円先物のロングポジション

円先物のショートポジション

ファンダメンタルを重視する投資家には、長期トレンドが円高に転換しているように感じるだろう。
短期的にはファンド筋の仕掛けや需給で決まる為替相場だが、長期的にはインフレ、金利、成長という要素で決まる。
第一にインフレ。
インフレ率が高い国(A)の通貨はそれだけ購買力が損なわれ、通貨の価値が減る。
インフレ率の低い国(B)は、通貨の購買力が強く通貨の価値が維持される。
したがって、為替レートはBの国の通貨が上昇し、Aの国の通貨は相対的に低下する。
第二に金利。
金利の高い国(A)の通貨は高いリターンが期待され買われる、その一方、金利の低い国(B)の通貨はリターンが低く保有する動機が薄れる。
というわけで金利の高い国(A)の通貨が好まれ、金利の低い国(B)のレートは相対的に安くなる。
第三に経済成長。
成長率の高い国(A)には投資機会が多くあり投資資金が流入する、その一方、成長率の低い国(B)は投資機会が少なく投資資金が流出する。
為替が国力で決まるというのはこの成長率の話だろう。
日米のファンダメンタルの結論は・・・
・インフレ率は日本の方が高く円はドルに対して減価しやすい状況だったが、ここに来て米国のインフレが若干ながら上昇に転じ日米のインフレは米国>日本になった。
・金利差がこれまで5%程度に拡大し円安要因だったが、金利差は2%台まで縮小し円安要因も縮小している。
・成長率では米国の方が高く、特にAI関連のグローバル投資が米国に向かっている、これは長期的なドル高要因だ。
インフレ、金利差の面では円高傾向に見えるが、長期の成長率という面では投資資金がドルに向かいやすい環境だ。
1〜2年の短期ではインフレ率の逆転、金利差の縮小が効いてファンダメンタル的には円安修正が続く、今後3年という長期では米国のAI技術の進展、AIインフラの投資がどのような規模になるのかによってはドル高要因になるだろう。
しかし、投機という面から考えると、現在は「攻防の分岐点」だ。
上のグラフはIMM円先物投機ポジション、一番上がロングポジション、次がショートポジションだ。
8月以降ドル円相場は148円/ドルでこう着状態に入り、ロングポジションは金利差の負担が蓄積していくので徐々に解消されてきた。
それでも円ロングポジションは高水準にあり、円高期待が大きいと言える。
一方、円ショートポジションも徐々に増えている。
その結果、ネットポジションの買い超過が減少してきている。
「円強気派」の根拠は日米金利差の縮小で、現在でも米利下げと日銀の利上げを想定しているのだろう。
逆に「円弱気派」は米景気の強さ、景気指標の好調さを基本にしている。
米景気指標が強ければ金利が上がりドル高に動き、景気指標が弱ければ利下げ期待でドル安に動く。
投機筋も強弱感が対立し、相場が「攻防の分岐点」を迎えているようだ。
動き出すと、大きく動く可能性もある・・・さてどうなるか?




円先物のショートポジション

ファンダメンタルを重視する投資家には、長期トレンドが円高に転換しているように感じるだろう。
短期的にはファンド筋の仕掛けや需給で決まる為替相場だが、長期的にはインフレ、金利、成長という要素で決まる。
第一にインフレ。
インフレ率が高い国(A)の通貨はそれだけ購買力が損なわれ、通貨の価値が減る。
インフレ率の低い国(B)は、通貨の購買力が強く通貨の価値が維持される。
したがって、為替レートはBの国の通貨が上昇し、Aの国の通貨は相対的に低下する。
第二に金利。
金利の高い国(A)の通貨は高いリターンが期待され買われる、その一方、金利の低い国(B)の通貨はリターンが低く保有する動機が薄れる。
というわけで金利の高い国(A)の通貨が好まれ、金利の低い国(B)のレートは相対的に安くなる。
第三に経済成長。
成長率の高い国(A)には投資機会が多くあり投資資金が流入する、その一方、成長率の低い国(B)は投資機会が少なく投資資金が流出する。
為替が国力で決まるというのはこの成長率の話だろう。
日米のファンダメンタルの結論は・・・
・インフレ率は日本の方が高く円はドルに対して減価しやすい状況だったが、ここに来て米国のインフレが若干ながら上昇に転じ日米のインフレは米国>日本になった。
・金利差がこれまで5%程度に拡大し円安要因だったが、金利差は2%台まで縮小し円安要因も縮小している。
・成長率では米国の方が高く、特にAI関連のグローバル投資が米国に向かっている、これは長期的なドル高要因だ。
インフレ、金利差の面では円高傾向に見えるが、長期の成長率という面では投資資金がドルに向かいやすい環境だ。
1〜2年の短期ではインフレ率の逆転、金利差の縮小が効いてファンダメンタル的には円安修正が続く、今後3年という長期では米国のAI技術の進展、AIインフラの投資がどのような規模になるのかによってはドル高要因になるだろう。
しかし、投機という面から考えると、現在は「攻防の分岐点」だ。
上のグラフはIMM円先物投機ポジション、一番上がロングポジション、次がショートポジションだ。
8月以降ドル円相場は148円/ドルでこう着状態に入り、ロングポジションは金利差の負担が蓄積していくので徐々に解消されてきた。
それでも円ロングポジションは高水準にあり、円高期待が大きいと言える。
一方、円ショートポジションも徐々に増えている。
その結果、ネットポジションの買い超過が減少してきている。
「円強気派」の根拠は日米金利差の縮小で、現在でも米利下げと日銀の利上げを想定しているのだろう。
逆に「円弱気派」は米景気の強さ、景気指標の好調さを基本にしている。
米景気指標が強ければ金利が上がりドル高に動き、景気指標が弱ければ利下げ期待でドル安に動く。
投機筋も強弱感が対立し、相場が「攻防の分岐点」を迎えているようだ。
動き出すと、大きく動く可能性もある・・・さてどうなるか?


