株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

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株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版の「株式需給の達人(おもしろ相場格言編)」を出版しました。
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株式投資の基礎

NYダウの急上昇の意味

S&P500 グロース/バリュー相対株価
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NYダウが5万ドルを越えた。
年初来の上昇率では、NYダウ+4.2%に対してS&P500+1.2%、NASDAQ−0.9%と明暗がくっきりしている。
日本でも同様でTOPIX+8.5%、日経平均+7.7%とTOPIXの上昇率が大きい。

この現象は二つの意味で重要だと考えている。

一つは、以前から注目してきた「グロース/バリュー相対株価(GV相対株価)の反転」

昨年11月のブログでNASDAQを中心としたA I関連株やGAFAMへの集中物色が行き過ぎたのではないかと書いた。
当時は、米国ではAIやIT関連の大型株が集中的に買われ、GV相対株価が大きくグロースに傾いた。
日本でも同様の現象が起こり、半導体株が大きく影響する日経平均が急上昇し、NT倍率(日経平均➗TOPIX)が10月末に15.7倍まで急上昇した。

このAI関連集中物色がピークに達したのが昨年10〜11月で、その後、出遅れた景気敏感セクターなどが相対的に買われる動きになった。
この「集中物色の反動」がNYダウのような伝統的優良株、さらには日本でも景気敏感株の上昇につながったと言える。

もう一つは、このNYダウ上昇の「ファンダメンタルの裏付け」

下の一覧表は、各株式指標の12ヶ月先予想EPSを比べたものだ。
Q/Qで3ヶ月前との伸び率を計算している。

特に12月期の決算発表が続く中、NYダウのEPS伸び率が突出して高くなっている。
NYダウは3ヶ月で12.7%の増加とEPSの伸びが一番高い。
PERはNYダウ21.6倍、S&P50021.75倍、NASDAQ23.25倍と、ほぼ同水準でNYダウのPERが特に割安というわけではないが、短期に伸び率が一番高いところが評価されている。

NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
2026年2月2370.612.7%318.73.8%1015.66.2114.84.6%
2026年1月2110.90.8310.62.5986.17.2111.210.9
2025年12月2108.81.6309.315.3978.721.4111.339.5
2025年11月2103.21.8306.917.2956.125.8109.837.7
2025年10月2094.91.5302.915.0919.619.3100.324.3
2025年9月2075.9-1.4268.30.8805.83.979.7-2.7
2025年8月2065.8-2.4261.8-2.8760.0-4.179.7-4.6
2025年7月2064.41.7263.43.7770.83.780.7-2.6
2025年6月2104.4-3.5266.3-2.4775.8-3.381.9-8.3


というわけで、AI関連IT関連への集中物色の反動局面で、EPSの伸び率が高まっているNYダウが選ばれている。
目先はこの傾向が続きそうだ。



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トランプの国家主義(5)共産党100年計画をつぶす?

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トランプは予想不能と表現する人たちも多い。
確かにその言動は不安定で、欧州に追加関税をかけると言ったりやめたり、カナダを米国に51番目の州にすると言ったりする点を懸念する人は多い。

でもホントにトランプがトップダウンで一人で全てを決めて、バンス、ルビオ、ベッセント、へグセス、ラトニックなどの重要閣僚が盲目的に従っているのだろうか?
トランプはブラフや脅しを連発するのでホントの狙いがどこにあるのかわかりにくい。
でも重要閣僚の人たちの発言を聞いていると、米国の20年30年単位の戦略があってそれに基づいて動いているのではないかと感じることも多い。


長期的な中国の「覇権」を阻止する。

2000年頃まではトリクルダウンと言われ、中国でも先進的な人たちが資本主義的に動いて大きく発展させる、その後、一般社会に資本主義や民主主義が浸透していくと期待されていた。
欧米的な資本主義が進み、民衆には民主的な価値観が広がり、結果として、中国は欧米民主主義社会に近づいて行くと見られていた。

ところが現実は違った、と認識されたのは2010年頃、江沢民、鄧小平、胡錦濤の時代から習近平の時代に変わった頃だ。
欧米知識層を中心に、中国共産党は政権獲得から100年目の2049年までに世界制覇を狙う、中国が世界の覇権国家になるという戦略目標が明確に意識されるようになった。

こうなると、欧米企業は中国企業を支援し技術指導し、資本も中国に投下してきたことが間違いだったと気づくようになる。
異質な敵に塩を送って強大化させたに過ぎないことに気がついた。
2010年以降、欧米指導者層は対中国戦略を360度転換し、長期的に中国を封じ込める戦略を進めるようになった。

この欧米指導者層が実のところ誰だかよくわからない、でも、トランプの背後にもこうした長期的な戦略を担う人たちがいるような気がする。


こうした空想をもとに、地球儀をグルっと見回してみる。

①トランプ・モンロー主義を展開する。
米国は地球の西半分を勢力圏にする、ということは、中国を東半分に抑え込むことでもある。
一帯一路を南米に広げている中国を南米大陸から徹底的に排除する、それがベネズエラへの軍事介入だし、パナマ運河の米国領有、さらにはグリーンランドの領有意図(あるいは米勢力圏に組み入れ)という行動に繋がっている。

②中国を東半球の東西南北の領域内に抑え込む。

まずは中国の東出口(太平洋)だが、ここには日本列島、南西諸島、台湾、フィリピン諸島がある。
これらの島々を中国領にしないと、中国海軍が自由に太平洋を侵略することはできない。
中国にとっては第一列島線、第二列島線になるわけだが、米国にとってはここをモンロー主義の境界線として防衛する必要がある。
日本に対して軍事力強化の要求は格段に強まるはずで、NATOと同等のGDP5%の軍事予算を要求してくるかもしれない。

次に西出口(地中海、大西洋)は、中東地域にイスラエルがあり、ヨーロッパにNATOがある。
この同盟国の軍事力を徹底的に強化することで、中国・ロシアの侵略を阻止でしようとしている。
そのためにNATOにはGDP5%の軍事予算を要求するなど厳しく対応しているが、NATOの軍事力を格段い引き上げることが中国・ロシアの欧州侵略を防衛することだと意図しているのかもしれない。

次に南出口(インド洋)だが、ここは中国の一帯一路の最重要地点が並んでいる。
一帯一路は東南アジア、インド、イランなどの国を影響下に入れる軍事外交戦略だが、これを止める必要をみているのかもしれない。
この地域の中国をどう止めるか具体的に見えていないが、インドがキーを握るのかもしれない。

北出口(北極海)は中国とロシアの出方次第ではあるが、地球温暖化とともに北極海の重要性は増しているし、すでに中国・ロシアで開発が進んでいる。
という意味で、グリーンランドは米国の軍事戦略には欠かせない存在となる。
だから、トランプが異常な執着心でグリーンランドに要求しているのはこうした背景だろうと思う。

トランプを警戒する日本のある評論家(東大教授)は「トランプは沖縄を習近平に差し出す」懸念があると指摘しているが、それはあり得ないと思う。
トランプがモンロー主義を貫徹するには、東と西半球の「4つの境界」を防衛することが最大の課題になるからだ。
西半球の「4つの境界」の防衛強化が米国の長期戦略に合致する。


中国の世界覇権の目標2049年まであと23年しかない。
日本列島は中国の東出口として米国の対中国政策の要であり、高市政権の役割は大きい。
トランプ、米国の長期戦略、習近平、中国100年計画、台湾やフィリピンとともに「大国の思惑の中軸」に位置することになる。
という意味では、今回の選挙結果は大きな影響を持つと思う。



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トランプの国家主義(4)世界的な軍拡の影響

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トラップがNATOへの関与を減らすとともに、軍事支出を対GDPで5%にするように指示した。
欧州諸国はGDPの5%、日本はGDPの2%・・・などなど。
世界全体で軍事支出がどうなっていのだろう?

G20国の合計GDPは86.9兆ドルだが、2024年で軍事費の合計は2兆7180億ドルと言われ、GDPの3%程度が軍事費で使われている。
2024年の軍事費トップは米国9160億ドル、中国2960億ドル、ロシア1090億ドル、インド836億ドル、サウジアラビア758億ドル、英国748億ドル・・・と続く。
トランプは今年2026年の軍事予算を1.5兆ドルにすると言っているが、今後、この世界の軍事費が5%まで上昇していくと、4兆ドルを軽く超えていくことになる。


通常の平和な世界では、軍事費を使い生産した軍備は常に在庫でしかない。
戦争がない限り使われることがない在庫、しかもその在庫は毎年お金をかけてメンテナンスされ時間が経てば更新されていく。
古くなった軍備は武器商人によって国際市場で売却され、新しい性能の高い軍備に更新される。
古くなったマシンガンやミサイルなどは市場を通じて途上国に買われていく。
これらの武器がアフリカ等の地域紛争で使われるという構図だ。
先進国の軍拡が途上国の紛争を増やすというのは悲しい因果関係だろう。

在庫としての軍備は維持メンテナンスにもコストがかかり、さらに軍備を増えればそれを扱う人員も増えていき一段とコストが増え、多くの国で軍事費の増大は経済を圧迫していく要因になるだろう。


ベルリンの壁が崩壊し、世界で軍事費を削減する「平和の配当」が世界の株価が上昇したたことがあったが、現在はその反対「逆・平和の配当」という状態になっている。
このまま、主要国で軍事費が増え続けると、あくまで長期的にだが、世界経済の圧迫要因になっていく可能性もありそうだ。

軍事費であれ、何であれ、政府がお金を使っている間は経済にプラスになるのだが、それがGDPの5%などの限界点に達すると維持費と買い替え費用で経済を引っ張る要因になる。
これは数年後には顕著になるのではないかと危惧している。



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トランプの国家主義(3)トランプ流地球の分け方

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トランプは自らのモンロー主義を「ドンロー・ドクトリン」と呼んだ。
上の地図は地球を北極星の方向からみたものだが、この地図を見るとトランプの意図がよくわかる。

