①日経平均のPERレンジ

高市氏が自民党総裁に選出され、株式市場はぶっ飛び、積極財政を警戒した長期債は下落し、逆に日銀の利上げの延期を期待した為替市場は円安に動いた。
先物ショート、コールオプションの売り、現物株ショート・・・全てのヘッジポジションが一気に解消に向かったようなパワーだった。
この高市トレードは、筆者のようなオールド投資家から見ると一言で「限界突破」と見える。
株価の変動には①通常の変動、②極端な変動がある。
通常の変動範囲は、PER12倍〜17倍、NT倍率13倍〜15倍、200日移動平均乖離率で+7%〜−7%であり、この範囲になるならば市場はごく普通の状態だと言える。
この範囲を超えるのが極端な変動で「限界突破」と言えるだろう。
上の①のチャートは日経平均のPERレンジだが、高市トレードでPERは18,6倍と通常の範囲を超えてしまっている。
新型コロナ禍の21〜22年もこの範囲を大きく越えたが、この時は新型コロナ蔓延で経済活動が停止しEPSが急減、これによってPERが急上昇した、現在とはちょっと違う。
現在の高PERが示すのは、単に「強烈に割高」なのか、「26年EPSの急増」を織り込んでいるのか、どちらかだ。
②移動平均乖離率

200日移動平均乖離率は現在+22・05%と、問題になるのは+20%〜−20%の通常範囲を超えてきたことだ。
200日移動平均は、既存の投資家にとってはおよそ1年間の平均買いコストの近似値であり、20%の乖離は大きく儲かっている状態といえる。
一方、新規に買う投資家にとっては「他の投資家コストを20%も上回る価格で新規買いができるか」と、新規に不利な2割高い価格で買えるかという厳しい選択になるだろう。
それだけ強く買いたいという覚悟が必要になる。
③NT倍率

三つ目の限界突破はNT倍率だ。
NT倍率は長期的に13倍から15倍で、ここ数年は14倍が上限で推移してきた。
これは、値嵩株・ハイテク株のウェートが高い日経平均を、市場全体の指標であるTOPIXで割った比率で、市場全体に対して値嵩株・ハイテク株が買われているかを示している。
最近のAIブームで半導体関連株が集中的に買われたため、上限突破してきた。
現在14.86倍、21年以降のレンジ上限14.5倍を突破してきた。
AI関連、ハイテク値嵩株のラリーが限界突破してきたとも言える。
限界突破後の市場はどうなるのか?
「理外の理」のバブル相場に向かうのか?、それとも上限突破で打ち返されるのか? そこが見ものだ!
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先物ショート、コールオプションの売り、現物株ショート・・・全てのヘッジポジションが一気に解消に向かったようなパワーだった。
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株価の変動には①通常の変動、②極端な変動がある。
通常の変動範囲は、PER12倍〜17倍、NT倍率13倍〜15倍、200日移動平均乖離率で+7%〜−7%であり、この範囲になるならば市場はごく普通の状態だと言える。
この範囲を超えるのが極端な変動で「限界突破」と言えるだろう。
上の①のチャートは日経平均のPERレンジだが、高市トレードでPERは18,6倍と通常の範囲を超えてしまっている。
新型コロナ禍の21〜22年もこの範囲を大きく越えたが、この時は新型コロナ蔓延で経済活動が停止しEPSが急減、これによってPERが急上昇した、現在とはちょっと違う。
現在の高PERが示すのは、単に「強烈に割高」なのか、「26年EPSの急増」を織り込んでいるのか、どちらかだ。
②移動平均乖離率

200日移動平均乖離率は現在+22・05%と、問題になるのは+20%〜−20%の通常範囲を超えてきたことだ。
200日移動平均は、既存の投資家にとってはおよそ1年間の平均買いコストの近似値であり、20%の乖離は大きく儲かっている状態といえる。
一方、新規に買う投資家にとっては「他の投資家コストを20%も上回る価格で新規買いができるか」と、新規に不利な2割高い価格で買えるかという厳しい選択になるだろう。
それだけ強く買いたいという覚悟が必要になる。
③NT倍率

三つ目の限界突破はNT倍率だ。
NT倍率は長期的に13倍から15倍で、ここ数年は14倍が上限で推移してきた。
これは、値嵩株・ハイテク株のウェートが高い日経平均を、市場全体の指標であるTOPIXで割った比率で、市場全体に対して値嵩株・ハイテク株が買われているかを示している。
最近のAIブームで半導体関連株が集中的に買われたため、上限突破してきた。
現在14.86倍、21年以降のレンジ上限14.5倍を突破してきた。
AI関連、ハイテク値嵩株のラリーが限界突破してきたとも言える。
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