株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版の「株式需給の達人(おもしろ相場格言編)」を出版しました。
既刊の「株式需給の達人(実践的バリュエーション編)」「チャートの達人」「個人投資家の最強運用」「株式需給の達人(基礎編)」「株式需給の達人(投資家編)」とともに一読をおすすめします。

基礎編

オプションのスクイーズ、SQで空中戦は終わった?

日経ボラティリティインデックス(VI)
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現在の日本市場は日本で価格形成されていない、夜時間の米国で決められている。
その一番の根拠はファンダメンタルではなく、先物やオプションなどのデリバティブだったかもしれないと思う。
もちろん最大の材料は高市さんの大勝利だが、これがオプションSQ前のタイミングに重なった結果が、2月の急騰劇だったと見ている。

2月限月のオプション市場は大荒れだった。
高市トレードで海外からの大規模な先物買いが仕掛けられ、コール550〜コール580までの行使価格のコールオプションがすべて踏み上げられてきた。
カバードコールは現物株をロングに、上の行使価格のコールオプションを売ることでオプションプレミアムをチャリンチャリンと日銭稼ぎができる。

その反面、時価が急上昇するとコール価格は一気に急上昇するのでコール売りで損失が発生する。
そのため、時価の上昇に合わせてコールを買い戻して、より高い行使価格のコールオプションを売る(ダイナミックヘッジ)が必要になる。
日経平均が5万8000円まで上昇したことで、2月限のコール売りはほぼほぼ解消され、3月限のコール売りにロールされたようだ。
これで勝負はついたのだろう。

となると、海外仕掛けのコール踏み上げ(ガンマスクイーズ)はほぼ終わった。
高市さん人気は今後も株価に影響するだろうが、一日1000円以上の異常な値動きは一巡したのだろうと思う。

ちなみに3月限のコール市場は今のところ正常な範囲だ。
3月限のコールは、コール600に6775枚、コール610に1964枚、コール620に3327枚となっている。
6万5000円以上になるとコールのプレミアムが小さく、そんなに儲けられる価格帯ではなくなる。
6万円のコールの踏み上げを狙って仕掛けることもありだが、それは3月に入ってからだろう。
当面は需給要因からファンダメンタル要因に反応する、という意味では正常化してくるのだろう。


これは日経ボラティリティ・インデックスにも現れている。
上のチャートは日経VIだが、高市さんの解散表明の前は26%だったが、選挙戦突入、選挙情勢が判明した2月6日には39%まで上昇した。
オプションへの踏み上げ買いが入っているためにインプライド・ボラティリティが上昇、そのために日経VIが上昇したというわけだ。

この2月限のコール踏み上げが一巡して日経VIが低下してくれば、株価は安定しファンダメンタル相場になってくる。
これがメインシナリオだ。

しかし問題は、NY市場でGAFAMが売られ出しているが、この「AIディスラプション」が大きくなると、世界的な不安感を増して日経VIも急上昇するかもしれない。
そうなると、日経VIが30%を越えて上昇していく可能性もないとは言えない。

いずれにしても、日経VIが低下すれば業績相場の色彩が強まるだろうし、逆に上昇するようならば調整色が強まる。
このあたりが次にポイントなのだろう。



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NYダウの急上昇の意味

S&P500 グロース/バリュー相対株価
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NYダウが5万ドルを越えた。
年初来の上昇率では、NYダウ+4.2%に対してS&P500+1.2%、NASDAQ−0.9%と明暗がくっきりしている。
日本でも同様でTOPIX+8.5%、日経平均+7.7%とTOPIXの上昇率が大きい。

この現象は二つの意味で重要だと考えている。

一つは、以前から注目してきた「グロース/バリュー相対株価(GV相対株価)の反転」

昨年11月のブログでNASDAQを中心としたA I関連株やGAFAMへの集中物色が行き過ぎたのではないかと書いた。
当時は、米国ではAIやIT関連の大型株が集中的に買われ、GV相対株価が大きくグロースに傾いた。
日本でも同様の現象が起こり、半導体株が大きく影響する日経平均が急上昇し、NT倍率(日経平均➗TOPIX)が10月末に15.7倍まで急上昇した。

このAI関連集中物色がピークに達したのが昨年10〜11月で、その後、出遅れた景気敏感セクターなどが相対的に買われる動きになった。
この「集中物色の反動」がNYダウのような伝統的優良株、さらには日本でも景気敏感株の上昇につながったと言える。

もう一つは、このNYダウ上昇の「ファンダメンタルの裏付け」

下の一覧表は、各株式指標の12ヶ月先予想EPSを比べたものだ。
Q/Qで3ヶ月前との伸び率を計算している。

特に12月期の決算発表が続く中、NYダウのEPS伸び率が突出して高くなっている。
NYダウは3ヶ月で12.7%の増加とEPSの伸びが一番高い。
PERはNYダウ21.6倍、S&P50021.75倍、NASDAQ23.25倍と、ほぼ同水準でNYダウのPERが特に割安というわけではないが、短期に伸び率が一番高いところが評価されている。

NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
2026年2月2370.612.7%318.73.8%1015.66.2114.84.6%
2026年1月2110.90.8310.62.5986.17.2111.210.9
2025年12月2108.81.6309.315.3978.721.4111.339.5
2025年11月2103.21.8306.917.2956.125.8109.837.7
2025年10月2094.91.5302.915.0919.619.3100.324.3
2025年9月2075.9-1.4268.30.8805.83.979.7-2.7
2025年8月2065.8-2.4261.8-2.8760.0-4.179.7-4.6
2025年7月2064.41.7263.43.7770.83.780.7-2.6
2025年6月2104.4-3.5266.3-2.4775.8-3.381.9-8.3


というわけで、AI関連IT関連への集中物色の反動局面で、EPSの伸び率が高まっているNYダウが選ばれている。
目先はこの傾向が続きそうだ。



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認知症になると証券・銀行口座が凍結

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ブルームバーグのニュースから・・・
「22年時点の認知症高齢者数は443万人、MCIは559万人で、40年にはそれぞれ584万人、613万人まで増える。
認知症高齢者の現預金や証券など金融資産は30年に約162兆円と10年前と比べ26%増える見込みだ。MCI高齢者も含めると349兆円に拡大し、家計の金融資産全体に占める比率は16%に。
ワシントン大学の推計では、米国の65歳以上の認知症患者の金融資産額は約6兆ドル(約920兆円)。韓国も政府系機関などの分析で約33兆4000億ウォン(約3兆6000億円)となっている。試算手法が異なり単純比較はできないが、対国内総生産(GDP)の比率で見れば、日本が22.4%と米国(19.6%)や韓国(
1%強)を上回る。」


これも時代の流れなのかと思うが、認知症やMCI(認知症予備軍)が増えていき、彼らの保有する金融資産が凍結されるという。
認知症患者になると銀行や証券口座が凍結され、家族でも動かせなくなる。
認知症患者の資産を保全するためには必要な仕組みだ。

後見人制度が作られ家庭裁判所が認めた後見人が資産管理を任されるのだが・・・その後見人が資産を勝手に動かしたり着服したりという事件も頻発している。
また、家族を後見人に指定しても、その家族が着服する可能性も否定できない。
筆者の兄弟もそうだが、「娘が親のお金を使って何が悪いの?」と開き直る子供もいる、親も安心して資産管理を任せられない。


親の認知症、その後の口座凍結の問題は難しい。
世の中全体では確実の高齢化が進むし、その一定比率で認知症患者も増えるのは間違いなさそう。
となると、この記事が指摘するように2030年には認知症患者の保有資産は162兆円、MCIを含めると349兆円というのもあり得なくはない。

例えば、高齢者の有名な投資家、数億円の資産を株式で運用し、その優待券で映画を見たり食事をしたりしているらしいが、その彼が認知症になったらどうなるのだろうか?
高齢トレーダー氏も数十億円の資産で毎月数億円の売買をすると言われているが、認知症になったらどうなるのだろうか?

株式投資をしていれば認知症にならない、とは言えないだろうし、誰でも高齢者は認知症になるリスクを持っている。
こうした投資家が認知症で突然口座凍結となったら・・・
銀行口座はまだいい、預金や定期が凍結され動けなくなるが、その預金は一定の預貸比率で貸し出しに回るので、世の中には影響しない。

しかし、証券口座は当然売買が停止され、ある時点の保有銘柄がそのまま保有される。
手数料で生きている中小証券には厳しい経営環境になる。
顧客に強引な営業をかけて売買をさせ手数料を得るタイプの営業マンには厳しい環境になる。
大手証券はすでに手数料依存度が相当低くなっているのであまり影響しないだろうが、中小証券やネット証券は経営数字が悪化してくる可能性がありそうだ。



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パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の謎

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これって何?と思ったのが、米国のソフトウェア会社のパランティアの決算だ。
2月3日の引け後に決算発表され、時間外で株価がおよそ9%と急騰した。
しかし、翌日の4日の引値は11%の下落した。
時間外の価格から翌日の引値まで、ナント、20%の下落となった。

決算数字は米国のアナリストコンセンサスを大きく上回った。
2025年の売り上げは4475百万ドル+56%、最終利益1625百万ドル+351%と数字は素晴らしい。
さらに2026年通期の売り上げ予想も+60%が予想されている。

絶好調の業績時に売られるケースはよく見られる。
典型的な「材料出尽くし」「バイング・クライマックス」「織り込み済み」などの表現で説明されるわけだが、今回のパランティアは決算発表後に時間外で急騰したのに、翌日大幅に売られるという違和感のある値動きだった。

なんでこんな事が起こったのだろう?
なかなか説明しづらい現象だろうが、いくつかの仮説を考えてみたい。

一つの仮説は「大きな資金移動、セクター・ローテーション」が起こっている。

今年に入ってから、GAFAMの動きが停滞しているのに対し、銀行株やバイオ関連株が上昇している。
さらにAIについても先行したNVDAなどから出遅れのAMATなどの資金が流れている。
こうした出遅れ修正へと資金が移動していると見る人もいる。

