株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版の「株式需給の達人(おもしろ相場格言編)」を出版しました。
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相場雑感

財務長官vs FRB議長は見ものだな

米長短金利差、3ヶ月ー10年
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どうも財務長官とFRB議長が違った方向を見ているようだ。
ベッセント氏は超長期債券の買い入れ増額を明らかにし「長期金利の上昇を抑えたい」のに対して、ウォーシュ氏は「金融は引き締め的ではない、景気も労働市場も堅調」と指摘し政策金利(短期金利)を引き上げるタイミングを見ている。

この二人の「食い違い」がどんな影響を市場に与えるのだろうか?

普通に考えれば、短期金利がウォーシュ氏の発言を意識して高めに推移する、逆に超長期金利はベッセント氏の発言を意識して上昇を抑えらるということになるのかもしれない。
そうなれば、短期金利の上昇圧力、長期金利の抑制という関係で、長短金利差が縮小するということになるのかもしれない。

上のチャートは3ヶ月金利と10年債利回りの金利差だが、ここ数ヶ月で徐々に切り上がっている。
長短金利差の拡大は基本的に米景気の強さを反映してきた。
さらにイラン戦争等による財政の悪化、データセンター巨額投資のファイナンスで超長期金利にストレスがかかる状況では長短金利差は徐々に拡大してもおかしくない。

もし、二人の「食い違い」で長短金利が縮小するならば、どうも経済合理性に欠けている。

実際の市場金利は大きな動きがない。
3ヶ月ー10年金利差も現在0.83%で、ここ10日間で大きな変化は出ていない。
市場はこの二人の「食い違い」を消化しきれていないのかもしれない。

ウォーシュ氏のFRBが基本的に年末までに1回の利上げを決めるとしたら、短期金利は徐々に上昇する。
なので、10年超の金利がどう動くかが市場の焦点になる。
10年債利回り4.73%、30年債5.21%だが、この水準から切り上がっていくのか、その場合に株式市場にどう影響するのか、これが見ものだ。

年末までに利上げで10年債利回りが上昇し4.8%を越えていくならば株式市場にはネガティブになる。
一方、ベッセント氏の長期債買い入れが効いて、4.7%以下に低下するなら株式市場にはプラスだ。
これが分岐点、どうなるのかじっくり見ていく。



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データセンター巨額投資、ファイナンスに盲点(5)最近のニュースから

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最近のニュースはかなり複雑で理解が難しくなっている。

「アンソロピックの2Q設備投資が449億ドル(7兆円以上)と市場予想を上回り、2Qフリーキャッシュフローが58.6億ドルの赤字となった。急激に悪化している。」
・・・AI開発自体も競争激化、オープンAIだけでなく、安い中国系のAI開発とも競合する。競争激化で利益が圧迫されるってAI開発も特別じゃない。

「Googleがアンソロピックのデータセンター賃料(350億ドル)を保証し、実質的に支援している。」
・・・グーグルが賃料補償すると同時にグーグルの半導体を売ろうとしている?

「オハイオでSBG傘下のSBエナジーが建設している10ギガのデータセンター(5000億ドル規模)で、NVDAがオープンAIの賃借料2500億ドルを支払い保証した。これでSBGは資金調達を有利にできる。なお、SBGはこのデータセンターがNVDAの半導体3500億ドルを購入するとしている。」
・・・NVDAがオープンA Iのデータセンター賃料を補償し、3500億ドルもの半導体を売り付ける。
なんか、資金をぐるぐる回しして売上げアップを計っているとしか見えない。

「テスラも2Qのキャッシュフローが10.9億ドルの赤字に転落。2Qの営業利益も4億ドル弱でAIや自動運転への投資拡大が収益性を圧迫している。」
・・・スペースXを上場させたのはいいとしても、テスラとスペースXの相乗効果は見込めなさそう。
テスラも財務的に厳しくなるかもしれない。

「MSFTの2Q、営業キャッシュフロー554億ドル、設備投資410億ドル、フリーキャッシュフロー196億ドル」
「Metaの2Q、営業キャッシュフロー318億ドル、設備投資311億ドル、フリーキャッシュフロー7億ドル」

・・・マイクロソフトは設備投資が若干控えてフリーキャッシュを確保したが、メタは企業規模に対比して設備投資が過大なのだろう、フリーキャッシュフローが枯渇した。
株価もマイクロソフト+15%、メター7%と明暗を分けた。
巨額の設備投資を超えてフリーキャッシュフローを維持できるか、どれだけ借金に頼らないかが株価もチェックポイントになっている。


まだまだ決算が続いているわけだが、少なくとも言えるのは、巨額のデータセンター投資がハイテク企業の財務を圧迫していることだろう。
企業側もプライベートクレジットを利用して、本体のバランスシートから切り離して見た目を良くしたり、半導体企業NVDAが支払い保証をすることで融資をしやすくしている。
かなり、財務の行き詰まりがはっきりしてきた。

さらに一部で問題視しているのが、循環取引やベンダーファイナンス。
これらが問題なのは、一つのピースが崩れると、全体がガラガラを崩れかねないというリスクだ。
一つが起こると関連企業全体に波及することが問題だ。
よく見ていくしかない。



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データセンター巨額投資、ファイナンスに盲点(4)カーライルとアポロ

カーライル・セキュアード・レンディングの1年チャート
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データーセンター投資と、ハイパースケーラーの借金と、プライベートクレジット業界はお金でつながっている。
データセンターが過大投資なのかどうかは不明だが、ハイパースケーラーの豊富なキャッシュフローを超える投資が続けられている。
そのため、ハイパースケーラーが巨額の借金をしてデータセンターを建設を急ぐ、その莫大な設備需要を生み出し、メモリーなどの価格高騰を招く、メモリー各社の業績を急増させる、という構図が明らかになっている。
投資するハイパースケーラーも大きなリスクを取ってAI時代の覇権を狙っている。
と同時に、資金を融資や出資するプライベート。クレジット各社も大きなリスクを取っている。


プライベートクレジットの元々のビジナスは、通常銀行が相手にしないような中小企業やスタートアップなどリスクの高い企業への融資をすることだった。
リスクの高い企業を融資対象にしているので、最近では貸出先の業績に対して疑問符が付いて株価も長期下落傾向にある。
上のチャートはカーライル・セキュアード・レンディングの株価だが、ここ1年で24.2%、年初来でも16.8%下落している。

業界全体で融資額が伸び悩み、4−6月期の直接融資が前期比55%も減少した335億ドルと23年以降の最低額となった。
融資件数も217件から154件に減少、その一方、新規企業のデフォルト率(倒産率)は2.3%と高水準にある。
これらのファンドは解約の停止がちょっと前にニュースになったが、解約額86億ドル、145億ドルの払い戻しが見送られたという。
経営環境は芳しいとはいえない。

しかし、データセンター向けのビジネスがプライベートクレジット会社を潤している。

アポロ・グローバル・マネージメントの1年チャート。
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中小企業向けのプライベートクレジットが苦況にあるが、データセンターへの融資・投資案件は好調に推移しているようだ。
アポロ・グローバルやブラックストーンなどがプライベートクレジット分野で伸ばしている。

アポロはブラックストーンと組んでアンソロピック向けに350億ドル(5.6兆円)の融資スキームを組成し、データセンター向けに電力会社やインフレ企業に15〜20年の超長期プレイベートクレジットを提供している。
ハイパースケーラーに対してもSPC向けの融資や出資をしているが、詳細は非開示でよくわからない。

プライベートクレジット各社は、ファンドの解約を制限したり償還を伸ばしたりしている。
これでファンド中身への不安感が増幅し株価は下落トレンドを辿っている。
しかし、まだまだ、決定的なニュースは見られない。

ハイパースケーラーの巨額データセンター投資、これがキャッシュフローを生み出してプライベートクレジット各社の収益に貢献するようになれば、中小企業向けのプライベートクレジットの不安感を払拭できるのかもしれない。
逆にデータセンター向けビジネスが想定した収益を生まないとしたら一段と厳しくなる。
過剰な投資が過剰な融資を生み出しているとしたら、将来に問題を残すのかもしれない。

重要なのは半導体企業の業績だけを見ることではなく、投資するGAFAM企業やオラクルの設備投資とキャッシュフローのバランス、社債市場やプライベートクレジットの経営状態などなど、広い視点で見ていくことだろう。
これらは今後起こるかもしれない問題だから。



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データセンター巨額投資、ファイナンスに盲点(3)プライベートクレジット

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ハイパースケーラーの設備投資が26年で110兆円を超える規模に達すると同時に、この巨額投資のファイナンスが注目されてきた。
いかに巨額のキャッシュフローがあるMAG7といえども、この設備投資をキャッシュフローで賄いきれない、借金をするしかないからだ。

当ブログでも5月11日と6月4日にソフトバンクGやMeta、Googleの資金調達について考えてみた。
最近の報道では、超長期の社債やジャンク債での資金調達だけでなく、プライベートクレジットからの融資・出資を受けてデータセンターを建設しているという。

その最大の目的は、ハイパースケーラーの本体のバランスシートを使うことなく、簿外で資金調達し本体から投資リスクを切り離すことだ。
アポロやブラックロックなどのプライベートクレジット会社から出資を受けてSPC(特別目的会社)を設立、そのSPCがデータセンターを建設し、そこから生じるキャッシュフローで返済していくというスキームだ。
これならば、本体のバランスシートを使わずに巨額のデータセンター投資を実行できる。

逆に投資家は気をつけなければならない。
決算で公表される財務データの中で開示されるどうかはわからない。
どのような財務リスクがあるのか、データセンターが過剰になり稼働率が下がった場合に返済はどうなるのか、SPCの損益がどのように本体の財務に影響してくるのか、などなどわからない事だらけだ。

今回の決算(4−6月期)でどこまで開示されるかわからないものの、決算の財務データ、SPCやプロジェクトファイナンスなどを注目したい。

GoogleやAmazonなど巨額のキャッシュフローを持つ企業はこうした財務リスクは相対的に小さいかもしれない。
しかし、フリーキャッシュフロー(営業キャッシュフローー設備投資)が赤字化しそうな会社は特に注目していく必要がある。

キャッシュフローが相対的に小さく、プロジェクトファイナンスやプライベートクレジット最大限に活用し資金調達しているOracle、相当な額の超長期社債で資金調達したMetaなどはよく見ていきたい。
いずれにしても、簿外の債務スキームを使うケースが増えると、バランスシートだけ見ていてもその健全性がよくわからない状態になってしまう。
これがまた投資家の不安の要因にもなる。

国際決済銀行(BIS)は6月28日に公表した年次報告書で「AIバブルの崩壊、インフレ、財政的ストレスなどが、現時点で最も憂慮すべき脅威だ」と警告した。
投資家サイドの不安を打ち消すような開示を期待したい。

注)
キオクシアの株価急落が話題になっているが、これは過剰な期待と韓国のレバETFの人気で上昇したサムスンやSYハイ二クスと同じで需給の問題だ。
より重要なのは、業績の元になっているメモリー半導体の価格上昇、その元にある急激な需要の増加、その元にあるデータセンターへの巨額投資、これがどうなるか?だ。

当ブログではデータセンター巨額投資が、そのファイナンスが良好なのか、キャッシュフローに比べて過大なのではないか、将来もこの巨額投資を続けられるのか、という3点で素人ながら独自の視点で考えてきた。
株式需給のよる株価下落とは、一線を画した思考が重要だと考えている。



