
Jリート市場は2023~24年の長期金利の上昇と需給悪化の要因により低迷してきた。
需給面では①グローバル指数の採用による海外投資家の買い越しが一巡したこと、②国寧金融機関の保有がロスカットで減らされてきたこと、③新NISAで採用されなかった毎月分配型Jリート投信からの資金流出が激しかったこと、の3点が挙げられる。
この三つの要因もほぼほぼ市場は消化してきた。
この需給要因のためにJリートのバリュエーションは、リーマン危機直後に匹敵する割安な状態になっている。
下の一覧表は2019年以降の年末の変化を示したものだ。
| J-REIT | 東証REIT指数 | 投資関連指標 | ||||
| 銘柄数 | 時価総額 | 指数 | 前年比 | 分配金利回り | NAV倍率 | |
| 2019 | 64 | 16,438,044 | 2,145.49 | 20.94% | 3.60% | 1.2 |
| 2020 | 62 | 14,398,010 | 1,783.90 | -16.85% | 4.15% | 1.01 |
| 2021 | 61 | 16,995,724 | 2,066.33 | 15.83% | 3.62% | 1.14 |
| 2022 | 61 | 15,836,988 | 1,894.06 | -8.34% | 4.06% | 0.97 |
| 2023 | 58 | 15,411,722 | 1,806.96 | -4.60% | 4.36% | 0.89 |
| 2024 | 57 | 14,292,065 | 1,652.94 | -8.52% | 5.15% | 0.8 |
| Mar-25 | 57 | 14,596,534 | 1,691.63 | 2.34% | 5.09% | 0.81 |
東証リート指数は22年末から毎年のように4~8%下落してきた。
この下落により分配金利回りは5%に上昇し、NAV倍率(時価純資産倍率)は0.8倍と純資産を大きく下回る割安状況になった。
時価総額で14兆円という小規模な市場なので、需給要因が大きく影響したわけだ。
しかしその間、分配金は増加し時価純資産も毎年増加してきている。
下の表は東証リート指数の利回りとNAV倍率から一株当たり分配金とNAVを逆算し、その数字の毎年の上昇率・増加率(成長率として表示)を示したものだ。
| REIT指数 | 利回り | 分配金 | 成長率 | NAV倍率 | NAV | 成長率 | |
| Dec-20 | 1783.9 | 4.15% | 74.0 | -4.2% | 1.01 | 1766.2 | -1.2% |
| Dec-21 | 2066.33 | 3.62% | 74.8 | 1.0% | 1.14 | 1812.6 | 2.6% |
| Dec-22 | 1894.06 | 4.06% | 76.9 | 2.8% | 0.97 | 1952.6 | 7.7% |
| Dec-23 | 1806.96 | 4.36% | 78.8 | 2.5% | 0.89 | 2030.3 | 4.0% |
| Dec-24 | 1652.94 | 5.15% | 85.1 | 7.9% | 0.8 | 2066.2 | 1.7% |
| Mar-25 | 1691.63 | 5.09% | 86.1 | 1.1% | 0.81 | 2088.4 | 1.1% |
分配金利回りの水準(5%)も高いが、より重要なのは分配金の成長が期待できることだ。
さらに時価純資産を割り込む株価水準(NAV倍率0.8倍)と安いだけでなく、NAVそのものが成長を続けてきていること。
今まで様々な分析を行ってきたが、トランプに揺れる世界の株式市場にあってこの3月末時点でも割安と成長性を持った市場だといえる。
PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S
過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5
正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本

https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0
ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD
需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM
にほんブログ村