好業績を織り込んで時間外で上昇したパランティア株だったが、翌日の市場で起こった資金ローテーションで株価が下落した・・・という仮説だ。

2番目の仮説は「AIの社会実装によって不要になるセクター」を売る。

AIに経営資源を集中しているビッグテック会社を中心に人員削減の動きが続いている。
今までのIT技術者の中にはAI時代に不要となる人材も多いと言われ、ビッグテック各社はその対応策に入っている。
それだけではなく、法務関係や税理関係も、またソフトウェア関係もAI時代には不要になる可能性を指摘され株価が売られる場合もある。

パランティアのようなソフトウェア会社も、目先の急成長している業績があるにしても売りたい人もいるのかもしれない。

3番目の仮説は「急膨張した投機資金の変調」で資産価格全般が動揺している。

急騰した銀などの貴金属への資金流入が衰え、ビットコインや各種の暗号通貨の市場が大きく崩れ出している。
金や銀にしても、ビットコインにしても、株式や債券のようなファンダメンタル価値(EPS、BPS、利回りなど)がなく、投資家の需給要因で動くアセットクラスだ。
これらが高値波乱の局面を迎えているということは、投機資金が限界を見せていることを示している可能性がある。

パランティア株も米国の個人投資家に超人気だったミーム株の一つでもあり、超人気の高成長銘柄なのだが高バリュエーション銘柄でもある。
投機の限界とともにこうした高バリュエーション銘柄から資金が逃げているということかもしれない。


単にAI関連の集中物色から「セクター・ローテーション」が始まっただけなら問題はない。
AI時代を見据えたセクター選別が始まっているならば、それもありだ。
しかし、投機資金が限界を迎えているとしたら、市場全体に大きな影響が出てくる。
株式だけでなく、債券利回りにも、為替にも、銀などの周辺貴金属にも、イーサリアムなどの周辺暗号通貨の動きにも注意しておきたい局面だ。




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トランプの国家主義(5)共産党100年計画をつぶす?

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トランプは予想不能と表現する人たちも多い。
確かにその言動は不安定で、欧州に追加関税をかけると言ったりやめたり、カナダを米国に51番目の州にすると言ったりする点を懸念する人は多い。

でもホントにトランプがトップダウンで一人で全てを決めて、バンス、ルビオ、ベッセント、へグセス、ラトニックなどの重要閣僚が盲目的に従っているのだろうか?
トランプはブラフや脅しを連発するのでホントの狙いがどこにあるのかわかりにくい。
でも重要閣僚の人たちの発言を聞いていると、米国の20年30年単位の戦略があってそれに基づいて動いているのではないかと感じることも多い。


長期的な中国の「覇権」を阻止する。

2000年頃まではトリクルダウンと言われ、中国でも先進的な人たちが資本主義的に動いて大きく発展させる、その後、一般社会に資本主義や民主主義が浸透していくと期待されていた。
欧米的な資本主義が進み、民衆には民主的な価値観が広がり、結果として、中国は欧米民主主義社会に近づいて行くと見られていた。

ところが現実は違った、と認識されたのは2010年頃、江沢民、鄧小平、胡錦濤の時代から習近平の時代に変わった頃だ。
欧米知識層を中心に、中国共産党は政権獲得から100年目の2049年までに世界制覇を狙う、中国が世界の覇権国家になるという戦略目標が明確に意識されるようになった。

こうなると、欧米企業は中国企業を支援し技術指導し、資本も中国に投下してきたことが間違いだったと気づくようになる。
異質な敵に塩を送って強大化させたに過ぎないことに気がついた。
2010年以降、欧米指導者層は対中国戦略を360度転換し、長期的に中国を封じ込める戦略を進めるようになった。

この欧米指導者層が実のところ誰だかよくわからない、でも、トランプの背後にもこうした長期的な戦略を担う人たちがいるような気がする。


こうした空想をもとに、地球儀をグルっと見回してみる。

①トランプ・モンロー主義を展開する。
米国は地球の西半分を勢力圏にする、ということは、中国を東半分に抑え込むことでもある。
一帯一路を南米に広げている中国を南米大陸から徹底的に排除する、それがベネズエラへの軍事介入だし、パナマ運河の米国領有、さらにはグリーンランドの領有意図(あるいは米勢力圏に組み入れ)という行動に繋がっている。

②中国を東半球の東西南北の領域内に抑え込む。

まずは中国の東出口(太平洋)だが、ここには日本列島、南西諸島、台湾、フィリピン諸島がある。
これらの島々を中国領にしないと、中国海軍が自由に太平洋を侵略することはできない。
中国にとっては第一列島線、第二列島線になるわけだが、米国にとってはここをモンロー主義の境界線として防衛する必要がある。
日本に対して軍事力強化の要求は格段に強まるはずで、NATOと同等のGDP5%の軍事予算を要求してくるかもしれない。

次に西出口(地中海、大西洋)は、中東地域にイスラエルがあり、ヨーロッパにNATOがある。
この同盟国の軍事力を徹底的に強化することで、中国・ロシアの侵略を阻止でしようとしている。
そのためにNATOにはGDP5%の軍事予算を要求するなど厳しく対応しているが、NATOの軍事力を格段い引き上げることが中国・ロシアの欧州侵略を防衛することだと意図しているのかもしれない。

次に南出口(インド洋)だが、ここは中国の一帯一路の最重要地点が並んでいる。
一帯一路は東南アジア、インド、イランなどの国を影響下に入れる軍事外交戦略だが、これを止める必要をみているのかもしれない。
この地域の中国をどう止めるか具体的に見えていないが、インドがキーを握るのかもしれない。

北出口(北極海)は中国とロシアの出方次第ではあるが、地球温暖化とともに北極海の重要性は増しているし、すでに中国・ロシアで開発が進んでいる。
という意味で、グリーンランドは米国の軍事戦略には欠かせない存在となる。
だから、トランプが異常な執着心でグリーンランドに要求しているのはこうした背景だろうと思う。

トランプを警戒する日本のある評論家(東大教授)は「トランプは沖縄を習近平に差し出す」懸念があると指摘しているが、それはあり得ないと思う。
トランプがモンロー主義を貫徹するには、東と西半球の「4つの境界」を防衛することが最大の課題になるからだ。
西半球の「4つの境界」の防衛強化が米国の長期戦略に合致する。


中国の世界覇権の目標2049年まであと23年しかない。
日本列島は中国の東出口として米国の対中国政策の要であり、高市政権の役割は大きい。
トランプ、米国の長期戦略、習近平、中国100年計画、台湾やフィリピンとともに「大国の思惑の中軸」に位置することになる。
という意味では、今回の選挙結果は大きな影響を持つと思う。



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消費税を考える(3)外食10%、内食ゼロ%?

税金














選挙キャンペーンで大きな争点になっているのが「消費税の減税」だ。
筆者の感覚では、消費税の廃止はちょっと難しいし、正当な理由もなさそうば気がする。
税率全体を5%に引き下げるのもちょっと行き過ぎな感じが強い。
食品のみの消費税を下げるぐらいでちょうどいい。

食品の消費税を引き下げると外食の消費税との差が大きく、「外食」者が食品を買って家で食べる「内食」に転じてしまうという懸念を指摘する人もいる。

「外食」の消費税10%、「内食」の消費税ゼロ%・・・どうなる?

第一に外食の価値は内食では再現できない。

海外では20%のVATがかかる「外食」に対して、食品を買って自宅で食べる「内食」がVATゼロと税率で20%の違いがある国もある。
それでもこうした問題で外食需要が減少したということは聞いたことがない。
材料を買って自宅で料理してもレストランの味は再現できないし、その味を食べたい人は消費税を払ってでも食べたいということだろう。

レストランで食べる食事には大きな付加価値が付いている、プロが材料を選び抜く、出汁や調味料を工夫し、最適な調理を行い客に提供する。
こうした付加価値に対してお金を払うのは当然といえる。
海外ではVATに加えてチップを払う習慣があり、料理人に対する敬意を感じる。
チップ習慣がない日本人も「内食」が消費税ゼロであっても、「外食」には消費税を払うのは普通のことだと認識するだろう。

第二に外食店は仕入れ税額の低下の恩恵を受ける。

例えばラーメン屋、10万円の食材で20万円のラーメンを売る店を考えてみよう。
10万円の食材に仕入れ税額1万円かかっていたが、食品消費税ゼロになると9万円の仕入れ額になる。
同じように10万円の付加価値を載せて20万円の売り上げると、仕入れコストが税額分だけ1万円安くなり付加価値が増える。

この1万円の利益増で値下げして19万円の売り上げにしてもいいし、自分の利益にしてもいい。
客が食材を買って自宅でラーメンを作れば消費税ゼロになるが、料理人と同じレベルでラーメンを作れる人は多くないだろう。


と考えると、2年に限定した食品消費税の引き下げは効果的だろう。



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消費税を考える(2)食品の消費税は下げるべき?

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選挙戦で急浮上しているのが「消費税の減税」だ。
自民党の公約で「食品の消費税をゼロ」でおよそ4.8兆円の財源が必要になり、国民民主の公約のように「消費税全体を5%」とすれば15兆円ぐらい、さらに一部の主張する「消費税をゼロ」とすれば丸々30兆円の財源を失うことになる。

前回考えたように消費税は①企業の付加価値に課税するという意味でプラスの効果を持つ、②さらに重要な間接税で直接税中心の日本では重要なパーツなのだろうと思う。
この意味では消費税全体をゼロにする必要は全くない。
国民民主のように食品以外の課税や税率も引き下げる必要性も感じない。

法人税率23%に比べたら、消費税(企業の付加価値税)の10%課税は半分しかない。
消費者は税込価格でリーズナブルな商品を選べはいい。
商品の販売価格は企業が決めるし、消費者が払う消費税も企業が納税する。
なので、消費税全体を減税したり、撤廃する意味はほとんどない。
まともな消費者は「消費税問題は専ら食品消費税の問題」になると思っている。


食品は国民の生活に重要な必需品で、主要国もVATや売上税の中で食品の税率を軽くしている。
上の表は食品の軽減税率だが、英・豪のゼロ%〜独の7%までの範囲になっている。
日本の8%はちょっと高いというところだが、消費税が高齢者世帯に厳しいので、高齢化の進む日本では食品消費税が特に高い。

こうした他国との比較も重要だが、インフレが高進する日本では消費税の増税感が強くなっていることも重要な視点となるだろう。
食品の消費税は4.8兆円程度だが、食品インフレが5%あれば1年で2400億円の自動的な増税になる、ここに一般消費者の不満が強い。
この自動的な増税は、政府にとっては何もせずに税金が増えるのでいいけど、一般消費者には厳しい。

食品消費税率は、他国との比較、特に高齢化が進む国でどうすべきかという視点と同時に、インフレが高進する国で自動的増税を避けるにはどうすべきかという視点が必要だと思う。

他国との比較では食品消費税を5%程度にするのが妥当ではないかと思う。
インフレの3%を前提にすれば食品消費税も3%引き下げ5%にするのは意味がある。
個人的には5%の食品消費税が落とし所なのではないかと思う。

ただし、食品消費税の減税は景気対策にはならない。
人間の胃袋の限界があるので、税率を引き下げたからより食欲が湧くというものでもないからだ。
また、消費税の引き下げで浮いたお金を他の消費に回して景気刺激というのも考えにくい。
家計の中で大きくなった食品購入を普通の比率で適正化するだけだからだ。

高市さんは公約したように食品消費税をゼロにするつもりが本当にあるのだろうか?
それとも選挙向けのリップサービスだったのだろうか?