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資金フローの米国一極集中、市場のストレス(3)

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あまりにドデカい資金が動く市場では、通常のリスクリターンに基づいた判断が効かない。
想像もできない数十兆円という規模感で物事がどんどん進んでしまう。
経営者も驚いているだけで、フジクラが期初予想とかけ離れた上方修正をしたのも経営自体が対応できていない証拠だ。
中心にいるキオクシアの経営者でさえ、NANDフラッシュメモリーの大幅増産を否定する。
この特需と呼べるメモリー価格の上昇、これで潤った世界中のメモリー大手、今後の戦略をどう繋げるかが経営者の手腕だろう。


それでもこの規模感が世界中のお金をブラックホールのように吸い寄せる。

前回ザッと試算したが、米ビッグテック各社の資金調達で30兆円程度、さらに巨大IPOの新株発行で30兆円程度の資金が必要になる。
その分を社債発行、株式売り出しでファイナンスするわけだが、合計60兆円レベルという巨額の資金を出し続けられる投資家がどのぐらいいるのかはわからない。


すでに行われたスペースXのIPOでは750億ドル(12兆円)と巨額の新株発行が行われた。
さらにマスク氏は30年までの5トランシェで社債発行し250億ドル(4兆円)を調達した。
将来の成長に向けた資金調達ということだが・・・

一方、スペースXは、IPO価格135ドル、初値150ドル、最高値225ドルまで急騰したが、その後は投資家の売りの押され、150ドル台に戻ってしまった。

IPOで12兆円の新株を手に入れた投資家がどう動くのだろうか?
赤字の巨大宇宙企業の将来性を見込んでガチホし続けるのだろうか?
12兆円という金額を米債券で回せば年4800億円の金利が得られる、当然だが、赤字の巨大企業では配当も自社株買いも何もない。
1年や2年は頑張る投資家も多いと思うが、今後数年間赤字が続くとしたら債券投資の方がいいと思う投資家も出てくるだろう。
こうした投資家には売るチャンスは株価が135ドル以上の時だ。


スペースXの値動きが、次のオープンAI、アンソロピックのIPO条件に影響する。
IPOをうまく進めるには株高が条件になるが、逆に株価が上がりすぎると投資家は慎重になる。
IPOが投資家心理で決まる以上、米証券会社は今後の数ヶ月間は株価を暴落させられない、市場を支え続けるという心理状態に陥る。
証券会社は株価が上がる上がると「宣伝」するしかない。
AIの巨額投資が永遠に続くかのように、AIモデルが巨額の利益を生み出すかのように市場を誘導していくだろう。
それが一段と本格的なバブルを作り出すのかもしれない。

長期ではAI競争の激化は避けられないし、今は気にもしていないディープシークなど中国AI企業が急成長しオープンAIを脅かす存在になるかもしれない。
中国企業の進出は自動車でも衣料品でも全く同じだが、割安AIモデルを世界に輸出することでAIモデル全体の価格破壊が進む可能性もある。
AIがデフレ競争に巻き込まれれば、半導体の価格も当然下落圧力がかかる。
それが「暴力的なリターンリバーサル」を招く要因になるかもしれない。




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資金フローの米国一極集中、市場のストレス(2)

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前回の話の続きだが、今年は巨大な資金がビッグテックの設備投資とAI関連のIPOの資金調達という二本柱で、巨額資金が米国に一極集中している。
半導体関連株が多い日本株と韓国株・台湾株はその恩恵で急騰しているが、世界を見ると欧州株も中国株も低調な動きだ。
この巨額投資の中心にいるGAFAM株価も低調だし、マスク関連の中心テスラ株も低調だ。

心配なのは、こうした巨額の資金調達が社債発行の急増で債券市場にストレスが生じないか、エクイティファイナンスやIPOによる株式発行の増加で株式市場にストレスを与えないか、ということだ。


まず、米ビッグテックのデータセンター投資は1社あたり1000億ドル〜2000億ドル、これと営業キャッシュフローを比べてみたい。

メタは1450億ドル(約23兆円)の投資を公表したが、営業キャッシュフローは25年で1158億ドル(18兆円程度)でキャッシュフローを超える投資は新規の資金調達が必要になる。
会社は450億ドル程度の株式売り出しを計画しているという。

グーグルは800億ドルの株式売却による資金調達を実施した。
営業キャッシュフローは1647億ドル(25兆円規模)だが、設備投資が2000億ドル(30兆円規模)近い規模で営業キャッシュフローを超える。

オラクルは26/5期で557億ドル(9兆円)の設備投資、これに対してキャッシュフローは実績319億ドル(5兆円弱)で、設備投資はキャッシュフローで賄えない。
社債発行などでの資金調達が行われているが、同社のキャッシュフロー水準が低く、他のビッグテックに対抗するには体力不足しているかもしれない。

マイクロソフトは1900億ドル(約30兆円)の設備投資計画だが、キャッシュフローの実績1361億ドル(20兆円)を大幅に上回る計画になっている。

米証券会社はこれらのハイパースケーラーの大幅な営業キャッシュフローの増加を見込んで2030年まで積極的な設備投資を継続すると予想している。
もちろん、今後数年のキャッシュフローが大幅に増加すれば、設備投資のファンナンスも大きな負担にならないかもしれないが、AI投資がすぐにキャッシュフローを生み出すかはハッキリしない。

基本的には今年100兆円の投資額のうち、キャッシュフローで賄えない部分が2〜3割程度、およそ20〜30兆円程度の社債発行や新株発行でファイナンスする必要が出てくる計算になる。
特にオラクルとメタが資金ぐりが厳しいように見える。


次に、スペースX(2兆ドル)・オープンAI・アンソロピック(1兆ドルを超える)と連続する巨大IPO。
資金調達額もスペースXで750億ドル、他の2社を加えると千数百億ドル規模の可能性もある。

スペースXのIPOは750億ドル(12兆円)の新規調達を成功し上場した。
オープンAIとアンソロピックの新規調達が未確定だが、おそらくスペースXの規模までいかなくても一社300億ドル規模(合計600億ドル・10兆円程度)の株式売り出しが行われるかもしれない。
となると、スペースXとオープンAI・アンソロピックで合計20兆円を上回る規模の、巨額の新株式発行が行われることになる。

これらはIPO前に募集される市場外での増資であり直接市場取引には影響しない。
しかし、IPOが成立してNASDAQに上場した後に、IPOに参加した投資家が一定のロックアップ期間をおいて売却が可能となる。
これは市場内での売却で、市場価格に影響を与える。


米ビッグテックの社債や株式によるファイナンス、巨大IPOに向けた資金調達の両方へに巨大な資金が動くことになる。
米ビッグテックの成長やイーロンマスクへの人気次第となるが、これだけのファイナンス規模となると社債市場や株式発行市場への需給には影響しないとはいえない。

次回は社債市場、株式発行市場から見てみたい。



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資金フローの米国一極集中、市場のストレス(1)

株式ファンドへの資金流出入、地域別
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今一番心配している問題が、ハイパースケーラーのデータセンター投資があまりに巨大なこと、そして、スペースXをはじめオープンAI・アンソロピックの巨大IPOが連続することだ。
一国の経済規模に匹敵するような数千億ドル(数十兆円)の資金を次々と吸収する、この巨額の資金フローによって金融市場が歪んでいくのではないか、という懸念だ。

上のチャートは米証券会社の集計した今年のグローバル資金フローの概略だが、株式ファンドの地域別資金フローが極端に偏在している。
米国株式への資金流入が、グローバルファンドの米国株式部分と米国株式ファンドへの直接投資の合計でで7400億ドル(120兆円弱)と巨額に拡大している。
その一方、中国株式からのファンド流出が40兆円に上り、欧州株式ファンドからもネット流出傾向が見られる。
日本株式が若干ながら流入超過だが、全体としてファンドフローが米国に一極集中しているのがわかる。

その理由は、まず第一に米国ビッグテックのAI投資、データセンターへの巨額投資だ。
主要4社だけで110兆円以上の投資を予定しているが、その投資に対してキャッシュフローが不足している会社は社債や株式発行による資金調達を積極化させている。
この株式売り出しに伴う、米国株式ファンドへの資金流入が巨額に達してる。
この株式発行による調達は市場外で行われるので市場の需給に直接的に影響していない、しかしながら、買った投資家が売る時は市場内で発注される。


もう一つはスペースXが12兆円の新規調達をしてNASDAQに上場したが、こうした巨額IPOが今後も続く予定になっていることだ。
スペースXがIPOで750億ドルの株式発行、さらに30年までの長期社債で800億ドル調達しようとしている。
今後計画されているオープンAIやアンソロピックのIPOまで含めると、この3社で30兆円規模の株式が新規に発行されることになる。
この30兆円の新規発行も市場外での発行で直接市場の需給には影響しない。
しかし、株式売り出しで購入した投資家が売る時は上場後の市場内で発注される。
上場後に大きく売りが出る可能性も否定できない。


2026年はビッグテックの資金調達と巨大IPOで、世界中の投資資金が米国に集中する。
こうした状況を映して今年前半に120兆円もの巨額の資金が米国に流れたと言える。

しかし、今年後半もこの傾向が続き巨額の資金調達が行われることを考えると、金融市場が相当に歪んでしまうのかもしれない。
世界の投資家のお金にも資金調達する金融市場にも限界があるからだ。
その場合、社債発行の急増で社債市場にストレスが強まれば、長期金利、しかも10年以上の超長期の債券の需給悪化が予想され、場合によっては超長期金利が急上昇する懸念もある。
また新規発行やIPO資金の急増で既存市場からの資金流出が強まり市場の波乱要因になる可能性もある。

金融資本市場がこのストレスに耐えられるかが問題になる。

次回、もうちょっと詳しく考えてみたい。



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投機の備忘録(2)「オワコン」をバカにするな

銀価格、1964年からの長期チャート
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昨年後半の主役は明らかに「銀」だった。
上は1960年代からの長期チャートだが、この間、銀の大相場は3回あった。

第二次石油危機の真っ只中1980年、この時はハント兄弟という投機家が銀を買い集めて大相場を作ったが、投機が限界に達すると天井を打ち、その後数年かけて元の水準に戻った。

次の大相場は2010年頃、リーマン危機後の混乱期で、より安全な資産、金や銀に資金が循環したことで起こった。
そして昨年が3回目の大相場だが、上昇相場の理由がよく分からない。

前回検討した通り、金は数年かけた大相場の途上にあり、ドル信認の低下、中央銀行の金保有の増加、金ETFの急速な成長、それを支えた個人投資家の買い(特に中国やインド)などの理由が挙げられた。
でも、銀はどうなのだろう?

銀は金ほどの安定性がない(錆びる)金属で、中銀の外貨準備の対象にはならない。
装飾品としての需要もあるが、金やプラチナのように資産価値はない。
むしろ、電子部品やソーラーパネルなどの工業用の需要が全体の約半分もある。

この銀になぜ、投機資金が集中したのだろう?

