米国の物価統計
米国PPIとCPI202506
















日本の物価だけが高止まりしているのではないか?
それはなぜだろう?

上のグラフは米国CPIとPPI(前年比)だが、明らかに物価上昇は落ち着いてきている。
主要国のCPIを昨年4月と今年5月で比べると、米国3.3⇒2.3%、ドイツ2.2⇒2.1%、フランス2.2⇒0.8%、中国0.3⇒-0.1%、韓国2.9⇒2.1%と軒並み伸び率が鈍化している。
しかし、日本だけは逆に2.5⇒3.6%に物価上昇が高まっている

先進国では英国が2.3⇒2.6%と若干上昇しているが、主要先進国の中で明確な物価上昇を見せた日本だけで、日本は完全な例外国だ。
しかも日本の物価上昇はちょっと不穏な感じもある。

下のグラフは消費者物価CPIの伸び率と需給ギャップを比べたものだ。
需給ギャップは、下のグレー線、マクロの需要量(個人消費や投資などの需要)を供給(労働力や生産設備など)が上回ってマイナスの数字になっている。
日本は需要不足の経済に陥っているわけだが、それにもかかわらずCPIが上昇を加速化させている。

ここに大きな問題がある。

日本の物価統計
日本CPI202505
















需要不足の経済で物価が上昇する理由として、①海外からの輸入品の価格による国内物価の上昇、②為替の円安/海外通貨高が国内物価を押し上げる、などが考えられる。
しかし、ホントの理由はよく分からない。

下のグラフはNY原油価格を、ドル建てと円建てで比較したものだ。
2022年以降円建て価格(黒ライン)がドル建て価格(青ライン)を上回って推移している。
つまり、円建てのエネルギー価格が高止まりし、これが国内物価に影響している。

外貨建て原油価格の低下により主要国では、エネルギー価格の低下がCPIの伸び率鈍化を引き起こしていると言えるが、日本では円建て価格の高止まりによって物価が海外以上に上昇している。

これが日本の物価上昇の大きな理由だと思うが、国内物価の最大の要因が「食品価格の上昇」であり、エネルギー価格だけでは説明できない。
もっと考えてみる必要があるのだろう。

ドル建てと円建てNY原油
円建WTI価格202505


















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