
今回の米FRBの動きはすさまじい。
クレジット・リスクのあるCPの買付け枠は1兆ドル、市場規模1兆ドルですべてを買い取る覚悟を示している。
すでにFRBのバランスシートは急拡大し、2月末の4兆1500億ドルから5月末6兆6500億ドルに膨れ上がっている・・・米財政赤字も急拡大しこの3か月だけで3兆ドルの増加だ。
かつてない量的緩和と財政出動が新型コロナ禍で進展し、金融資本市場を大きく変えてしまった。
こうした際限のないカネの膨張に対して、評論家は米国発のインフレが最大の懸念だとしている。
新型コロナ騒動による市場の動揺に対して投資家はリスク資産の現金化を進め、ドルを貯めこんだ。
しかし普通になればドル紙幣が異常なペースでバラ撒かれたわけであり、カネの価値が低下し、モノの価値が高まる。
したがって、長期的にインフレ経済になっていくと懸念されている。
しかし、今回の景気悪化のスピードも前例のないもので、4-6月期から7-9月期は主要国ともに二けたの減少になる・・・10-12月期にターニングポイントが来る予想だが、2020年は厳しい状況が続く。
このGDPの減少、総需要の低下の環境でインフレが起こるとは考えにくい。
しかも、原油や一次産品の価格も弱く、原材料価格も需要減少で下落とデフレ的だ。。
したがって、当面の需要不足の経済ではデフレになっていくことも懸念される。
では、インフレかデフレか、どっちを考えたらいいのだろうか?
日米の財政赤字と国内景気の強さから、物価や為替の動きを想定する。
米国・・・国内景気が相対的に強く、財政赤字の増加も最大の米国は最もインフレ的な経済であり、ドル紙幣がジャブジャブに余り、ドル価値が低下する・・・つまり、ドル安になる。
一方、日本・・・国内景気が相対的に弱く、財政赤字の増加率も小さい(もともと財政赤字が拡大していた)ことから、日本はデフレ的で円需給が相対的にタイト・・・つまり、円高になる。
結論として考えられることは・・・米国はインフレ傾向で通貨は下落する・・・反対に日本はデフレ傾向で通貨が上昇するということかもしれない。
米国株を考える時はインフレ的なドル安、日本株を考える時はデフレ的な円高を想定しておく方がいいと思う。

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