
なんか嫌〜な感じ。
よく分かっていないが、巨額な資金が動き過ぎているという印象は確かにある。
循環取引は、少数の関係企業の間で出資や製品の購入を契約し、その範囲の企業間だけで出資された資金で製品を販売し売上げを計上する、資金を「グルグル回し」にして各社が売上げを膨らませるもの。
スターゲートの5000億ドルの投資計画、オープン AIやNVDAを中心とした投資契約やチップの巨額購入契約がこの「グルグル回し」の循環取引の疑惑を受けているという。
このニュースを読んで・・・ちょっとビックリ!!
オープン AIはソフトバンクから30億ドル、NVDAから1000億ドル、Core Weaveから120億ドル、AMDから株式の10%、オラクルと3000億ドルのクラウドサービス契約・・・と次々と巨額契約に成功し、巨額の投資を受け入れ、巨額のチップをNVDAから購入し、巨額のクラウドサービスをオラクルから受け入れる。
その元にある巨額資金はスターゲート(ソフトバンクやアブダビが出資)が計画する5000億ドルの AIインフレ投資計画なのかもしれない。
このニュースによると、1兆ドルを超える AIブームが(少数企業間の)相互接続されたビジネス関係に支えられている、という不安感を持つアナリストもいるらしい。
これ自体はストラテジック・パートナー契約によるビジネス展開であり、契約に問題なければ違法とは言えない。
もちろん、売上げの水増しなどの不正会計が確認されれば別だけど、筆者にはとても判断できない。
しかも今後3年とか5年での投資話であり、すぐに財務諸表に反映されることはない。
米国のアナリストが各社の決算数字を分析していくのだろうが、結果が出てくるのは数年の時間がかかることになる。
しかし、投資家にとってはこれらの企業の財務指標や経営指標を信用できるのかという問題が生じる。
NVDAは急速な売上成長を実現してきた企業だが、相対の売上げ増加が影響しているとすると今後の決算数字はより深くチェックされることになる。
ちょっと前、オラクルが突然急激な売上成長を予想したが、こうした突然の大幅な見通しの修正がこうした循環取引によるものだとしたら・・・?
さらに投資家にとっての懸念は市場の反応だ。
一つの企業が行き詰まったら、たとえばオープン AIの経営に何か問題が起こったら、この循環取引によって多くの関連する企業の株価が同時に大きく下落することになる。
一種のシステマチック・リスクとして考えるべきなのかもしれない。
投資家は AI関連ビジネスのどこかで起こる小さな目詰まりまで気をつけて行かなければならない。
これは投資家の負担が大きい。
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