前回、投資金額2000万円を中古マンション投資と不動産投信(リート)で運用した場合のネット利回り(NOI、コスト控除後)を比較した。
実際には運用益に対して税金がかかるので、税金を差し引いた税引き後で比較する必要がある。
そこで今回は、2000万円投資の税引き後のネット収入をくらべてみたいのじゃ。

まず、税金の計算がややっこしい中古マンション投資じゃが・・・
不動産投資には建物と土地があり、建物(建物本体と付属設備)は減価償却の対象になる(土地は対象にならない)。
減価償却って会計用語で難しいが、簡単には毎年建物が劣化していく分だけ、建物の価値が下がっていくことだ。
その分を費用として運用益から差し引くことができる。
マンションの建物は耐用年数が47年と決まっている(設備は15年)。
中古マンションの場合、建物の価値が半分に1000万円、土地の価値が同じく半分の1000万円として計算の基礎となる。
そして、建物本体が1000万円の80%(800万円)、付属設備が1000万円の20%(200万円)。

これで中古マンション(築20年)の耐用年数を計算してみよう。
建物本体: 法定耐用年数47年ー(経過年数20年×0.8)=31年
付属設備: 法定耐用年数15年×0.2=3年・・・耐用年数を越えているためこういう計算になる。
本体の耐用年数31年に対する償却率は0.033なので・・・
本体の年減価償却は、800万円×0.033で・・・26万円(31年間)
設備の耐用年数3年に対する償却率は0.334なので・・・
設備の年減価償却は、200万円×0.334で・・・66万円(3年間)

この中古マンション投資は、賃貸料月8万円、礼金・更新料8万円、管理コスト年5万円で・・・
年平均収入100万円ー管理費5万円ー減価償却費92万円で、課税所得は3万円
今後3年間は95万円の収入がありながら、課税所得はわずか3万円・・・雑所得として総合課税されるが、ほとんど税金を払う必要がない・・・ネット収入は95万円
ただし、4年目からは本体の減価償却のみになるので、課税所得69万円が雑所得として総合課税されるので、税率20%とすると、約14万円税金を支払うことになる・・・ネット収入は81万円

一方、不動産投信(リート)は、分離課税の20%(復興税を除く)。
リートの分配金は、2000万円×0.042で84万円だが、20%の分離課税16.8万円を差し引きと・・・ネット収入は67万円

中古マンション投資は税引き後でリート投資より大きな優位性を持っている。
それは中古マンション投資には減価償却があるからだ。
しかし、長期的には減価償却分だけ毎年建物の価値が減っていくので、その分再投資していかないと不動産の価値を維持できない。
リートでは運用会社が再投資をしているし全体の築年数もコントロールしているので、長期的な安心感がある。

註)ワシは税理士ではないので計算に間違いがあるかもしれないが、ご容赦いただきたい。