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消費税を考える(1)消費税は不要?必要?

税金














選挙期間が始まったが、ほとんどの政党が「消費税の減税/廃止」を公約している。
物価上昇に苦しむ国民にはまるで敵のように感じる消費税なのだろう、各政党はバラ撒き政策の中心に掲げている。

消費税に関する議論はいくつかの視点がある。
①消費税そのものが不要という視点
②必需品としての食品にかかる減税という視点
③消費税を変えることで生じる税の歪みという視点
この三つが指摘されている。

株山人流に「消費税」を考え直してみたい。

まず「消費税」は不要?必要?・・・を考えてみたい。

日本の消費税は、単に売上げに課税する米国型の「売上税」ではなく、欧州の「EC型付加価値税」を参考にしている。
インボイス制度ができてからは特に「付加価値税」に近い性格を持っていると思う。

簡単に言えば・・・法人Aから仕入れて法人Bが販売する場合・・・
法人Aから法人Bが10万円の原材料を仕入れると、法人Aは10万円の10%で1万円の消費税を納税する。
法人Bは原材料を製品にして20万円で販売すると、20万円の10%で2万円の消費税を納税するわけだが、その際、法人Aが1万円の仕入れ税額をインボイスで回すので、法人Bは販売にかかる2万円から仕入れ税額1万円を差し引いて1万円を納税すればいい。

インボイスを回すことで原材料・中間材・消費財までの取引で公平に課税することができる。
この仕組みは各法人が販売額ー仕入れ額に課税される、要は法人の付加価値に課税されるわけだ。
この企業の付加価値の一部が利益として残り、この最終利益には法人税がかかる。
しかし企業は様々な節税を駆使して法人税を減らすので、付加価値に広く薄く課税する仕組みは節税ができない制度として正しく法人に課税できるメリットがある。

さらに最終的に税金を払うのが消費者なので、間接税としての性格も重要だ。
所得税も法人税も直接税で、個人や企業が上げた所得に直接税率をかけて納税する。
景気変動によって法人税も所得税も変動する、その一方間接税である消費税は安定している。
景気が悪くても全員がメシを食うからだ。
広く薄く課税されるので、国民全体で公平な課税制度だといえる。

いろいろ考えると、消費税は日本の税金体系の中で必要だと思う。




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トランプの国家主義(4)世界的な軍拡の影響

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トラップがNATOへの関与を減らすとともに、軍事支出を対GDPで5%にするように指示した。
欧州諸国はGDPの5%、日本はGDPの2%・・・などなど。
世界全体で軍事支出がどうなっていのだろう?

G20国の合計GDPは86.9兆ドルだが、2024年で軍事費の合計は2兆7180億ドルと言われ、GDPの3%程度が軍事費で使われている。
2024年の軍事費トップは米国9160億ドル、中国2960億ドル、ロシア1090億ドル、インド836億ドル、サウジアラビア758億ドル、英国748億ドル・・・と続く。
トランプは今年2026年の軍事予算を1.5兆ドルにすると言っているが、今後、この世界の軍事費が5%まで上昇していくと、4兆ドルを軽く超えていくことになる。


通常の平和な世界では、軍事費を使い生産した軍備は常に在庫でしかない。
戦争がない限り使われることがない在庫、しかもその在庫は毎年お金をかけてメンテナンスされ時間が経てば更新されていく。
古くなった軍備は武器商人によって国際市場で売却され、新しい性能の高い軍備に更新される。
古くなったマシンガンやミサイルなどは市場を通じて途上国に買われていく。
これらの武器がアフリカ等の地域紛争で使われるという構図だ。
先進国の軍拡が途上国の紛争を増やすというのは悲しい因果関係だろう。

在庫としての軍備は維持メンテナンスにもコストがかかり、さらに軍備を増えればそれを扱う人員も増えていき一段とコストが増え、多くの国で軍事費の増大は経済を圧迫していく要因になるだろう。


ベルリンの壁が崩壊し、世界で軍事費を削減する「平和の配当」が世界の株価が上昇したたことがあったが、現在はその反対「逆・平和の配当」という状態になっている。
このまま、主要国で軍事費が増え続けると、あくまで長期的にだが、世界経済の圧迫要因になっていく可能性もありそうだ。

軍事費であれ、何であれ、政府がお金を使っている間は経済にプラスになるのだが、それがGDPの5%などの限界点に達すると維持費と買い替え費用で経済を引っ張る要因になる。
これは数年後には顕著になるのではないかと危惧している。



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変化する「株と金の二重サイクル」(2)中銀の資金供給

①米国:FRBのバランスシート
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米FRBのバランスシートは、ピークの22年から2兆3152億ドル減少している。

②欧州:ECBのバランスシート
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欧州ECBのバランスシートは22年のピークから2兆6722億ユーロ減少している。

③日本:日銀のバランスシート
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日銀のバランスシートは24年のピークから67兆円減少してる。


というわけで、米FRBが2.31兆ドル、欧州ECBが2.67兆ユーロ、日銀が67兆円と、世界の主要中銀バランスシート規模が大きく減少している。
中銀のバランスシートには、各国の中央銀行が市中銀行に資金供給した分、短期債券などの債券類を市場から購入し資金供給した分が残高として載っている。
簡単に言えば、中銀が市中に資金供給した残高でもある。

これらが急減したということは中銀からの資金供給が減少しているわけで、金融市場で動いている資金が減っているということになる。


しかしながら、下のチャートのように、市場の余剰資金が一時的に滞留する米MMFの残高がここ数年で急増している。

米MMFの残高
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MMFは株式や投信などの金融商品を売却したり、短期的に使う目的がない資金などの運用先なので、市場の資金余剰が増えるとMMFの増加する傾向がある。
でも、このMMFへの資金流入は中央銀行の市場操作とは関係ないように見える。
市場の流動性はむしろ増加しているように見える。
中銀が資金供給を締めているのにMMFへの流入が増加しているからだ。

これはどうしてだろう?

色々な理由があるのだろうが、普通に考えると「中銀が市場に供給した資金がレバレッジをかけて膨らんでいる」ということだろう。
これは株式投資家に馴染みの信用取引と同じ仕組みで、保証金を差し入れその数倍の資金を投資するようなものだ。
中銀の資金にレバレッジをかけて運用すると、本来の資金量の数倍規模で運用できる。
中銀が資金を締めていても、レバレッジをかけた資金を運用し、一時的にMMFにプールすればMMFの残高が急増してしまう。

詳細を知っているわけではないが、理屈上はあり得る話。
MMF残高の急増がレベレッジの拡大を意味しているとしたら、昨年の多くの資産が同時上昇したことも納得できる。
「金融市場のレバレッジが拡大したことで、株から金などの貴金属、不動産商品まで同時上昇」した。


それでは今年はどうなるのだろう?

全資産の同時上昇、これがどこまで続くのかが勝負かもしれない。
全資産の同時上昇は同時下落につながる可能性も否定できないからだ。

ジャブジャブ金余りの限界がどこにあるのか、これが分かれば運用ポジションを対応できる。
次回考えてみたい。



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トランプの国家主義(3)トランプ流地球の分け方

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トランプは自らのモンロー主義を「ドンロー・ドクトリン」と呼んだ。
上の地図は地球を北極星の方向からみたものだが、この地図を見るとトランプの意図がよくわかる。

北極点を中心にして右半分が「東半球」、左半分が「西半球」。
トランプの「ドンロー・ドクトリン」では米国はこの「西半球」を自分の領域だとした。
右半分の「東半球」には欧州、アジア、中東が含まれ、中国とロシアとEUで領域を分けろということなのだろう。

グリーンランドは普通の世界地図では分かりにくいが、この北極点中心の地図では「東半球」と「西半球」の中継地点にある。
今後の温暖化で北極圏の氷が融け船舶の通行が自由になってくるとしたら、ロシアの存在が非常に大きくなる、そして、中国もロシアと組んで北極圏の資源開発に乗り出してくる。
彼らをくい止めるためには「グリーンランドがデンマークでは力不足」なのだろう。

当事者であるデンマークとの議論がどう進むかは分からないが、最終的にグリーンランドを「米国海軍の重要地点とする」ところまでは合意するだろう。
そこが抜けると、トランプ流地政学は成り立たないからだ。


ここ10年ぐらい、中国が一帯一路を拡大解釈してアフリカと中南米に巨額資金を投じて港湾などのインフラを作り影響力を拡大している。
中南米における中国の影響力を徹底的に排除する、そのためには反米の過激な国をひっくり返す、太平洋と大西洋をつなぐパナマ運河を米国が支配する・・・同じ一本の線上にある。
これを「逆アヘン戦争」の名の下に行動する、これが現在の米軍だ。

おそらく問題は過度にリベラルなカナダなのだろう。
カナダもこの地図では重要なポジションを占める。
カナダがリベラルな欧州と米国の間に挟まってくるが、カナダの政治体制が選挙によって変わるまで待つか、あるいは、突き放すだけではなく欧州とカナダに対して何らかの戦略的方向を出してくるのか、よく分からない。

いずれにしても「北極から見た地図」がトランプの本音を示しているような気がする。




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変化する「株と金の二重サイクル」(1)資産価格の同時上昇

S&P500と金価格
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過去50年の歴史を見ると金価格と株価は交互に上昇を繰り返してきたことがわかる。
上のチャートは2004年からのS&P500と金価格の動きを示している。

ところが、昨年は世界中の株式市場が上昇すると同時に、金・銀・プラチナ価格などの貴金属も上昇、世界各地での不動産価格も上昇(中国を除く)した。
以前、「株と金の二重サイクル」という話を書いたことを思い出したが、現実は全然違うじゃないかと言われそうだ。

株と金の二重サイクルはインフレと金利によって生まれる。
インフレが加速化し金利が上昇する時期は、投機資金が金などの実物資産に集中する一方、株式は金利上昇によって停滞期に入る。
また、インフレが収まり金利が低下に向かう時期は株式が選好され株価が上昇する、その一方、貴金属の実物資産は停滞期に入る。
これが「株と金の二重サイクル」を生じさせてきた。

リーマン危機後の2009〜2011年が株が停滞する一方、金価格が800ドル台から1800ドル台に急上昇したのは多くの人の記憶に残っているだろう。
また、その後の2015年までは株価が上昇する反面、金は1800ドル台から1100ドル台に下落したのも典型的な動きだった。

しかし、新型コロナ後の2021年〜2025年、S&P500が1900ドル台から6800ドル台まで上昇し、同時に金価格も1900ドル台から4300ドル台に同時上昇した。
特に2025年は株高局面にありながら、金価格も他の貴金属も急上昇した。

これをどう考えたらいいのだろうか?

