IMM円投機ロングポジション

1カ月ほど前、米国のIMM円投機ポジションが急速にロングに傾いたとブログに書いた。
その後、複数の評論家がこの「円投機売り」についてコメントしていたが、その言い分は「IMMで円投機買いが過去最高水準まで増加した、投機買いがたまると将来の円売り要因になる、だから、為替は円安になる」ということだった。
ちょっと違和感を感じた。
第一に過去最高水準の円ロングが何を意味するのかということ。
IMMポジションが実際の為替市場の規模からすればわずかでIMMポジションが為替水準を決定するわけではないが、ヘッジファンドなど投機筋が何を考えているを知るには需要な数字だ。
この過去最高水準の円ロング、筆者には過去ないぐらいの「強い意志」を感じている。
投機筋が本気で円ロング戦略を取り始めたと見ている。
第二に急激に円ロングを積み上げたため、円買い期間がまだまだ短いこと。
ヘッジファンドとはいえ、そんなに売り買いポジションを細かく切り替えることはしない。
経済環境を顧慮しリターンの期待値を考えてポジションを取るので、通常、数か月以上の期間で為替トレンドを読んで動く。
円ロングポジションが激増したのが2月後半なので少なくとも5月ぐらいまでの期間でトレンドを読んでいるはずだ。
とうわけで、今回の投機筋の円ロングは腰の入ったポジション取りのように見える。
一部評論家のように、ポジションが溜まったからといってすぐに反対売買を期待したポジションを取るのはリスクが高いと思う。
IMM投機筋ポジションをもう少し分析してみたい。
IMM円投機ネットポジション

上のグラフはIMM円投機のネット(差引)ポジションだが、ポジションの振れ幅を過去の標準偏差で示した。
ネットポジション平均値と、それに∔標準偏差を加えた上限値として、-標準偏差を引いた下限値として線を引いている。
現在のネットポジションは12.2万枚のロングで上限値を大きく上回っている。
これはロングが増えたのと同時に、円ショートが1/14の12万枚から大きく減少し、3/18直近値では4.1万枚まで減少したことも多くに影響している。
これは投機筋は円売りに興味がなくなったことを意味している。
日本の評論家は「円安、円安」と声を大きくして言う。
「円安でないと株が上がらないから円安」と念仏のように唱えれば株が上がるとでも思っているようだ。
数字を冷静に慎重に呼んで行くと、ヘッジファンドが用意周到に円ロング戦略を実行しようとしているように感じる。
ロングポジションが過大だからと言って、すぐに反対売買を期待して円安に賭けるのはやめた方が良いと思う。
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1カ月ほど前、米国のIMM円投機ポジションが急速にロングに傾いたとブログに書いた。
その後、複数の評論家がこの「円投機売り」についてコメントしていたが、その言い分は「IMMで円投機買いが過去最高水準まで増加した、投機買いがたまると将来の円売り要因になる、だから、為替は円安になる」ということだった。
ちょっと違和感を感じた。
第一に過去最高水準の円ロングが何を意味するのかということ。
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投機筋が本気で円ロング戦略を取り始めたと見ている。
第二に急激に円ロングを積み上げたため、円買い期間がまだまだ短いこと。
ヘッジファンドとはいえ、そんなに売り買いポジションを細かく切り替えることはしない。
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円ロングポジションが激増したのが2月後半なので少なくとも5月ぐらいまでの期間でトレンドを読んでいるはずだ。
とうわけで、今回の投機筋の円ロングは腰の入ったポジション取りのように見える。
一部評論家のように、ポジションが溜まったからといってすぐに反対売買を期待したポジションを取るのはリスクが高いと思う。
IMM投機筋ポジションをもう少し分析してみたい。
IMM円投機ネットポジション

上のグラフはIMM円投機のネット(差引)ポジションだが、ポジションの振れ幅を過去の標準偏差で示した。
ネットポジション平均値と、それに∔標準偏差を加えた上限値として、-標準偏差を引いた下限値として線を引いている。
現在のネットポジションは12.2万枚のロングで上限値を大きく上回っている。
これはロングが増えたのと同時に、円ショートが1/14の12万枚から大きく減少し、3/18直近値では4.1万枚まで減少したことも多くに影響している。
これは投機筋は円売りに興味がなくなったことを意味している。
日本の評論家は「円安、円安」と声を大きくして言う。
「円安でないと株が上がらないから円安」と念仏のように唱えれば株が上がるとでも思っているようだ。
数字を冷静に慎重に呼んで行くと、ヘッジファンドが用意周到に円ロング戦略を実行しようとしているように感じる。
ロングポジションが過大だからと言って、すぐに反対売買を期待して円安に賭けるのはやめた方が良いと思う。
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