北極点を中心にして右半分が「東半球」、左半分が「西半球」。
トランプの「ドンロー・ドクトリン」では米国はこの「西半球」を自分の領域だとした。
右半分の「東半球」には欧州、アジア、中東が含まれ、中国とロシアとEUで領域を分けろということなのだろう。

グリーンランドは普通の世界地図では分かりにくいが、この北極点中心の地図では「東半球」と「西半球」の中継地点にある。
今後の温暖化で北極圏の氷が融け船舶の通行が自由になってくるとしたら、ロシアの存在が非常に大きくなる、そして、中国もロシアと組んで北極圏の資源開発に乗り出してくる。
彼らをくい止めるためには「グリーンランドがデンマークでは力不足」なのだろう。

当事者であるデンマークとの議論がどう進むかは分からないが、最終的にグリーンランドを「米国海軍の重要地点とする」ところまでは合意するだろう。
そこが抜けると、トランプ流地政学は成り立たないからだ。


ここ10年ぐらい、中国が一帯一路を拡大解釈してアフリカと中南米に巨額資金を投じて港湾などのインフラを作り影響力を拡大している。
中南米における中国の影響力を徹底的に排除する、そのためには反米の過激な国をひっくり返す、太平洋と大西洋をつなぐパナマ運河を米国が支配する・・・同じ一本の線上にある。
これを「逆アヘン戦争」の名の下に行動する、これが現在の米軍だ。

おそらく問題は過度にリベラルなカナダなのだろう。
カナダもこの地図では重要なポジションを占める。
カナダがリベラルな欧州と米国の間に挟まってくるが、カナダの政治体制が選挙によって変わるまで待つか、あるいは、突き放すだけではなく欧州とカナダに対して何らかの戦略的方向を出してくるのか、よく分からない。

いずれにしても「北極から見た地図」がトランプの本音を示しているような気がする。




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トランプの国家主義(2)逆・アヘン戦争

USA














トランプがベネズエラを軍事攻撃し、マデュロ大統領と夫人を拉致し米国内で裁判にかけるという。
かつて1840年代、英国がインドで栽培したアヘン(ケシ)を中国に持ち込み大量に販売した。
当時の清朝廷は国内の蔓延を防ぐため禁輸にしたが、これを問題として英国は中国に軍事侵攻、香港を99年間奪い取った。
今回のトランプの行動は、1840年代の英国とは全く反対の、逆・アヘン戦争ではないかと思う。


トランプは度々麻薬について過激な行動を取ってきた。
特に問題としたのが合成麻薬のフェンタニルで、原料の生産地中国を非難し、中国の原料からフェンタニルを精製するメキシコを高関税をかけた。
しかし、ベネズエラはフェンタニルには関与していない。
にもかかわらず、ベネズエラ船を爆撃し100人以上の死者を出し、麻薬を理由に首都を攻撃し80人の命を奪った。

この逆・アヘン戦争は拡大する可能性がある。
麻薬の密輸を問題にするならば、中南米諸国(コロンビアなど)も攻撃対象だし、メキシコに対しても中国に対してもフェンタニルを口実に軍事行動が取れることになる。
だとしたら、今後数年間にわたって国際社会は不安定になる。


おそらくトランプの米国はもう国際法を全く気にしていないし米国議会も無視する。
彼の頭の中では、国家資本主義的な中国やロシアに対抗する唯一の方法だった、民主的なアプローチは効果がないと考えているのだろう。
アメリカ自身が国家主義を指向し、軍事力で他国を圧倒する。
カリブ海の米国は、まるで南シナ海の中国みたいだ。

国際法は明文化されていない、その持つイメージも西欧のような民主的国家とロシアや中国の権威主義国家では大きく違う気がする。
中国は台湾に攻撃しても国際法に準拠していると主張するだろうが、アメリカがベネズエラを攻撃すると国際法違反と主張し、色々な意味で使い分けている。

トランプが米国を民主主義から国家主義に変えてきたが、それは現代のグローバル社会では国家主義でないと中国やロシアに勝てないとトランプが考えたということだろう。
世界は軍事力によるパワーポリティクスの時代に入ったのかもしれない。




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トランプの国家主義(1)軍事力パワーポリティクス

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トランプが米大統領に就任して合計5年が経つ。
その間、トランプのやった事は、①リベラル派の徹底的な排除、②国家資本主義への転換、③米国第一の安全保障に集約されるのではないかと思う。

気候変動をウソと言いCO2削減を無視、国連や国際機関を軽視し拠出金も滞納、不法移民の国外追放を強行、ある意味、人権も無視した。
国家資本主義アプローチは米製造業を復活させるために同盟国に巨額投資を求め関税で貿易赤字を管理する。
米国第一の安全保障では、モンロー主義的なアプローチでNATOへの関与を削減し、国家中心主義の中国やロシアとの関係を一定維持する。


評論家は「新自由主義から国家資本主義へ」と転換したと言う。
新自由主義的グローバリズムを否定し、米国が中心とする外交関係を作り直し、相互関税を武器にしてサプライチェーンを再構成、多くの分野でトランプ政権が全面に出る。

だけど、このトランプの中心には安全保障=軍事力があるような気がする。
ミサイル、戦闘機・爆撃機・軍艦・空母・潜水艦を作る製造能力の増強、鉄鋼や基礎素材・半導体や情報機器のサプライチェーンの国内への回帰、軍事力と軍備の再生産システムを自国を中心に作り上げようをしているように見える。


米国製造業は、1980年代に日本の製造業に負け、中国が国際舞台に戻った2000年代以降中国の圧倒的な製造業に負けた。
それに輪をかけたのが、グローバル化、世界規模の最適な生産システムだったといえる。
その結果、米国製造業は弱体化、かつて世界を牛耳ってきた鉄鋼や化学などの基礎素材、自動車や家電などの製造業も小さくなった。

一方、グローバル化によって米国はITサービスをはじめ強い分野に特化し大成功を収めている。
しかしこと軍事力と軍備の再生産体制は素材や部品を海外企業を頼らざるを得なくなり、安全保障上のリスクが高まってしまった。
これを根本からひっくり返そうとしたのがトランプ政権だと思う。

米軍がベネズエラの軍事侵攻した。
ここにトランプの考え方が集約しているような気がする。
ソフトパワーから、軍事力を中心とするハードパワー・ポリティックスへと変わる。



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米国株の「バリュエーションの壁」(3)NYダウは突破できる?

NYダウ益回りと米10年金利
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NASDAQ100は「バリュエーションの壁」をすでに突破している。
主要大型株500銘柄で構成されるS&P500は「バリュエーションの壁」を突破してはいないが、EPSを伸ばし、9月FOMC前で長期金利が低下したので上値余地が広がっている。
しかし、伝統的優良企業中心のNYダウは、AI関連株や巨大ITサービス株のような長期成長力に欠けているので「バリュエーションの壁」を抜けていない。

上のグラフは、NYダウの益回りと米10年債利回りを比較したものだ。
新型コロナ禍から経済が正常化する中で、FRBが急激に金利を引き上げ、しかも株式が上昇(=益回りは低下)したので、益回りと利回りが急接近してきた。
NYダウは伝統的な米国を代表する優良株が中心なので、成長性が高いNASDAQのように「バリュエーションの壁」を突破するのは簡単なではない。


9月FOMCの25bp利下げはNYダウのバリュエーションにもポジティブだ。
しかし、1年先EPSの伸び率を見ていると、9月中旬にジャンプアップしたNASDAQとS&P500に比べて伸びていない(下のグラフ参照)。

NYダウと予想EPS
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9月19日の1年先予想EPSは2092ドルで、4月に相互関税が実施された時の予想EPS2116ドルから若干ながら減少している。
9月のEPSが大きく上方修正されたNASDAQやS&P500に比べて大きく見劣りする。
成長性の高いGAFAMなどに比べて相互関税によるコスト高が効いているのかもしれない。
利下げはポジティブなもののEPSの伸びが弱い、これをNYダウがどう織り込むかだろう。


NYダウの益回りは4.62%とが米10年債利回り4.13%ともう少し余裕がある。
益回り4.62%はPERで22.1倍で割高圏にあるが、現在PER24倍程度が「バリュエーションの天井」と見ている。
NYダウがPER24倍以上に上昇するには、「一段の長期金利の低下が必要条件」だろう。



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為替と金利差の「ワニの口」が閉じられるか?

日米2年金利差長期202509
















金利差は、物語ではなく、リアルが投資採算だ。
為替をトレードする人には金利差は常に大きなリターンを生む重要な要素となる。
日米2年金利差はピークの2023年には5%あったので、2年米債を買い円債を売ると年5%というリターンが得られた。
しかし、現在の2年金利差は2.6%、米債買い/円債売りのリターンは半減してしまった。
それでも、米債買い/円債売りが2.6%とわずかにしてもリターンを上げるポジションであることは変わらない。

為替の変動が1年間全くないとしたら、投機筋は米債買い/円債売りを選ぶはずだ。
しかし、為替は常に大きく変動する可能性を秘めている。
金利差が縮小してきている現在、相場の変動性をどう見るかが為替の決定要因になる。


過去の金利差と為替レートの動きを見ると、金利差が縮小している局面、2008〜09年は120円/ドルから80円/ドルへと大きく円高に、2019〜20年は115円/ドルから10円程度の小幅な円高になった。
いずれにしても、金利差が縮小する時、変動期待が生じると大きく円高に振れ、そうでないと小幅ながらも円高になる。

今回、9月のFOMCで利下げが確実視され、10月の決定会合で日銀の利上げも視野に入っている。
そうなると、金利差が縮小する、問題は為替の変動期待がどの程度生じるか?