これだけ長期間に渡って、株と金が同時上昇する局面は第二次世界大戦後の歴史をひっくり返してみても「極めて異例な同時上昇局面」だったといえる。


さらに極めて珍しいのが、金価格以上に銀価格が暴騰した局面であったことだ。
下のチャートは金価格➗銀価格の金銀比率だ。
金銀比率
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昨年の銀価格の上昇は1980年代に起こった「ハント兄弟の銀買い占め事件」以来の大暴騰劇だった。
金銀比率は4月から急低下=銀価格が金価格を大幅に上回る上昇だった、その結果金銀比率は異常ともいえる50%台まで下落した。

ハント兄弟のような特定の投機筋が買い占めたわけではなく、自然に投資資金が貴金属市場に集まった結果に見える。
その証拠に上昇したのは銀だけでなく、プラチナも銅も貴金属・非鉄金属が全面的に上昇した。

2026年初の市場も株式・実物資産の同時上昇で始まった。
昨年の同時上昇がまだまだ続いている。
この要因は「ジャブジャブの金余り」が続いているということだろうけど、中銀のバランスシートは数年間にわたって縮小している中での金余りで、これも異例な状況だろう。

次回金融市場の流動性を考えてみたい。



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NY市場で起こっている小さな変化

米GV比率(グロース➗バリュー指数)
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昨年11月14日に「限界突破チャート」についてブログに書いた。
当時はAI関連やGAFAM株の全盛期で、主役のNVDAからメタ・グーグルなどの巨大IT会社が集中して大きく買われた時期だった。
その結果、米国ではGV比率(グロース➗バリュー)が1.16の過去最高水準に上昇し、日本でも半導体株集中物色でNT倍率が15.7倍という過去最大値を記録した。
一部の銘柄への集中物色で、市場にはかなり極端な歪みが生じた。


この極端な状態が徐々に正常な範囲に戻ってきている。

メモリー不足、メモリー価格の上昇が起こり、年初から半導体株が世界的に急騰している。
この状況では、NY市場ではGAFAMやNVDAが買われGV比率が急騰し、東京市場ではエレクトロンやアドバンテストが買われNT倍率が上昇するという流れだが、実はそうでもない。

上のGV比率チャートは高値圏での頭打ちになっているし、NT倍率は14倍台に戻ってきた。
下のチャートは米FANG+指数だが、NYダウやS&P500も、さらに日経平均もTOPIXも新高値をつけたにも関わらず、FANG+指数も頭打ちであまり上昇してない。

米FANG+指数
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しかし、いつも使っている米国株の1年先予想EPSを見ると、ちょっと違和感がある。

過去3ヶ月の予想EPSの増加率では、NADASQ+7%、S&P500+2.5%、ラッセル200+10%に対して、NYダウは+0.8%。
NYダウが大幅に新値を更新しているが、予想EPS成長は一番弱い。
一方、NASDAQは新値を更新していないが、予想EPS成長は一番強い。

成長性の高いGAFAMやNASDAQが頭打ちの反面、出遅れ間のあるNYダウやTOPIXが上昇する、この意味は、資金の動きが割高銘柄から出遅れの割安銘柄へと流れてきていることだ。
現在の投資家は「高値掴み」を懸念しているのではないかと感じる。
だとしたら、株価下落のリスクを感じながらも強い上昇相場でリターンも上げたい、という投資家心理が反映されているのではないだろうか?
銘柄間格差が縮小に転じ、平均への回帰が始まっているのかもしれない。

米国株、1年先予想EPS、その過去3ヶ月増加率
NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
2026年1月2110.920.8%310.622.5%986.167.2%111.2810.9%
2025年12月2108.841.6%309.3415.3%978.7421.4%111.3239.5%
2025年11月2103.271.8%306.9717.2%956.1225.8%109.8337.7%
2025年10月2094.911.5%302.9215.0%919.6919.3%100.3324.3%
2025年9月2075.94-1.4%268.390.8%805.883.9%79.78-2.7%
2025年8月2065.81-2.4%261.88-2.8%760.04-4.1%79.75-4.6%
2025年7月2064.451.7%263.423.7%770.833.7%80.72-2.6%
2025年6月2104.47-3.5%266.36-2.4%775.82-3.3%81.98-8.3%




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トランプの国家主義(2)逆・アヘン戦争

USA














トランプがベネズエラを軍事攻撃し、マデュロ大統領と夫人を拉致し米国内で裁判にかけるという。
かつて1840年代、英国がインドで栽培したアヘン(ケシ)を中国に持ち込み大量に販売した。
当時の清朝廷は国内の蔓延を防ぐため禁輸にしたが、これを問題として英国は中国に軍事侵攻、香港を99年間奪い取った。
今回のトランプの行動は、1840年代の英国とは全く反対の、逆・アヘン戦争ではないかと思う。


トランプは度々麻薬について過激な行動を取ってきた。
特に問題としたのが合成麻薬のフェンタニルで、原料の生産地中国を非難し、中国の原料からフェンタニルを精製するメキシコを高関税をかけた。
しかし、ベネズエラはフェンタニルには関与していない。
にもかかわらず、ベネズエラ船を爆撃し100人以上の死者を出し、麻薬を理由に首都を攻撃し80人の命を奪った。

この逆・アヘン戦争は拡大する可能性がある。
麻薬の密輸を問題にするならば、中南米諸国(コロンビアなど)も攻撃対象だし、メキシコに対しても中国に対してもフェンタニルを口実に軍事行動が取れることになる。
だとしたら、今後数年間にわたって国際社会は不安定になる。


おそらくトランプの米国はもう国際法を全く気にしていないし米国議会も無視する。
彼の頭の中では、国家資本主義的な中国やロシアに対抗する唯一の方法だった、民主的なアプローチは効果がないと考えているのだろう。
アメリカ自身が国家主義を指向し、軍事力で他国を圧倒する。
カリブ海の米国は、まるで南シナ海の中国みたいだ。

国際法は明文化されていない、その持つイメージも西欧のような民主的国家とロシアや中国の権威主義国家では大きく違う気がする。
中国は台湾に攻撃しても国際法に準拠していると主張するだろうが、アメリカがベネズエラを攻撃すると国際法違反と主張し、色々な意味で使い分けている。

トランプが米国を民主主義から国家主義に変えてきたが、それは現代のグローバル社会では国家主義でないと中国やロシアに勝てないとトランプが考えたということだろう。
世界は軍事力によるパワーポリティクスの時代に入ったのかもしれない。




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トランプの国家主義(1)軍事力パワーポリティクス

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トランプが米大統領に就任して合計5年が経つ。
その間、トランプのやった事は、①リベラル派の徹底的な排除、②国家資本主義への転換、③米国第一の安全保障に集約されるのではないかと思う。

気候変動をウソと言いCO2削減を無視、国連や国際機関を軽視し拠出金も滞納、不法移民の国外追放を強行、ある意味、人権も無視した。
国家資本主義アプローチは米製造業を復活させるために同盟国に巨額投資を求め関税で貿易赤字を管理する。
米国第一の安全保障では、モンロー主義的なアプローチでNATOへの関与を削減し、国家中心主義の中国やロシアとの関係を一定維持する。


評論家は「新自由主義から国家資本主義へ」と転換したと言う。
新自由主義的グローバリズムを否定し、米国が中心とする外交関係を作り直し、相互関税を武器にしてサプライチェーンを再構成、多くの分野でトランプ政権が全面に出る。

だけど、このトランプの中心には安全保障=軍事力があるような気がする。
ミサイル、戦闘機・爆撃機・軍艦・空母・潜水艦を作る製造能力の増強、鉄鋼や基礎素材・半導体や情報機器のサプライチェーンの国内への回帰、軍事力と軍備の再生産システムを自国を中心に作り上げようをしているように見える。


米国製造業は、1980年代に日本の製造業に負け、中国が国際舞台に戻った2000年代以降中国の圧倒的な製造業に負けた。
それに輪をかけたのが、グローバル化、世界規模の最適な生産システムだったといえる。
その結果、米国製造業は弱体化、かつて世界を牛耳ってきた鉄鋼や化学などの基礎素材、自動車や家電などの製造業も小さくなった。

一方、グローバル化によって米国はITサービスをはじめ強い分野に特化し大成功を収めている。
しかしこと軍事力と軍備の再生産体制は素材や部品を海外企業を頼らざるを得なくなり、安全保障上のリスクが高まってしまった。
これを根本からひっくり返そうとしたのがトランプ政権だと思う。

米軍がベネズエラの軍事侵攻した。
ここにトランプの考え方が集約しているような気がする。
ソフトパワーから、軍事力を中心とするハードパワー・ポリティックスへと変わる。



