
ガバナビリティという言葉は日本人が勘違いしやすいかもしれない。
ガバーン=統治、アビリティ=能力の合成した言葉だと考えると、「統治能力」と支配者側の能力だと受け取ってしまうからだ。
でも、この言葉は英米人から見たガバナビリティだ。
植民地を統治する時「ここの人々はガバナビリティがある」と言えば、英米人にとって統治しやすい「非統治能力」を意味する。
この意味では「日本人はとてもガバナビリティがあった」のだろう。
戦争中は「鬼畜米英」と言っていた日本人が、戦後、手のひらを返すように「アメリカ様」になった。
GHQの日本統治政策を受け入れ、「戦争放棄」を謳った憲法を押し付けられても受け入れた。
日本全国に米軍基地が作られ、航空統制も受け入れた。
米軍が活動しやすい日米地位協定も日本は受け入れた。
沖縄は一時占領され、返還されてからも基地の島となってしまった。
誰も文句を言わない、極めてガバナビリティが高い国民だといえる。
しかし、バブル期に半導体やハイテク技術で世界を席捲した時、「NOと言える日本」を提唱した石原慎太郎氏が初めて米国に異を唱えた。
その後起こった事は、日米半導体摩擦、プラザ合意と超円高、米国の対日政策の大変化だった。
日本はバブルが崩壊し失われた20年を過ごし、日本の政治家は「日米が基軸」「基地負担も増額」と米国の言いなりになった。
おそらく首相候補も米国に伺いを立てて決めていたと思われる。
この間、すべての首相は就任するとすぐさま米国を訪問し、大統領と握手をし忠誠を誓った。
今回の総裁選には米国は口を出せなかったかもしれない。
候補には茂木氏、林氏、高市氏などの米国経験者が多くいたので、NOを口にする石原氏のような人物は出てこないと思ったのかもしれない。
しかしながら、石破氏が当選した。
そして「日米地位協定の見直し」「アジア版NATOの創設」と米国に対してはっきりとした意思表示をした。
石破氏は「虎の尾を踏んだ」のかもしれない、「NOと言える日本」の石原氏以来・・・
10月末の総選挙で石破自民党が大勝したら、日本国民の意思として「日米関係の見直し」が進められることになる。
それは米国の意に反するだろう。
米国にとって「日本はガバナビリティが高い国民」で米国の意思にピッタリと寄ってくる。
そこが変わるとしたら、何が起るのか?
日本の弱点を米国は理解している。
円高を引き起こし、株価指数をドンドン空売りすれば日本は簡単につぶれる。
ドル円を100円/ドルに下落させ、日経平均を2万円に下落させれば簡単につぶれる国だ。
石破政権がどうするか、見ていきたい。
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