
日銀は量的緩和政策として国債、社債、CP、株式(ETF)、リートを買っている・・・しかし、市場を支えるためではなく、市場への資金供給の一環というが一般の認識だ。
日銀の量的緩和の中でも、国債の無制限の買取りは明らかな金融緩和だ。
国債を保有する金融機関から国債を買い取れば、その買取り資金が金融機関に渡る・・・金融機関の保有現金が増える緩和効果につながる。
でも株式(ETF)の買取りはちょっと違う。
株式を保有しているのは国内金融機関とは限らない・・・およそ3割の株式を保有する海外投資家からも株式を買い取っている。
今年年初から日銀はETFの買取りを4兆2352億円実施した・・・そして、海外投資家の株式現物の売りは3兆4642億円に達している。
つまり、日銀のETF買いが海外投資家の売りを市場内で吸収した可能性が高い。
この場合、資金は海外投資家のポートフォリオの中でリバランスされ、場合によっては円資金をドル転して、他国の株式や債券を買うこともありえる。
となると、国内の金融緩和効果はほとんどない。
では誰のためにETFの買取りをしているのだろうか?
一回の買取り額は、年初703億円、相場が急落した3月に増額され・・・3/2から1002億円、3/17に1204億円、3/19から2004億円・・・そして、相場が自律反発した4/1に1202億円に減額、さらに5/13から1005億円と縮小された。
この買取り金額を見ていると、明らかに相場下落のマグニチュードや相場水準に合わせたレベルを日銀内で設定しているように見える。
日銀の株式(ETF)買いには、相場をコントロールしようという意図が見え隠れしている・・・要するに株価下落で日本経済が悪化し、日銀の責任にされることを回避しようとしていると見える。
そのために海外投資家の売りを日銀が吸収し、相場を支えたというわけだ。
先週、買取り額が1005億円と3月初のレベルに戻った・・・ということは、現在の水準に日銀は満足しているのかもしれない。
このFTE買取りで最も利益を上げたのが海外投資家だということは言うまでもないだろう。
そろそろ投資家は日銀に頼らない運用を心掛けるべきかもしれない。

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