
セブンイレブンは「完全循環型のPETボトルリサイクルの実現」として、回収したPETボトルをチップ化し再生糸を作り、再び製品化するとHPでアピールしている。
そして、その再生糸を肌着にして「セブンプレミアム」としてイトーヨーカ堂などで販売している。
しかし、一方、多くのセブンイレブンの店舗では、ゴミ箱を店舗の外に置いておくと家庭ゴミ(PETボトル)を捨てられてしまうので店舗内に入れてしまった。
これは家庭で出たPETボトルは回収しないという意思表示だ。
明らかに自分のゴミと一般家庭のゴミを区別している。
それだけキャパシティに限界があるかもしれないし、さらにはセブンイレブンの自社PRが全面に出てすぎているともいえる。
通常、ゴミのリサイクルはゴミを出した人がおカネを出して回収してもらう・・・ゴミはただ(価値ゼロ)ではなく、マイナスの価値を持っているというわけだ。
リサイクル法でも家電製品のリサイクルには多額の費用がかかるし、粗大ごみを捨てるには自治体のステッカーを買う必要がある。
プラスティックのリサイクルを考えてみよう(価格はかなり古いものなので、現在とは違うかも?)。
廃プラスティックの引き取り価格は5~8万円/トン、一方原油はおよそ1万円/トン、原料のナフサは2万円以下/トンだ。
5~8万円のコストをかけて廃プラスティックを買い取り再生・リサイクルしたところで、製造コスト2万円以下のナフサに勝てるのか?
PET(ポリエチレン・テレフタート)はナフサ→エチレン→ポリエチレン→PEフィルムの順で精製されていく。
不要なゴミとなったPEフィルムをポリエチレンに戻すことは技術的には可能らしい。
しかし廃プラスティックを買い、さらに再生するのに多額の電力コスト、再生コストをかけて競争力があるとは思えない。
結局、リサイクルはその高いコストを誰が払うのかという問題になる。
たとえば、強引にプラスティックをリサイクルさせるとしたら、ナフサに膨大な税金をかけ、再生のためのコストを賄うえばいい。
ナフサ価格が税金分だけ上昇する一方、その税金でリサイクルコストをカバーすれば、再生ポリエチレンが流通するだろう。
でも、こうした化学品のリサイクル材料を使うとしたら、企業行動も大きく変わる。
グローバルな最適生産+最適コストをベースにした現代企業のサプライチェーンは大きな変革が迫られることになるからだ。
多国籍企業はグローバル・サプライチェーンにより競争力を付けてきたから、リサイクルをベースにしたサプライチェーンを再構築しなければ対応できないからだ。
サプライチェーンの変化によるコスト高・・・これも販売価格の上昇につながるはずだ。

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