
ある株式評論家が「株は名目成長に比例して上がる、インフレで名目成長率が上がれば株価も上がる。インフレが長期化すれば株高も続く」と言っている。
確かに名目経済成長と株式時価総額は連動する傾向がある。
名目成長が株高につながるのは事実だろう。
でもだからと言って「インフレが続けば株高も続く」とはいえない。
インフレで金利が高騰し株価が暴落した事は、歴史を見れば多く投資家の脳裏に残っている。
この経済の名目成長と株式時価総額に着目したのはバフェット氏だった。
上のチャートは米国のバフェット指標、株式時価総額➗名目GDPだが、ここ数年で急上昇している。
2025年にはこのバフェット指標が200%を越えてきた。
株式時価総額が名目GDPの2倍に達している。
これは株価上昇率が名目成長率以上に急激に高まった(株式上昇率>名目成長率)ことを意味する。
確かに名目成長は株式上昇の大きな要素だが、現状では株式が高すぎる、将来の名目経済成長を織り込みすぎていると言える。
日本バフェット指標と日銀バランスシート

日本のバフェット指標が上のチャートだ。
同じように日本の株式時価総額➗名目GDPの推移を示している。
米国の事例と全く同じで、この指標がどんどん上昇し、200%を越えてきた。
日本は長期のデフレ環境からインフレへの転換で、バフェット指標が急速に上昇したわけだ。
特にここ1年の上昇が凄い!
4月に150%割れをしたが、そこからわずか7ヶ月で200%を優に超えた。
この事実をどう見るのだろか?
一つの見方は「AIやITの急速な進歩が将来の名目成長をどれだけ加速化させるのか?」
AIが社会に浸透し、企業の生産性を爆発的に向上させ企業利益が爆発的に伸びるとしたら、企業部門から個人部門に影響する形で経済全体の名目GDPにもプラスになる。
しかし、AIブームにはプラス面とマイナス面があるので、社会全体でどれだけプラスになるかがポイントになるだろう。
もう一つの見方は「金融市場の流動性がどうなるか?」
バフェット指標のチャートには、日米それぞれの中銀バランスシートが載っているが、世界中の中銀のバランスシートが縮小に入っている。
FRBはむしろ量的引き締めの行き過ぎを警戒するぐらいだ。
実際の金融市場では中銀マネーに数倍のレバレッジをかけて流動性が増えている。
この過剰とも言える流動性がこのバフェット指標を持ち上げてきたといえるかもしれない。
いずれにしても、評論家が言うように「インフレが株価を上げる」と単純には言い切れない。
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