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上のチャートは金価格を銀価格で割り算した、金銀レシオだが、昨年後半はこのレシオが急速に低下、あっという間に過去最低水準に達した。
これは金価格よりも銀価格が大きく上昇したことによって起こった。

それまでの数年間は圧倒的に金の人気が高く、金銀レシオは長期上昇を続けていたが、それが急に変化した。
何か理由があったのだろうか?
筆者が知らないだけかもしれないが、金価格の長期上昇により銀価格の出遅れ感が強かった、この出遅れ感が大きな理由だと思う。
同様にプラチナも金に対して出遅れていたが、銀と同時期に急上昇した。

ここでの教訓は、「出遅れの感覚」が相場を大きく動かし、投機熱が駆り立てるということ。
インテルはパソコン時代の終わりとともに「オワコン」と呼ばれてきたが、AI設備投資で蘇った。
これも長期の超出遅れ感が大きな相場につながったといえる。

「オワコン」と呼ばれた所に大きな収益源泉があるのかもしれない。




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投機の備忘録(1)「ETF」を甘くみるな

金価格と米実質金利
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ここ2年、市場の人気を集めたのが「金」だ。
24年末には2400ドル程度で推移していたが、昨年急に人気に火がついて今年1月には5354ドルまで1年で価格2倍以上の大暴騰を演じた。
その後急落し、6月には4000ドル程度まで2割以上に下落となった。

なぜ、急に上昇したり、天井を売って下落したり・・・どう考えたらいいのだろうか?

投機的人気はあらゆる「相場」の常で必ず起こる、投機が投機を呼んで想像できなかった急騰劇を演じることもよくある。
この要因を挙げるとすると、①世の中におカネが余っていること(過剰流動性)、②もっともらしく魅力的なストーリー(投機の基本)があること、③インフレンサーを信じる人が多くいること(バンドワゴン効果)、などが代表的だ。


昨年からの金投機にも理由があった。

①カネ余りはここ数年ずっと続いていて、米FRBやECBが継続的に金利を引き下げてきた。
各国のマネーサプライを見ても毎年着実に増加している。
でも、これは金投機だけのものではなく、どんな商品でも投機対象にされる可能性があった。

②金投機には「ドルの信任が薄れて世界の中銀がドル準備を取り崩して金を外貨準備で買う」というストーリーが宣伝された。
確かに中国の米債保有額は毎年減少し、中国人民銀がドルから金に外貨準備を変更している、これは数字で確認できる事実だ。
でも、金価格の上昇で相対的に外貨準備の中でも比率が上がっている、これをドル信任の低下というのはちょっと乱暴すぎる感じがする。

③インフレンサーが誰かは分からないが、金ETFが急成長し4100トンを保有していることが大きな要因になった。
外貨準備の保有されている金の量は、米国8133トン、独3350トン、伊2451トン、仏2437トン、中国2305トン・・・となっているが、昔から保有量であり、それほど大きく変化していない。
一方、金ETFは数年前から人気付いて4000トンを超えている、各国の外貨準備に相当するような巨額のポジションになった、これが大きな影響力を持っている。
明らかに金ETFの人気が金価格を持ち上げた主要因だといえる。

そして、今年2月の天井を打ち調整局面入り。

この天井も非常に勉強になるポイントだ。
金は、戦争時下で安全資産として買う、急激なインフレ下でヘッジのために買う、ドルなどの通貨不安時に買う、などとされているが、米イラン戦争、原油急騰、インフレ期待の中で逆に売られた。

なぜ?

金はインフレで買われる商品だが、インフレ以上に長期金利が上昇し、長めの実質金利が上昇したことで天井を打ったのだろう。
下のグラフは各年限の債券利回りからインフレ期待を引いた実質金利チャートだが、5年(赤)や7年(黄)のラインが急上昇している。
中期的なインフレ懸念から5〜7年の債券が売られ、インフレ期待以上に金利が上がったということだろう。

もう一つは金ETFから資金がネットで流出したことだ。
昨年からの急激なETFの買い、資金流入が金投機の原因の一つだったが、これが一気に冷え込み、今年5月には日本の金ETFでも資金流出に転じた。

投機の教訓は「金はコモディティだが、それ以上に金融商品として大きく買われてきた」ことだ。
金はコモディティではなく金融商品として比較され売買され、価格も一般の商品市況よりも他のETFなどに連動するということだ。
今や、ビットコインも金もETF化され、手軽の売買できるとともに、金融商品としての人気の荒波もさらされている。
こうした投機の性質を考えて運用しなければならない時代なのだろう。


米実質金利、5年〜30年
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金ETF
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データセンター巨額投資、ファイナンスの盲点(2)グーグルのケース

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グーグルのピチャイCEOの発言要旨・・・

  • 設備投資の規模: 2026年のAI開発等の設備投資額は最大約29兆円(約1850億ドル)に達する見通。これは2025年比でほぼ倍増の規模。
  • ピチャイCEOの狙い: 今後のさらなるAI需要の多様化・拡大を見据え、自社開発のAI半導体(TPU)の活用やデータセンターの拡充を通じた「垂直統合」で競争をリードしていく方針。
  • 業界全体のトレンド: Googleをはじめとする米テック大手4社(Google、Meta、Microsoft、Amazon)合計の2026年のAIインフラ投資額は100兆円を超える、AI開発競争は年々激しさを増す。

  • 米ビッグテック4社の今年の設備投資が116兆円という巨額に達する。
    これがAI半導体GPUだけでなく、メモリー半導体、CPU、さらに光ファイバー、サーバー、電源装置、水資源まで膨大な需要(特需)が発生し、株式市場を一変させた。
    メモリーのマイクロン・サムスン電子・キオクシア、CPIのインテル、サーバーのデル、英国のアーム、オランダのASML、光ファイバーのコーニング・フジクラ、積層セラミックコンデンサーの村田製作まで・・・
    世界中の市場でデータセンター特需に沸いている。

    お金を出して設備や部品を買いまくっているのはビッグテック4社だが、反対に、彼らは値上がりした設備や部品を買わされている。
    上のCEO発言はグーグルだが、AI競争も厳しさが増し、負けられない企業生命を賭けている感じがよくでている。

    このグーグルだが、800億ドル(12兆円)の株式売り出しで資金調達をする。
    バークシャーハサウェーにも100億ドルの株式購入を依頼したらしい。
    300億ドルは株式転換付き優先株で調達するという。

    その理由は設備投資の増額。
    設備や部品の値上がりで従来の金額では不足した。
    従来の計画では1750〜1850億ドルだったが、それを1800〜1900億ドル(約30兆円)に増やすという。

    グーグルは昨年英国で250億ドル、スイスで110億ドルをユーロ社債で調達している。
    今年2月にも米ドル社債で300億ドルを発行した、それでも全く足りないということだろう。
    データセンターは全くブラックホールのようにお金をジャブジャブと飲み込む。

    116兆円の設備投資というのはそれほどの巨額なのだと思う。
    グーグルのように年間1000億ドルのキャッシュフローを持つ巨大企業でもこれだけファイナンスに苦労する金額だ。
    メタも450億ドルの超長期債発行をしたが、マイクロソフトやアマゾンも巨額のキャッシュを稼いでいる会社が、このレベルの設備投資となると巨額な資金調達が必要になる。


    あくまで個人的な意見でしかないが・・・

    ①年15兆円のキャッシュフローが稼ぐグーグルでも、年間30兆円の設備投資の資金調達はキツイ。
    世界中の金融市場から莫大な借金をしているが、この状態が長く続くとは考えにくい。

    ②ビッグテックの狙いは、あらゆる分野でビッグデータを集積し、AIエージェントの時代でデファクトスタンダードを獲得することだろう。
    そのためにここ1〜2年でデータ集積し、2030年までにAI時代の王者になる。

    ③世界中の半導体部品企業に莫大利益をプレゼントしているビッグテックだが、これも長くは続かない。
    ビッグデータの集積に目処が立てば、巨額設備投資は一巡してくるからだ。
    来年の設備投資計画で今年比で減額されるようなことになると、半導体株は天井を打つだろう。

    ④世界の投資家は、ビッグテックの将来に必ずしも楽観はしていない。
    過去1ヶ月の株価は、AAPL+12.3%、META+2.8%、MSFT+1.7%、GOOG−6.1%、AMZN−8.0%、と低迷している、一方半導体は、MU+85.6%、AMD+58.1%・・・
    圧倒的な株価差がついた。

    天邪鬼な投資家は、逆に、MUショート/GOOGロングのロングショートでもやりたいけど・・・



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    ハイテク株、利益の爆発期入り?

    米国株価指数の1年先予想EPS
    NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
    2026/052418.142.0%332.574.3%1117.7410.1%102.85-10.4%
    2026/042384.2712.9%324.114.3%1059.747.5%104.76-5.9%
    2026/032350.411.5%311.320.6%1010.793.3%103.62-6.9%
    2026/022370.6612.7%318.723.8%1015.626.2%114.854.6%
    2026/012110.920.8%310.622.5%986.167.2%111.2810.9%
    2025/122108.841.6%309.3415.3%978.7421.4%111.3239.5%
    2025/112103.271.8%306.9717.2%956.1225.8%109.8337.7%
    2025/102094.911.5%302.9215.0%919.6919.3%100.3324.3%
    2025/092075.94-1.4%268.390.8%805.883.9%79.78-2.7%
    2025/082065.81-2.4%261.88-2.8%760.04-4.1%79.75-4.6%
    2025/072064.451.7%263.423.7%770.833.7%80.72-2.6%


    上の一覧表は米株価指標の1年先予想EPS、伸び率は3ヶ月前と比較している。
    優良大型株NYダウの予想EPSが+2%と横ばい、小型株ラッセル2000の伸び率が−10%も下方修正されたのに対し、NASDAQの予想EPSが過去3ヶ月で10%も上方修正された。
    主要500銘柄のS &P500も+4%の上方修正とまあまあだが、NASDAQには及ばない。

    NASDAQのEPS伸び率はこの1−3月期に一気に加速化してきている感じがする。
    と同時にNYダウやラッセル2000との業績格差が広がっている。
    こうした点で4月から加速してきた二極化相場がしばらく続く可能性を示唆しているのかもしれない。
    NASDAQにしても日経平均にしても、同じデータセンター・ストーリーの中で上昇しているからだ。


    下のチャートは日経新聞が掲載したデータセンター投資の資金の流れをまとめたものだ。
    ビッグテック4社の今年の設備投資が116兆円に達するという。
    この金額、日本の国家予算に近い、膨大な規模に膨らんでいる。
    スクリーンショット 2026-05-04 13.30.36























    これじゃ、関連企業の業績が爆発期を迎えるわけだな。
    マイクロソフトが1900億ドル(約30兆円)、Amazonが2000億ドル(約32兆円)、Googleが1900億ドル(約30兆円)、メタが1450億ドル(約23兆円)、年間の設備投資を計画しているらしい。
    さらにオープンA Iやアンソロピックに合計で20兆円の出資。

    この設備投資は、AIモデル開発に20兆円以上、データセンター(土地建物、AI特化サーバー、空調や受変電設備、光ファーバーで接続する通信機器)の投資に100兆円近くが使われる。
    マジでこんな金額をたった1年で投資したら、半導体は大量に使われ品不足に、電子機器の需要も急増、空調設備も足りなくなり、光ファーバーも不足する。
    こんな投資が行われれば使われる半導体・電子部品・通信機器への需要が爆発し、関連企業の業績が爆発するのは理解できるが、このストーリー自体は目新しいのもではなく、おそらく誰も驚かない、株価は相当先に織り込んでいるのも間違いない。
    でも、この二極化相場が大規模になると、筆者のような老人投資家には1999年が思い出される。

    AIビジネスが先手必勝で、いち早くデファクトスタンダードを握った企業のみが圧倒的なシェアをとり勝ち組になれるということだろう。
    オープンAI、アンソロピック、グーグル、ディープシークなど中国系企業などが厳しい開発競争が一段と激化し、いかに早くビッグデータを収集し、AIに学習させ新しいAIエージェントやフィジカルAIを開発すること、これがAIビジネスの勝者を決める。

    2027年以降、順次データセンターが稼働してくると、AIビジネスは本格的な実用化競争に入る。
    26年中は関連各社の業績の爆発期に入っていると考えられる。
    27年以降になるとデータセンター投資が一巡してくる可能性がある。
    その頃にはデータセンター関連の部品会社からAI開発企業へと成長の焦点が変化していきそうだ。
    ダイナミックな株価変動が起こる可能性がありそうだ。



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    AIビジネス、なんかゴチャゴチャしてきたな???

