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この話も友人から聞いた時は「???」と思った。
この友人は定年後の再雇用で社用車を配車する会社に転職した。
再雇用なので給料は初任給程度に引き下げられたが、これは想定内だった。

想定外なのは、それまでの営業職から経理に回されたことだった。
この会社の経理は、昔ながらの「紙と鉛筆と電卓」という今の時代では珍しい仕事環境だという。
多くの紙の伝票を手作業で処理する、おカネの出入り、経費の集計、売上げや売上げ原価の計算、そしてインカムステートメントやバランスシートなどの財務諸表まで作成する。
計算間違いもあり、数字が合うまで仕事が続いていく。
「紙と鉛筆と電卓」で行う経理はたいへんな作業になる。

今やDXの時代で支払伝票も経費伝票も電子化され、システム上ですべて計算されるのが普通だ。
特にDXの導入が政府主導で行われているので、多くの企業が伝票をアップロードし、その後はすべてシステム上で行われる。
でも現実は経費も支払い伝票も紙だけ、その紙に書かれている数字を電卓をたたいて集計する。
とても時間がかかる作業が毎月毎月の締め切りで、時間に追われるように作業する。

問題は集計作業に加えて月次の簡易な決算をして役員に報告するまでが仕事だということ。
この作業量の大きさで、定年後再雇用だというのに「休み」も簡単に取れない。
安い給料でこんな非合理的な作業を続けるってどうなのだろう?

会社の方からすればDXを導入してシステムにおカネをかけ、さらにシステムのメインテナンスで大きなコストがかかる。
再雇用で高齢者を雇えば、わずかな給料だけで済む。
しかも、高齢者には転職の機会も滅多にないので、辞めることもできない。

こうして相変わらずの「紙と鉛筆と電卓」で仕事を続けることになる。
これって「高齢者を安くコキ使うと、会社が儲かるの法則」?
本来、DXに投資し、より合理的な効率的な業務を作るのが経営者の役割なのだろう。



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