投機筋は円ロングへと賭けたが、ここ1ヶ月の140円/ドル台後半の膠着相場に耐えきれず、徐々に円ロングを修正してきた。
円ロングが半減している時であり、再び円高を仕掛ける可能性もある。
中銀ウィークとなる今週は為替から目を離せない。


日米2年金利差202509



















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米国株の「バリュエーションの壁」(2)S&P500

USA














株式益回りは会社の買収をイメージするとわかりやすい。
会社を丸ごと買収するには時価総額を全部買う、そして、1年後に税引き後の純利益を受け取ることができる、これが益回り(EPS➗株価)。
長期債利回りは投資元本に対する利息であり、安全資産である債券に投資した場合の利回り。
というわけで、リスクのある益回りは、安全資産の債券利回りよりも高いのが常識だ。

このところ、大型米国株のS&P500益回りが10年債利回りに接近し、株式の割高感が強まってきた。
成長性の高いNASDAQはすでにこの「バリュエーションの壁」を突破しているが、S&P500のような大型株500銘柄の指数でNASDAQのような成長性は難しく簡単ではない。

下のグラフはS&P500益回りと10年債利回りを比べたものだ。
2本のグラフが2024年以降接近しているのがわかる。
S&P500は「バリュエーションの壁」にあたりながら、EPSの成長を織り込み上昇してきた。

SP500益回り202509
















ここ数ヶ月の動きを見てもS&P500の益回りが長期金利に抑えられてきたのがわかる。
しかし、9月利下げの確率が上がり長期金利が4%近辺まで低下し、しかも、9月中旬にEPSが急に増加して、現在は益利回り>債券利回りの状態と安定してきた。

下のグラフがS&P500のEPS(青ライン)と株価指数(赤ライン)の動きだが、株価が先行して上昇してきたので割高感が強まっていたがEPSが突然増加し割高感を緩和させた。
このEPSの伸びの理由はよくわからない、オラクルの決算なのか、それとも半導体株の決算なのか。
それでも、益回りと債券利回りが接近した状況で、長期金利の低下とEPSの増加でS&P500の上値余地を広げた。

今後のS&P500のパフォーマンスもEPSと長期金利が決める。
もしそうでなければ「バリュエーションの壁」を抜けられない。

SP500EPS202509



















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米国株の「バリュエーションの壁」(1)NASDAQの突破

NASDAQ益回り202509
















株価指数の益回りは予想EPSを指数値で割り算したもので、株価指数が今後1年間に何%の純利益を上げるかを示す。
株式投資家が得られるのが益回り%であり、その中から配当に回される分が配当利回り%になる。

一方、10年債利回りはその債券投資家が1年間にもらう利息%だ。
高金利時は、株式に対しても高いリターンを求められ、益回りを引き上げるために株価が下落する。
逆に低金利時は、株式に対しても低い益回りで十分であり、株価が上昇する余地が生まれる。

こうして株式益回り=投資に対する利益と、債券利回り=元本に対する利息はゆるく連動する。
さらに債券投資家が決められた利息を得るのに対して株式投資家が受け取る益回りは不確かで、株式のリスクは債券よりも大きくなる。
そうなると、リスクが高い分高い益回りが要求されることになる。


この投資の常識が「バリュエーションの壁」

だが、すでにNASDAQ指数はこの「バリューションの壁」を突破している。
上のグラフにある通り、NASDAQ100の益回りは3.42%、10年債利回りは4.16%で、益回りが0.74%債券利回りを下回っている。

これは25年の利益ではNASDAQを買えないが、26年の利益が6%程度伸びれば債券利回りと並び、それ以上増益すれば益回り>利回りの状態になる。
投資家は26年の10%増益をイメージして債券より低い益回りのNASDAQを買っている。
この業績成長への確信がNASDAQの益回りを債券利回り以下へと低下させている。


でも本当にこの低い益回りで買えるほど、26年の業績成長に期待できるかは「AIの夢」しだいだ。
NASDAQの中心はAI技術の中核にいるエヌビディアやブロードコム、さらにデータセンター投資で突出するGAFAM各社で長期の成長期待は大きいのだろう。
NASDAQが2年先利益まで織り込むということは、2年先の利益変動で株価が大きく振れる。
足元の利益予想から2年後の成長が予想するので、足元のわずかな変動が2年後の利益を大きく振幅させる可能性がある。
これを映して株価の振幅も大きくなるだろう。

この成長企業のNASDAQに対してS&P500は代表的な大企業500社で構成されているので、米国景気全般、世界景気の動向に大きく影響される。
トランプ関税が実行される景気状況が大きな変動をもたらす、という意味で「バリュエーションの壁」を突破していくのは簡単ではない。

次回はS&P500を中心にして「バリュエーションの壁」を考えてみたい。



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9月FOMC、ドル円の「ワニの口」が再び閉じられるか?

日米2年金利差
日米2年金利差202508
















次の大きなポイントとなるのが、9月FOMCなのは間違いない。

2年債利回りは政策金利に大きく影響されるが、10年債となると将来の景況感が影響してくるので政策金利の変更がすべってではない。
9月初に発表される8月の雇用統計が大きなチェックポイント、その後の米消費者物価やPCE物価統計なのが次のチェックポイントだ。

米財務長官のベッセント氏が、米金利は150bpの引き下げ余地があると発言した。
トランプ政権のパウエル圧力は増すばかりだが、一方、中銀の独立も重要な課題でどうなるかは分からない。


昨年7月に「ワニの口が閉じるか?」というブログが書いた。
「ワニの口」とは、日米金利差とドル円相場がワニの口がガバーっと開くように反対方向に動いたグラフの形だった。
上のグラフでドル円のピーク160円/ドルを付けた時の形がワニの口のように見える。
それから1年経って再び、ワニの口が開いている、日米2年金利差が2.9%と3%水準を割り込む一方、ドル円相場は150円/への円安方向に動いたからだ。

この日米金利差とドル円のグラフの「ワニの口」は円高が一気に進む前のサインになる。
9月FOMC(9/17)で利下げがあるとすれば、2年債利回りは一段と低下する、その場合、日米金利差は2%台半ばまで低下するかもしれない。

現在円を買うと金利差を支払うことになるわけだが、2年金利差が2%ならば、ドル円が3円程度円高に振れれば金利差が相殺され、それ以上円高になれば円買いが収益を上げる。
投機筋が円高/ドル安を再びアタックする状況が出来上がる。
データによって振れる市場だが、より長い目で見れば、「ワニの口」が閉じる可能性、ドル円のXデーになる可能性がある。


IMM円投機ポジション
IMM円投機ポジション202508
















上のグラフはウォッチしているIMM円投機ポジションだが、円ロングが大きく解消されてきた。
一時は18万枚の円ロングが溜まりに溜まったが、その後はドル円の安定期で金利の高いドルを売り/金利の低い円を買う(金利差を支払う)のが厳しくなる。
それで徐々に解消が進んできたわけだが、円ロングが7万枚とピークの半分以下まで解消さた。
投機筋の円ロングが解消されて、ドル円の需給がかなり改善されてきたといえる。

9月のFOMCから投機筋が再び仕掛けてくる可能性も見ておきたい。



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米長期金利が決める(2) ユーロ圏の景況感

政策金利
ECBバランスシートと金利202507
















ユーロ圏では、米FRBのペース以上のスピードでECBが金利の正常化を進めてきた。
ECBの政策金利は現在2%レベルまで利下げが進み、ユーロ圏のインフレ目標を比べて整合的な水準まで引き下げられ、金利調整は一巡したかもしれない。
ECBのバランスシートも一時の8兆ユーロを越える量的緩和状態から急速に正常化が進み、現在6兆ユーロと大きく減少してきた。
ユーロ圏では米国よりスピーディに金融の正常化を進んだ結果といえる。


しかし、長期債市場を見ると、なんかちょっと違うという感じがする。
下のグラフはドイツの国債利回り、2年債と10年債利回り、その長短金利差を示している。

ドイツ国債金利
ドイツ国債利回り202507
















上の長短金利差のグラフを見ると、ECBはインフレの鎮静化を見て政策金利を引き下げ、そのトレンドにそってドイツの2年国債金利(青ライン)が低下してきている。
これは政策に整合的で理解しやすい。

しかし長期債、10年債利回り(赤ライン)はこうした利下げ政策に反して上昇している。
独10年債利回りは直近で2.8%と徐々に上昇し、2年―10年金利差(緑ライン)は徐々に広がり1%近い水準にまで拡大してきている。
基本的には長期債市場はグローバルの連動している、これが欧州では逆効果になっている。


米債券市場も長短金利差が拡大してきたが、財政悪化懸念で将来の長期債発行が増加し債券需給を悪化させることを意識している。
その状況下、今年後半の欧州経済は、トランプ関税による輸出採算の低下、中国経済の続く停滞感、防衛費の増加という財政要因による長期金利の上昇という難しい局面に入っていく。

米国の雇用状況の急変、それ以上に欧州経済は厳しい局面がありそうな気がする。



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米長期金利が決める(1)トランプの世界

米長短金利差
米長短金利差10年2年202508
















大幅に下方修正された米雇用統計、これが米景気後退につながるのか、それとも一時的はディップにすぎないのか、世界の株式市場を決めてしまうかもしれない。
景気―業績ー金利は連動しているので、今回は金利、債券市場から眺めてみたいと思う。

雇用統計が公表された8月1日、米債券市場では2年債利回りが20bp低下し3.88%になったものの、10年債利回りは13bpの低下、30年債利回りは4bpの低下に留まった。
その結果、10年‐2年の長短金利差は0.37%と、わずかに拡大した。

長期金利が景況感や債券需給に影響されるのに比べて、短期金利は中銀の政策によって決まる。
今回の雇用統計から9月のFRB利下げを織り込む形で、6カ月~2年の金利が20bp、およそ1回の利下げを織り込んだ。


長短金利差が縮小すると債券市場は一般的に景気鈍化を見ていることになるが、今回とちょっと違う感じがする。
通常の市場ならば景気鈍化で長期金利が低下し長短金利差が縮小し、場合によっては長期金利が短期金利を下回る「長短金利の逆イールド」が発生する。
短期金利が中銀会合で引き下げられるのに対し、長期金利は市場で決まるので先行きの景況感で急低下する可能性があるからだ。

今回は違うかもしれない。
というのはトランプ減税による長期的な財政懸念、トランプ関税による景況感の不透明などが市場に残っているため、投資家はノー天気に長期債をバカ買いすることに躊躇する。

そうなると、長期債利回りが相対的に高止まりしやすい。
新型コロナ禍後は長短金利が逆転し長期の事業資金が借りやすい状態が続き、米企業の業績は一気に回復してきた。
しかし、トランプ政権下で長期金利が高止まりするとしたら、FRBパウエル氏がトランプに罵倒されながら利下げをしても長期金利が思ったほど下がらないということもありえるだろう。

こうした米長期金利の高止まりは、①欧州などの長期金利を相対的に高くし、②株式のバリュエーションを割高にしてしまう。
投資家は世界の金利に目を向けるべきタイミングに来ている。



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日経平均4万円台の投資採算は?