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金利をどう見る?(5)10年債利回り2%超の世界

10年債利回りの長期推移(1989年〜2025年まで)
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日銀が政策金利を0.75%へと引き上げ、10年債利回りは2%の大台を越えた。
上のグラフが10年最利回りの長期チャートだが、およそ30年ぶりに2%上限レンジを越えつつある。
すでに日経平均は1990年の高値を超えて最高値を更新し、ドル円もすでに1990年前半の140円/ドルを更新し150〜160円/ドルへ入ってきた。
10年債利回りも2%レンジの突破で、株・債券・為替市場が揃ってデフレ脱却を果たしたことになる。


でもインフレは時として暴走してしまう、市場をコントロールし暴走を止める政策運営が必要になるということだと思う。
日銀は金融緩和でデフレ対応するだけで良かったが、インフレのコントロールとなると、時には引き締め時には緩和という臨機応変な金融政策が求められる。
インフレをコントロールするのは難しい、当局にとっては難儀な時代になった。


さらに金融資本市場は、時として無秩序な動きをする。
今回の利上げでも織り込み済みと思われたが、長期債は一段と売られ利回りは2%を突破、為替は一気に157円台と円安が加速し、株価は夜間先物で800円高となった。
織り込み済みだった利上げに対して、長期金利が継続的な金利上昇期待で上昇、一方、為替は当面の利上げ終了として円安になり、株価下落がなかったことで売りの買い戻しが入って株高につながった。

どう見てもそれぞれの市場が無秩序な動きで、植田さんの期待しているような市場の反応は出ていない。
株価はその時々に先物やオプションのポジションによって急激に動くし、為替は金利差通りには動かない、債券利回りは何が起ころうが一貫して金利上昇していく。


多くの市場関係者は金利正常化が続くと見ているだろうが、利上げの終着点(ターミナルレート)も利上げのペースも中立金利の水準もよくわからないままだった。
こうなると、市場は一回の利上げは織り込めても中期的な利上げ全体を織り込むことはできない。
米FRBはロンガーランレートとして中立金利を明示しているが、日銀は何も明示していない。
日銀は市場との対話や決定会合の開示を再検討する必要もあるのかもしれない。

言えることは、少なくとも政策金利を2%程度に引き上げないと実質金利のマイナスから抜け出せない。
しかし、急速に利上げすると変動金利に影響し、大半が変動で借りる住宅ローンにハネかえる、家計にはキツくなる。
さらに借入金利が上昇し、中小企業など信用に劣る会社は資金調達の難易度が上がる。

ここからの利上げは①物価を見ながら、②為替を睨みながら、③株価を意識しながら、臨機応変にやっていくことになるのだろう。
それでも、数ヶ月に1回づつ繰り返し、2%ぐらいまで政策金利を引き上げていくことになる。
1年後ぐらいには実質金利がゼロ近辺になると、さすがにドル円も円高方向に動いているはずだ。

投資家は一回一回の利上げで売買するイベントドリブンではなく、中長期のシナリオを考えてじっくりとポジションを取っていく方がいいと思う。



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米国経済は予想より好調なのに利下げ期待?

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FOMCが25bpの3回連続利下げを決定した。
メンバー内の不協和音が強く、今回の利下げでも三人のメンバーが反対したという。
来年の利下げ期待も1回だけってどうなの?

しかし、同時に公表された経済見通しが予想以上に強い。
特に2026年は実質GDPが+1.8%から+2.3%に上方修正されている。
しかも物価はPCEで+2.6%から+2.4%に下方修正された。
「成長率が上方修正、物価見通しが下方修正=インフレなき成長」のような良い形だ。

これだけ見ると、米国は良い状態にある。
でもFOMC後の公表されたドットチャートでは・・・

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これはドットチャートの予想を上限・中央値・下限でまとめたものだが、来年末までに1回の利下げを見ている。
でも、こんな「インフレなき成長」のシナリオで、なぜ利下げなのかは理解できない。


おそらく、現状のパウエル氏のリーダーシップが相当低下してしまっているのだろう。
FRB議長の改選が行われると、さらにトランプ寄りの議長が選ばれ、強引な利下げが行われる。
これがけっこうヤバいのじゃないかと思う。

考え方としては、米金融業界がすでに何かしらの危険を察知している可能性だ。
AIが席巻する社会で構造的に雇用が停滞する、巨額のAI投資に耐えられない財務の弱い企業中心に借金が膨張する、あるいは、トランプ関税がフルに転嫁され予想外のインフレが起こる、などなど。

株式市場はこの「インフレ低下の経済成長シナリオ下での金融緩和」をすでに織り込んでいる。
ここで強引な利下げを行い中立金利3%を下回るようならば、過剰な期待で株式市場はその後の混乱を読む可能性もある。
現状維持が最も良いと思うのだが、トランプが中韓選挙前に何を言い出すかは分からない。

下のEPS予想の一覧表のように企業業績の伸びが株価を支える最大の要素になる。
ここが最大の拠り所なのは変わらない。

NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
2025年12月2108.841.6%309.3415.3%978.7421.4%111.3239.5%
2025年11月2103.271.8%306.9717.2%956.1225.8%109.8337.7%
2025年10月2094.911.5%302.9215.0%919.6919.3%100.3324.3%
2025年9月2075.94-1.4%268.390.8%805.883.9%79.78-2.7%
2025年8月2065.81-2.4%261.88-2.8%760.04-4.1%79.75-4.6%
2025年7月2064.451.7%263.423.7%770.833.7%80.72-2.6%
2025年6月2104.47-3.5%266.36-2.4%775.82-3.3%81.98-8.3%
2025年5月2116.67-1.9%269.510.3%792.381.7%83.63-9.2%
2025年4月2029.393.4%253.96-8.5%743.17-8.1%82.85-4.3%
2025年3月2181.5412.0%272.821.0%802.64.9%89.3813.7%
2025年2月2156.939.3%268.6611.4%778.9515.2%92.1135.2%
2025年1月1961.99-2.8%277.4313.5%808.7320.3%86.5523.1%




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金利をどう見る?(4)日本の国債需給

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片山財務大臣は、国債需給への懸念に対して、国債の発行は需給が読めている、長期国債は保険会社や年金基金などが買い手で彼らの動きは財務省で把握していると発言をしている。
確かに国債を最初に引き受けるプライマリーディーラーは限定した会社で、その手の内は財務省で情報収集できる。

でも、グローバル金融は複雑で、自国の国債だと言っても国内投資家以外、海外投資家の役割がどんどん大きくなっている。
上のチャートはブルームバーグが伝えた「海外投資家が最大の国債売買を行なっている」という事実だ。
長期債の利回り上昇とともに海外投資家が買い越し姿勢を強め、15兆円という過去最大の買い越しを記録したという。


これが逆に国債市場には大きな懸念となる。
長い間、日本国債はほとんど利回りがなく海外投資家には投資対象外だった。
その海外投資家が日本国債市場で主要なプレーヤーになると・・・おそらく片山氏の言う読めている範囲を簡単に越えてしまうだろう。
予想外のボラティリティに突如襲われる可能性が否定できなくなる。

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上のチャートは日本国債の保有比率だが、最大保有者は「量的緩和で買いまくった」日銀でおよそ発行額の50%保有している。
国内生保が12.8%、銀行が11%、年金基金が9%・・・と80%以上は国内勢で独占している。
でもだから安心という単純な市場ではない。
まずは、日銀が保有する558兆円の長期国債だが、これは量的緩和の終了とともに減少していく。
もちろん市場で売却するわけではないが、償還資金を再投資しないだけでどんどん減少していく。

日銀が買わない分を誰かが買わなければならない。
それを海外投資家に依存していいのかという視点が、国債市場の懸念でもある。
前述の片山氏の発言とは全く違った局面にあるわけだ。

海外ヘッジファンドがショートポジションを作り、国債市場のボラティリティが上昇傾向だ。
植田日銀の利上げが遅すぎるという点を攻撃していることもあるが、一方、利上げの催促が行き過ぎともいえる。
利上げが行われれば、長期金利はしばらく落ち着く方向かもしれない。
もちろん「どっかの時点で突然スパイクする」なんてシナリオも来年はゼロではないのかもしれないが、それはあくまでリスクシナリオとして考えておけばいいだけだろう。



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トランプ関税、米国物価、企業収益の関係(4)中国の迂回輸出?

トランプ










政府閉鎖の影響で経済データの発表が遅れてはいるが、徐々にトランプ「解放の日」以降の影響が見えてきている。
CNBCのニュースでは、米国を中心としたサプライチェーンの動きを解説していた。

中国から米国への輸出は今年26%と大きく減った、もちろん、米中貿易摩擦、対中関税の大幅な引き上げが影響しているが間違いない。
しかし、中国は東南アジアへの輸出ドライブをかけた、その結果、インドネシア向け輸出が29%伸ばし、ベトナム向けは23%増加、インド向け19%増加、タイ向け4%増加と軒並み急増した。

でも、米国の輸入統計では、中国からの輸入が26%減少した反面、ベトナムからの輸入は23%増え、タイからの輸入も9.4%増加、インドネシアからの輸入も5.4%増えた。
これを見るとトランプ関税で中国からの輸入は確かに大きく減少したが、その中国が東南アジアへの輸出を増やし、東南アジア各国が対米輸出を増やしたといえる。

なんか、迂回輸出のようにも見えてしまう。
トランプ関税がどこまで効いたのか、ちゃんと考えなければならないだろう。


トランプ関税の米国経済への影響は「見えそうで見えない」状態が続いている。
下の表は関税収入と米コアCPI、米小売売上げの関係を見たもの。

    米純関税収入 コアCPI  小売売上高
4月  163億ドル +2.8%  +5.1%
5月  228億ドル +2.8%  +3.2%
6月  272億ドル +2.9%  +3.9%
7月  280億ドル +3.1%  +3.9%
8月  295億ドル +3.1%  +5.0%
9月  297億ドル +3.0%  +4.2%
10月 314億ドル 未発表 

米関税収入は10月には300億ドル(円ではおよそ約4兆8000億円)を越えた。
この巨額の関税を誰がどのぐらい負担しているのかは、必ずしも明らかではないが、徐々に米国内物価に転嫁され始めているのだろう。
コアCPIは7月以降、前年比3%台の水準で推移している。
とても全面的な転嫁ではないと思うが、一部分は国内物価を持ち上げているだろう。