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    素人には何がなんだか分からん???
    最近のニュースをフォローしてみた。

    ①マスク対アルトマン

    オープンAIは非営利企業として設立されたが、その当時イーロンマスクが3800万ドルを出資した。
    公益のためのオープンソースでAIを開発することが目的だった。
    しかし、オープンAIが2024年に営利企業に変更され、二人の間の争いが始まった。

    マスクはオープンAIを提訴し、アルトマンが人類に利益をもたらすAIの開発に専念する非営利組織として同社を維持すると約束することで、創業初期に資金を提供させるよう自分を欺いたと主張。
    テスラとオープンAIを合併させることを提案し拒否され、マスクが資金提供を停止すると脅した時アルトマンは同社を非営利組織として維持すると約束した。マスクは自分に知らせることなく営利転換の計画を進めたと主張し、1340億ドルの損害賠償を求めている。

    この裁判がそうなるかは今後の話だが、マスクもx AIを有利にしようとオープンAIを叩いているとも見られている。

    ②アルトマン対アンソロピック

    アルトマンは、アンソロピックの最新AIモデルClaude Mythosの販売で同社が「恐怖心を煽るマーケティング手法」を使おうとしていると批判した。
    アンソロピックはサイバーセキュリティの脆弱性を特定する能力が高すぎるという理由で、Claude Mythosの一般公開を見送り、その代わりに立ち上げた「プロジェクト・グラスウィング」に参画したグーグル、マイクロソフト、アマゾン・ウェブ・サービス、エヌビディア、JPモルガンなど11の組織だけにアクセス権を付与した。
    アルトマンは「これまでとは異なる方法で公開せざるを得ない非常に危険なモデル」でより幅広く公開することを優先すべきと主張した。

    オープンAIの同僚が設立したアンソロピック、さらにGoogleのジェミニ3との争いが一段と厳しくなる。

    ③オープンAI対マイクロソフト

    オープンAIとマイクロソフトはAIモデルの提供に関する提携契約を改定し、マクロソフトの独占的ライセンスを終了したと発表した。これにより、オープンAIはアマゾンやグーグルなど他社のクラウド基盤を通じて自社のAI製品やサービスを提供することが可能となる。

    アンソロピックがクラウド3社を経由してAIモデルを提供しているだけに、オープンAIとアンソロピックがガチンコ勝負になってくる。
    しかし、オープAIは新規ユーザーの獲得数、複数の月で目標売上げを下回っているという。
    これらの過激化するAI競争、オープンAIの伸び鈍化でAIの将来の利益全般に対する疑問も出てくる。

    ビッグテックの決算が出たが、気になるのがメタやマイクロソフトもみられる設備投資の大幅な増額だ。
    この増額が前向きの投資だったらいいが、実際は半導体や部品の値上がりによって従来計画が増額修正されている。
    ということは、利益見込みが変わらないのに部品の値上がりで増額、つまり設備投資のリターンが減少することになる。

    ビッグテック中心にデータセンターへの莫大な投資が続いている間は、半導体や通信機器などの需要が強く拡大するが、データセンターが27年から30年に完成してくると、徐々に半導体需要もピークアウトしてくるのかも知れない。



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    世界の平和と繁栄をもたらすのはドナルドだけって?

    トランプ










    日米首脳会談で高市さんが発した言葉「世界の平和と繁栄をもたらすのはトランプだけだ」はどんな意味を持っているのだろう?

    単に米国大統領に「媚び、諂った」だけのだろうか?
    多くの評論家が前回はトランプにノーベル平和賞を推薦すると言い、今度は「平和と繁栄はトランプだけ」と持ち上げたと指摘した。
    戦後の日本首相は米国の下に位置してきたので「媚び諂う」のが当然だったかもしれない。
    しかし、この不確実な世界ではちょっと不用意な発言だったかもしれない。

    ①中間選挙後の米国ではトランプが失墜する可能性もある。

    おそらく、現実主義的な英国やEUが独自の安全保障を模索し、米国から離れようとしているのは中間選挙を見据えてのことかもしれない。
    トランプの支持率の低下を見て、トランプ一辺倒では危ういと感じている政治家も多いと思う。
    高市さんは突然トランプに抱きついたり、肩を抱かれながら右手を高く掲げたり、ちょっと品のないパフォーマンスをやりすぎている。

    欧州の現実主義はトランプと一定の距離を置いて、中間選挙後の米国政治を睨んでいる。
    2期目の大統領は、中間選挙に負けて議会の信認を失うと急速にレイムダック化していく。
    任期が残り少なくなり、2期目の途中で予備選が始まると国民の関心が次期大統領に集中してしまう。
    トランプの支持率が回復する可能性が減るほど、トランプ一辺倒は気をつける方がいい。

    ②強権的な国家資本主義は今や国際政治の主流で、米国も欧州も日本も避けられないかも。

    言動が不安定だし、突然訳わからない事を言い出すトランプ氏は色々な知識人から多く批判されている。
    しかし、トランプだけでなく、プーチンのロシア、習近平の中国などの大国も、また、中進国では民主主義よりも国家主義の国の方が多いかもしれない。
    自由民主主義、国際法による秩序を無視したような国が増えている現在、世界は力による国家資本主義が続いてしまうのかもしれない。
    トランプ後の米国もどうなるか予想がつかない。

    イラン戦争を見ると、米国第一というよりもネタニヤフに翻弄された感じが強い。
    この誰も得しないイラン戦争で、唯一得したのはネタニヤフのイスラエルだけだ。
    米国を始め先進国は原油高というインフレ要因に悩まされ、湾岸諸国はミサイルを撃ち込まれ製油所を爆撃され、アジア各国もサプライチェーンの分断や原油高や原材料高に見舞われた。
    イスラエルだけは別で、イランを殲滅することて積年の恨みをはらす事ができる。

    こんな戦争をいつまでも続けるのは世界的な損失でしかない。
    トランプのイラン電力インフラ破壊予告が、48時間後だったり、5日後だったりで市場は翻弄されいるが、イランとの交渉ではイスラエルが最後の壁になっているような気がする。
    イスラエルはこの機にレバノンにもガザにも空爆を続けている、一番危険な国だ。


    高市さんの「トランプだけ」発言は、トランプに入れ込み過ぎるリスクを感じる。
    と同時に米国の国家主義を日本が後押しするイメージを世界に発信してしまうのはマイナスも大きい。
    これが日本の国益なのかは国民がじっくりと判断していくだろう。
    欧州政治家のように現実的にしたたかにポジションを変えていく柔軟さも必要なのかもしれない。



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    投機熱のピークアウト?

    銀価格の長期チャート
    スクリーンショット 2026-03-20 10.41.08












    新型コロナ禍が終わり、24年ぐらいから投機熱が高まってきた。
    大型テク企業や半導体企業やGAFAMへの集中投資、ビットコインなどの暗号通貨の急上昇、さらに貴金属価格の暴騰など、投機資金が流入して大相場が形成されるたが、一番投擲的だったのが「銀」だ。

    上のチャートは1965年からの銀価格の推移。
    1980年のハント兄弟による銀買い占め事件、2011年のリーマン危機後の貴金属大相場に続き、今回は3回目の大相場だ。
    金は各国中銀が外貨準備で保有されてきた歴史があるが、銀は主に工業用需要と装飾品需要が半々ぐらいの実用性の高い貴金属だ。
    その意味で金投機が煩雑の起こるのに対して、銀投機はごく希にしか起こらない。

    昨年からの銀投機は過去最大といえる出来事で、歴史に残るものだろう。
    これを証明するのが、下のチャート金銀レシオで、金価格を銀価格で割り算したものだ。
    このレシオが上昇する時は金投機が強い時期で25年春までは金が主役だったが、その後26年2月までレシオが急落、しかも見たことがない50%水準まで下落した。
    かつてない銀投機が起こった証拠だろう。

    金銀レシオ(金価格➗銀価格)
    スクリーンショット 2026-03-20 9.54.53












    2/1のブログでも買いたが、銀投機相場の一つの大きな特徴が「剱岳」のような鋭い剣先のような天井型を作ることだ。
    投機が一気に爆発して瞬間に大天井をつけるというわけ。
    今年1月の115ドルで天井を付け、その後1月強で71ドルまで38%も急落した。


    金相場は外貨準備などで長期保有する機関も多く、銀よりも需給が分厚い。
    それでも昨年からはかなりの投機相場を演じてきたのは事実だ。

    下のチャートは投機筋の先物ロングポジションだが、興味深いのは金価格の最後の急騰場面で投機筋のロングが利喰いで減少していることだ。
    これが金銀レシオが伸びなかった理由かもしれないが、その分、現物の金市場では、中国が外貨準備での金保有が大幅に増やしたり、金ETFが投資家に大人気で昨年上半期で5.6兆円の資金がETFに流入したりと現物需給が大きな話題となった。
    中国の個人投機家の爆買いも最後の急騰場面で影響したのだろうと思う。

    スパイダー・ゴールドシェアが最大のETFに成長し1000トンを超える金を保有している。
    ETFは投資家の資金が集まるとETF価格が上昇しプレミアム状態になる、この状態になるとETF業者が現物の金購入しETFに組み入れ、ETF価格を金価格にさや寄せする仕組みだ。
    上昇している時は、投資家のETF買いが金現物の買いにつながり金価格を上昇させる。

    しかし一旦ピークを打ち投資家が資金を引き上げると逆になる。
    ETF価格が低下しディスカウント状態になると業者は金現物を放出してカバーするので、ETFの資金流出が金価格の下落を招く。
    金現物の需給だけでなく、ETFの需給が金価格を大きく変化させる時代になった。

    なので金相場は投機筋の先物ポジションだけ見ても判断できない。
    スパイダーやIシェアーズのETFポジションの変化をよく見ていかなければ金相場を判断できなくなったといえる。

    金投機筋先物ロングポジション
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    原油チャート、眺めるとイメージが広がるかも?

