S&P500益回りと10年債利回り

米国は高金利下で株高が続いたために、株式益回りと長期金利が急接近する事態が起こっている。
株式益回りは「EPS÷株価」であり、企業が一年間で稼ぐ利益が時価総額に占める割合だ。
投資家が投資した価値(時価総額)に対して企業が上げる利益が何%になるか、つまり、投資に対する利回りである。
一方、長期金利、10年債利回りは投資家が10年債券に投資した場合の利回りだ。
投資家にとってはリスクが高い株式の投資利回りは、リスクが小さい債券の投資利回りよりも高くあるべきで、「株式益回り>長期債利回り」となるのが投資の基本だ。
しかし、このところFRBの引き締め政策の下で株式価格が上昇を続けたため、S&P500では2023年末から両者が接近した状態が続いている(上のグラフ)。
S&P500のバリュエーションが割高になりつつある。
6月にもS&P500が新高値を更新しいよいよ長期金利水準を下回るのかと思われたが、結局、この「バリュエーションの天井」を破れなかった。
トランプ氏が再選の可能性が高まり、評論家が「トランプ・トレード!!」と大騒ぎした時、景気敏感の小型株ラッセル2000やダウ運輸株が上昇した。
それまでの大型ハイテク株中心からそれ以外の出遅れ株への物色が転換したわけだが、そもそも小型株は割高だし、そもそも運輸株のEPSは全く伸びていない。
こんな状態では大型ハイテク株が下落したからと言って、小型株や運輸株が市場の主役に取って代わるのは無理な話だろう。
下のグラフは、ラッセル2000の益回りと10年債利回りを比較したものだ。
FRBの引き締め局面で長期金利が高水準で推移している反面、ラッセル2000の益回りは徐々に低下してしまった。
単純に利益が減少し、バリュエーションが割高になっている。
そして、最近の大騒ぎ「トランプトレード」でラッセル2000が買われたため、益回りが一段を低下、長期金利水準を大幅に下回ってしまった。
トランプ政権が出きて景気が回復し小型株のEPSが増える、という期待ストーリーだけではどうしようもない現実が目の前にある。
ラッセル2000益回りと10年債利回り

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しかし、このところFRBの引き締め政策の下で株式価格が上昇を続けたため、S&P500では2023年末から両者が接近した状態が続いている(上のグラフ)。
S&P500のバリュエーションが割高になりつつある。
6月にもS&P500が新高値を更新しいよいよ長期金利水準を下回るのかと思われたが、結局、この「バリュエーションの天井」を破れなかった。
トランプ氏が再選の可能性が高まり、評論家が「トランプ・トレード!!」と大騒ぎした時、景気敏感の小型株ラッセル2000やダウ運輸株が上昇した。
それまでの大型ハイテク株中心からそれ以外の出遅れ株への物色が転換したわけだが、そもそも小型株は割高だし、そもそも運輸株のEPSは全く伸びていない。
こんな状態では大型ハイテク株が下落したからと言って、小型株や運輸株が市場の主役に取って代わるのは無理な話だろう。
下のグラフは、ラッセル2000の益回りと10年債利回りを比較したものだ。
FRBの引き締め局面で長期金利が高水準で推移している反面、ラッセル2000の益回りは徐々に低下してしまった。
単純に利益が減少し、バリュエーションが割高になっている。
そして、最近の大騒ぎ「トランプトレード」でラッセル2000が買われたため、益回りが一段を低下、長期金利水準を大幅に下回ってしまった。
トランプ政権が出きて景気が回復し小型株のEPSが増える、という期待ストーリーだけではどうしようもない現実が目の前にある。
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