
6月の雇用統計は新規雇用が予想の72万人増加を上回る85万人となったが、債券市場は10年債利回りが1.42%と落ち着いた動きにとどまった。
長期金利の奇妙な安定により、NY市場ではNASDAQ やSP500に加え、出遅れてきたNYダウも新高値を更新した。
振り返って、日本株は?
日本市場の低調な動きについて、多くの評論家は「日本の感染拡大」「日本のワクチン接種の遅れ」それに伴う「景気回復の遅れ」を理由に挙げている。
でも、事実は全然違う。
日本の国内事情はほとんど関係ないと思う。
世界を見るとゴルディロックスのNY市場に追いついていけない市場は日本だけではない。
多くの国で日本株と同じように「NY市場に追いつけない」状態に陥っているからだ。
この1か月の主要市場のパフォーマンスを比べてみよう。
株価指数 1か月 年初来
香港ハンセン -2.30% +3.75%
上海総合 -2.03 +1.32
ブラジルボぺスパ -1.92 +7.23
日経平均 -0.55 +4.88
独DAX -0.27 +14.08
TOPIX -0.15 +8.40
ユーロ50 -0.12 +8.40
NYダウ +0.09 +13.66
FT100 +0.77 +9.91
SP500 +2.89 +15.87
台湾加権 +3.28 +20.21
NASDAQ +5.97 +13.59
1か月パフォーマンスでは∔6%の米NASDAQから―2%の香港ハンセンまで、およそ8%もの大きなパフォーマンス格差ができている。
数字で見る限り、大きなプラス(3%以上)となったのは、米SP500とNASDAQ、さらに台湾加権指数のみだ。
その他の株価指数はほぼ横ばいか下落となっている。
これから推察できることは・・・
第一に新型コロナ後の景気回復の恩恵を最大に受けるとともに、「イールドカーブのフラット化」で長期金利が低く抑え込まれ、NY市場はゴルディロックスに入っていること。
6月の雇用統計を受けて長期金利が上がらなかったことで、この米国株のゴルディロックス相場がしばらく続く可能性が出てきた。
第二に米・景気回復∔米・低長期金利∔ドル高によってグローバル資金の米一極集中が鮮明になってきたことだ。
グローバル資金の一極集中によってドルが買われ、アップルなどの代表的米国株が買われ、NASDAQが上昇している。
第三に米中冷戦が深刻化し上海株や香港株が低迷する一方、台湾株は上昇していること。
これは米国による中国包囲網とともに対台湾政策が強硬化し、グローバル資金が台湾投資に出ていると考えられる。
この米国のゴルディロックス相場とグローバル資金の米一極手中はしばらく続くかもしれない。
その基本にあるのが、低い米長期金利と「イールドカーブのフラット化」それに伴うドル高だ。
米・景況感を反映して長期金利がいつ上昇を始めるのかがこの下期最大のポイントになるだろう。

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