    原油価格(WTI)と原油ボラティリティ(OVX)
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    WTI原油先物が90ドルまで上昇してきた。
    それより驚いたのが原油ボラティリティ=OVX(上のチャートの赤いライン)で、過去のレンジの上限80%台をブッち切り、103%まで上昇した。
    市場の恐怖心が限界突破した瞬間だ。

    今回のイランの脅し「ホルムズ海峡の封鎖」が極めて大きい心理インパクトを与えている。
    原油先物もWTIで90ドルと急騰したが、100%越えというOVXの突出した水準を考えると、イラン情勢がわずかでも緩和すると、水準が水準だけにOVXが急低下する可能性もある。
    その場合、予想以上に原油価格は下落するかもしれない。
    今回の原油高は多分に心理的な要素で決まっているため、予想外の動きも考えられる。


    原油先物の投機ロングポジション
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    原油先物の投機筋ポジションを見ると、この急騰劇で投機ロングも増えてきた。
    しかし、価格やボラティリティの変化が大きい割にはロングポジションの増え方が小さい。
    投機筋が主導している原油高ではない。
    原油貿易会社が将来不安から先物を買い建ててヘッジしているせいかもしれない。
    投機的というよりも貿易関連の実需が原油価格を持ち上げたのだろう。


    原油円建て価格とドル建て価格
    スクリーンショット 2026-03-07 12.41.02












    原油の円建て価格とドル建て価格を比べてみると、イラン侵攻前の2/23から3/6までの二週間でドル建て価格が66ドルから90ドルで37%の上昇、円建て価格が39%の上昇と円建て価格の上昇が大きかった。
    今回の原油高はそれだけ日本を直撃する可能性がある。

    ホルムズ海峡閉鎖、その閉鎖期間が極めて重要なファクターになる。
    イランの混乱が長引くと、数週間後には中東からのタンカー輸送が全面ストップする。
    その時は政府が備蓄を放出して対応するが、その最長期間は250日と限定される。
    この時間が日本株を決めると言っていい。
    短期で終われば、その後日本株は急騰する、長引くと株価が大きく下落することになる。

    日本にとっては「時間」が勝負なのかもしれない。



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    AI ディスラプションはホント?(3)投資家目線の変化

    スクリーンショット 2026-02-13 8.20.17




















    昨年11月以降、GAFAMの中でも株価差が大きくなっている。
    過去3ヶ月(26日現在)の上昇組は、META+3.1%、NVDA+8.4%だけ、これに対して下落組はMSFT−17.4%、AMZN−8.0%、GOOG−2.2%、TSLA−2.1%、APPL−1.2%
    この間NASDAQは−0.3%とほぼほぼ横ばいだった。
    わずか3ヶ月という短期で−17%〜+8%、これほどの株価差がついている。

    この差はAIに対する投資家の評価の違いなのだが・・・。
    言えることは、データセンターへの巨額投資だけでは株価を上げる決め手にはならないこと。
    株価の差はその先のビジネスモデルを見ているのだと思う。
    GOOGはAIモデル開発でビジネス領域を拡大できると評価され、NVDAはAI投資の最大恩恵を受ける。
    一方、MSFTやAMZNはAI時代に適応できるビジネスモデルを問われている。
    一筋縄では行かない難しい相場のような気がする。


    こうした株式市場の動きから二つの仮説が考えられる。

    ①投資家の目線が2〜3年先と長期化。

    NVDAの好決算も株価には反応しなかったが、他の銘柄も同じで足元の業績で株価が爆騰することは無くなった。
    「投資家はもっと長期目線で見ている」ということだ。
    データセンターへの巨額投資、AI開発企業への巨額出資、そのバーターとして半導体チップの爆買い、資金をグルグルと回しながら、売上成長を達成していく。
    これで半導体関連企業は売り上げを伸ばし利益を上げるが、NY投資家の興味はもうそこにはない。
    その先に何が起こり、そこで勝つ企業はどこなのか? あるいは敗者は誰なのか?

    足元の勝負はすでに本丸のNY市場ではなく、東京やソウルのアジア市場だ。
    アジア市場は流動性に限界があり、ヘッジファンドからすれば市場操作がしやすい。
    ここで半導体、半導体製造装置、半導体材料、データセンターの供給企業などを集中的に仕掛けてリターンの極大化を狙う。

    ②AI開発の競争激化。

    今年の大イベントは「オープンAIの上場」だろう。
    オープンAIは非営利企業として出発したが、完全に営利企業に変身、その後もGAFAMの巨額出資を受けて企業規模が急拡大している。
    米国のスタートアップは、シードラウンドでの資金調達から始まり、IPO直前のプレIPOまで段階を踏んで資金調達し成長していく。
    IPOではそれまでの資金調達額の何倍かの時価総額になる。

    簡単いうとIPOすれば出資者は全員が儲かる仕組みだ。
    今年の後半、オープンAIの上場に向けてプレIPOでの資金調達が進む、すでにソフトバンクGは5兆円の追加出資をした。
    オープンAIの上場によってAI関連は最盛期を迎え、ソフトバンクGも収益を上げるのかもしれない。


    オープンAIの上場後、次々とAIベンチャーが上場に動き、この分野は競争激化していくと思われる。
    すでにオープンAIの一強ではなくなり、他の米AI関連ベンチャー企業も成長しているし、米GAFAM系のAI開発も進んでいる。
    AI開発では中国系AIベンチャー企業が急速に発展してきているように見える。
    となると、2〜3年後にAIの実装が進む社会では何が起こっているのかは想像できないほどだ。

    と考えるとAiビジネスのマネタイズは価格競争の激化で意外と難しいのかもしれない。
    巨額のデータセンターへの投資、巨額のAI半導体への投資、巨大ハイテク企業は企業生命を賭けてデファクトスタンダードを握ろうと躍起になっている。
    新技術は「ウィナー・テイク・オール」強い企業が利益を総取りする、つまりデファクトスタンダードを掴んだ企業だけが大勝ちする分野だった。
    誰がデファクトスタンダードを握るのだろう?

    でも今回の投資競争は長期の採算が合うのかどうかもよくわからない。
    結局、よく分からない事だらけの市場だ。



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    トランプ関税、スーパー301条の復活?

    2025-April-02-Reciprocal_tariffs















    上の表は4月に実施された相互関税(レシプロカル・タリフ)だが、どうも終了したようだ。
    米最高裁は大統領にIEEPA関税を決定する権限はないとしたが、これは関税を全否定したわけではない。
    あくまでIEEPA緊急条項による関税を決めるのは大統領の権限ではないとしただけだ。
    これで、トランプ政権は他の法律を基に関税を仕掛けてくる。

    とりあえず150日間は10%の関税(15%の引き上げる方針)となり、実効関税率は昨年の20%程度から大幅に引き下がる。
    これが目先の米国以外の輸出企業には基本的にプラスになりアジア株が反発した。
    でも今後どうなるかはまだまだ分からない。


    下の表は米国の関税収入とコアCPIと米小売売上高を比べたものだ。
    相互関税が実施された4月以降、合計の関税収入は2451億ドル、36.7兆円に上る。
    関税のリファンド(払い戻し)問題は、この関税を誰が実質的に負担しているかによる。
    基本的に米国輸入業者が納税したわけだが、実質的に価格を割引して輸出している業者も多いだろうし、輸出業者の米国法人が輸入手続きをしている企業もある。
    リファンドをどう分配するのだろう?

    大手輸出企業はすでに法廷に提訴しているが、トランプは相当時間がかかるとしている。
    このリファンドによる業績修正を織り込むのは難しいだろう。
    どう決着するのかは時間もかかるし労力もかかるからだ。
    関税の引き下げを見込んでアジアの輸出製造業企業が買われているが、やや無理筋な期待だろう。

    また、今まで行ってきた米国との貿易交渉が、多くのケースで一旦延期となるだろう。
    日本の80兆円対米投資も第一弾が決まったが、基本的には先送りになる。
    この関連で買われてきたた銘柄もやりすぎになるかもしれない。
    米中交渉も微妙な段階で、米農産物の輸入拡大、レアメタルの輸出制限、関税の引き下げ、東アジアの安全保障など複雑に絡み合う。

    経済面への影響は、関税収入が落ちるとコアCPIの上昇も落ち着く、そうなると物価上昇分で引き上げられてきた小売売上高は伸び率が鈍化する(景気が一定とすると)かもしれない。
    関税が引き下げられたからといって、米国経済はどう影響するかは微妙だ。

    しかも、亡霊のように出現する「スーパー301」は警戒感は強いと思う。
    80年代の日本の全盛期に、米国発の「スーパー301」と「プラザ合意による超円高」で日本産業はボロボロに骨抜きにされた。
    絶好調だった半導体は潰され、テレビなどの家電やAV機器もこれでアジア企業に次々に敗北を喫した。
    このスーパー301をどう使うのか、よく見ていく必要があるだろう。

        米純関税収入 コアCPI  小売売上高
    4月  163億ドル +2.8%  +5.1%
    5月  228億ドル +2.8%  +3.2%
    6月  272億ドル +2.9%  +3.9%
    7月  280億ドル +3.1%  +3.9%
    8月  295億ドル +3.1%  +5.0%
    9月  297億ドル +3.0%  +4.2%
    10月 330億ドル 未発表    +3.4%
    11月 307億ドル +2.6%  +3.3%
    12月 279億ドル +2.5%  +2.4%
    合計  2451億ドル
    コアCPIと小売売上高は前年比%


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    AIディスラプションはホント?(2)データセンター

    スクリーンショット 2026-02-13 8.20.17




















    データセンターやAIサーバーの電力問題、最近は「AI向けの電力需要で料金が高騰、その高い料金を一般家庭が負担するのは間違いだ」と言われている。
    確かにデータセンターが建設された地域では電力料金が9%も上昇したと、近隣住民たちに不満が高まっているようだ。

    おそらく、中間選挙を前にした米トランプ政権も、「データセンターの電力需要はデータセンター側の負担でまかなうべきだ」とし、こうした議論が増えている感じがする。
    自家発電設備を備えたデータセンターが一番だが、そうもいかない場合、電力発電所の追加投資をデータセンター側が負担するということになるのだろう。

    いずれにしても相当な資金負担が生じる。
    そこまで考慮されてデータセンターは建設されているのかはわからない。
    長い目で見れば、省エネ型のデータセンターに置き換わっていくのだろうと思う。
    日本の得意とする省エネ技術が生かす、日本企業にはビジネスチャンスになるかもしれない。

    現在のデータセンターの巨額投資がどうなるのかがよく分からない。
    電力の追加負担が生じても採算が取れるのだろうか?
    省エネ技術が開発されれば、現在の設備が省エネ型に置き換わっていくのだろうか?
    その場合の追加負担はどうなる?
    多くの疑問が次々と頭に湧いてくる。


    専門家でもない筆者にはチンプンカンプンだが・・・。
    でも言えることは現在のデータセンターが最終的なものではないということだろう。
    追加的な負担が想定されるとしたら、AIのコストが予想以上に高くなるのかもしれない。
    一方、AIモデルの開発がオープンAIだけでなくジェミニも進んでいる、中国企業も複数のAIモデルを開発し市場に投入する。
    こうした競争激化で価格競争も激しくなるだろう。
    コストが上昇し、競争で収益が落ちるとしたら、AI投資の回収が長期化するかもしれない。

    AIはホントに儲かるのだろうか?




