
ホテル型リートが発表した4月実績が超~厳しい。
およその全体像を想像すると、実績の稼働率は前年比60%の低下、ホテル業績の指標であるRevPARは前年比8割の大幅な減少程度になっている。
リート市場では物流や住宅は順調だが、ホテル、商業施設は影響を大きく受けるかもしれない・・・オフィスは今のところ順調だが、企業業績の悪化とともに固定費削減=空室率の上昇が起こると懸念されている。
まずは、ホテル型リートの減配リスクが考えてみたい。
新型コロナ禍の影響を受けた2月~5月が含まれる決算発表は星野リゾートリートから始まる・・・そして5月決算の大江戸温泉リートが続く。
固定賃料はそのまま、変動賃料が2~5月まで8割減少するという厳しい前提をおいて簡単に試算してみた。
星野リゾートは66%が固定で34%が変動、2~4月の変動賃料が8割減少すると仮定する。
その場合、予想配当(現在、1万3234円)の66%は予定通り、変動部分34%、そのうち半分の期間で変動賃料が8割減少となる・・・簡単に計算すると予想配当は11433円へと、14%の減配となる。
次は5月決算の大江戸温泉リートだ・・・2月~5月までの4か月が影響される。
月次開示では3月はRevPARで-49%、4月がー88%、5月も同様だと考えられる。
決算短信では固定賃料が毎期ほぼ12億3000万円程度、変動賃料は1億円程度。
4か月間のRevPARを8割減益と見ると、今期の賃料合計は12億7000万円程度、前期比5%程度の減益になる。
変動賃料の割合、新型コロナ期間の長さによって減配リスクの大きさが決まる。
この厳しい前提で星野リゾートリートは14%の減配だが、利回りで見ると減配後も5%を維持できる・・・さらに変動賃料の少ない大江戸温泉リートは5%程度の影響で、利回りは減配後も5%前半だろう。
この意味では、両リートの株価はこの減配を織り込んで5%台に利回りがあるといえる。
今後の焦点は二つあるだろう。
一つはこのRevPARが8割低下という厳しいホテル経営状態がいつまで続くのかという点だ。
国内の出張や旅行は6月にも解禁されるが、インバウンド客は低迷を続ける。
年後半のRevPARも5割程度しか回復しないとしたら、下期の変動賃料も減少するので、翌期の分配金も減少する可能性がある。
もう一つはホテルのオペレーターの経営不安だ。
両リートとも固定賃料がしっかり取れる前提だが、RevPARが今後1年で5割程度しか回復しないとすると、ホテル・オペレーターは厳しい経営状態に陥る。
インビンシブルが投資家の収益を犠牲にしてホテル・オペレーターを救済するとしたが、固定賃料を引き下げると減配リスクが非常に大きくなる・・・これが大きなリスクだ。

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