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はっきり言って60歳台の筆者は30年後の日本を見ることはできないかもしれない。
でも、これからの30年は日本経済にとって「戦後」に匹敵する「大きな変革期」になるのは間違いないと思う。
それは、戦後の復興を支えた世代、戦後の民主教育で育った第一世代が姿を消し、次世代の日本の方向が大きく変わらざるをえないからだ。

1億総中流意識、賃金・ポストの年功序列や終身雇用、会社の家族主義・・・これらはすべて「団塊の世代」の価値観だ。
戦後生まれで民主教育で育ち、マンションを買いあさり、ゴルフ会員権を買いあさり、ディスコやクラブやカラオケで繁華街を広げるなど、その巨大な人口で様々なブームを作り出した。
「80年代バブル」もバブル崩壊後の「失われた20年」も作った、良くも悪くも彼らの行動が日本経済全体に大きな動きをもたらしてきた。

その「団塊の世代(1947~49年生まれ)」が現在では70歳台前半という年齢に達している。
30年という期間を考えると完全に消えていく。
となれば、日本の人口は本格的な減少期に入る。
さらに30年後には日本の人口は8000万人程度と、現在の1億2000万人から3割減少する。
これだけ急激に人口が減少すると、いろいろな面に影響が現れる。

まずは「団塊世代」の保有する資産の話だ。

800万人生まれた「団塊世代」、それに前後数年を合計すれば1000万人以上いるだろう。
平均して一人あたり2000~3000万円の金融資産を保有しているとすれば200兆円~300兆円に達しているはずだと試算される。
この金融資産が世代交代による相続税の支払いによって大きく目減りすることになる。
次世代がその財産を引き継いだとしても相続税控除後の金融資産は大幅に減少してしまう。
となると、1900兆円もある「個人金融資産も10%以上の急激な減少」するかもしれない。

さらにバブル期に大量にマンションや住宅を買いあさった「団塊世代」の持ち家比率は高い。
現在の相続税率の高さと控除の縮小を考えれば、地価の高い東京に土地を保有する人の多くはたっぷりと相続税を払わされることになる。
土地持ちの資産家にも相続税は厳しく、相続人は多くの土地を手放して相続税を払うことになるかもしれない。
そうなると「都心の土地の流動化」が起こる可能性も高い。

個人金融資産の減少と、都心の土地の流動化が日本社会に大きなインパクトを与えるだろう。
しかし、それは「団塊世代」の資産を受け継ぐ「次世代」次第だ。
流動化した土地を使って再開発し、より収益性の高いビジネス環境を作り上げるチャンスだ。
また、金融資産の減少とともに巨額の相続税が政府に入る。
この相続税を有効に次の成長に使えるのか? 金融資産の減少で国家の財政的な余裕がなくなるのか? 次世代の考え方次第だ。

言えることは、「団塊世代」から「次世代」に変わる時、あたらな成長ができるのか、大きな変革期が来る。

続く・・・


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