
証券セールス(以下、S): スペースXのIPOが日本でも人気になっている。一株2万1600円で4000億円が日本の投資家に割り当てられるらしい。これ買うべきなのかな?
ファンドマネージャー(以下、F): イーロンマスクはどうも苦手な経営者だな。テスラもそうだけど、スペースXにも「イーロンマスク・プレミアム」が付いているような感じがする。普通に考えたら割高なのだけど、その割高状態がずっと続いてしまい、バリュエーション調整が起こらない。だからいつも割高で買いタイミングが取れない。
S: 最近ではテスラの業績も伸び率が低下、普通ならバリュエーション調整が起こるタイミングになってもそのまま高PERを維持している。確かに割高のままだな。
F: そうなんだ。販売台数が伸び悩んでいるのに、現在でも予想PERは200倍以上だ。電気自動車全体では中国車にシェアを奪われ、自動運転でも中国企業の猛追を受けている。普通なら予想PERも三桁から市場平均並みの20倍程度に低下しているな。この状態は「イーロンマスク・プレミアム」としか言いようがない。イーロンマスクの信奉者が株価を持ち上げているんじゃない?
S: スペースXでも同じようなプレミアムが生じてくるかもね。だとしたら、割高な状態が続いていくのかもしれない。じゃあ買いかな?
F: イーロンマクスはぶっ飛んでいる経営者なので正直よくわからない。彼の火星移住計画もぶっ飛んでいるけど、本気で実現しようとしているらしい。2030年前後に人類が火星に到着、2050年までに100万人を火星に移住させる。酸素もない星に100万人も暮らすって凄すぎて分からん???
S: 現実感がないところがミソだね。これじゃ、誰にも肯定されない代わりに否定もされない。突飛な物語を語り続けることでプレミアムを維持しているというわけだな。
F: でもよく考えると、イーロンマスクは現代社会に相当危機感を持っているのかも(?)と思う。なぜ火星に移住するのか? それは地球の環境破壊がいくところまで行ってしまい、人類が安心して暮らせない世界が来ると想定しているような気がする。だから、選ばれた上級人類100万人が汚れた地球から新天地の火星に移住するというストーリーなんじゃないかな?
S: なんか、安っぽいSF映画みたい。でも、本気でそんなことを考えるって、やっぱりイーロンマスクだな。奇人変人なのか、天才経営者なのか、全く分からんが、この奇人変人的なところがイーロンマスク信奉者にはたまらん、ということかもしれない。
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