日経平均予想PER
日経平均PER202507
















トランプ相互関税が15%と予想外の水準に決まり、日経平均が爆謄した。
それだけ8/1のトランプ相互関税デーに警戒する投資家が多かったということだろう。
いわば、需給で株価水準が大きく持ち上げられたわけだが、ここからどうなるか?

急激な上昇に驚き、思考停止に陥った投資家も多いと思う。
今までの上昇でタップリと買い持ちしている投資家は余裕でポジションをホールドするだろう。
でも、ここから新規投資を考えている投資家はどうするだろう?


新規投資家は「日経平均4万円で買ってどんな投資採算を期待するのだろうか?」

上のグラフは日経平均のPER推移だが、現在、16.47倍で、5/16の17.2倍以来の高水準だ。
グラフ上で点線水準(17倍)は17倍で、新型コロナ禍で混乱した2020年~2021年を除いて、過去のPER上限水準を示している。

というわけでポイントは二つある、①この4万円水準からPERがさらに上昇するのか?②トランプ関税を乗り越えてEPSが増加していくのか?


最初のポイントは「16倍の日経平均を買って何倍で売るのか?」という視点。

日銀がムチャクチャな金融緩和をした2015年でもPERは17倍が限界だった。
世界的に過剰流動性が発生している現在、当時並みにPERが17倍に上昇すると、EPS2517円×17倍で42800円程度が上限になる。
それ以上を望むのはバブルを期待するのを同じだろう。


次のポイントは「EPSの増加で、日経平均がどこまで上昇可能なのか?」という視点。

トランプ関税を当初25%で織り込んでいたとすると、当初の予想EPSから数%は上方修正されるかもしれない。
EPSが1%上昇修正されると、25円×PER17倍で425円日経平均が上昇する。
しかし、日経平均の予想EPSがどこまで25%関税を織り込んで作られたかは不明。

年初からの日経平均予想EPS推移で確認してみよう。
昨年末の予想EPSは2471円、現在の予想EPSは2517円、予想EPSは4%増加した。
予想EPSは会社予想がベースだが、5月決算発表時には関税の不透明感で予想を出さなかった会社も含めた数字あった。
この点では予想EPSが25%関税を織り込んだ数字とは言えない。

結論として言えるのは「日経平均4万円で新規投資するのは、EPS増加を期待できる場合」だ。
その見通しは、8月上旬までの4-6月期の決算発表で示される。
日経平均EPSが上方修正されればいいい、でもされなかったら4万円台での新規投資は難しい。
大きな分岐点が近付いている。



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参院選⇒政治カオス⇒その先にあるもの

参院選2507























選挙はミズモノと言われるが、精緻な市場調査ができる現在,多少の差があっても予想に近い結果が出てくる。
投資家としては、自公連立の衆参両院での少数政権を考えておくべきだろう。

自民党がどれだけの敗戦になるかは分からないが、選挙予想の最低線とすれば自民24議席、公明7議席合計31議席、自公過半数には19議席も足りないことになる。
予想の中間値とすると、自民33議席、公明10議席、合計43議席で過半数には7議席足りない。

過半数に19議席たりない、あるいは過半数に7議席足りない、これは大きな違いになる。
石破政権はすでに衆議院で過半数を失っているが、参議院でも若干の過半数割れなら議案ごとに部分的な連合を組んで切り抜ける、でも過半数を大きく割り込んだら部分連合も無理だ。


最大の問題は、野党の主張する政策「消費税ゼロ」「社会保険料の大幅引き下げ」「手取りの増加」などを自民党が簡単には飲めないことだ。
自民党幹事長の森山氏は「消費税を死守する」と発言し、国民生活を守ることより税金を守ることを優先させている。
これでは自民党の古参議員層と野党とは完全に「ミズとアブラ」状態だ。

日本の政治は多数を持つ連立内閣も作れず、野党との政策妥協もできす、政策が何も議会を通らない状態になる。
この「政治カオス」が、当面の間、日本株には大きなマイナスとなる。


しかし、この「政治カオス」は大きな分岐点になるかもしれない。
英米型の二大政党制を目指して「小選挙区制」を導入した日本の政治システムの終わり、そして、本格的な北欧型の「連立内閣制」へ動くキッカケになるのではないかと思っている。

日本の選挙制度は「小選挙区」と「比例代表」の組み合わせだ。
「小選挙区」が二大政党制を進め、「比例代表」が多党制=連立制を進めるが、両方の要素を持った日本の選挙制度はあいまいな制度だ。
どちらかというと英米型を指向してきたように思うが、最近の世論は多様化してきているのでとても二大政党制に集約していくようには見えない。
国民の政治参加が進むにつれ、政治意識が多様化し、それが複数政党が台頭させている。

としたら、年度内に石破さんが解散総選挙に打って出ても、基本的に少数政党が乱立する状況は変わらないだろう。
なので実行力のある内閣を作るには、各政党が政策をスリわせて連立内閣で過半数を確保できるかがカギになる。
ヨーロッパ型の連立政権だが、これが日本経済や株式市場の大きな分岐点になる可能性がある。
それで古い体質の自民党が大きく変わる契機になるとしたら、日本も日本株も変わる可能性が出てくる!!!




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トランプ相互関税、米国優良株は試練の時期

NYダウ益回りと長期金利202507
















トランプの相互関税が8月から始まる、交渉余地はあるものの、大方の予想通り導入されるだろう。
日本にとっては厳しい関税となるが、関税に対抗できる各企業の競争力が試されることになる。
同様に、NYダウに採用されている伝統的優良企業も部品などの海外輸入が多く、米国企業とはいえ採算が脅かされる。

下の一覧表にNYダウの1年先予想EPSを示した。
予想EPSのピークは3月2181ドルだが、7月初には2064ドルまで5.3%低下した。
NASDAQやS&P500のEPSの低下は3%に留まっているので、NYダウに採用される伝統的優良株の方がトランプ関税にマイナス要素が大きいと予想されているわけだ。

各株価指数の1年先予想EPSの推移と3カ月変化率
NYダウ Q/Q S&P500 Q/Q NASDAQ Q/Q R2000 Q/Q
2025年7月 2064.45 1.7% 263.42 3.7% 770.83 3.7% 80.72 -2.6%
2025年6月 2104.47 -3.5% 266.36 -2.4% 775.82 -3.3% 81.98 -8.3%
2025年5月 2116.67 -1.9% 269.51 0.3% 792.38 1.7% 83.63 -9.2%
2025年4月 2029.39 3.4% 253.96 -8.5% 743.17 -8.1% 82.85 -4.3%
2025年3月 2181.54 12.0% 272.82 1.0% 802.6 4.9% 89.38 13.7%
2025年2月 2156.93 9.3% 268.66 11.4% 778.95 15.2% 92.11 35.2%
2025年1月 1961.99 -2.8% 277.43 13.5% 808.73 20.3% 86.55 23.1%
2024年12月 1948.6 -3.9% 270.2 12.8% 764.85 19.4% 78.6 13.2%
2024年11月 1973.35 -1.9% 241.21 0.0% 676.11 2.4% 68.11 -5.9%
2024年10月 2017.76 -1.9% 244.52 -0.5% 672.4 -2.7% 70.31 -10.7%

一番上のチャートはNYダウの益回りと長期金利の動きを示したものだ。
米株の戻りが強く、NYダウのバリュエーションも切り上がり、益回りでは5月初の5.1%から低下し7月初現在4.64%と、長期金利4.49%に近づいてきた。
伝統的な優良企業のバリュエーションがここまで割高になったことはない、大型割安株を含んだ指標としては例外的な割高感になっている。

もちろん、米国株市場全体がバブル化すればNYダウ益回りが長期金利の水準を突破していく可能性もゼロではないが、バリュエーションの限界はあるだろう。


ポイントは二つある。

①トランプ相互関税が実施され実際の影響が予想EPSに織り込まれた時、EPSがどうなるか?

ITサービス系の企業はあまり関税の影響を受けないだろうが、伝統的企業は多かれ少なかれ海外依存度が高く影響を受ける。
四半期決算が本格化する7月後半からの予想EPS変化を注目したい。

②7月末のFOMC、8月のジャクソンホール会議、9月のFOMCで利下げの方向性が明確になるか?

今のところ、パウエル氏はトランプの恫喝に対して知らぬ顔をしているが、この夏に関税の影響が明確になってくれば利下げに踏み切る可能性も残っている。
NYダウの益回りが低下に対して長期金利が低下するかは重要な視点だろう。



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日経平均は赤沢さんに期待?

