
この写真は「夏瀬温泉、都忘れ」の入り口だ。
ここまで辿りつくのがとっても難しい旅館だった。
角館駅から送迎バスでおよそ30分の道程だが、厳しい山道を延々と行く。
先に行くにつれて道が未舗装になり、道幅もどんどん狭くなり、カーブの所々でガードレールが落ちている。
おそらく、大雨か何かで崖崩れが起こったのだろうと思われた。
この「ポツンと一軒家」みたいな状態の山道を15分ほど走ると、「夏瀬温泉」と書かれた、上の玄関口が見えてくる。
「ポツンと一軒家」なので、周りには何もない。
お店やコンビニはもちろん、民家の一つもない。
こんな所に最高の宿があるなんて、まるで狐にでもつままれたような感じになる。

この写真は都忘れのレセプションだが、凝りに凝った調度品の数々が並ぶ大きな部屋だ。
ここでチェックインをするのだが、ウェルカムドリンク(カクテルやビール、コーヒーやティー)とケーキが出迎えてくれる。
その後に案内された部屋も素晴らしい。

そしてなんと言っても、部屋の外にある露天風呂が良い。
部屋露天風呂の他に貸切の露天風呂と大浴場があるが、一番は部屋の露天風呂だ。
湯船は小さく一片2メートルほどの正方形で、24時間タラタラと温泉が流れ込み、大体同じ温度41〜42度で維持されている。
温泉はペーハー6程度のアルカリ性で、肌に優しい「美肌の湯」だ。
この露天風呂からは山々の木々と共に、ゆったりと流れる川を見ることができる。
その川は少し緑がかったエメラルドグリーンで美しい。
日が傾き、薄暗くなると川面の色も変わってくる。
ゆったりと湯に浸かり、木々や川面を眺める。
時間の動きを感じながら、身体が熱くなると、脇にあるデッキチェアに横かわり身体を冷やす。
そして、また湯に浸かる。
ここの食事も最高に良い。
秋田の希少な由利牛のステーキ、ウニやマグロの刺身、気仙沼のフカヒレの姿煮、秋田名物の冷やし稲庭うどん、秋田県人の得意なジュンサイ、などなど。
最高の「ポツンと一軒家」ならぬ、「ポツンと一軒和モダン旅館」だった。

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