米雇用統計

5月の米雇用統計が公表され、雇用は底堅いと市場は反発している。
確かに予想とほぼ同じ13万人、失業率も4.2%で横ばい、悪化する懸念があっただけに市場は安堵したのも分かる。
しかしもうちょっと長い目で見ると景色が違う。
上のグラフの黄色ラインは非農業雇用者数の3か月移動平均だが、停滞感は否めない。
3か月平均値は、昨年12月20.9万人、1月23.2万人と20万人台だったが、その後は3月11.1万人、4月12.3万人、5月13.5万人と10万人台前半で推移している。
少しづつ雇用市場の鈍化が進んでいる。
米ISM景況感指数

上のグラフはISM製造業指数(青いライン)と非製造業(紫ライン)で、製造業ではすでに50を切る状態だったが、5月はここまで堅調だった非製造業でも50を切る停滞局面に入った。
非製造業指数は2022年12月に一瞬だけ50を切り49.2を記録した。
当時はFRBの急速な金融引き締めで株価も調整局面で、コロナ禍から立ち上がったサービスセクターにも一瞬の緩みが起こった。
しかしその後、FRBの引き締めが終わり、サービス業も回復に向かった。
このISM非製造業の50割れをどう見るのか?
2022年末のように一瞬だけで、FRBが金融緩和を進めればサービス業の景況感も回復していくかもしれない。
しかし、FRBパウエル氏がトランプの利下げ要求を意固地になって拒否すると危ない。
この状態が長引くとより広範囲な景気後退に入っていく可能性があるからだ。
上の表はいつも使っている米国株指数の1年先予想EPSの推移だ。
変化率は3カ月前との比較した増減で、すべての株価指数EPSが3カ月前比減少になった。
予想EPSは小型株のラッセル2000が今年2月をピークに10%程度低下していきているが、NYダウは3月2181に対して6月2104と若干の低下に過ぎずピークを打ったともいえない。
予想EPSが今後も減少トレンドをたどるのか、それとも、トランプ関税の影響を克服して横ばいを維持できるのか、重要な分岐点になる。
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5月の米雇用統計が公表され、雇用は底堅いと市場は反発している。
確かに予想とほぼ同じ13万人、失業率も4.2%で横ばい、悪化する懸念があっただけに市場は安堵したのも分かる。
しかしもうちょっと長い目で見ると景色が違う。
上のグラフの黄色ラインは非農業雇用者数の3か月移動平均だが、停滞感は否めない。
3か月平均値は、昨年12月20.9万人、1月23.2万人と20万人台だったが、その後は3月11.1万人、4月12.3万人、5月13.5万人と10万人台前半で推移している。
少しづつ雇用市場の鈍化が進んでいる。
米ISM景況感指数

上のグラフはISM製造業指数(青いライン)と非製造業(紫ライン)で、製造業ではすでに50を切る状態だったが、5月はここまで堅調だった非製造業でも50を切る停滞局面に入った。
非製造業指数は2022年12月に一瞬だけ50を切り49.2を記録した。
当時はFRBの急速な金融引き締めで株価も調整局面で、コロナ禍から立ち上がったサービスセクターにも一瞬の緩みが起こった。
しかしその後、FRBの引き締めが終わり、サービス業も回復に向かった。
このISM非製造業の50割れをどう見るのか?
2022年末のように一瞬だけで、FRBが金融緩和を進めればサービス業の景況感も回復していくかもしれない。
しかし、FRBパウエル氏がトランプの利下げ要求を意固地になって拒否すると危ない。
この状態が長引くとより広範囲な景気後退に入っていく可能性があるからだ。
NYダウ | Q/Q | S&P500 | Q/Q | NASDAQ | Q/Q | R2000 | Q/Q | |
2025年6月 | 2104.47 | -3.5% | 266.36 | -2.4% | 775.82 | -3.3% | 81.98 | -8.3% |
2025年5月 | 2116.67 | -1.9% | 269.51 | 0.3% | 792.38 | 1.7% | 83.63 | -9.2% |
2025年4月 | 2029.39 | 3.4% | 253.96 | -8.5% | 743.17 | -8.1% | 82.85 | -4.3% |
2025年3月 | 2181.54 | 12.0% | 272.82 | 1.0% | 802.6 | 4.9% | 89.38 | 13.7% |
2025年2月 | 2156.93 | 9.3% | 268.66 | 11.4% | 778.95 | 15.2% | 92.11 | 35.2% |
2025年1月 | 1961.99 | -2.8% | 277.43 | 13.5% | 808.73 | 20.3% | 86.55 | 23.1% |
2024年12月 | 1948.6 | -3.9% | 270.2 | 12.8% | 764.85 | 19.4% | 78.6 | 13.2% |
2024年11月 | 1973.35 | -1.9% | 241.21 | 0.0% | 676.11 | 2.4% | 68.11 | -5.9% |
2024年10月 | 2017.76 | -1.9% | 244.52 | -0.5% | 672.4 | -2.7% | 70.31 | -10.7% |
上の表はいつも使っている米国株指数の1年先予想EPSの推移だ。
変化率は3カ月前との比較した増減で、すべての株価指数EPSが3カ月前比減少になった。
予想EPSは小型株のラッセル2000が今年2月をピークに10%程度低下していきているが、NYダウは3月2181に対して6月2104と若干の低下に過ぎずピークを打ったともいえない。
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