円インデックスとドルインデックス

ドル安のトレンドが明確になっている。
ドルインデックス(加重平均)が100を割り込み7月11日には97.5ポイント、2月トランプ就任直後は108.87だったので、トランプ就任後10.3%のドル安だった。
上のグラフを見ると歴然としているが、2023年10月までは超円安に対してドル高が続き、円インデックスとドルインデックスはドル高=円安という典型的な逆相関を示した。
しかし、トランプ就任後の2月以降、ドルは10.3%のドル安、その一方円インデックスは2月初80.90から7月初80.05とほとんど横ばいにとどまった。
円とドルの逆相関がなくなってしまった!!
この最大の理由が「ユーロに対する楽観」だと思う。
IMMの投機ポジションでユーロのネットポジションの変化を見てみよう。
IMMユーロ投機ポジション

ユーロ投機ポジションが買い転換したのは今年3月、そこからネットロングが急増している。
3/11から7/8までにネットポジションが12万枚増加した。
この5月以降急増し、ユーロへの楽観が市場に広まっているのが分かる。
その理由として①昨年までの欧州への悲観、そのリバーサルが起こったこと、②トランプ関税に対しても対抗策姿勢、域内防衛費をGDP5%まで引き上げる強硬姿勢が考えられる。
欧州の防衛は欧州で行う(米国はいらない)という宣言に見える。
昨年は欧州悲観でユーロドルはパリティ近くでユーロ安が進んだが、そのポジションがひっくり返り、リターンリバーサルが起こった。
さらにトランプ関税に対する強気姿勢、欧州域内の軍事バランスを保つ防衛予算の拡大が、ユーロへの強気を急増させたと思う。
では、円はどうなるのだろう?
IMMの円投機ポジションで確認してみよう。
IMM円投機ポジション

トランプ就任後、投機筋がドル安/円高に賭けてネットロングを増やした。
これはユーロと同じで、円のネットロングは一時18万枚まで急増した。
しかし、その後がユーロとは違った。
ユーロドルの金利差が小さいのに対して日米金利差が3%と大きい、この金利差が最大の違いだ。
ドル円相場が膠着状態が長期化すると円ロングポジションの金利差コストが累積し、ポジションは少しづつ解消を余儀なくされる。
ネットロングポジションは5月をピークに漸減し、現在11万枚となった。
ポジション枚数としてはユーロロング12万枚、円ロング11万枚と同規模だが、ドル円の金利差が3%程度あるので円ロングは膠着状態に弱い。
おそらく、ドル安の基調は今年後半も維持されるだろう。
ユーロ当局の毅然とした強い姿勢に対して、弱気な日本の姿勢も円を安くする。
石破さんは「なめられてたまるか」とやっと強気の発言をしたが、時すでに遅し・・・
投資家には日本は弱気でトランプに従順なイメージを持たれている。
しかし、今後はまだまだ変化が起こる。
現在ユーロに注目が集まっているが、米景気の鈍化ーFRB追加利下げがあれば、投機筋は再び円高を仕掛けてくるだろう。
夏場の米景気指標とFRBの発言がポイントになる。
PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本

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過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本

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正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本

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ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本

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需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本

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上のグラフを見ると歴然としているが、2023年10月までは超円安に対してドル高が続き、円インデックスとドルインデックスはドル高=円安という典型的な逆相関を示した。
しかし、トランプ就任後の2月以降、ドルは10.3%のドル安、その一方円インデックスは2月初80.90から7月初80.05とほとんど横ばいにとどまった。
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IMMユーロ投機ポジション

ユーロ投機ポジションが買い転換したのは今年3月、そこからネットロングが急増している。
3/11から7/8までにネットポジションが12万枚増加した。
この5月以降急増し、ユーロへの楽観が市場に広まっているのが分かる。
その理由として①昨年までの欧州への悲観、そのリバーサルが起こったこと、②トランプ関税に対しても対抗策姿勢、域内防衛費をGDP5%まで引き上げる強硬姿勢が考えられる。
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昨年は欧州悲観でユーロドルはパリティ近くでユーロ安が進んだが、そのポジションがひっくり返り、リターンリバーサルが起こった。
さらにトランプ関税に対する強気姿勢、欧州域内の軍事バランスを保つ防衛予算の拡大が、ユーロへの強気を急増させたと思う。
では、円はどうなるのだろう?
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トランプ就任後、投機筋がドル安/円高に賭けてネットロングを増やした。
これはユーロと同じで、円のネットロングは一時18万枚まで急増した。
しかし、その後がユーロとは違った。
ユーロドルの金利差が小さいのに対して日米金利差が3%と大きい、この金利差が最大の違いだ。
ドル円相場が膠着状態が長期化すると円ロングポジションの金利差コストが累積し、ポジションは少しづつ解消を余儀なくされる。
ネットロングポジションは5月をピークに漸減し、現在11万枚となった。
ポジション枚数としてはユーロロング12万枚、円ロング11万枚と同規模だが、ドル円の金利差が3%程度あるので円ロングは膠着状態に弱い。
おそらく、ドル安の基調は今年後半も維持されるだろう。
ユーロ当局の毅然とした強い姿勢に対して、弱気な日本の姿勢も円を安くする。
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しかし、今後はまだまだ変化が起こる。
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夏場の米景気指標とFRBの発言がポイントになる。
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