信用倍率(下のグラフ)
信用倍率202407
















次に信用倍率を考えてみよう。

信用倍率は信用買残÷信用売残で計算され、信用買残が信用売残の何倍になっているか示す。
信用買残の大きさは投資家の強気を示し、信用倍率が高ければ高いほど「投資家が強気になっている」ことを暗示する。
逆に信用倍率が低いほど「投資家が弱気になっている」というわけだ。

でも重要な点はこの信用倍率は一定のレンジで動いているわけではなく、長期的に水準が切り上がっていることだ。
信用買残は市場規模(時価総額)の増加とともに増えていく。
市場が大きくなれば、信用買残も大きくなるからだ。
しかし、信用売残は「持ち株のヘッジ売り」で使われることが多く、配当落ち時や決算期などに増える一時的な残高が含まれている。

しかも機関投資家は借株(株式を借りて売る)を利用するので信用売りは使わない。
信用売りがどこまで実質的な投資家心理を表しているかは微妙だ。
相場下落を予想して信用売りする投資家はそれほど大きない。
というわけで市場が大きくなるにつれて増加するというわけは必ずしもない。

この買い残と売り残の違いがあるので、その倍率も長期的に上昇傾向にある。
こうした定常的(一定の範囲でおさまる)でない指標の判断は難しい。
何倍が天井圏とはいいにくいからだ。
しかし、上のグラフに見られるように、株価が上昇し信用買残が増加し信用倍率が上昇すると、その後株価が調整に入ることが多い。

信用評価損益(以下のグラフ)

信用評価損率202407

















信用評価損益は信用建玉のコストと時価を比べた指標で、基本的にはマイナスの値を取る。
理由は簡単で、信用取引で買ったポジションは利益が出れば、すぐに解消され実現益として確保されるからだ。
元々信用取引は短期利益を狙ったレバレッジ取引で、わずかな利益でもレバレッジがかかっているので利幅が大きくなる。
だから、短期売買で上がれば実現益、下がれば評価損になる。

これを市場全体で集めた数字が「信用評価損益比率」で、評価損益÷建玉残で計算される。
この指標の見方・考え方は次回に。





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