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    AI ディスラプションはホント?(1)ARK インベストメント

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    disruption ・・革新的な技術やビジネスモデルが既存のビジネスを破壊し構造的な変化をもたらす現象。
    AIディスラプションがサーズ(SaaS)の死をもたらすのか? ソフトウェアは死ぬのか?
    過激なタイトルの文章が多く見られる。

    そんな簡単なもんじゃないだろう?とも思う。

    多くの意見が交錯しているが、これも市場の得意技だぐらいに考えた方がいい。
    むかし「破壊的イノベーション」という魅力的な言葉で世界からお金をかき集めた運用会社(ARK Investment)があった。
    この破壊的イノベーションは「Disruptive Innovation」を日本語訳したもので、やっぱりディストラプションの形容詞を使っている。

    ETFなども上場していたが、日本では日興アセット(今は社名変更)が複数の公募投信を作り、アークに運用委託した。
    今でもグローバル・プロスペクティブ・ファンド、グローバル・エクスポネンシャル・ファンドなどが存在している。
    一時は合計1兆円を越えた大型ファンドとして注目されたが、基準価額が半分以下に下落すると、どんどん資金が流出してしまった。
    このファンドが現在保有してるのが、①テスラ、②ロビンフッド、③スポティファイの3銘柄だ。

    破壊的イノベーションは難しい。
    例えば、ARKの保有第一位、イーロンマスクのテスラ。
    ロボタクシーやAIを使った自動運転を開発、それで「破壊的イノベーション」というわけだが・・・
    でも、ロボタクシーは未来を破壊的に変えるのだろうか?

    まず考えらるのは、タクシーの運転手が不要になり人件費が下がる。
    その人件費分とロボット運転手のメンテ費用、その差額分を利益とするか、料金の引き下げに使う。
    これでタクシー料金を劇的に下げれば、お客さんも劇的に増えると期待しているのかもしれない。

    でも、そもそもタクシーのお客さんには人間タクシーかロボタクシーかはあまり関係ない、目的地まで速く安全に行きたいだけだ。
    全部のタクシーがロボタクシーになると各社の差別化が難しいので、料金引き下げたとしてもお客さんが増えるとは限らない。
    ロボタクシー間の競争が激しくなり料金は下がるかもしれないが、それで利用者が増えるわけではない。
    タクシーを利用する人たちの人数もおおよそ決まっているだろうし、その人たちが使う予算もあらかじめ決まっているからだ。
    これを「破壊的イノベーション」というのだろうか?

    ARKインベストメントの運用者キャシー・ウッド氏は、①AIエージェント、②ビットコイン、③ロボタクシー、④ロボティクス(フィジカルAI)などを今後の投資領域として挙げている。
    「破壊的イノベーション」の提唱者でプロの運用者でもパフォーマンスを上げるのが簡単ではない。
    このファンドは1年+4.8%、2年+38%、5年−53%と上下に激しいパフォーマンスでタイミング次第では大きな損失を出す難しいファンドだ。
    AI ディスラプションは市場のボラティリティを拡大するのだろう。

    目下、破壊的イノベーション、AIディスラプションにはいろんな考え方、いろんな意見が交錯している。
    株山人的に考えてみたい。




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    高市さん「ガラスの崖」を一掃(5)鉄の女・サナエ

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    高市さんは英国の首相で鉄の女と呼ばれたマーガレット・サッチャーの自伝を読んだらしい。
    この英国首相サッチャー氏は、英国病といわれた過剰な福祉政策で疲弊してしまった英国経済に大きな変革をもたらした。
    小さな政府を断行し厳しい財政を回復させた強い意志は、当時ロンドンに住んでいた外国人であった筆者も驚き感動した。
    以前の汚い街路、ゴミだらけの公園、娼婦がたむろす一角、燻んだロンドンの街が一変したからだ。

    「積極財政」ではなく「小さな政府」だったが、サッチャー氏が英国の将来を賭けたように高市さんも日本の将来を賭けた政権になると期待している。
    評価は早すぎるにしても、高市さんは強い意志で公約を実現していく姿勢が似ている感じもする。


    昨年の参院選、今年の衆院選、この2回の選挙に日本の政治が変わる兆候が見える。
    それは、今まで政治無関心と言われてきた10代20代の若者たちの変化だ。
    参院選ではネットを通じて多くの議論が行われ、国民民主、参政党が躍進した。
    そして、この衆院選では彼らの支持が高市さんに集中し、高市さんが躍進した。
    政党はいろいろだが、若年層の支持が政治を大きく動かしたのは事実だ。

    あと10年しか生きられない老人政治家が何を言っても無駄、30年40年生きる世代が自分たちの将来を考え始めた。
    これが一番需要なことだと思う。
    中道連合の野田さんが終わったのも、若年層から見れば「自分たちの将来を託せない老人」だったから。
    中道連合が変われるとしたら、今後30年40年生きる人物が登場し、未来を語ることだと思う。


    高市さんの政策には賛否両論があるにしても、鉄の意志を持って公約を実現するだろう。
    少なくともそう期待している。
    食品の消費税の減税、ゼロでなくても5%でもいいと思う、実現してほしい。
    給付付き税額控除、所得の再分配、貧富差の是正の視点から重要な政策だ。
    インテリジェンスを集中した情報組織、今までなかったのが不思議なぐらいだ。
    安全保障、米国との連携の強化、アジアでのプレゼンスの向上。
    憲法改正、戦争の放棄は軍事不要ではなく、バランス・オブ・パワーの原点に戻り自衛隊を合憲に。

    現代の若者が将来を考え始めたことが最大の変化だ。
    老人ではなく、若者が日本社会を変える。



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    高市さん「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃する(4)鉄の女

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    ここまで思惑通りに動くものなのだろうか?
    選挙情勢では高市さんが単独で過半数を抑えそうな勢い、さらにトランプが高市さんを全面支持というニュースも飛び込んできた。
    ここまでくると、ダンディールとまでは言えないけど、高市自民の単独過半数も完全に視野に入ってくるほどの大勝になるかもしれない。

    いよいよ、「ガラスの天井」を破った高市さんが、「ガラスの崖」を一掃するつもりだろう。
    以前ブログでも指摘したが、麻生・タマキン・吉村各氏を完全に凌駕し自分の政治権力を高めるために選挙をしたと筆者は考えている。

    ①古い自民党からの決別・・・麻生氏にも相談せずに解散、麻生氏の影響力低下を意図する
    ②国民民主からの決別・・・年収の壁などの政策を丸飲みしたのに連立に参加しないタマキンに決別する
    ③維新からの距離・・・大阪副都心とか議員定数ばかりにこだわり過ぎる吉村氏に距離を置くだろう

    高市さんが大勝すると自分の主義主張が通る「強い政治」と「強いリーダーシップ」を手にする。
    「強い政治=強いリーダーシップ」は、老人化した日本政治・社会を動かし、社会の仕組みを変える必要条件だと思う。
    従来の野党が主張した「バラ撒き」をやめるチャンスだ。


    第一に無駄な「バラ撒き」をやめ、本来あるべき「給付つき税額控除」に一本化にすることだろう。
    政治の役割の一つが所得の再分配、貧富の格差是正だが、「給付つき税額控除」は一番、恒久的に公平な政策だと思うからだ。
    チョコチョコと減税したり、現金をバラ撒いても長期的な効果は見込めない。
    子育て支援は必要だが過剰なバラ撒きにならないように、少子化に効果がある不妊治療の支援や結婚カップル数を増やすための施策を取り入れるべきじゃないだろうかと思う。

    第二に米国の長期戦略のアジア戦略と連動して中国封じ込めを担う。
    米国は習近平と適当な距離感を保つ一方、長期的な中国封じ込めに動いていると思う。
    日本の役割は東アジアを抑え、中国が太平洋に自由に侵攻できないように封じ込めることだろう。
    高市さんはアジアでの米戦略を担う強い政治家、日本版「鉄の女」になる可能性を秘めている。

    第三に成長戦略をリップサービスだけにせず、具体的に時間軸を明確にして行動する。
    防衛でもAI技術でもレアメタルでも長期的で具体的なプログラムを実行することだろう。
    株式市場は先を夢見ているが、重要なのは長期のプログラムを具体化して着々を遂行していくことだ。

    高市政権が初期の安倍政権以来、ここ10年なかった「強い政治」を取り戻すとしたら、日本株にも長期的にプラスに働くはずだ。
    それにしても現段階では株式市場の期待が大き過ぎる感じもするし、その分、高市トレードが空中戦になってしまうかもしれない。
    しかし、目先の話は置いておいて、日本株の長期トレンドへの国民の信頼感が高まるだろう。


    筆者は「鉄の女」が明確な強いリーダーシップで中長期の日本を変えていくことを期待したい。



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    銀の「剱岳」天井、金銀レシオの底入れ、次に起こる事

    金銀レシオ
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    貴金属価格がこの半年急騰してきた。
    しかし、先週末に貴金属市場をリードしてきた銀価格がNY COMEXで31%の急落、金価格も11%下落した。
    キッカケとして言われているのが、FRBの次期チェアマンに中立的なケヴィン・ウオルシュ氏が指名されたことで、トランプの息がかった超ハト派を想定していた市場は荒れた。

    でも、このトランプ人事の波乱でもドルは1%程度の上昇にとどまっている。
    対円で1.1%、対ユーロで0.9%の変動でしかない。

    それではなぜ、貴金属が急落したのだろうか?

    過去半年の急騰劇で、ドルの長期的な減価、ドル資産からの資金流出、地政学の高まり、これらで貴金属が強く選好されると市場は織り込んできた。
    機関投資家ポートフォリオの中でドル資産の比率が下がり、一定比率で貴金属を保有するという期待が生じているが、機関投資家のポートフォリオ決定には時間がかかり、この急騰が機関投資家の買いだとは思えない。

    例えば、GPIF。
    外貨建て資産(外株と外債)をポートフォリオの50%を組み入れているが、この比率を変更するには多くの時間をかけて議論が行われ、結果が公表された後に比率変更の大きな売買が執行される。
    もちろん、GPIFは5%の範囲内でオルタナティブを組み入れることができるので、貴金属のETFをオルタナ枠で組み入れることが可能は可能なのだが・・・
    このオルタナティブ資産は私募不動産や太陽光発電などの再生エネ資産に投資するためのものだ。
    貴金属を組み入れるかどうかを決めるには相当な時間がかかる。


    という意味でディベースメント(ドルの長期的減価)や地政学リスクのシナリオは実際に起こるかもしれない変化を相当前倒しで織り込んできている。
    ケヴィン・ウオルシュの件はキッカケに過ぎない、その前にシナリオの織り込み過ぎがあったのではないだろうか?


    特に銀価格には歴史的な習性がある。
    下のチャートは長期の銀価格だが、1980年のハント兄弟による買い占め、2020年リーマン危機後の貴金属ブームで銀価格は急騰した。
    このチャートの特徴は、価格の天井パターンが「剱岳」で突んがった天井になることだ。
    銀の天井は一瞬の「剱岳」。

    今回の11%の下落で突んがった形が見えてきた。
    金銀レシオが歴史的な低水準(銀価格優位)だが、これが反転してくると予想している。
    その場合、銀価格よりも金価格が相対的に優位になる、でも、銀価格の下落によって金価格も下がる可能性も否定できない。

    ビットコインや暗号通貨なども波乱展開で、投機マインドが後退する可能性を示唆している。
    12月19日のブログでビットコインについては分析したので参考にしていただきたいと思う。

    NY COMEX銀価格の長期チャート
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    ドル円相場、日米協調介入の可能性?

