社債スプレッドと株価
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IT・AIセクターの巨大企業が巨額なデータセンターへの投資計画を明らかにして、実際に資金調達に動いている。
キャッシュフローの大きい企業はいいが、キャッシュが不足する企業は巨額な資金調達を強いられる。
メタの600億ドル資金調達が話題になったが、こうした巨大企業が巨額の資金調達をすることで社債市場にはストレスがかかってくる。


まずは基本的な「社債スプレッド=社債上乗せ金利」上のチャートを見てみよう。

株価と社債スプレッドは基本的に逆相関する。
景気が良くなると業績が上がり株価が上昇する、一方信用力も上がるので社債スプレッドは縮小する。
景気悪化すると業績が下がり株価も下落するが、信用力も低下し社債スプレッドは拡大する。
その傾向がこのチャートでも確認できる。

現状では、社債全体のスプレッドは3.19%でそれほど拡大しているわけではない。
それでも9月は2.7%だったので、若干の上昇が見られている。
社債市場は資金調達によるストレスを少しだけ意識していると言える。


次にハイイールド債(BB格以下の社債)のスプレッドを見てみよう。

下のチャートはハイイールド債スプレッドと株価の関係を示している。
信用と株価の動きは逆相関で同じだが、数年に一度、ハイイールド債スプレッドは急拡大している。
新型コロナ禍の2022年には6%まで急上昇、今年4月のトランプ相互関税時も4%以上に急上昇。
こうしたハイイールド債スプレッドが急拡大する時期は株価も大きく下落している。

ハイイールド債市場に信用では劣後する資産である株式は、ハイイールド債スプレッドの拡大に弱い。
格付けの低い債券でも債券であり、企業は破綻した時は株式投資化よりも優先的に返済を受けられるからだ。
さらに信用が低い社債はどうなっているのだろう?

ハイイールド債スプレッドと株価
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次に一段と信用力に劣るCCC格の社債スプレッドに見てみよう。

下のチャートで、ハイイールド債スプレッドと一段と信用の劣るCCC格の社債スプレッドを比べた。
社債全体のスプレッドは若干の上昇にとどまり、現在3.2%程度だ。
これに対して、BB格2%、B格3.37%、CCC格9.2%と信用の低い社債の方が上乗せ金利が拡大している。
特にCCC格は9月時点では8%程度だったので、それから2ヶ月で1.2%も上昇してきている。

これがGAFAM中心の資金調達の影響なのか、それともアメリカ全体で中小企業や信用の劣る企業が悪化しているのだろうか?
いずれにしても、信用の低い企業の資金調達(社債発行)が厳しくなりつつあるといえるのだろう。
まだまだ、株価の下落につながるようなスプレッド拡大ではないが、社債市場から目が離せない。

社債スプレッドとCCC格社債スプレッド
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