日経平均と予想EPS
日経平均EPS202505

















5月というと企業決算が次々と公表され、予想ベースが前年度から次年度に切り替わる時期だ。
普通なら、予想が足元から1年先に変更されるため、予想EPSが増加しPERも低下する。
でも、今年はトランプ政策により次年度に切り替わっても予想EPSが下がってしまった。
にもかかわらず、市場はトランプ政策とNY市場の動かされ、日経平均は3万7000円台へ上昇した。

これをどう考えたらいいのだろうか?
トランプが軟化し、自動車関税、日本に対する相互関税などを撤廃してくれるから「買い」と期待している人もいるだろう。


こんな時は単純に「株価とEPSとPER」関係を見た方が良い。

予想EPSがピークを付けた今年2月17日から直近の5月16日までの変化を見てみよう。
       日経平均   予想EPS   予想PER
2月17日 39174円  2557円  15.32倍
5月16日 37753円  2186円  17.27倍
変化率   -3.0%  -14.5%  +12.7%

2月からトランプ政策で急落と急騰を見せたが、この間、日経平均は結果として3%しか下落していない。
しかし、その基礎となる予想EPSは14.5%も低下した、この数字も関税がどうなるか決まっていないのでまだ大きく変化する余地がある。
そして、この株価を支えたのが予想PERの上昇、この間12.7%上昇となった。
このPERの上昇が日経平均を支えたのは間違いない。


それではこのPERの上昇をどう考えればいいのだろう?

PERは投資家の期待値で、PERの上昇は将来のEPSの増加期待が反映されている。
EPSの低下は「トランプ25%関税と円高傾向」で自動車セクターの悪化懸念が最大の理由だ。
とすれば、日米関税交渉で自動車関税が引き下げられ円高進行がストップする、そうすれば予想EPSが上方修正される、という期待が投資家にある。

3回目の会談を行う赤沢氏に日本の投資家の期待が集まっている。
それにしても投資家の楽観的な期待が株価に反映されている。
期待通りにトランプの譲歩が得られるのか? 相場の分岐点だろう。



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親子上場の問題(5)NTTは成長できる?

NTT2025










NTTグループの親子上場は解消に向かっている。
NTTドコモを完全子会社化し、そして今度はNTTデータを完全子会社にしようとしている。
しかし、筆者はこのグループ再編は方向違いじゃないかと感じている。

親子上場の解消方向には二つある。

一つは今回のNTTグループのように完全子会社化、親会社の内部に取り込む。
少数株主の持ち分によってグループ価値の棄損を解決することはプラスになる。

もう一つは日立グループのように御三家と呼ばれた子会社の外部売却で「集中と選択」をする。
これは長期的な企業価値を追求するグループの企業戦略で、内部に取り込むだけが親子上場の解消方法ではない。
旧財閥系グループのように子会社によって業態変貌を促進し、子会社が親会社を越えて成長していくパターンも見られた。

鉱山経営から始まり、古河機械金属、古河電工、富士電機、富士通、ファナックと業態変貌しながら発展してきた古河グループは典型的な事例だ。
「ケイレツ」という独自の企業グループを作り上げてきた日本企業は、親子上場を発展的に解消し、戦略的な子会社が独立した経営を行うことで企業成長を継続できた。

KDDIの母体の一つは「第二電電」で、京セラの創業者稲盛和夫氏が創業した会社だ。
通信事業を独占してきた旧電電公社に対して、「第二電電」は通信民営化の中心として設立され通信自由化の流れで急速に成長してきた。
でも、稲盛氏によって作られた京セラの子会社だったが、上場後は完全に独立し、KDD(旧国際電電)と合併して現在のKDDIになった。
いつまでも京セラの子会社では発展できなかっただろうし、完全独立は稲盛氏の考えだったのだろう。


こうした歴史を振り返ると、NTTグループが子会社を吸収合併してグループの内部化したことには疑問を感じてしまう。
NTT自体が政府が33%を保有する政府系の会社で、経営の自由度が制限されている。
こんな組織では移動体通信事業のNTTドコモとシステム・データセンター事業のNTTデータを分離独立させる方が自由に成長できるのではないかと思う。

NTTドコモは通信部門を東西地域会社とともに担うのだが、吸収合併されてから移動体通信では市場シェアを落としている。
スマホのシェアも2020年の37%から徐々に低下し、現在34%になった。
有線電話・通信の東西NTTとのシナジー効果もほとんど見られていない。

NTTデータにしても、官公庁や大手金融の大規模システムは圧倒的に強いが、しかもAIシステムやデータセンター事業をグローバルに展開する時必ずしも親会社NTTとのシナジー効果は明らかではない。
海外展開するばらば企業買収やM&Aが選択肢になるのだろうが、NTTデータがNTTの内部の部門にすぎないので自由にM&Aすることは難しくなる。


親子上場の解消方法としてNTTグループのように何でもかんでもグループ内部に取り込み、少数株主持ち分を買い取る方法だけではない。
日立グループのように「選択と集中」の経営をする方がいいのかもしれない。



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親子上場の問題(4)NTTって反対に向いていないの?

NTT2025










NTTがNTTデータの完全子会社化を発表した。
20年にNTTドコモを完全子会社化して上場廃止、今回のNTTデータの上場廃止で大きな親子上場を解消できる。
でも、筆者には強い違和感が残っている。


第一に、NTTはNTT法で「がんじがらめ」にされている会社だということ。

NTT法によって33.33%の株式の保有が政府に義務付けられている。
NTTの役員人事も政府に「お伺い」を立てて決まるので、いつも東大卒の元官僚みたいな人が取締役会を牛耳っている。

また、この政府持ち分比率を維持しなければならないので「株式交換での買収」も制限されている。
株式交換で企業買収すると買収先の株式がNTT株式になるので、NTTの発行株式が増えてしまい、政府の持ち分が減少してしまうからだ。


第二に日立のような「子会社整理、経営戦略の明確化」が見えないこと。

日立は企業戦略として親子上場の解消を達成したが、それは主要三子会社の売却だった。
日立グループ内の日立電線、日立建機、日立化成の「御三家」をすべてグループ外に売却。
日立は社会インフラ事業やシステム開発事業などへ選択と集中を実行、株価も長期で上昇した。

反対に、NTTは主要子会社のNTTドコモやNTTデータを完全子会社化しグループ内に閉じ込めた。
NTTは経営の自由度が少ない会社なのに通信事業や大規模システム・データセンター事業を内部に閉じ込めてしまった。
これが問題で、子会社が自由に経営できるかが不透明なことだ。


第三にこれらの完全子会社化では「コングロマリット・ディスカウント」を解消できないこと。

株式交換ができないNTTは2兆円以上を使ってNTTデータを完全子会社化する。
これでNTTの時価総額が増えるのだろうか?

NTTドコモを完全子会社化した時、ドコモの時価総額は12.5兆円だった。
NTTデータの時価総額も5.6兆円あり、これをグループ内に吸収するNTTの時価総額は13.9兆円に過ぎない。
ドコモの12.5兆円、データの5.6兆円に対してNTTは約14兆円、これじゃ足し算が合わない。
典型的な「コングロマリット・ディスカウント」に陥る可能性を否定できない。


どう考えても「NTTは反対方向に行ってしまった」としか思えない。
本来なら、ドコモもデータもNTTから切り離し、自由に経営できる環境を与えるべきだったと思う。



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グローバル化の曲がり角(3)「頭脳」と「手足」

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ベルリンの壁が破壊された1990年代以降、一気にグローバル化が進んできた。
「レクサスとオリーブの木」で著者フリードマン氏が、「黄金の拘束服」で伝統的民族的な価値観を持つ国家を縛り付ける、これによってグローバル市場に参加して大儲けすることができると語る。
この「黄金の拘束服」がグローバルスタンダードだ。

しかし、1990年代から2020年代まで続いたグローバル化が、トランプ政策によって曲がり角を迎えているような気がする。
でもちょっと不思議な感じがする。


グローバル化で一番儲けてきたのは米企業でしょ、なんでトランプがグローバル化を否定するの?

確かにアップルやマイクロソフトなどハイテク企業はファブレスで生産を海外に委託し安い労働力をフルに使い、アマゾンなどのEコマース、ウォルマートやファストリなどの消費企業もグローバルサプライチェーンで世界最適生産ー最適販売を実現してきた。

しかし、その結果起こったのは欧米大企業の生産委託が集中した中国、この国が世界最大の生産力を持ってしまったという米国には不都合な事実だった。
委託生産することで中国への技術移転が加速し、中国は単なる機械や製造装置だけでなく半導体やコンピュータ・制御機器などのハイテク産業も急速に成長させてしまった。


トランプ関税は何を変えるのだろう?

グローバル化で一番儲かったのは米国のグローバル企業だろうが、世界最大の生産基地となった中国もグローバル化の勝ち組だった、ここが問題だったのだろう。
トランプ関税によって勝ち組の米巨大IT企業もサプライチェーンの組み換えが要請されているわけだが、彼らはいわば「頭脳」だけを持つファブレス企業(工場を持たない)で、その手足となる生産企業が中国企業群だ。

次の時代でも「頭脳」の企業は新しい価値を創造する、これは変わらない。
米巨大IT企業すべてが次の時代のリーダーとなるのかは分からないが、「頭脳」企業は「頭脳」企業であり続けると思う。

一方、生産委託を担当する「手足」企業は簡単に交替してしまう、トランプ関税はこれを目指してるのだろうと思う。
だからこそ、中国は2025年を最終年とする「製造2025」、2049年に向けた建国「100年計画」を着々と実行してきた。
一部の分野では中国企業が欧米企業並みの台頭、手足企業が「頭脳」企業に変身しようとしている。
しかし、BYDの躍進にしても中国政府の巨額補助金によるところが大きく、補助金抜きでどこまで成長できるかはこれからの問題だ。
BYDは補助金があるうちに世界シェアを高める戦略だろう。


「頭脳」となる巨大IT企業は、サプライチェーンを作り直し復活する。
また、トランプ関税が重くのしかかる生産・流通段階でも多くの革命的な変化が出てくる。
それでも、モノの流れ、資金の流れは米国中心のネットワークと中国中心のネットワークに分断され、両ネットワークはお互いに対立したままなのだろうと思う。
その構造を決めようとしているのがトランプ政権なのだろう。