    日米2年金利差とドル円
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    ドル円相場は158円/ドルから154円/ドルへと急激に変化した。
    米財務省がレートチェックしたと報道されたが、日財務省に円安の加速に警戒感を示したので為替介入が入ったのかもしれない。
    今回の特徴は、べッセントと片山の両財務相がそろって為替相場への警戒を示したことだ。

    日本は円安の行き過ぎによる国内物価物価の影響を、米国は為替のボラティリティ上昇による米債の売却懸念を見ていた。
    今後のポイントは・・・
    ①単なるレートチェックで終わるとしたら、市場への影響は数日にとどまる。
    ②日本財務省が介入を指示していたら、影響は数週間は見ておく方がいい。
    ③もし日米の協調介入があるとしたら、為替のトレンドは変わる。
    今後のニュースをフォローしていきたい。


    基本的な為替状況を数字で確認しておこう。

    ①短期筋のキャリー収益の源泉である日米2年金利差が縮小している(上のチャート)。
    昨年1月に3.7%もあった日米2年金利差が、1年後の今年1月には2.3%まで縮小した。
    FRBの利下げと日銀の利上げが影響したわけだが、その間の金利差縮小は1.4%と、政策金利差の変化1.2%以上に金利差が縮小している。

    これでキャリートレードの収益が縮小しているはずが、それだけではなく新規にポジションを作る際の将来の期待収益が一段と低下している。
    これをヘッジファンドがどう見るか?
    一部ポジションを縮小しようと考えるファンドはいる、少なくとも新規のポジション設定は難しくなるだろう。

    ②IMM先物投機筋ポジションは円売りに大きく変化している。
    下の3つのチャートは、ネットポジション、ロングポジション、ショートポジションの推移だ。
    まずは差し引きのネットポジションだが、昨年7月には18万枚のネットロングだったが、直近では4万4000枚のネットショートへと大きく変化した。
    先物で勝負している投機筋が円高予想から円安予想へと大きく転換した。

    IMM先物投機筋のネットポジション
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    このネットロングからネットショートへの転換のうち、ロングポジションの手仕舞いが10万枚、ショートポジションの積み増しが13万枚だった、この合計22万枚のネットショートが増えたというわけだ。
    つまり、半年の投機筋は、円買いを損切りして手仕舞いし、一方で新規の円売りをそれ以上に増やした。
    この間に石破政権の退陣、高市内閣の誕生、積極財政への転換などが立て続けに起こった、これらの政治イベントに投機筋が反応してきた様子がよくわかる。


    その一方で日米金利差が着実に縮小し、キャリー収益が悪化し続けている。
    政治イベントが一巡するかどうかが次のポイントになる。
    もし、一連の政治イベントが織り込み済みとなれば、投機筋は一段とキャリートレードを縮小せざるを得なくなる可能性もある。

    そのきっかけとなるのが、日米協調介入が行われたかどうか? また、今後も実施されるかどうか?
    日本の財務省だけの為替介入はその効果が一時的だが、日米協調介入となれば日米当局がこれ以上のドル高/円安を阻止するという意味で、市場への効果が絶大になる。

    IMM先物投機筋ロングポジション
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    IMM先物投機筋ショートポジション
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    高市さん「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃する(3)選挙は?

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    「ガラスの崖」を一掃すると言って衆院解散し、総選挙に突き進む高市さん。
    マーガレット・サッチャーのように鉄の意志で日本の政治を変えていく可能性を感じる時がある。
    解散理由を「高市を信認するかどうかの選挙」とした高市さん、これは日本の衆院選で初めての総理大臣の信任選挙になるだろう。
    議院内閣制では最大の政党の党首が総理大臣になるのだが、総理大臣個人の信任を投票してほしいと衆院を解散したケースは記憶にない。

    首相個人の信任投票だとしたら、麻生派も裏金議員も、国民・玉木氏も維新・吉村氏も、ましてや公明党も創価学会も中道連合も他の誰も関係ない。
    自分を信任する人は自民党に、それ以外は誰でもいいという感じなのだろう。
    これが通じるかどうかは、国民に委ねられた。


    この選挙が日本の進む道をを決めるかもしれない。

    ①弱い政権が財政赤字を垂れ流すのと、強い政権が財政拡大をするのは大きな違いがある。

    強い政権ならば財政拡大しても景気を良くして税収を増やすかもしれないし、強い支持率の下で将来の税収増加プランを実行することができる。
    弱い政権は何もできないので、安易な財政赤字拡大策を取れば日本円も売られるし、日本国債も売られる、その後は日本株も売られトリプル安も可能性がある。
    強い政権を作れるかが最大のポイントだ。
    そのために強い政権を作る、信任投票は高市さんがその博打に出たのだと思う。


    ②反高市を結集する勢力が台頭しどれだけ伸び「擬似二大政党制」形を作れるか。

    この中道連合には決定的な弱さがある、というのは本来あるべきリベラルの総結集ではなく、中道に衣替えをしたことだ。
    日本のリベラルは瀕死、だから野田さんでさえリベラルの総結集とは言えなかった。
    ここに野田さんの弱さがありそう。

    トランプ政権ができて以来、世界中でリバラルが後退している。
    米民主党はトランプにボロボロにされ、リベラル色が強い欧州やカナダはトランプの直撃にタジタジだ。
    日本でもリベラルが瀕死とはいえ、それは全ての政党がある意味リベラルになり、真のリベラルが存在しなくなったからともいえる。
    右派と言われる高市さんでさえ、本来の規制緩和して企業活動を自由にする小さな政府ではなく、大きな政府をベースにした積極財政を主張する。

    これではリベラル・中道左派は行き場を失ってしまう。
    年収の壁を丸呑みされた国民は次の主張がなくなる、維新の会は大阪の地域政党に格下げされ、中道連合は苦し紛れのリベラル左派だ。
    野田氏は「食品消費税を恒久的にゼロにする、財源は政府ファンドの収益だ」なんておバカな事を言い出したが、これをおバカな事と理解していないのが最大の問題だ。
    政府ファンドで毎年大儲けできるほどの運用者は存在しない、日本のリベラルが付け焼き刃の政策で骨抜きになった証拠だろう。


    となると選挙で一番気になるのが安全保障政策だ。
    対中関係をどうするのか、韓国や台湾などアジアの国との関係、さらに同盟関係にある米国・豪州関係などなどだが、特に中国との関係をどうしたいかは安全保障の中心課題だ。
    強い日本は為替のトレンドを変化させ、日本の物価にも影響していく。
    単にバラ撒きで国民生活を守るという無責任よりも、強い政府を作り出す方が余程良い。

    この安全保障の課題に答えを出せない、中道連合、国民民主も不要になる。
    もちろん、トランプのモンロー主義の中で、アジアの地政学を考え実行するのは簡単なことではない。
    でも、これを考え抜いて実行することが日本の生きる道だろう。



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    高市さん「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃する(2)

    大阪城とツイン21











    女性外交官を前にして語った、高市さんの言葉・・・「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃し結果を出す。
    印象的な女性首相の言葉だが、女性の外交官たちを相手に出た本音だと思う。
    退路を絶って自分の覚悟を決めた「孤高の政治家」という感じが伝わる。


    前回二つの「崖」の話をしたが、今回は三つ目の崖、これは連立する維新の問題だろう。

    自民ー維新の連立合意で「国会議員の定数削減」が一丁目一番地に取り上げ、さらに「大阪副都構想」を加えられた。
    定数削減の前には、日本の政治体制の方向性、多党制を確立する方向に行くのか、二大政党制を目指すのか、単に政策本意の緩い連合でいいのか、多数派を形成して本格的な政策に取り組んでいくのか、などの前提条件が必要だがこれが全く議論されていない。

    もちろん、無駄な税金を減らすのは良いと思うが、なんで「一丁目一番地」なのか理解に苦しむ。

    さらに吉村氏は「大阪都構想」の信を問うとして大阪府知事を辞職、大阪では衆院選挙を同時のダブル選挙を実施すると発言した。
    この発言に関東圏に住む人たちは「バッカじゃないの?」ドッ白けだ。
    維新が日本全体を考えて政策を主張する国民政党ではなかった、単に大阪人のための地域政党だったといことを全国的に明らかにしてしまったからだ。

    高市さんもこのことを理解しているはず。
    いつまでも維新と組んでいると、大阪中心の発想に全国民が愛想を尽かす。
    三つ目の崖は、この吉村氏の維新を切ることだ。


    麻生氏、玉木ン氏、そして吉村氏、この三人を切る決意、これが高市さんの「ガラスの崖」を一掃することなのだと思う。
    でもこれは高市さんにとっても大きな賭けで、衆院選後の勢力地図がどうなるのか、高市さんを中心として国会勢力を作ることができるのか、全く想像もつかない。

    しかも野田さんが「中道改革連合」を仕掛けた。
    高市さん、どうする?




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    高市さん「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃する(1)

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    高市さんが女性外交官を前に話した言葉・・・「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃して結果を出す。
    各国の女性外交官を前にした演説で、女性の立場にいる同志なのだろうか彼女の本音がよく見える。
    なんか、高市さんをメチャクチャ応援したくなる言葉だ。

    自分なりの解釈をすると・・・
    「ガラスの天井」とは一般的に女性リーダーがブチ当たる「所詮オンナは・・・」とか「オンナなんかこの程度・・・」などと言われる目に見えない天井のことだ。
    「ガラスの崖」は組織の失敗が見えている時に女性をリーダーにして責任をなすりつけ突き落とすという意味なのだろうが、高市さんの言葉使いが面白い。

    普通「崖」は飛び越すもので、決して一掃するものではないからだ。
    それでもあえて「一掃する」と言ったのは彼女の中では「崖」の対象を特定している。
    そして「崖」のような連中を一掃して「結果を出す」と言ったという意味だろう。
    ここに高市さんの覚悟が見える。

    なんか、「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャー、フランスを救うと立ち上がった「オルレアンの乙女」ジャンヌ・ダルクとイメージが重なる。


    それでは「一掃するガラスの崖」とは何だろうか?
    もちろん、高市さんの中では特定されているはずだが、推測して見ると・・・

    第一の「崖」は、おそらく麻生氏のことだと思う。

    麻生氏にしてみれば「総裁選で麻生派が投票したから自民党総裁になれた、だから、俺のいうことを聞け! 俺に相談もなく解散しやがって」という意識だろう。
    高市さんにとっては麻生氏はいつ反旗を翻すか分からない存在、いつでも自分をサポートしてくれる人ではない。
    ・・・だから、解散を相談せず、麻生氏を切った。
    麻生氏は怒り狂っただろうが・・・

    第二の「崖」は、おそらく国民の玉木氏のことだろう。

    高市さんにしてみれば、国民民主の主張である、ガソリン暫定税率の廃止、年収の壁178万円などを丸飲みして、不倫親父の玉木ンに連立入りを打診したはずだ。
    自民・維新・国民が連立すれば、衆参院で多数派を作れ政策推進力が高まる。
    でも、このフニャフニャ玉木ンは優柔不断なまま結論を出さなかった。
    それで高市さんは愛想が尽きた。
    ・・・だから、突然の解散カードで玉木ンを切った。
    玉木ンは「事実上の予算審議の遅れに合意違反だ」として怒りを爆発させた。


    第3の「崖」はちょっとややっこしいことになりそうだが、日本維新の会・吉村のことだろう。

    まだまだ明らかではないが、選挙後に表面化するかもしれないと思っている。

    いずれにしろ、高市さんが、鉄の意志を通した「鉄の女」マーガレット・サッチャーを目指すならば避けて通れないと思う。

    次回に続く・・・



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    高市さんの解散総選挙、習近平が激怒する?