しかし、ウオルマートの決算をみても輸入物価の上昇がコストアップになり利益率を下げている兆候は見えない。
これは東南アジア経由で安い中国製品が米国市場に入ってきているのも一因かもしれない。

では、誰がトランプ関税を負担し、毎月4兆円もの関税を支払っているのだろうか?
世界はより複雑になっているのかもしれない。



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金利をどう見る?(3)インカム投資の魅力

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わずか4年前、日本はまだゼロ金利(マイナス金利)の世界にいた。
2021年末と2025年12月までの金利を動きを追いかけてみた。

           2021年末  2025年12月 変化(bp)
国債 30年利回り  0.68%  3.35%  +267bp
   10年利回り  0.07%  1.94%  +187bp
    5年利回り ー0.09%  1.43%  +152bp
    2年利回り ー0.09%  1.04%  +113bp
東証リート利回り   3.63%  4.53%  + 90bp

この表は2021年末の金利が4年後の2025年直近までどれだけ上がったかを比べたもの。
金利が一番上がったのが、30年国債、2.67%も金利が上がった。
二番目が10年国債だが、国債全般は年限に応じて利回りが上がっている。

東証リート指数もこのところは価格上昇で利回りが低下しているものの、21年末との比較では0.9%上昇している。
そのころの国債金利はゼロ金利下で短い年限の金利はマイナスだった、その超低金利から立ち上がってきたために変化が大きくなったといえる。
リート利回りはこれだけ価格上昇しても、なお、国債30年利回りを1.18%上回っている。
超長期の金利よりも高いというのは、利回り投資家にとっては魅力的だろう。  


2026年の投資を考えた場合、リスクと利回りから「国債投資」「リート投資」は大きな柱になってくるだろう。
超長期債は個人ではなかなか買えないが、個人向け国債の利回りも上がってくるだろう。
5年金利で2%近いリターンも期待できる年になるかもしれない。

さらに利回りを追いかける投資家には社債もターゲットに入ってくる。
社債は日本の事業会社でも上場している信用のある会社が多く個人でも比較的安心して投資できる。
さらに、年限が5年±2年程度なので個人の投資家としては使いやすい投資期間になる。

一番上の一覧表は今年後半に発行された社債の例だが、償還2030年(5年保有期間)で税引き後利回りで1.2%ぐらいで発行されている。
一番高いのはソフトバンク社債だが、償還2032年(7年)で税引き後3.17%と高い。
信用格付けが低いためだが、リスクを取れる人には魅力的かもしれない。




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金利をどう見る?(2)米国クレジット(上乗せ金利)

社債スプレッドと株価
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IT・AIセクターの巨大企業が巨額なデータセンターへの投資計画を明らかにして、実際に資金調達に動いている。
キャッシュフローの大きい企業はいいが、キャッシュが不足する企業は巨額な資金調達を強いられる。
メタの600億ドル資金調達が話題になったが、こうした巨大企業が巨額の資金調達をすることで社債市場にはストレスがかかってくる。


まずは基本的な「社債スプレッド=社債上乗せ金利」上のチャートを見てみよう。

株価と社債スプレッドは基本的に逆相関する。
景気が良くなると業績が上がり株価が上昇する、一方信用力も上がるので社債スプレッドは縮小する。
景気悪化すると業績が下がり株価も下落するが、信用力も低下し社債スプレッドは拡大する。
その傾向がこのチャートでも確認できる。

現状では、社債全体のスプレッドは3.19%でそれほど拡大しているわけではない。
それでも9月は2.7%だったので、若干の上昇が見られている。
社債市場は資金調達によるストレスを少しだけ意識していると言える。


次にハイイールド債(BB格以下の社債)のスプレッドを見てみよう。

下のチャートはハイイールド債スプレッドと株価の関係を示している。
信用と株価の動きは逆相関で同じだが、数年に一度、ハイイールド債スプレッドは急拡大している。
新型コロナ禍の2022年には6%まで急上昇、今年4月のトランプ相互関税時も4%以上に急上昇。
こうしたハイイールド債スプレッドが急拡大する時期は株価も大きく下落している。

ハイイールド債市場に信用では劣後する資産である株式は、ハイイールド債スプレッドの拡大に弱い。
格付けの低い債券でも債券であり、企業は破綻した時は株式投資化よりも優先的に返済を受けられるからだ。
さらに信用が低い社債はどうなっているのだろう?

ハイイールド債スプレッドと株価
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次に一段と信用力に劣るCCC格の社債スプレッドに見てみよう。

下のチャートで、ハイイールド債スプレッドと一段と信用の劣るCCC格の社債スプレッドを比べた。
社債全体のスプレッドは若干の上昇にとどまり、現在3.2%程度だ。
これに対して、BB格2%、B格3.37%、CCC格9.2%と信用の低い社債の方が上乗せ金利が拡大している。
特にCCC格は9月時点では8%程度だったので、それから2ヶ月で1.2%も上昇してきている。

これがGAFAM中心の資金調達の影響なのか、それともアメリカ全体で中小企業や信用の劣る企業が悪化しているのだろうか?
いずれにしても、信用の低い企業の資金調達(社債発行)が厳しくなりつつあるといえるのだろう。
まだまだ、株価の下落につながるようなスプレッド拡大ではないが、社債市場から目が離せない。

社債スプレッドとCCC格社債スプレッド
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インフレで株価が上がる?

米国バフェット指標=株式時価総額➗名目GDP
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ある株式評論家が「株は名目成長に比例して上がる、インフレで名目成長率が上がれば株価も上がる。インフレが長期化すれば株高も続く」と言っている。

確かに名目経済成長と株式時価総額は連動する傾向がある。
名目成長が株高につながるのは事実だろう。
でもだからと言って「インフレが続けば株高も続く」とはいえない。
インフレで金利が高騰し株価が暴落した事は、歴史を見れば多く投資家の脳裏に残っている。


この経済の名目成長と株式時価総額に着目したのはバフェット氏だった。
上のチャートは米国のバフェット指標、株式時価総額➗名目GDPだが、ここ数年で急上昇している。
2025年にはこのバフェット指標が200%を越えてきた。
株式時価総額が名目GDPの2倍に達している。

これは株価上昇率が名目成長率以上に急激に高まった(株式上昇率>名目成長率)ことを意味する。
確かに名目成長は株式上昇の大きな要素だが、現状では株式が高すぎる、将来の名目経済成長を織り込みすぎていると言える。

日本バフェット指標と日銀バランスシート
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日本のバフェット指標が上のチャートだ。
同じように日本の株式時価総額➗名目GDPの推移を示している。
米国の事例と全く同じで、この指標がどんどん上昇し、200%を越えてきた。
日本は長期のデフレ環境からインフレへの転換で、バフェット指標が急速に上昇したわけだ。
特にここ1年の上昇が凄い!
4月に150%割れをしたが、そこからわずか7ヶ月で200%を優に超えた。


この事実をどう見るのだろか?

一つの見方は「AIやITの急速な進歩が将来の名目成長をどれだけ加速化させるのか?」

AIが社会に浸透し、企業の生産性を爆発的に向上させ企業利益が爆発的に伸びるとしたら、企業部門から個人部門に影響する形で経済全体の名目GDPにもプラスになる。
しかし、AIブームにはプラス面とマイナス面があるので、社会全体でどれだけプラスになるかがポイントになるだろう。

もう一つの見方は「金融市場の流動性がどうなるか?」

バフェット指標のチャートには、日米それぞれの中銀バランスシートが載っているが、世界中の中銀のバランスシートが縮小に入っている。
FRBはむしろ量的引き締めの行き過ぎを警戒するぐらいだ。
実際の金融市場では中銀マネーに数倍のレバレッジをかけて流動性が増えている。
この過剰とも言える流動性がこのバフェット指標を持ち上げてきたといえるかもしれない。


いずれにしても、評論家が言うように「インフレが株価を上げる」と単純には言い切れない。



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金利をどう見る?(1)まずは基本

日本の債券利回り
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金利の正常化は、植田日銀の基本政策だ。
デフレ下でのゼロ金利・量的緩和政策を根底から変えるつもりだと感じる。
金利正常化の下、金利全体が上がってきている。

金利の上昇で市場に何が起っているのか、簡単に全体を捉えてみたい。
12月初の日本債利回りと米国債利回りを比べてみた。

    2年金利 5年金利 10年金利 30年金利 中立金利
日本  1.02% 1.38% 1.86% 3.39%  2〜2.5%
米国  3.51% 3.56% 4.09% 4.75%  3〜3.5%

長短金利差 日本2年ー10年 +0.84% 
        2年ー30年 +2.37%
      米国2年ー10年 +0.58%
        2年ー30年 +1.24%

日米金利差 米国ー日本 2年 +2.49%
            5年 +2.18%
           10年 +2.83%
           30年 +1.36%

植田氏が日銀総裁に就任後、金利正常化を進めてきた一方、米国ではFRBの利下げが始まり日米金利全体が収斂し、全体として正常化してきている。

・中立金利(景気に中立な金利)との関係
日本の金利が中立金利より低く金利の上昇余地がある一方、米国は若干ながら金利低下余地がある。
中立金利まで正常化が進むと、日本の政策金利はあと1.5%も引き上げられる可能性がある。
大幅な利上げを債券市場は読み込み始めたのかもしれない。

・長短金利差。
2年ー10年でも日本の方が金利差が大きい、一方米国はフラット化が進んでいる。
長短金利差は景況感や債券需給、さらに財政状況も影響するが、一番の要因は債券市場が利上げを先に織り込んでいるから長期金利が上昇しているというこtだろう。
日本の長短金利差の拡大は、すでに日銀がビハインド・ザ・カーブに陥っているのが原因かもしれない。

・日米金利差。
ここ2年で急速の縮小し、2年〜10年までの日米金利差が2%台になっている。
これだけ金利差が縮小しているのに為替は円安が続くのは、為替市場が日銀の利上げを催促しているからかもしれない。
また、防衛費の前倒しする高市政権、実際に防衛装備品の購入を年度内に行えばドル需給がタイトになる、これを想定して円安になっている可能性もある。

日本の長短金利差の拡大、日米金利差の縮小の中でも円安、いずれも日銀のビハインド・ザ・カーブを市場が警告していると受け取るべきだ。
米国の債券市場は効率的な感じがするが、日米の債券市場には歪みが相当出ている。
日銀は年初に25bpの利上げをしただけでその後は知らんぷり、でも、その間に10年金利は1.4%から1.8%台に40bp(利上げ1.5回分)も上昇した。
高市補正予算による国債増発とともに植田・日銀の政策変更の遅れも、10年〜40年までの長期金利を押し上げた要因だろう。

遅れた分ここからの利上げは必要になる、それ以上に来年前半は日米ともにクレジット、事業債の上乗せ金利が上昇する可能性もあり目が離せない。
次回は米国のクレジットスプレッドを見てみたい。



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空売り投資家、羹に懲りて膾を吹く?