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親子上場の問題、東証の矛盾(3)

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親子上場問題は「少数株主の権利を守る」点からも東証も気にしている。
投資家は親子上場と聞くと、すぐに「100%子会社にして非上場する」と考え、株価を大きく上昇させると期待する。
でもそうなるとは限らない、ということで「親子上場の問題、東証の矛盾」ブログを2回書いた。

ちょっと間があいてしまったので、2回を要約しておくと・・・
①親子上場は日本の特殊な株主関係だが、必ずしも「悪」とはいえない。
②子会社上場で資金調達ができること、その資金と成長投資に使い企業の業態変貌してきた。
③子会社上場後、資本関係が薄くなってもケイレツがあり強固な企業グループを維持できた。


親子上場は特殊な日本型の企業支配で、子会社を設立し新規事業を開発し、この事業が大型化すると子会社を上場し、その子会社が成長し親会社の乗り越えていくというパターンがよく見られる。
しかし、株主価値から見れば、子会社の上場は企業価値の棄損になる。

簡単な例で見てみよう。

100の価値を持つ親会社から、ある部門がスピンオフし子会社になり、そしてこの会社が成長し60の価値を生む、持ち分50%の上場会社が誕生するとしよう。

上場前は100%株式を保有し「フル連結」ならば、企業価値は合計100∔60で160になる。
しかし上場すると、親会社の価値100∔子会社の価値60-少数株主持ち分(50%)=130となり、グループの価値は160にはならず、少数株主持ち分を差し引かれた130にしかならない。
これが子会社をグループ内にとどめた場合と、子会社を上場させた場合の違いだ。


この逆に親子関係を整理することで企業価値が大きく増やしたのが日立製作所だったと思う。

昔の日立製作所は典型的な連結経営で、御三家と呼ばれた日立化成・日立金属・日立電線をはじめ多くの優良子会社(上場している)を有していた。
このグループ連結経営は、失われた20年と呼ばれた時代、総合型経営のコングロマリット・ディスカウントという問題に直面してしまった。
そこで非効率な連結経営から脱し、子会社の独立を促すとともに企業価値をグループ内で最大化する戦略を取った。
日立化成はレゾナックとして独立し、日立金属も日立電線を吸収合併してプロテリアルとして独立した。
この子会社独立で日立本社は成長分野に集中てき大きく発展できた(もちろん株価も大きく上昇)。


必ずしも「親子上場は諸悪の根源」というわけではない。

投資家には株価期待が生じやすいが、親会社のよる子会社の買収と非上場化を単純に考えることはできないし、必ずしも株価上昇につながるとは限らない。
それぞれの企業がグループ価値の最大化を考えて子会社を売却する場合もあるだろうし、100%子会社に戻して非上場化する場合もあるだろう。
また、親子上場のまま独立した経営を目指す場合もあるだろう。


いずれにしても非効率なコングロマリットディスカウントから脱し、それぞれが独立したシャープな経営を目指す、これは肥大化した大手企業にとって大きなプラスになるはずだ。

それにしても日本には巨大な親子上場がゴロゴロしている。
典型的なのは郵政グループ、ソフトバンクや楽天グループ、その他たくさん・・・
これらがどう整理されていくのか、これは株式市場の大きな課題なのは間違いないし、当ブログでもウォッチしていきたい問題だ。




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グローバル化の曲がり角(2)中国のデフレ輸出

一帯一路









マネックス証券の広木氏は「トランプは失敗した。中国は米国以外の国と強い関係を作る。米国は世界から孤立する」という。
習近平がEUと会談しトランプ関税の反対陣営を作ろうとしたり、東南アジア各国首脳と接触しトランプ関税への対抗策を検討する。
中国はトランプを世界で孤立させ、米国以外の主要国で貿易圏を作ろうとしている。

広木氏は、「トランプ1.0の頃から中国は対策を練ってきた。米国向け輸出は全体の25%から14%に低下し、外貨準備も米国債を大幅に減らし金保有を増やしてきた。準備万端でトランプ2.0では米国に勝つだろう。」

エッ、マジ???
本当にそんな事がアリエルのだろうか?
3つの視点がある。

①中国製品の最終的な出荷先は米国しかない説

中国企業は米国との摩擦を避けるために直接輸出は減らしてきた。
しかし、多くの中国企業がベトナムやタイ・インドネシアに進出し製品を組み立て米国に輸出する。
これらはすべて広義の中国製だ。

3億人の人口を持ち、一人当たりGDPが8.27万ドルもある国は米国しかない。
欧州各国は5~6万ドルの一人当たりGDPがあるが、一国の人口は少ない。
この巨大な購買力を持つ米国、この国以外で中国製品をガブ飲みできる国はどう考えてもない。
EUは所得が高いが人口は少ない、東南アジアは人口は多いが一人当たりGDPは2万ドル以下の国がほとんどだ。
中国製品を買ってくれる国は欧州の一部とアジアの高所得国(韓国や日本)ぐらいだろう。


②中国の過剰生産能力がヤバい説

中国の越境EC、TemuやSHEINが、異常な格安価格で米国に大量に販売してきた。
これらの越境ECは中国の製造会社の余剰生産を格安で海外客に販売するビジネスモデルだ。
特に米国は小口貨物の関税免除があるので、個人の小口ECが大きく伸びた。

しかし、トランプ関税でこの越境ECモデルは終了する、米国が関税免除をしないからだ。
こうした格安価格で米国内で販売できない。
そこで越境ECは韓国をターゲットにし、600ℓの2ドア冷蔵庫が5万円台、60インチのプラズマTVが10万円台と格安価格で売り出す、サムスン家電をぶっ潰そうとしている。
越境ECは著作権や特許権・ブランドを無視して販売するので、欧州や日本では受け入れが難しい。
どこまで伸びるかは未知数だが、その背後にある中国の過剰な生産能力が問題になる。


③輸出ドライブができない中国はヤバい説

深刻な不動産不況で過剰な不良在庫、返済が滞った過剰な融資、そしてトランプ関税によって明らかになる過剰な生産能力、三つの過剰が中国経済を克服する必要がでてきた。

昨年はこの輸出ドライブでGDPの成長率を目標の5%程度に維持できた。
しかし、この1~2月はトランプ関税前の駆け込みで輸出が増えたが、今後は一気に対米輸出が減少していくことになる。
内需が低迷している局面での輸出減少で、この三つの過剰問題が深刻化するのは間違いなさそう。


中国のデフレ状況は変わらないどころか、深刻化するのではないかと思う。
おそらく、韓国でやっているような安値輸出が今後は日本でも欧州でも増えてくるだろう。
これは日本の国内企業の多くにとって「悪夢」だ。
これもまたグローバル化の逆流といえる。

米中交渉はこれからスタートするが、習近平がトランプに平身低頭な態度でスリスリするとは思えない。
メンツを重視する中国にあっては、そのスリ寄る姿勢は政治生命を脅かす。
どうなることやら・・・



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グローバル化の曲がり角(1)トランプ関税

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トランプ政権に対して、「学問的な論理から外れている」「朝令暮改で信用できない」「関税政策は失敗する」「トランプは失敗する」・・・様ざまな見方が噴出している。
しかし、筆者はトランプ政策を過小評価すべきでないと考えている。
確かに関税ではやりすぎな感じも強いし、世間の反感を持つ場合もあるだろう。
でも、その本質は大きな時代の変化を引き起こす可能性で、ここに重要な示唆があると考えているからだ。


過去30年に進んだグローバル化は、自由な貿易と自由な資金移動を前提とした生産ー販売システムだった。
グローバル化により企業は国家が決める国境を簡単に乗り越え、最適な場所で生産された製品を最適な場所で販売することが可能になった。
そのためにはモノが自由に国境を越えて動けること、もう一つはその決済のためのカネが自由に移動できることが必要だった。
グローバル化と、モノの自由(自由貿易)・カネの自由(資金移動の自由)は一つのパッケージのようなものだった。

トランプ政権は関税を使って各国の国境を高くし、モノの自由な貿易を制限しようとしている。
これは過去30年のグローバル化に対して明らかな反グローバル化、さらには地産地消をベースとしたリージョナル化を進めようとしているように見える。
トランプは盛んに米国内への生産シフトを主張しているのは、グローバル経済からリージョナル経済を重視しているともいえるからだ。


この地産地消型の経済モデルが定着していくと、今までとは世界が変わる。
それぞれの国が自分たちの価値観に基づいて生産し消費する、その結果地域の価値観を重視した社会が作られる。

評論家は今さら米国に生産を戻したところで、人件費が高く競争力のある製品は生産できないという。
ある意味、その通りだろう。
人件費の高い米国で今までと同じようなやり方でやっても無理だろう。

しかし、ロボットがロボットを作り、ロボットがモノを生産していく、そしてAIが生産ライン全体を最適化していく・・・近未来の工場が普及したら?
人手は限られる、人件費も限られる、生産はほぼ無限大にできるというシステムが登場する。
十分に地産地消型の経済を作ることは可能だろう。


トランプ関税は、もしかしたら、地産地消のリージョナル経済重視へと世界経済を動かしていく契機になるのかもしれない。
グローバル化は絶対的な価値ではない。
グローバル化の結果、米国内でも大きな分断ができ、世界でも一部先進企業と中国の製造業が急速に発展した一方、多くの伝統的企業は時代に取り残された。
世界の至る所で貧富の差が拡大し、最貧国は目も当てられない悲惨な状況に陥った。

関税政策の是非は大きな議論なのだろうが、これは是非だけの問題ではない。
世界の方向が大きく変わるキッカケなのかもしれない。




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親子上場の問題、東証の矛盾(2)

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東証は親子上場に関して「少数株主の権利を守る、そのための必要な開示を親会社に求める」という投資家のアンケート結果を公表した。
株式市場という公共財を多くの投資家にとって魅力のある場所にするのは良い事だが、問題は「東証が親子上場を認可してきた結果が、親子上場ばかりの市場を作った」という自己矛盾だ。

