2C292E4A-3F59-4197-907B-35D177121766








米中会談で習近平は「台湾問題をミスハンドルするとグレート・ジョパディ(危険な事態)を招く」とトランプに警告した。
この発言とともに習近平が「台湾の独立を否定する」よう米国に求めたが、否定も肯定もしない戦略を続けてきた米国のトランプは「独立は望んでいない」と発言、曖昧なままだった。
そして台湾の外交部は「台湾は独立している」とコメントを発表した。

一体、どうなっているの?
台湾は中国なのか? それとも独立しているのか?

これはとても難問。
国際社会は中国を代表しているのが「中華人民共和国=中共」と認めている。
戦後は「中華民国=台湾」が中国を代表していたが、キッシンジャー外交後、米国も日本も「中共」を承認し、「台湾」は中国の代表と認めていない。

中国の歴史では「統一された中国」が存在した期間は異例と言えるほど短い。
3000年の中国歴史では分裂しているのが普通の状態だ。
歴史物語として大人気の「三国志」でも「秦の始皇帝」でも、分裂した中国の統一が物語の中心テーマだった。
でも長い歴史で中国統一は実現されたのはほんの一時的に過ぎない。

では清朝末期の中国を見てみよう。
辛亥革命で孫文が「中華民国」を樹立、ラストエンパラー溥儀が退位して清朝が崩壊した。
この時点では中国の政権は「清朝」から「中華民国」に移ったはずだ。
その後、毛沢東の共産党が台頭し武力で次々と勢力を広げ、蒋介石の中華民国は故宮の膨大な財宝とともに台湾に移った。
この時点で中国大陸は「中共」政権、台湾で「中華民国」政権が樹立されたというのが簡単な流れだ。

清朝崩壊後の中国では、毛沢東の「中共」と蒋介石の「中華民国」と二つの政権が存在していた言える。
中国は中国大陸全体を漠然と示す言葉で、必ずしも主権国家を意味するのではないかもしれないと思う。
その中国は広くその時代によって複数の政権が成立していたので、「中共」と「台湾」が併存していても何ら不思議はない。

習近平が強権でこれを変えようとしている。
彼が「一つの中国」と言う時は共産党の中華人民共和国を指すが、これが中国=共産党とは限らない。
そこで巧妙なレトリックを持ち出し「一国二制度」と言い繕った。
共産主義・中国、民主主義・台湾、英国から返還された西欧民主主義・香港が一国二制度の中で存在してきた、それでも「一つの中国」の原則は変わりないとという理屈だ

でもこの「一国二制度」が大きく変化してしまった。
英国から返還された香港、当初は「一国二制度」として香港に自由と高度な自治を認めてきたが、習近平が豹変して民主派と徹底的に弾圧し香港の自由を完全に奪った。
ここまでは台湾も高度な自治と民主主義制度を続けてきたが、この香港弾圧以降、台湾は一気に警戒ムードに変わったと思う。
それまで香港にしても台湾にしても自由に暮らせる場所だったが、香港から自由が奪われ、いずれ台湾も同じように圧政の下で自由を失う可能性が出てきた。

香港の民主派弾圧が屈折点で、このあたりから習近平が台湾の独立気配に敏感になったように思う。
さらにTSMCが半導体ファウンドリーとして大成功、鴻海(フォックスコン)がアップルのサプライヤーとして大成功し、台湾製造業の競争力が世界のサプライチェーンの中心になった。
ここで話が違ってきた、台湾問題は世界のサプライチェーンの問題にもなってしまったからだ。

この「独立」という言葉は、習近平が使う場合、トランプが使う場合、頼政権が使う場合、日本のメディアが使う場合、ニュアンスも意味も違っているような気がする。
次回考えてみたい。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村