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    高市さんが通常国会の冒頭で解散し、2月に総選挙という作戦を検討しているという。
    支持率が70%を越えているだけに、今のうちに解散ー総選挙をしておきたいというのはわかる。

    おそらく高市さんの意図は、①自民単独で過半数を得る、②古い自民党議員をふるい落とす、③高市チルドレンを増やす、という3点にあると思う。
    今後の政策運営にとっては①は連立の継続がはっきりしない「維新の離脱リスク」を払拭。
    また②は高市さん人気と自民党支持率の差である「古い自民党体質」で、彼らを選挙を通じて排除。
    さらに安倍チルドレンではないが「高市チルドレン」を当選させて自民党内に圧倒的な存在感を確保。


    しかし、一番の問題は「台湾有事で悪化した習近平」との関係だ。

    対中国強行路線を突き進む高市さんと、対日圧力をかけても謝らない高市さんにイラつく習近平、なんだか、出口のない泥沼の戦いのよう。

    まずは、高市さん側の論理だが、対中国で強硬な意見を言うほど支持率が上がる、つまり、習近平に安易で妥協できない、妥協すれば支持率が急落しかねないからだ。
    選挙で勝つためには対中国の強硬路線から離れられない。
    これが高市さんのツラいところだ。

    一方、習近平側の論理は、高市さんが選挙で圧倒的に勝つと日本の世論が一段と「完全な対中国強硬論」になっていくこと、これを何より警戒するはずだ。
    しかし、現段階では習近平は自国経済に致命傷を与えるような政策を取ってはいない、レアアースも民間利用は容認しているし、日本への観光客も完全に禁止したわけではない。
    中国経済に跳ね返ってくるような危険な政策は微妙に回避しているように見える。


    しかし、高市さんの解散で対中国強硬論が一段と過熱するようならば、逆に習近平は一段と過激になってくると想定できる。
    選挙前にも決定的な恫喝し、高市さんの勝利を阻止しようとする。
    例えば、中国人の日本観光を完全禁止、デュアルユースだけでなくレアアースを完全輸出停止、日本の農産物・海産物の完全輸入停止、日本人へのビザ発給停止、中国人が保有する日本不動産の強制売却・・・

    特にヤバいのは、中国のハッカー集団をけしかけて大規模なサイバーテロを行い日本の中枢機能を麻痺させる、あるいは、日本の大企業に大規模サイバー攻撃を仕掛け、企業活動を麻痺させる。
    日本全体が大混乱に陥るような攻撃を仕掛けてくる可能性も否定できない。

    高市トレードの復活で日経平均先物が急騰しているが、物事には陰と陽、光と影、善と悪、常に二面性がある。
    解散は高市さんの判断だが、対中国関係を正常化させてからやるべきだと思う。



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    4月がドル需給の変化点(2)FMSの増額

    日米2年債金利差とドル円
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    トランプが相互関税の導入を公表した今年4月以降、ドル円レートが金利差と大きく乖離し始めた。
    上のグラフで見られるように、4月以降2年金利差がどんどん縮小する一方、ドル円はドル高が着実に進んできたからだ。
    これは金利差や物価差というファンダメンタルでは説明しづらい。
    直感的に、トランプに従い各国が競うように米国への直接投資をコミットしたことが、外為市場でドル需要を期待させているのはないか、という仮説が成り立つ。

    前回はトヨタGやソフトバンクGの対米投資、日本政府が約束した80兆円投資をドル需給の観点から考えた。
    今回は防衛予算、その中でも米国の武器・装備品の購入プログラムの影響を考えてみたい。

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    防衛費はGDPの2%をトランプに約束、さらに高市さんはそれを前倒しして実行すると明言した、
    今年の米国武器への購入(FMS)は1兆76億円が予算計上されていたが、今年7月には140億ドル(約2兆円)に増額され、さらに170億ドル(2兆5000億円)に増額されている。

    有償軍事援助(FMS)で購入する装備品は、ドル決済なので予算で計上された円金額をドルに転換している可能性がある。
    しかも価格交渉できず米国の言いなりの金額で買うことになるし、その金額を前払いするのが原則になっている。
    金額の大きい戦闘機などの航空機は、複数年契約になっているかもしれない。
    その場合は、ローン形式の契約で米国にドルで借入れることになる。

    いずれにしても防衛費の増額でFMS枠が拡大され、単年度予算を執行するためにドル買いが出ている可能性はある。
    金額的には為替市場を動かす規模ではないが、単年度で決済されるのでドル買い期待が出てくる可能性はある。
    これがどれほどのインパクトがあるのかはタイミング次第なのだろう。




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    4月がドル需給の変化点(1)金利差と連動しない理由

    ドル円相場と日米2年金利差
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    今年4月にトランプ相互関税が公表され、各国は少しでも関税率が下げてもらおうと様々な交渉をした。
    その中でも日本の譲歩が群を抜いている。
    なんと、米国への5500億ドル(80兆円)もの直接投資を約束し、防衛費についてもGDPの2%を約束、さらにトランプ来日時に高市首相は年度内の前倒しを約束した。

    この頃からドル円レートが金利差の動きと乖離し始め、特にFRBが連続利下げをしたこの3ヶ月間は金利差が明確に縮小する一方、ドル円はドル高で推移した(上のチャートを参照)。
    一部には日銀が利上げを見送ったことが原因とする意見もあったが、何か違和感を感じている。


    なぜ、為替市場は金利差という経済的要因で動かなくなったのか?
    この4月、為替市場に何が起こったのか?

    仮説として考えられるのは3点・・・ソフトバンクGなどの民間の対米投資、政府が決めた巨大直接投資、そして、防衛費増額によるFMS(有償の防衛装備品購入枠)の増加だ。

    一つは話題になった80兆円の米直接投資。
    80兆円もの直接投資をすれば、相当なドル買いが生じるのではないか?という視点だ。
    実はこの80兆円の投資がどうなるのかはまだわからない。
    しかし、日米の政府間には「通貨スワップ協定」があり、いざという時には無制限で日本円を米ドルに交換できる。
    80兆円全部をスワップで調達できるかどうかはわからない。
    しかし、政府は為替市場への圧力を回避する資金調達を行うだろうと予想できる。


    もう一つは民間ベースの対米投資だ。
    9月のトランプ来日ではトヨタやSBGなどのトップがご機嫌取りして投資額を上乗せした。

    トヨタは5年間で100億ドル(1兆5000億円)、年間20億ドル(3000億円)の対米投資を明らかにした。
    トヨタは連結キャッシュフローが4兆円近い、そのうち一定程度は米国ビジネスでドル・キャッシュフローを得ている。
    今回の投資20億ドルがそのキャッシュフローの範囲ならば為替市場には中立要因だが・・・

    ソフトバンクGは3社共同で1000億ドルをすぐに投資し、その後の4年間で5000億ドル投資をブチ上げたが、これはどうなるか全くわからない。
    少なくとも200〜300億ドルは今年中に投資すると想像している。

    一方、その資金調達では、保有しているNVDA株を58億ドル、Tモバイル株を91億ドル、ドイツテレコム株を23億ドル売却した、合計170億ドル強を株式売却で得ている。
    さらにアーム株を担保にした借入で200億ドルを調達するという。
    これで今年の投資分はファイナンスされている。
    つまり、円資金をドル転する必要がなく、為替市場には中立だ。


    というわけで、これまで公表されているニュースでは、必ずしも為替市場でドル買いをするようなインパクトは感じられない。
    しかし、防衛費の増額、それに伴う米国武器・装備品の購入(FMS)は違うかもしれない。
    単年度の予算で防衛費の枠があり、その予算(日本円)で米国武器を買うことになるからだ。

    次回は防衛費、米国武器の購入(FMS)について考えてみたい。




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    アメリカ大統領 vs NY市長

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    NY市長選挙は衝撃的な結末となった。
    イスラム教徒で移民のマムダニ氏がNY州知事で名の通ったクオモ氏を破ったからだ。
    NY市は9.11でイスラム教テロリストに二つの高層ビルを破壊され、大きな惨劇を記憶している。
    そのNY市がイスラム教徒を市長にした。

    マムダニ氏は、ガザ地区でのイスラエルによるジュノサイドに怒るユダヤ系市民の支持を広げ、社会民主主義者として家賃凍結など社会主義的な「アフォーダビリティ」公約で若年層や移民層の支持を得た。
    トランプが共産主義者だとして非難したマムダニ氏の勝利は反トランプ派の勢いを増すことになる。
    全米各地の民主党地盤・地域で、熱狂的なトランプ派との分断が深まるのだろう。
    来年の中間選挙に向けて、トランプ派と反トランプ派の溝が拡大していくのは間違いなさそう?!


    もう一つはトランプ関税の最高裁判決の行方だろう。
    9月に米最高裁は国際緊急権限法によるトランプ関税にめぐる訴訟の審議を開始すると発表したが、その判決が年内にも行われるかもしれない。
    大統領が全ての関税を決定する権限を持っているのか問われる。
    憲法上は議会が関税を課す権限を持ち、それに逸脱しているのではないかというわけだ。

    すでに広範囲のベースライン関税が課税され、さらに各国との個別交渉による相互関税もスタートし、中国などを対象とした追加関税も実施されている。
    この段階でトランプ関税を違法と判断されると、なんだかわからない混乱が生じるかもしれない。
    違憲判決が出た場合、毎月300億ドルに膨れ上がっているトランプ関税をどうするのか?
    関税分の払い戻しも大変だし、通商法の特定分野(自動車や鉄鋼・アルミなど)の関税は残ることになるかもしれない。


    トランプは、就任直後から好き勝手に大統領令を連発して世界を翻弄させてきたが、どうも雲行きが怪しくなってきている。
    反トランプ勢力、伝統的な民主党勢力、マムダニ氏のような社民思想など、トランプに迎合する人たちだけではない米国政治事情が出てきている。

    来年の中間選挙に向けてアメリカの分断が一段と進む感じもする。
    余程の事がアメリカで起こっている・・・と考えるべきじゃないのだろうか?
    中間選挙前、来年、再び、「カオス状況」が生まれるかもしれない。



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    株式需給の達人(おもしろ相場格言)
    「酒田五法」などの相場テクニックに直結する相場格言をより多く取り上げました。 当ブログでも使った「最後の抱き線は心中もの」、「遊びの放れは大相場」、「放れて十字は捨て子線」など、実戦で使える格言を多く解説しています。 ケイ線に興味のある方、テクニカル分析に興味のある方、是非一読をお勧めします。
    株式需給の達人(バリュエーション)
    PERやPBRなどバリュエーションを理解し割安/割高の実践的判断の基に理論的な株式投資を解説します。 割安とは将来のリータンを示すのか、単に成長性がないというだけなのか、事例をもとに解説します。 株式投資の基礎として大切なもので、是非一読をおすすめします。
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