
ソフトバンクが1兆円の自社株買いを発表し株価急騰!!
孫さんのプレゼンを見たが、強調したのは「NAVに対して時価総額は52%ディスカウントされている」「LTVは19%で負債は問題ない水準だ」・・・などだ。
少し考えてみる必要がありそうだ。
まず、NAV(ネット・アセット・バリュー)だが・・・
株式評価ではあまりNAVは使わないが、不動産ではよく使われる。
株式は値動きが大きくボラが高いため、「時価」で評価するよりも「時価×70%」程度で評価する場合が多い。
一方、不動産価格は株式に比べボラが低いので、時価で評価するのが一般的だ。
ソフトバンクの保有株式(ビジョンファンド経由も含む)を時価で評価すべきかは微妙だ。
保有株式の多くが未上場だったり、ベンチャーや小型株だから相当にボラが高いはずだ。
保有株式のボラの高さを考慮したら「時価×70%」程度が妥当ではないかと思う。
そうなると、孫さんが強調するほどの大幅な割安(ディスカウント)とはいえないかもしれない。
次にLTVだが・・・
これはローン・トウ・バリュー、簡単にいえば借入金/株式時価だ。
不動産業界などはよく使われ、リートの財務資料でも借入金/保有不動産の比率で登場する。
しかし、株式ではあまり使われない。
鑑定士が鑑定する不動産価格と、毎日の需給で変化する株式価格では大きく異なるからだ。
同様に分母である保有株式の時価評価額が大きく変動してしまい、LTVはあまり意味をなさないからだ。
孫さんの強調した点を普通の言葉に言い換えたら・・・
SBGの「株式保有の7割評価に対して2割ほど割安だ」という言い方になるかもしれない。
それでも割安は割安だ。
またLTVについては、普通の企業会計用語では財務レバレッジだ。
LTVより「総資産÷自己資本」で計算される財務レバレッジで見た方が良いだろう。
ソフトバンクGの総資産は46.2兆円、自己資本は12.3兆円で、財務レバレッジは46.2÷12.3で3.75倍となる。
日本企業の平均的財務レバレッジは2.4倍程度なので、ソフトバンクGのレバレッジは極めて高い。
中国企業には3倍を超える場合が多いが、中国企業に匹敵するレバレッジの高さだ。
NAVやLTVで見て「ソフトバンクGは割安でリスクが低い」と言うのには少し抵抗感がある。
さらに負債の内容を確認してみたい。
流動負債の中の有利子負債は7.1兆円、非流動資産の中の有利子負債は13.0兆円、さらに外部投資家の持ち分5.8兆円となっている。
有利子負債には銀行借り入れと社債発行残、外部投資家持ち分はビジョンファンドの外部投資家から調達した分が含まれる。
その合計は25.9兆円にのぼる。
これらはいずれ返さなければならないが、ソフトバンクの公正価値は20兆円しかないので、保有株式をすべて売却しても全部は返せない計算になる。
財務状況は孫さんが言うほど安定してはいないかもしれない。
さらに1兆円の自己株式買いを宣言した。
バランスシートでは前回の自己株式買いが-2.26兆円として自己資本に計上されたが、今回、利益準備金を2.16兆円減額し、自己株消却を行った。
それでも利益準備金は6.6兆円あり1兆円の自己株買いは可能だ。
しかし、これによりさらに自己資本が減り、財務レバレッジが高まるだろう。
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