信用残ネット金額
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9月以降、日経平均が糸の切れたタコのように急上昇した。
筆者も想定以上の上げにビックリしたが、多くの投資家も同じようにビックリだったのだろう。
特に市場で激しい売買をする信用投資家にもビックリだったと思う。

オプション市場の参加者が増え、現物市場に大きな影響を与えるようになった。
特にコールオプションのポジション残高が急速に増え、コールポジションの踏み上げを狙ったような先物買い仕掛けが増えたような印象を持っている。
大体、数千円上のストライクのコールオプション残高が多くなると、必ず、それをヒットして踏み上げを誘発するトレードが入る。

同じように信用取引でも投資家が慌てたようなポジション取りが数字に表れている。

    信用売残    信用買残    信用評価損益 信用倍率
9/26 1兆5147億円 4兆7110億円 −6.68%  2.78倍
11/21  8059億円   4兆7320億円 −8.66%  5.87倍

9月から11月まで信用売残が7088億円と大きく減少、一方、信用買い残が5210億円増加した。
信用投資家が急上昇にビックリして信用売りを大きく買い戻した姿がよく見える。
その結果、信用倍率(買残➗売残)が2.7倍から5.8倍に上昇した。
この間の株価上昇は、空売り投資家に大きなショックを与え、ポジションを一気に巻き戻した。
おそらく、空売り投資家は「白旗」を上げた状態で、売り残が急減したのだろう。

信用評価損益率は、現在、8.6%の損失状態と、この3ヶ月で若干損失が拡大した。
しかし、この信用損益は、プラスならばポジションは回転していくので、通常、マイナスが当たり前でしかも8%程度はそれほど大きな損失ではない。
これが−10%を越えて損失が拡大すると、市場のセンチメントが大きく悪化してしまうが、現状ではそこまでいかない。


おそらく、最大の問題は「空売り投資家がいなくなること」
空売り投資家は、市場の安定に寄与する存在だ。
市場が上昇すると空売りし、市場が下落すると買い戻すからだ。
今の状態が続くと、空売り投資家の不在が市場の安定性を損なう可能性を否定できない。

羹に懲りて膾を吹く・・・か?



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NASDAQ、今は大幅下落はなさそう? 

NASDAQの予想PER
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AIバブルかどうかは分からないが、色々な懸念が出ているのは事実だ。
投資家もナーバスになり、株価も乱高下している。
その一つの見方は「割高」
米国でも日本でもPERが上昇し株価に割高感が出ている。


NASDAQのPER(株価➗EPS)はずっと割高だった。
NASDAQのPERは30倍を超え、歴史的な割高圏で推移してきたからだ。
しかし、株価が調整し始めた11月、PERは若干の低下を示した。

確かにITサービスやAI関連の株価は急伸したことで割高感が出たのは間違いない。
でも、その後、一株利益(EPS)がジャンプし、その割高感は抑えられつつある。
現在のNASDAQのPERは25倍で、ピークの30倍からは若干ながら低下した。
NASDAQの歴史的な割安圏は20倍以下の水準で、このまま株価が下がれば意外と早くPERが割安圏に入ってくる可能性も否定できない。


つまり、業績が好調を維持するという前提ではPERの調整は意外と早く進む可能性がある。
次に長期金利との関係で割高感を見てみよう。
同じく、割高とされているNASDAQの益回りと長期金利を比べてみた。

NASDAQ益回りと10年長期金利
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2023年に長期金利が上昇し、NASDAQ益回りと長期金利の逆転(長期金利>NASDAQ益回り)が起こり、その後はNASDAQが割高のまま推移してきた。
これはNASDAQの成長性が向上し、1年後のEPSよりも2年後のEPSを織り込む動きがこうした逆転を招いたと思われる。

でも、今回の株価調整でこの「逆転状態」から「ノーマル状態」(長期金利<NASDAQ益回り)に戻ろうとしている。
現在、長期金利4%、益回り4%で同水準になってきた。
NASDAQの割高がかなり薄まってきたと言える。

GAFAMを中心とするIT・AI関連株の異常な集中物色が割高感の原因だったが、株価の調整とEPSの増加で割高感が薄れてきている。
今後のポイントはこのまま業績の伸び率が維持されていくのか? それが次のポイントになる。
株価を云々するより、経済実態がどうなるか、これが一番重要なのだろう。



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ユーロ円、ユーロ高の違和感(3)通貨序列

円の実効レート
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ユーロ円が一瞬、1ユーロ=180円に乗せた。
今までユーロ円の円安を考えてきたが、結論として、①ユーロ円相場はファンダメンタルを必ずしも反映していない、②ユーロ円は受け身で決まる、③ドル・ユーロ・円の通貨序列の中で決まる、という3点がいえると思う。

簡単に言えば、ドルに対して円は弱く、ユーロに対してドルが弱い、その結果としてユーロに対して円がメチャクチャ弱くなる、という「三段論法みたいな円安」だ。

今回は、このファンダメンタルで説明しにくい対ユーロの円安だが、これはユーロだけの現象ではない。
新興国通貨、欧州周辺国通貨、、アジア通貨、他のクロス円レートも同様に大きく円安に動いている。
下の表はクロス円の通貨ペアを年初来のパフォーマンスでランキングしたものだ(分母/分子に注意)。

スクリーンショット 2025-11-17 7.51.07

















スクリーンショット 2025-11-17 7.51.33
















この表を見て不思議な感じを受けないだろうか?

①中南米通貨に対して一番円安になっている。
ベネズエラ363%、ブラジル14%、メキシコ11%、軒並み二桁の円安を記録している。
日本は中南米からの食糧や資源の輸入が多く、この円安は当然食料品の値上げにつながる。

②ユーロだけでなく、欧州通貨に対しても大きな円安に動いている、
ハンガリー18%、スウェーデン15%、チェコ18%、スイス12%、ポーランド11%、ノルウェー11%、ユーロ10%、などなど。
欧州からの輸入品も円安で大きく価格上昇要因になっている。

③アジア通貨に対しても円安傾向。
マレーシア・スリランカ6%、インドネシア・インド・台湾5%、タイ・パキスタン・シンガポール3〜4%、など円安傾向だった。
輸出入の大きい人民元に対しては落ち着いていたのが唯一物価にはプラスだった。

これだけ多くの地域・多くの通貨で大きな円安が生じているので、日本の輸入物価は確実に上昇圧力を受けている。
しかもこの円安は、ファンダメンタルでは全く説明できない。
原油価格低下の中で原油で経済が持っているベネズエラに363%の円安ってよくわからないし、北欧通貨が対ユーロ以上の円安になているのもよくわからない。


クロス円の通貨序列、ユーロ>米ドル>日本円という中で、各通貨の対ドルレートが強めに推移する、したがって対円では大きな円安になっている。
まともな円安じゃないと思うが、これも現実で日本の物価を直撃してしまう。
コーヒー価格も産地の円安で上昇するし、チーズ価格も欧州通貨に対する円安で上昇する・・・これじゃ、たまらん!!



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限界突破とその後、数字が語るリスク

①グロース/バリュー相対株価(米国)
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最近、当ブログに取り上げた「限界突破グラフ」、その後をフォローアップしてみた。

①米国の二極化を示したG/V相対株価
半導体・IT関連株など AIブームに乗ったグロース指数と、ブームに乗れないバリュー指数を比べたもの。
G/V相対株価」は10月末には1.16まで上昇し、2021年のピークを超えた。
これを持って「即、行き過ぎ」とはいえるわけではないが、二極化は非常に高い水準に達したといえる。

②NT倍率(日本)
GAFAMがリードする米国G/V相対株価のような指標は日本にはないが、半導体値嵩株に強く影響される日経平均を市場全体のTOPIXで割り算した「NT倍率」に二極化が現れる。
そのNT倍率だが、10月末に15.7倍と歴史的な高水準を記録した。
二極化は限界まで達したのかもしれない。
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③日経平均、移動平均乖離率
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日経平均の限界突破は「移動平均乖離率」にも表れた。
特に長期の行き過ぎを示す200日移動平均乖離率は、10月末に30%に達し、歴史的な高水準に拡大した。
すぐに200日線まで下落するとは言えないが、いずれ200日線に収束していくだろう。

④オプション指標、プットコールレシオ、日経VI
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オプション市場もかなり荒れた状態になった。
プットオプションの建て玉残とコールオプションの建て玉残を比べた「プット/コールレシオ」が10月末には2倍に達し、コールオプションへの偏重したオプション市場の状態となった。
これはコールオプションへの急激な資金移動が起こったわけだ。

さらに日経VI(ボラティリティ・インデックス)もポイントとなる30%を超え36.6%を記録した。
買いに傾き過ぎたオプション市場、さらに空中戦のような値動きの拡大がボラティリティに繋がった。
ボラティリティの拡大は、投資筋のリスク回避行動=ポジション縮小につながる。

今日はオプションSQ、500と510コールオプションには6000〜7000枚の建て玉が残されている。
この水準にめぐる、オプショントレーダーの攻防が最終場面にくる。


NY市場では二極化の調整が始まっているように思える。
一番気になるのは、ビットコインや金銀の価格だ。
ビットコインは単に直接投資しているだけではなく、ビットコイン・トレジャリー企業がビットコインの大量保有している。
これらの企業が価格下落でどうなるのか?
経営が厳しくなれば、ビットコインを安値でブン投げるかもしれない。

金にしてもビットコインにしてもETFなどの金融商品に作り替えられて多くの投資家に保有されている。
金現物を持つよりもコストがかかるので、その分採算が落ち、そこに価格下落した場合、投資家がどのような行動に出るのか?
こうした派生した金融商品やトレジャリー企業などがどう動くか、気になるところだ。




