
最近、悩んでいるのが米長期債市場がことのほか弱いことだ。
米10年債利回りは4%を越え、この長期金利の上昇でドル高が進んでいる。
FRBの利上げプロセスはそろそろ最終局面で、政策金利は5.5%にまで引き上げられたが・・・
この期に及んで10年債が売られるというのは想定外だ。
なぜ、こんな引き締め最終局面で長期債がグチャグチャに売られる必要があるの?
「債券市場と株式市場の織り込みが違っている」というのは多くの評論家から指摘されてきたことだ。
債券市場は悲観的でリセッションに陥ることを織り込む、長短金利が大きく逆転し、その結果、景気後退確率が70%台という歴史的な水準に上昇した。
一方、株式市場は楽観的でリセッションを回避しソフトランディング(景気の軟着陸)を予想し、利益が伸びていないのに株価だけ上昇、その結果、PERが急上昇、株式益回りは急低下した。
この過去1年の両市場の動きが今回の長期金利上昇の原因なのではないだろうか?
悲観的にリセッションを織り込んだ債券市場は「オオカミ少年」で「リセッションが来るぞ」と叫び続けてきたように見える。
ところが1年経っても、その肝心なリセッションの兆候は出てこない。
確かに経済指標は徐々に弱くなっているが、リセッションというほどのことはない。
楽観的過ぎた株式市場と悲観的過ぎた債券市場が、直近になってやっと折り合いを付けようとしているように感じる。
株式は楽観が行き過ぎたことによりPERの調整が起こる、債券市場は悲観が行き過ぎたことで長短金利逆転の反作用が起こる、ということかもしれない。
つまり、株式PERの低下と長期金利の上昇が同時に起こると示唆しているのかもしれない。
次回は直感的な話ではなく、それぞれの市場を数字でとらえ今後起こる変化を考えてみたい。
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