前回のブログで書いた要点は、①日本企業は時代に合わせて業態変貌して発展してきた、②その業態変貌は子会社によって行われた、③子会社を上場し調達した資金を使って成長してきた、という3点。
いわば、親子上場することで日本企業の新ビジネスを開拓し成長してきたともいえる。

なので筆者は必ずしも欧米型の株式市場がいいとは考えていない。
日本の企業社会が日本型の株式システムで成長してきたことも歴史的な事実だからだ。
とはいっても現代のグローバル化時代で、国際的に認められた株式市場が今後の発展の基礎であることは間違いない。
日本型と欧米型の企業ガバナンスをどう折り合いをつけるかが重要なのだろう。


前回は「資金力の乏しい時代、親子上場はファイナンス(資金調達)手法」だったことを取り上げた。さらに今回は「株主ではなく、人のつながりによる企業支配」と言う問題点を取り上げてみたい。

日本の産業を引っ張ってきた財閥を中心に構成された企業グループ、「ケイレツ」と呼ばれたビジネス関係が特徴だった。
このケイレツ関係は必ずしも株式保有を元にした企業統治ではなかった。
親会社がケイレツ関係を利用して役員を送り込み、親会社の政策をケイレツ会社に浸透させた。
こうして企業ケイレツ・グループを形成していった。

親子上場はこうした日本独自の企業統治が背景にあったように思う。
つまり、子会社上場によって株式を売却し、子会社は公募増資で資本を調達する、すると、子会社の株式保有比率が低下し、その分、グループ全体の企業価値は棄損する。
しかし、グループ内の「人のつながり」で親会社が子会社の役員人事を握り政策を決定できる支配構造は変わらない。
これが親子上場を増やした要因の一つだと考えられる。


日本型の親子上場はどんどん増え、株式ではよく見られる、ごくごく普通の状態になってしまった。
しかし、この企業支配の構造は、上場子会社の少数株主を完全に無視したものでもある。
この問題点にメスを入れたのが海外投資家だ。
彼らにとってはこの日本式のガバナンス構造は異常に見えた。
海外投資家からみれば、コーポレートガバナンス=株式保有関係であって人間関係ではないからだ。

株主権利を重視した日本企業の統治構造を変える、これは欧米流に考えればあたりまえの事だ。
多くの日本代表的な大企業で親子上場は見られる。
これをきちんと整理すべき時代に入っているのかもしれない。

次回に続く・・・




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親子上場の問題、東証の矛盾(1)

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東京証券取引所(以下、東証)は2月4日に「親子上場等に関する投資家の目線」を公表した。
その中で・・・
現状のグループ経営や少数株主保護に関する取組み・開示について「依然として大部分の事例で、親子上場の形態をとる意義について投資者の目線を踏まえ た検討が行われていない」、「投資者が期待する開示内容とギャップが生じている」
・・・と指摘されているとした。

子会社を上場させ実質的支配権(50%超の株式い保有、子会社役員人事など)を親会社が持つ場合、子会社の少数株主権利が守られているのか?という問題点だ。

と言いながら、東証はJX金属のIPOを認め、この3月に上場した。
JX金属はENEOSの100%子会社だったが、57%の株式を売却し上場後の保有株は43%になった、ここが微妙なところ。
もし上場子会社の過半数、あるいは絶対支配の6割以上を親会社が保有していたとすれば、完全な親子上場になってしまうからだ。
しかし、株式の過半数以下の親会社であっても、親会社の指示下にあったり、多くの役員が天下りするような場合は実質的な支配権を持つ、実質的な親子関係になる。

東証は「自分が認可したIPO」と「少数株主の保護」という矛盾に直面しているように見える。
親子上場を問題視するならば、子会社上場に一定の歯止めをかけるべきだろう。

この点には東証の組織的な問題を含んでいると思う。
IPOは証券会社の収益源で、証券会社は株主問題を顧みず「大型親子IPO」を進める。
東証の会員は証券会社なので、東証は会員証券を無視できないということだ。
これが東証を自己矛盾に陥らせている。


筆者は親子上場には歴史的な「日本型の企業発展と企業統治」という背景があったと考えている。
欧米型の株主論とは一線を画した事情は考慮されるべきだと思うからだ。
そこで親子上場の歴史的な背景を考えてみたい。


第一に、親子上場は「貧しい頃の日本のファイナンス手法」だった。

日本企業は「業態変貌」を繰り返して成長してきた。
古河グループが典型的だが、銅鉱山から始まり、機械製作をする古河機械金属、電線や素材事業を進める古河電工、大型電気機器の富士電機、通信をリードする富士通と業態変貌を繰り返し、さらにロボットの富士通ファナック(現ファナック)へと時代に合わせて発展してきた。

この業態変貌を金融面で支えたのが「子会社上場」で、株式の50%を維持し経営支配権を維持しながら上場して、株式売却と公募増資で資金を得る、これが次の成長につながった。
これが歴史的に日本企業社会を大きく成長させた原動力になったといえる。

しかし豊かになった日本でも踏襲されている、これが問題なのだろう。
ソフトバンクGは通信部門だったソフトバンクを上場させたし、多くの企業が部門のスピンアウト、子会社を上場させて資金調達を行ってきた。
政府の民営化方針で日本郵政が民営化上場されたが、ついでにゆうちょ銀行やかんぽ生命の子会社も上場し、典型的な親子上場になってしまった。
親子上場は「企業の部分売却」であり、その分企業価値を棄損させるという現実も無視できない。


第二の問題点は「人のつながりで経営する」こと、株主の権利がその分棄損される。

次回に続く・・・


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「トランプ・プットはない」って

S&P500益回りと米10年債利回り
S&P500益回りと10年金利202503
















「トランププットはない」と明言した財務長官ベッセント氏、一時的には景気悪化があっても「デトックス期間だ」として中毒状態から脱出する必要な期間だとした。
米国の一時的な景気後退はありえると発言した。

そもそもこのトランプ政策は最終的に近隣窮乏化政策だ。
高関税とドル安政策により米国企業を刺激し、脱退をほのめかし国際機関への負担を劇的に縮小させる、パウエルFRBに圧力を掛けて低金利を実現する、と同時に各国には各地域で自分のおカネで全部やれと言う。
近隣各国では増える財政負担で長期金利が高止まりするし、その金利負担が近隣国の景気にはマイナスになるだろう。
ドイツ株を買っている場合じゃないのかもしれない。


上のグラフはいつも使っているS&P500の益回りと10年債利回りだが、ここまで両者がカラミ合うよう状態から変化し、益回りが上昇し(PERが低下)10年債が下落(利回りが低下)している。
益回りと長期金利の差が開き「両者関係の正常化」が始まっているようだ。
その正常化のプロセス=バリュエーションの調整で株価は下落する。


問題は単なるバリュエーション調整なのか、リセッションに向けた本格調整なのか?

下の表は株式指数のEPSを比較したものだが、米企業決算はすでに終了しているので、この3月数字はアナリストの予想変更が反映されている。
この3月の数字ではNYダウこそ3カ月前比∔12%と堅調だったが、S&P500は∔1%と伸び率が停滞、NASDAQもラッセル2000も伸び率が下方修正されている。

アナリスト予想の停滞感が反映されているとしたらトランプ懸念が投影された数字といえなくもない。
それでも3か月のEPS変化はまだまだプラス!
景気後退というのは早すぎる!

株式のバリュエーション調整はS&P500のPER20倍割れで一巡するだろう。
その後のEPS低下(景気悪化)が起こるかどうかだが、現段階ではまだまだ「懸念」の段階で全く起こってはいない。
それがなければ、S&P500のPER20倍は一度買ってみる株価水準だろう。
それにしても今後のEPS推移をよく見ていく必要があるのは言うまでもない。


米株価指数の1年先予想EPS推移
NYダウ Q/Q S&P500 Q/Q NASDAQ Q/Q R2000 Q/Q
2025年3月 2181.54 12.0% 272.82 1.0% 802.6 4.9% 89.38 13.7%
2025年2月 2156.93 9.3% 268.66 11.4% 778.95 15.2% 92.11 35.2%
2025年1月 1961.99 -2.8% 277.43 13.5% 808.73 20.3% 86.55 23.1%
2024年12月 1948.6 -3.9% 270.2 12.8% 764.85 19.4% 78.6 13.2%
2024年11月 1973.35 -1.9% 241.21 0.0% 676.11 2.4% 68.11 -5.9%
2024年10月 2017.76 -1.9% 244.52 -0.5% 672.4 -2.7% 70.31 -10.7%
2024年9月 2028.43 -1.5% 239.63 -2.7% 640.74 -5.4% 69.41 -15.1%
2024年8月 2012.01 -4.2% 241.16 -2.7% 660.49 -4.1% 72.36 -15.6%
2024年7月 2056.18 -1.0% 245.79 -0.3% 691.02 2.3% 78.71 -12.4%
2024年6月 2058.3 -1.3% 246.18 0.5% 677.4 12.3% 81.75 -3.0%
伸び率は3カ月前比



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
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高配当ファンドは出遅れ(3)利回り比較

Jリート分配金利回り、10年国債利回り
Jリート利回りと10年金利202502
















高利回り投資をするのは、二つの視点が必要になる。
一つは利回り水準、もう一つはボラティリティ

投資家にとって利回りが良い方がいいに決まっているが、気をつけるべきなのはその高い金利・配当・分配金が続くのかどうかだろう。
利回りが高くでも価格のボラティリティが高く、たとえば5%の配当をもらっても10%値下がりしたら実質的に5%の損失になってしまうからだ。

この意味でボラティリティにも2種類ある。
一つは価格ボラティリティで、利回りが高くでも価格が大きく下がるようなら損失が出る。
この価格ボラティリティが重要なのは直感的に分かるが、もう一つのボラティリティはもっと重要だ。