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トランプ関税、米国物価、企業収益の関係(3)

S&P500益回りと米10年金利
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トランプ関税が完全実施され、米国の関税収入が急増している。
月次の収入額を見ると、4月に相互関税が導入され、一時棚上げになったりトランプの交渉カードで使われてきたが、各国との交渉後に8月ほぼ実施された。
関税額を見ると、4月163億ドルから徐々に増え、9月には297億ドルと300億ドル(4兆円以上の規模)に膨れ上がった。

この関税は米国の通関時に課税される。
基本、米輸入業者が支払うのだが、その分の価格を下げて輸出したり、米子会社が輸入していたりと輸出業者が関税分を被っているケースも多い。
もし、関税分を全て米国内価格に反映させたら、米国物価は大きく上がってくるはずだ。

下の表は関税収入と米コアCPI、米小売売上げの関係を見たもの。
    米純関税収入 コアCPI  小売売上高
4月  163億ドル +2.8%  +5.1%
5月  228億ドル +2.8%  +3.2%
6月  272億ドル +2.9%  +3.9%
7月  280億ドル +3.1%  +3.9%
8月  295億ドル +3.1%  +5.0%
9月  297億ドル +3.0%  未発表

米CPI前年比は4月の+2.8%から8月の+3.0%まで若干に上昇。
これは関税の影響が一部時入っているが、フルには転嫁されていないということだと思う。
小売売上高は前年比プラスで推移し、関税の影響が小売りには出ていない、それどころか、米株高の資産効果で個人消費が堅調だったといえる。

では、企業業績はどうだろう?
下の表は1年先EPS予想だが、4月と比べるとNYダウで+3.6%、S&P500で+20.9%と堅調に伸びている。
米企業にとってトランプ関税がマイナスにはなっていない。
トランプ関税が価格転嫁されれば、米企業の輸入コストが上がり利益率を圧迫するはずだが、サービス産業のウェートが高い米国では大きな影響がなかったのかもしれない。

一番上のチャートはS &P500の益回り(EPS/株価)と10年債利回りの比較したものだが、株価が大きく上昇したが、S&P500益回りも上昇し「株式益回り>債券利回り」の状態を続けている。
現在のところソコソコの割高状態で「極まった」割高ではなさそう。
10−12月期の業績がどうなるかが注目だ。

NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
2025年11月2103.271.8%306.9717.2%956.1225.8%109.8337.7%
2025年10月2094.911.5%302.9215.0%919.6919.3%100.3324.3%
2025年9月2075.94-1.4%268.390.8%805.883.9%79.78-2.7%
2025年8月2065.81-2.4%261.88-2.8%760.04-4.1%79.75-4.6%
2025年7月2064.451.7%263.423.7%770.833.7%80.72-2.6%
2025年6月2104.47-3.5%266.36-2.4%775.82-3.3%81.98-8.3%
2025年5月2116.67-1.9%269.510.3%792.381.7%83.63-9.2%
2025年4月2029.393.4%253.96-8.5%743.17-8.1%82.85-4.3%



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米国の景気循環は死んだ??

ISM製造業指数の長期トレンド
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米国景気が上を向いているのか、下向きなのか、いろんな人がいろんな事を言う。
発表されていないが雇用統計も弱く、FRBが利下げを連続して行なっている反面、強烈な株高で膨大な資産効果が出ている。

一体、アメリカはどっち向きなの?
こんな時は、余計な事を考えずに「景気指標を素直に見る」ことだと思う。

まず、「ISM製造業指数」を素直に見てみよう。
ISM製造業指数は、景気循環を反映して上がったり下がったりするのが常だが、この長期循環はなんか途切れて、中立水準である50ポイントを割り込んみ横ばいで推移している。

ISM指数が50ポイントを割り込んだのは2022年10月、それから4年間も中立水準である50ポイント前後で推移するのは異例な動きだ。
製造業は非製造業に比べて浮き沈みが激しく、リーマン危機後の景気悪化、新型コロナ禍の景気急変など、急激に低下して底入れとなる傾向があり、景気循環の指標でもあった。
それが異例とも言える4年間の横ばい。
米国から景気循環が失われたのではないか、と思えるような状況だ。

次は「労働市場統計」で確認してみよう。

ADP雇用統計と雇用統計
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雇用統計が政府閉鎖の影響で公表されていないので、民間のデータ、ADP統計を見てみよう。
雇用は徐々に悪化し、新規雇用者数はほぼ「ゼロ水準」まで下がってきている。
新型コロナ禍以降の人手不足で雇用がタイトだったが、新規雇用に関しては明らかに一巡感ができきた。

しかし、新規雇用が減っても失業率には影響していない。

米国失業率
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米失業率は2021年10月に5%水準を下回り、その後5年間に渡って5%以下の良い状態を続けている。
ADPや雇用統計で新規雇用が表面化した2025年に入っても、失業率がガンとして動かず、ほぼ完全雇用状態といえる4%前後で推移してきた。


なぜ、新規雇用が減っても失業率が上がらない「景気は良い状態」が続いているのだろう?
筆者の想像でしかないが、「米国では景気循環が失われている」という現実だ。

仮説の一つは、GAFAMを中心としたITサービス業の巨大化。
一般に景気循環の中にいる製造業を上回る経済を作り出し、景気循環をよく見えなくしている。
サービス業は元々景気循環が小さく、そのITサービスが巨大化した結果、米国経済の中で製造業のウェートが極小化したことが大きな要因だった。

もう一つは、企業規模が空前の水準に達していることかもしれない。
NVDAの時価総額が5兆ドルに達したと話題になったが、2023年の数字ではあるが、日本の名目GDPが4兆ドル、ドイツのGDP4.6兆ドルだった。
NVDA一社で日本やドイツのGDPを越えてしまった、一国の経済規模を越える企業が続出するアメリカは「カネの経済が急膨張」しているのは間違いない。
これが「モノの経済」にも影響し、景気循環を越えた影響をしているのかもしれない。

景気循環が永遠になくなったのかは分からない。
株価が天井を打ち、巨大企業の時価総額が減少に転じる時、景気循環が甦るのかもしれない。
その時は巨大IT企業の株価下落と景気悪化の両方が同時に来るかもしれない。



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高市トレードの行方(6)外交でポイントを上げたが、次の国会は?

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まるで「ノリノリ・ギャル」がお金持ちのおじさんに忖度しているかのようだった。
トランプは「これでこの女はオレの言いなりだな」と思っているかもしれないが、トランプの友人か手下に迎えられたのは事実だろう。
それでも外交的には大成功で、縁の下で支えた外務省職員の努力に敬意を表したい。

今回の日米首脳会談ー米韓首相会談ー米中首脳会談の連続した変化は、大きな時代の変化を映しているのかもしれない。

第一は、日米関係が個人関係をベースに展開されること。
トランプへのゴマスリ外交はアジアの各国に共通している。
日本はトランプに「金のゴルフボール」を贈り、韓国は「金の王冠」を贈った。
それでも誰もノリノリの高市さんには敵わない。
でも、習近平だけは別格かもしれない、平然とレアアースや小麦の購入などで米国に譲歩し、その分トランプ関税を10%引き下げを得た。

第二に、米中摩擦は1年間の休戦。
中国の思惑は1年経てば米国の中間選挙で「トランプ政権がどうなるかは分からない」ということだと思う。
この1年間をガマンすれば、トランプが失脚し米国政治が変わる可能性があると見ているかもしれない。
今後1年という期間は中国にとっても重要だった、だから譲歩した。
トランプに対して東南アジア・インド・中南米・アフリカなどで「反トランプ国」を組織化するのに十分な時間があるからだ。

第三に、日韓の歴史問題が形骸化しつつあること。
印象的だったのは、韓国李在明政権の変化だ。
この政権は文在寅政権に近い政治スタンスを持ち、日本に対して歴史問題を声高に叫ぶのかもしれないと思っていたが、歴史問題を韓国政権が棚上げした。
韓国にとっても歴史問題以上に日韓関係が重要になっているということを意味する。


でも、高市政権にとって第一の関門は臨時国会での「国会議員の定数削減」だろう。
維新は「定数削減が絶対条件」としたが、これはスンナリ通るとは考えづらい。
維新がどう出るかは分からないが、国会議員の定数削減がうまく行かない場合維新が連立から離れるのは間違いなさそう。

となると、今後のシナリオは・・・

①定数削減が通り、自民・維新の連立内閣が本格的にスタートする。
衆議院定数を10%削減、しかも比例枠の定数を削減するとしたら、多くの少数政党が反対に回る。
一方、選挙区の定員を削減するならば、自民党内からも反対が上がるだろう。
それを押し切る力が高市政権にあるのだろうか?
立民の野田氏は定数削減は本人の主張と合致するが、比例だけを削減することには反対するだろう。
選挙区での定数削減となると一気にハードルが高くなる。
その場合、定数削減は相当難しいイッシューになると思う。

②自民党は単独少数内閣になる。
この定数削減ができない場合、維新は絶対条件としているので言葉通りならば維新は連立から離れる。
その場合は高市政権にも大きな打撃となる。
選択肢は、①少数内閣のまま、他党との連携を模索して政権を維持する、②衆議院の解散し総選挙で過半数を狙う、の二つだろう。

③解散ー総選挙になる。
定数削減が大義になるかどうかは分からないが、解散の可能性は高いと思っている。
公明党が離れ創価学会という組織票を失い、純粋に「高市応援」による選挙になる。
この選挙で勝てば、本格的な「高市保守政権」のスタートとなる。
これは自民党の変革につながる、これが最大に政治期待だろう。



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株式需給の達人(おもしろ相場格言)
「酒田五法」などの相場テクニックに直結する相場格言をより多く取り上げました。 当ブログでも使った「最後の抱き線は心中もの」、「遊びの放れは大相場」、「放れて十字は捨て子線」など、実戦で使える格言を多く解説しています。 ケイ線に興味のある方、テクニカル分析に興味のある方、是非一読をお勧めします。
株式需給の達人(バリュエーション)
PERやPBRなどバリュエーションを理解し割安/割高の実践的判断の基に理論的な株式投資を解説します。 割安とは将来のリータンを示すのか、単に成長性がないというだけなのか、事例をもとに解説します。 株式投資の基礎として大切なもので、是非一読をおすすめします。
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