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個人投資家が市場に大きな影響力を持つようになってきている。
株式投資に関して、個人投資家には「三つの自由」がある。

第一に一番重要なことだが・・・「リスクを取る自由」だ。
たとえば、最近、GPIFの前期運用報告が開示されたが、収益率は25.1%と高いものの、ベンチマーク収益率(24.8%)よりわずか0.3%の超過収益しか取れていない。
超過収益を確保したのは「外国債」のみで、「国内株」や「外国株」では超過収益はマイナスだ。
ベンチマークに負けているのはプロのアクティブ運用としては失格だ。
たいした運用をしているわけではない。

個人投資家でも資産の25%づつTOPIX型ETFとMSCIコクサイ型ETF、それに50%をグローバル債券ETFに投資するだけでGPIFとほぼ同じ収益が取れるだろう。
GPIFは昨年度37兆円を儲けたというが、ほとんど市場全体が上昇した分に過ぎない。
個人投資家から見ればiDeCoだけに投資しているようなものだ。
実は機関投資家は極めて保守的な運用をしていて、トラッキングエラーで1~2%でしかない。
個人投資家は自由にリスクを取れる・・・余程、有利だ。

第二に「ベンチマーク」からの自由だ。
機関投資家には運用評価するために「ベンチマーク」がある。
日本株の場合は通常TOPIX(配当込み)がベンチマークになるが、これが厄介な代物だ。
このベンチマークに勝つのが仕事になるので、ベンチマークの含まれる銘柄のウェートを考えて投資しなければならない。
また、保有していない銘柄が上昇した場合には負けるので、非保有銘柄についてもいつもよくウォッチしなければならない。

しかし、個人投資家はベンチマークに囚われず、好きな銘柄を好きな株数だけ保有できる。
これはパフォーマンスを出す上で、大きく有利になること間違いなし。

第三に「時間軸」からの自由だ。
機関投資家の運用では四半期、半期、年度、3年、5年という様々な区切りがあり、その期間で多くの運用会社が運用パフォーマンス競争をしている。
時によっては「期末の値段」を自分に有利にするためのドレッシング(お化粧買い)を行うファンドマネージャーさえ存在する。
期末の株価を上げるだけで翌月には元に戻る・・・全く無意味な売買だ。

しかし、個人投資家にはこうした「時間軸」は不要だ。
買って数分後に売ってもいいし、買ってから10年保有しててもいい。
制度上、制約があるのは、信用取引のように6か月間と期間を決められている場合だが、実際は個人投資家の資金力に余裕があり、いつでも「現引き」できる。

信用買いで8000億円を買い越し、個別銘柄でソフトバンクの740億円の押し目買いを行った個人投資家の方が余程、リスクを取った運用をしている。
機関投資家のリスクの取り方とは全く違う、自由度が高く、高いリスク選好をしているのが個人投資家だ。

日本の株式市場では確実に個人投資家が存在感を高めてきている。
機関投資家ではなく、個人投資家が日本の株式市場を変えていく時代が近いかもしれない。


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