
証券セールス(以下、S): 25年前半相場は簡単そうで難しく、難しそうで簡単な相場だったという気がする。トランプ関税相場の上下で慌てて売買した投資家にはとても難しい相場だったといえるし、ジッと長期投資にこだわった投資家には簡単な相場だったともいえる。
ファンドマネージャー(以下、F): 年初来リターンで見ると、世界の株式市場はハッキリ言ってカオスの状況だ。韓国が+21%に対して台湾-2%、サムスンとTSMCという半導体の代表銘柄がある国だが、これだけの差がなんで生じたのか?
香港ハンセン+21%に対して上海総合+2%、この差もなかなか説明できない。欧州では独DAX+20%に対してユーロストックス50は+8%、欧州株もかなり差がついた。
S: 確かに、米国ではS&P500もNASDAQも+5%と同じだったが、MAG7の銘柄間格差は大きかった。日本ではTOPIX+2%、日経平均+0.6%と差は限定的で安定した「平和の国」。
F: この半年のトランプ相場で、ファンダメンタルというよりも需給の差が株価の差につながったような気がする。グローバル投資家に無視されてきたような市場・ドイツや香港が上昇した。日本でも散々売られてきた東証Jリートが上昇したのと同じなのかもしれない。
需給で付いた株価差は年後半に修正される可能性、リターンリバーサルが起こる可能性があるので気を付けたい。ファンダメンタルを見て投資する方がいいだろう。
S: ところでこの半年のパフォーマンスは?
F: 株式ウェートを下げ、リートウェート引き上げたのが奏功した。自分のポートフォリオは年初来で+11%だった。そのうち配当が2.7%のプラスだった。まあ予定通りだったかな。年後半は慎重にいきたいと考えている。
S: 米景気の鈍化ペースが拡大するのか、いつFRBが利下げに踏み切るのか、トランプが余計なことをしないか、盛りだくさんだ。さらに関税で読みが難しい企業業績、半導体のように投資家の期待で大きくブレるPERなど、じっくりと考えたい。
F: 個人投資家は「売り・買い・休む」ができる。フルインベストの機関投資家は大変だけど、個人投資家は自分のタイミングで投資するればいい。無理しないことが大切だろう。
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