それは原資産の収益ボラティリティだ。
いくつか例を挙げると・・・

債券ならば金利は決まっているので、原資産の収益ボラティリティは非常に低い。
一方、株式は一定期間の純利益から配分されるので、その純利益次第では大きく変化する。
不動産投信は不動産の賃貸料から分配金が決まるので、株式よりもずっと安定している。
インフラファンドは太陽光発電などで得た電力は売却して分配金を出すのでかなり安定度は高いが、売電価格が政治的に決まるのでそこにボラティリティがある。

まずは代表的な資産・商品の利回りを上から順に並べると・・・・
                  年利回り    収益ボラティリティ
・カナディアンソーラー(9284) 8.75%   中程度(短期) やや高い(長期)
・商船三井(9104)       6.11%   高い
・日本都市ファンド(8953)   5.90%   中程度(短期、長期)
・JFE(5411)        5.56%   やや高い
・大和ハウスリート(8984)   5.46%   中程度
・JT(2914)         5.21%   中程度
・INPEX(1605)      4.78%   やや高い
・日経高配当50          3.36%   中程度
・日本高配当アクティブ       3.14%   中程度
・日本40年国債          2.63%   低い
・日本30年国債          2.34%   低い
・日本10年国債          1.42%   低い
・日本5年国債           1.05%   低い
・日本2年国債           0.81%   低い

こうして利回り水準を並べると、0.8%から8.7%まで様々だ。
ここからの銘柄選択は個人の自由だが、基本は利回り水準とボラティリティを組み合せで選択すべきだろう。




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高配当ファンドは出遅れ(2)インフラファンドは底入れ?

東証インフラファンド指数
東証インフラファンド指数202502















東証インフラファンド指数は、最も高い配当を得られる投資対象だ。
時価総額が小さく機関投資家には向かないが、その分、圧倒的に高い利回りが魅力だ。
大手ファンドの利回りは、カナディアンソーラー(9284)で8%利回り、第二位のエネクス(9286)でも8.5%の利回りだ。

昨年後半にこのインフラファンドが大崩れしたことで、高利回り株に対する警戒感が市場に広がったように思う。
この時期、世界中のリートが下落したり高配当株がダラダラとしたり、高利回りに対する投資家意識が大きく低下してしまった。
そのバローメーターがインフラファンド指数だったのかなと思う。

当ブログでも何回か取り上げたが、そのフォローアップも含めて再度見てみたい。

インフレファンドは太陽光発電設備などに投資し、発電した電力を大手の電力会社に売却することで得たリターンを投資家に配分する。
二つのネガティブ要因があったと考えている。

一つは当初40円/kwhでスタートした売電価格がどんどん下がり10円台に引き下げられたことだ。
この売電契約は20年という長期なので2030年初頭までは過去の好条件の契約が残っているが、年数が経過するのにつれて平均売電価格がどんどん低下し、業績にはマイナス要因となってくること。

もう一つはトランプ政権の登場で環境投資への期待が低下し、関連の自然エネルギーへの投資も減ってきそうなことだ。
これはトランプ政権の4年間は続きそうで、日本でも太陽光発電への投資は熱が冷めた状態になるかもしれない。

ちょうど最大手のカナディアンソーラーが決算を発表したので、その決算数字を見てみたい。
現段階は比較的堅調な分配金予想になっている。

            純利益   分配金
24年12月期    14.5億円 3301円
25年 6月期    13.1億円 3281円
25年12月期(予) 14.1億円 3227円
26年 6月期(予) 14.5億円 3309円


昨年の自社株買いで11575口を取得し発行株数を2.5%減少させたので、その分一口あたりの分配金は増加している。
ここ2年程度の短期では分配金レベルは維持されているので、短期的に9%の利回りを確保することはできそうだ。
しかし、新NISAのような10年~30年という期間で投資しようとすると、2030年以降は分配金に不安感が消せない。

いずれにしてもここまで売られたインフラファンドは短期的には買いなのではないかと思う。
インフラファンドが下落しているような状況では高配当株を買いにくいといえる。
インフレファンドの底入れが高配当株への投資家意識を変えると思う。



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高配当ファンドは出遅れ(1)SP500配当貴族

S&P500配当貴族指数
SP500配当貴族指数202502















過去1年、なんか配当投資のパフォーマンスが悪かったような気がする。
東証でも代表的なインカム商品である、インフラファンドやJリート指数が大きく損失を出した。
これは海の向こうのアメリカでも同じだった。
上のグラフはS&P500配当貴族指数だが、23年末から直近25年2月までのパフォーマンスが+9%で、S&P500の∔28%を大きく劣後した。

配当よりも成長を目指し、GAFAMやNVDAに投資資金が集中した。
その過剰な成長期待の中で高配当株は地味過ぎたのかもしれない。
高配当パッシングともいえる1年で、成長株に集中しすぎた反動局面も視野に入れるべきだろう。


配当貴族指数の日米比較をすると・・・
          上昇率    PER     配当利回り
S&P500配当貴族 + 9.1% 19.85倍 2.44%
JPX配当貴族      ∔22.1% 11.27倍 4.03%

日本の配当貴族指数は23年末から直近までで∔22%と米国の配当貴族指数を大きく上回った。
しかも、PERも11倍と低く、配当利回りは4%と高い。
両者を比べてみれば、日本の高配当株が魅力的なのは明らかだろう。

AIなどの技術革新に湧くグロース株に比べて高配当株は地味で、普段はあまり話題にもならない。
でも日銀が必死になっている金利正常化の中で長期金利の上昇に対して不利なはずの高配当株だが、十分に投資妙味が高いと思っている。

日銀の金利引き上げスタンスで10年金利が30bp以上1.4%に上がったが、この水準は次の25bpの利上げをほぼ完全に織り込んだ水準だといえる。
10年金利が織り込み済みという認識が広がれば長期金利が安定してくる。
その時には再びインカム投資が意味のあるものになるだろう。




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米国株、決定打が出ないなぁ

S&P500益回りと10年債利回り
SP500益回りと10年金利202501















米企業の10-12月期決算もおよその輪郭は見えてきた。
各株価指数の1年先予想EPSの変化は下の表のとおり。

このところ増額修正が続いてきたS&P500とNASDAQはちょっと伸び率が鈍化。

S&P500の1年先予想EPSは277から268ポイントへ若干低下、3か月伸び率も∔11%とややスローダウン。
NASDAQも808から778ポイントへ若干低下、3か月伸び率も∔15%にスローダウン。
おそらくアップルやテスラなどの一部GAFAMの予想EPSが伸びなかったことが決め手になったのかもしれない。

一方、大型優良株NYダウと小型株のラッセル2000は予想EPS伸び率を加速。

過去3か月の変化は、NYダウ+9.3%、ラッセル2000+35.2%だった。
NYダウではIBMの好決算、GSやJPモルガンなどの銀行株の好調が影響したようだ。
ラッセル2000の要因はよく分からないが、小型株中心の個別要因だと思われる。

各株価指数の1年先予想EPS、その3か月前変化率
NYダウ Q/Q S&P500 Q/Q NASDAQ Q/Q R2000 Q/Q
2025年2月 2156.93 9.3% 268.66 11.4% 778.95 15.2% 92.11 35.2%
2025年1月 1961.99 -2.8% 277.43 13.5% 808.73 20.3% 86.55 23.1%
2024年12月 1948.6 -3.9% 270.2 12.8% 764.85 19.4% 78.6 13.2%
2024年11月 1973.35 -1.9% 241.21 0.0% 676.11 2.4% 68.11 -5.9%
2024年10月 2017.76 -1.9% 244.52 -0.5% 672.4 -2.7% 70.31 -10.7%
2024年9月 2028.43 -1.5% 239.63 -2.7% 640.74 -5.4% 69.41 -15.1%
2024年8月 2012.01 -4.2% 241.16 -2.7% 660.49 -4.1% 72.36 -15.6%
2024年7月 2056.18 -1.0% 245.79 -0.3% 691.02 2.3% 78.71 -12.4%
2024年6月 2058.3 -1.3% 246.18 0.5% 677.4 12.3% 81.75 -3.0%
2024年5月 2100.8 0.7% 247.96 10.8% 688.9 15.8% 85.75 16.8%
2024年4月 2077.1 14.6% 246.65 11.5% 675.44 15.8% 89.87 23.5%

一番上のグラフで見られる通り、S&P500益回りと10年債利回り水準が接近し、株価の割安感が消滅した状態が12月から続いている。
株式市場は債券と比べた割高感と今後の成長期待の微妙なバランスの中で動いているといえる。
この益回りと10年金利がカラミ合ったどっちつかずの状態は、今後、どうなるのだろうか?

ポイントはEPSの成長期待だ。
EPSが大きく伸びてくれば、長期の成長期待が割高感を凌駕して株高トレンドになる。
その一方、10年金利が上昇し金利懸念が強まったり、EPSが低下すれば株下落トレンドになる。
その分岐点にあると考えているが、今のところ、決定打が出ていない。


難しいのは景気が予想より良ければEPSが増加するが、金利は上昇してしまうこと。
逆に景気が悪化すれば金利は低下するが、EPSも低下してしまうことだ。
この景気と金利のバランスを見るのが難しい。

株高か株安かの結論がどう見えてくるのか、これからもよく見ていきたい。



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「酒田五法」などの相場テクニックに直結する相場格言をより多く取り上げました。 当ブログでも使った「最後の抱き線は心中もの」、「遊びの放れは大相場」、「放れて十字は捨て子線」など、実戦で使える格言を多く解説しています。 ケイ線に興味のある方、テクニカル分析に興味のある方、是非一読をお勧めします。
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PERやPBRなどバリュエーションを理解し割安/割高の実践的判断の基に理論的な株式投資を解説します。 割安とは将来のリータンを示すのか、単に成長性がないというだけなのか、事例をもとに解説します。 株式投資の基礎として大切なもので、是非一読をおすすめします。
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