
前回のPERの話に続き、今回はPBRを取り上げてみたい。
Pはプライス(株価)、Bはブックバリュー、Rはレシオ、比率だ。
BはBOOK、普通の意味は「本」だが、この場合は「帳簿」・・・ブックバリューは帳簿上の価値。
企業の資産価値は資産から負債を差引いた自己資本で表され、一株当たり自己資本がBPS(ブックバリュー/株数)・・・PBRは株価(P)を一株自己資本(B)で割り、株価が自己資本の何倍かを示す。
しかし、PBRの数字自体よりも資産の中身が需要であり、ここをちゃんと見なければならない。
資産=バランスシートの左側の項目は・・・流動資産(現金や保有短期証券、営業上の売掛金や買掛金など)、その下に固定資産(土地や建物、無形資産、投資有価証券その他)がある・・・重要なのはこの固定資産の中身をきっちりと分析することだ。
土地や建物は簿価で表示されているため、現実の価値(時価)とは異なる。
土地は鑑定士の試算が必要になるが、路線価でおよその推計はできるので時価評価に修正できる。
建物は取得原価から減価償却分を差引いた評価額で十分だろう。
ブックバリューに時価評価(含み益)を加えたものをネットアセットバリュー(NAV)という。
次にNAVと生産額や売上額を比べて、資産がどのぐらいの生産や売上げを生み出しているかを見る。
簡単なのは逆にダメなところを探し、全体から引き算して考える方が簡単だ。
稼働率の低い無駄な設備、利益をあげていない有休土地などがあるかをチェックし、それが多い会社を避ける・・・これなら簡単だが、これをやるだけでも投資効率が違ってくる。
利益を上げていない無駄な資産が多い会社のPBRはずっと低迷し続ける可能性が高い・・・つまり、バリュー・トラップにハマってしまうかもしれない。
多くの評論家は「PBRの1倍以下の会社は解散価値を割れている」という。
「解散価値」とは会社の資産をすべて売却して会社清算した時に残る価値という意味だが、実際に解散した時にその価値が残っているかは疑わしい。
それ故に、PBR1倍以下の会社が市場ではゴロゴロしているわけだ・・・もし、PBR1倍割れが解散価値割れならば、サッサと買収され会社清算されてしまうだろう。
こんなPBRだが、使い方を次第ではもう少しマシな投資ができる。
それを次回取り上げたい。
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