
証券セールス(以下、S): この市場、ムチャクチャな金額の「あぶく銭」が動き回っている感じ。ある評論家は待機資金(MMFやMRF)が米国では7兆4800億ドル、日本では16兆1700億円と巨額に積み上がっていて、これが株・金・暗号通貨などの市場に流れ込んでいると説明しているけど・・・
ファンドマネージャー(以下、F): 米国のMMFは短期の流動性が高く、しかも利回りの高い商品の面がある。日本で言えば流動性預金(普通預金や当座預金など)に近い感覚なのだろう。今でも5%近い利回りがある純投資としても有効だ。一方、日本のMRFは投資家が株式を売却した時に一時的に入れておく商品で利回りも低い。ちょっと意味が違うじゃない?
S: ということは、日本の16兆円の待機資金は株式に回ってくる可能性はあるよね。
F: それはいえる。カネは天下の回りもの、金に流れるかもしれないし、不動産に流れるかもしれないし、一部は暗号通貨に流れるかもしれない。もちろん株にも流れているだろう。それを期待している投資家が先回りして買うので資産価格が上がる。
S: 日経平均も5万円を突破してきた、こうなると一番気になるのがオプション市場で、5万円コールと5万1000円のコールオプションにそれぞれ8000枚近いの大きな塊りができている。11月限月のオプションSQが11月14日とまだ時間が残っているから、何が起こるか予想できない。
F: この大きなコールの塊リは確かにとても気になる。ファンド筋からすれば日経平均を5万円以上にブチあげてコール売りをしている連中を締め上げ、踏み上げに持っていければ「大勝利」だ。この5万円水準が11月SQが大きな注目点なのは間違いないだろうね。
S: 他の市場も超にぎやかだ。ビットコインが12万ドルを超え、イーサリアムが一日3%以上の乱高下をし、ステーブルコインが登場する暗号資産市場も相当な過熱感を持っている。金価格も4000ドルを越えた。これも世界中のあぶく銭が価格を押し上げるような感じ?
F: これだけ巨額の待機資金があると、その流入期待が資産価格を永遠に押し上げてしまうような気がしてしまう。でも格言では「万人が呆れる値段になれば阿呆になって売るべし」とある。常識人たちが「呆れる価格」と思うなら必ずトレンドは逆転するのが過去の教訓。どの水準が「呆れる価格」なのか、いつその価格に達するのか? それは誰にも分からない。
S: バブルの頃、日本の土地総額でアメリカ全土を買えたと言われている。これはいくらなんでも「呆れる価格」だったな。今、金1kgでフェラーリやメルセデスの高級車が買える。ちょっと離れた地方だったら金1kgで家だって買える。これって呆れる価格なのかな?
F: 誰にも分からない。暴落で投資家に損失が発生すれば「あぶく銭は消える」、これは歴史が証明している
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