
トランプはムチャクチャな事を言う時もあるが、ごくたまにまともな事を言っている時もある。
それは米国経済にとっては利下げが必要かどうか・・・だ。
FRBはトランプ関税など様子見姿勢を続けているが、一方ECBは6回連続に金利を引き下げている。
現状の環境でさえ、FRBのスタンスは圧倒的に保守的だ。
トランプはパウエル氏を解任はしなかったが、「ミスターツーレート」と呼び不満を表明している。
トランプ劇場では、経済指標についても確かに判断が二分化している。
①PMIなどセンチメント指標と、ハードデータの二分化
ISM製造業指数などのセンチメントを映す指標と、小売売上高や雇用統計などのように現実の経済活動を示すハードデータに乖離が生じている。
ISM製造業が3月は49.0と50割れ2月の50.3から低下、ISM非製造業も53.5から50.8へと低下した。
その一方で、小売売上高は前年比+4.6%と2月3.54%から加速し、非農業雇用者数も209kと2月116kから伸びが拡大した。
このトランプ就任式以降のハードデータは、トランプ関税前の駆け込みが含まれているために高めに出ているが、この駆け込みが終わるとデータが悪化する懸念もある。
②IMFによる米成長率の下方修正と、FRBのインフレ加速予想の二分化
IMFだけでなく国際機関は世界成長率を下方修正してくる。
IMFは今年の世界成長率が3.3%から2.8%に下方修正し、米国も0.9%の下方修正した。
一方、FRBはトランプ関税から「不確実性が高い」として様子見姿勢を強めている。
調査機関のGDP下方修正とFRBの様子見姿勢も二分化しているような気がする。
景気が悪化すると言う予想ならば、ECBのように連続利下げするべきなのではないだろうか?
と考えると、トランプがパウエル氏に利下げを迫っているが、一定の理があるといえる。
5月のFOMCではトランプ関税による悪影響を和らげる意味でもFRBは利下げをするかもしれない。
昨日のNY市場では、短い年限12か月国債から5年国債まで10~20bp金利が下がり、この年限の国債利回りはすべて4%を割れた。
金融市場はFRBの利下げを期待する動きになってきている。
これが株の反発局面に効いてくるかもしれない。
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