運用会社の守らなければならない重要な受託者責任という言葉があるんじゃ。
これは「運用会社は投資家(顧客)の利益ために忠実に仕事をしなければならない」という責任と義務じゃ。
当然、不特定多数の投資家が買っている投信にも適用されておる。
しかし、販売会社である証券会社や銀行には受託者責任は及ばない。
投信ビジネスのテッペンに立つ証券・銀行には受託者責任がなく、好き勝手にできる、ここに多くの問題の根本にあると思うんじゃな。
いくつかの実例をあげてみよう。
第一に、販売手数料じゃ。
多くの場合、投信を買うと最初に販売手数料3%を取られる。
たとえば、100万円で投信を買うと最初に97万円の基準価格(評価額)から始まる。
販売手数料は運用会社(受託者責任がある)ではなく、販売会社(受託者責任のない)が自分で決めている。
その他に信託報酬(およそ1.8%)もあるが、およそその半分も販売会社に入る。
投信は証券・銀行にとって美味しい商品なのじゃ。
初年に合計5%近いコストがかかることが日本の特殊なビジネス慣行を作った。
まず、この高いコストをカバーするためにリスクの高い(高いリターンの見込める)商品を売らなければならないことじゃ。
日本国債のような低いリターンじゃ、5%のコストに見合わんのじゃな。
だから、もっぱら新興国債券や通貨といった高いリターンが見込める投信が乱発されたんじゃ。
もう一つは、利の乗った投信を利食いし、別の投信を買わせ、高い販売手数料を効率的に稼ぐために回転売買が横行したことじゃ。
投資家は一応利益を稼いだが、次の投信の高い販売手数料を払うことになる。
これも受託者責任がないため、好き勝手にやったことじゃ。ただし、最近では回転売買はご法度じゃ。
第二は、特に外国証券の仕入れじゃ。
英国現地法人にいた時債券の連中がウハウハしてたので聞いたら、投信向けの外国証券じゃった。
外国証券投信では、運用会社が直接海外で買う場合もあるが、証券会社に大量に仕入れてもらう場合が多い。
こうした場合、証券会社の海外支店で外国証券を大量仕入れをし価格を上乗せして東京に送り、外貨を円に直し為替手数料を上乗せし、さらに諸コストを上乗せし、運用会社に売る。
債券の連中がウハウハしてたのは、3度おいしいビジネスじゃったからじゃ。
第三に、カバードコールなどの相対取引じゃ。
カバードコールの付いた投信も多く販売されている。
上場オプションは期近しか流動性がないので、期間の長いオプションは証券会社に組成してもらう必要がある。
その場合、オプション価格はボラをどのぐらいに設定するかで大きく変わってくる。
しかもボラの基準がなくたいていは証券自身が勝ってに決めるので、自分が儲かるように設定するのは普通だ。
カバードコールの付いた投信では、実勢より低い価格でコール売りをしている可能性もある。
でも、これは外部からは全く見えない。
受託者責任のある運用会社には外国証券や相対オプションの評価を専門的に見ている部署があり目を光らせているが、概ね、妥当な価格というところまでしか判断できない。
残念ながら証券会社の内部で行われいていることまではわからないのじゃ。
しかし、最近では投信を見る目が厳しくなり、好き勝手にできなくなったのも事実じゃ。
これは「運用会社は投資家(顧客)の利益ために忠実に仕事をしなければならない」という責任と義務じゃ。
当然、不特定多数の投資家が買っている投信にも適用されておる。
しかし、販売会社である証券会社や銀行には受託者責任は及ばない。
投信ビジネスのテッペンに立つ証券・銀行には受託者責任がなく、好き勝手にできる、ここに多くの問題の根本にあると思うんじゃな。
いくつかの実例をあげてみよう。
第一に、販売手数料じゃ。
多くの場合、投信を買うと最初に販売手数料3%を取られる。
たとえば、100万円で投信を買うと最初に97万円の基準価格(評価額)から始まる。
販売手数料は運用会社(受託者責任がある)ではなく、販売会社(受託者責任のない)が自分で決めている。
その他に信託報酬(およそ1.8%)もあるが、およそその半分も販売会社に入る。
投信は証券・銀行にとって美味しい商品なのじゃ。
初年に合計5%近いコストがかかることが日本の特殊なビジネス慣行を作った。
まず、この高いコストをカバーするためにリスクの高い(高いリターンの見込める)商品を売らなければならないことじゃ。
日本国債のような低いリターンじゃ、5%のコストに見合わんのじゃな。
だから、もっぱら新興国債券や通貨といった高いリターンが見込める投信が乱発されたんじゃ。
もう一つは、利の乗った投信を利食いし、別の投信を買わせ、高い販売手数料を効率的に稼ぐために回転売買が横行したことじゃ。
投資家は一応利益を稼いだが、次の投信の高い販売手数料を払うことになる。
これも受託者責任がないため、好き勝手にやったことじゃ。ただし、最近では回転売買はご法度じゃ。
第二は、特に外国証券の仕入れじゃ。
英国現地法人にいた時債券の連中がウハウハしてたので聞いたら、投信向けの外国証券じゃった。
外国証券投信では、運用会社が直接海外で買う場合もあるが、証券会社に大量に仕入れてもらう場合が多い。
こうした場合、証券会社の海外支店で外国証券を大量仕入れをし価格を上乗せして東京に送り、外貨を円に直し為替手数料を上乗せし、さらに諸コストを上乗せし、運用会社に売る。
債券の連中がウハウハしてたのは、3度おいしいビジネスじゃったからじゃ。
第三に、カバードコールなどの相対取引じゃ。
カバードコールの付いた投信も多く販売されている。
上場オプションは期近しか流動性がないので、期間の長いオプションは証券会社に組成してもらう必要がある。
その場合、オプション価格はボラをどのぐらいに設定するかで大きく変わってくる。
しかもボラの基準がなくたいていは証券自身が勝ってに決めるので、自分が儲かるように設定するのは普通だ。
カバードコールの付いた投信では、実勢より低い価格でコール売りをしている可能性もある。
でも、これは外部からは全く見えない。
受託者責任のある運用会社には外国証券や相対オプションの評価を専門的に見ている部署があり目を光らせているが、概ね、妥当な価格というところまでしか判断できない。
残念ながら証券会社の内部で行われいていることまではわからないのじゃ。
しかし、最近では投信を見る目が厳しくなり、好き勝手にできなくなったのも事実じゃ。