銀や国内年金に100兆円を越える流通株式を吸い上げられ、市場の流通性が減少し、売りも/買いも出しにくい市場になっていると書いた。
まさに市場の流通株式が吸い上げられたことで、ボラティリティが他国に比べて低下し、底堅い反面、動きが鈍い市場になっていると考えられる。
今後、GPIFが一段と国内株式ウェートを上げるとは考えにくく、日銀がさらにETF買いを追加してくるとも考えにくい。
投信では日本株よりも米国株に資金が向かっているので、投信資金は増えているにもかかわらず国内株ファンドは低調だ。
どうにも八方ふさがりな日本市場で、これが「午後のべた凪」の不都合な事実かもしれない。
でも、逆に考えれば、誰か巨大な投資家が日本株に参入したら、売り物が少なく、株価がぶっ飛ぶ可能性もあることにも注意が必要だ。
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