株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版の「株式需給の達人(おもしろ相場格言編)」を出版しました。
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2026年02月

終活は長いマラソン(25)減価償却にムカつく💢

税金














昨年末におよそ10年楽しんできた別荘生活が終わった。
別荘の売却は、使う人がいなくなったこと、雑草や芝生の草刈りなどが重労働になってきたこと、このまま保有すると家自体の劣化が加速し修理やリフォームが大変になること、などなどいろいろ理由があるが、一番は「売れるうちに売りたい」という意識だったかもしれない。

清里にはバブル時代の遺物のような古く老朽化した別荘やペンションがたくさん残されている。
バブル時代から40年以上経過し、これらは誰も使わない空き家になっている。
心血を注いで建てた自分の別荘をこんな無惨な空き家にしたくなかった。
だから、売れるうちに次のオーナーに渡したいと思った。


適当な買い手がついて売買が成立したが、問題はその先にあった。
それは「減価償却の矛盾」だ。

確定申告の時期、e-TAXでデータを打ち込んでみると、なんか強烈な違和感を感じた。
それは「減価償却」だ。
時間の経過とともに全ての人工物は劣化する、家もその例外ではない。
という意味では減価償却分だけ家の価値が減っている、これは理解できる。
でも劣化するのは「人工物」だけで、土地は劣化しないし、お金も劣化しない。

計算していて気がついた。
e-TAXで建物の建築費を計算する、建築費には建てた時の部材や材料費や人件費やデザイン費まで含まれるが、これは理解できる。
建築費を打ち込み、さらに追加費用を打ち込む。
建築費には消費税がかかっているので、「建物の取得費=建築費+消費税」になる。

そしてe-TAXの計算では、取得費(建築費+消費税)✖️0.9✖️0.031(木造家屋の耐用年数33年)✖️年数=減価償却、となる。
つまり、建築費にかかった消費税も減価償却対象になっているわけだ。


ここがどうしても理解できない。
事業用資産の場合ならば、減価償却を粗利から差し引き、事業利益を大きく減らすことができる、つまり、節税になる。
しかし個人居住用の譲渡課税では減価償却対象に消費税を加えると、消費税の減価償却分だけ譲渡益が大きくなり譲渡課税が大きくなってしまう。
しかも住宅価格は高額なので、消費税10%も数百万円〜千万円と高額になる。
消費税に減価償却対象になるって違和感しかない。

でもこの建築費の消費税を他の処理の仕方が e-TAXにはない。
仕方がないので、消費税を含んで減価償却を計算して結構な額を納税せざるを得なかった。

う〜ん・・残念!



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証券セールスとファンドマネージャーの会話(45)SQ前の恒例?

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証券セールス(以下、S): なんか毎月SQ前になると、日経平均が想像がつかないような動きをする気がする。夜時間に米国の日経平均先物が突然1000円高したり・・・

ファンドマネージャー(以下、F): 3月のメジャーSQまではまだ2週間以上あるのだけど、海外の先物市場が騒がしくなっているようだ。

S: ここ数日、シカゴの日経先物が前日の東京の引値を大きく上回り、500円高以上で次の日の東京が始まるケースが増えている。海外から何かしらの仕掛けが入っているのかな?

F: 3月の日経オプションの建て玉を見ると、行使価格6万円のコールオプションに塊りができている。6万円コールに8386枚と多くのポジションが集中している(2/26現在)。コールの買い手から見れば日経平均が6万円を超えると期待している。でも、コールの売り手(カバードコールなど)から見れば、6万円は行かないだろうと見ている。

S: 海外先物の投機家から見ると、これが大きなチャンスに見えるわけだ。6万円を一旦ヒットすれば、コール売り手の一気に買い戻しを期待できる。そうすれば短期利益を上げられる。

F: 彼らは2月SQ前も暗躍し、5万8000円までのコールの売りポジションを全てスクイーズし、日経平均を暴騰させた。今度は3月SQ前のポジションを利用して日経平均のスクイーズを狙っている。

S: でも市場環境は1月や2月から変化している。AIディスラプションじゃないけど、海外市場ではAIに対していろんな見方が出てきて強弱感が対立してきている。NY市場がゴチャゴチャしているのに、日経平均だけスクイーズでドンドン上がるって大丈夫なの?

F: それがなんともよくわからない点だね。でも韓国のKOSPIが天を衝くような上げっぷり。韓国はサムスンの一強経済で半導体やスマホに集中している。台湾のセミコン最強体制と同じでヘッジファンドの集中物色の対象になっている。韓国株がどこで天井を打つかもよく見なければならない。

S: 一強突破の集中投資だね。でも、どこまで行けるかは不安があるな。

F: ファンダメンタルに支えられて説明がつく上昇相場を続けていると投資家は安心できる。でも、NY市場や日本企業のファンダメンタルから乖離して株価が動くと反落するかもという不安感が出てくる。長期投資は安定した上昇相場を期待する。

S: 株価は上がればいいという投資家も多いので、海外先物投資家に追随する投資家もいるのだろう。SQ前にスクイーズを狙って売買するのはよくあることだが、日本市場は特にヘッジファンドから見れば格好の相場操縦市場なのかもしれない。

F: この先に何があるのかね? ヘッジファンドは毎月のSQ前に同じことを繰り返していくのだろうか? それともどこかで限界が来て、ファンダメンタルに戻っていくのかな? 3月のメジャーSQ、日経平均で6万円を付けるスクイーズが起こるかが注目だな。




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Jリート投資の魅力(5)1月のホテル稼働率(速報)

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中国人の観光客数が6割減という記録的な減少している今年の春節。
一番知りたいのが2月のホテル稼働率だが、その数字の公表はまだまだ1ヶ月先になる。
でも1月のホテル稼働率がボチボチと発表されている。
これはまだ春節前の数字だが、それでもすでに渡航自粛が始まっていて1月の数字も重要だ。

公表された関連数字を並べると、訪日客数は359万人で前年比−4.9%、百貨店免税売上−19%(百貨店全体は+2.3%)など。
習近平の怒りで中国人訪日客数が6割減、その影響がすでに織り込まれている。


直近で公表されたホテル稼働率は、いちごホテルリート、スターアジア、Jホテルリートなどで以下の数字となっている。

①いちごホテルリート(3463)
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保有26ホテルの合計で、稼働率は前年83.3%から今年80.9%に2.3ポイントの低下だった。
売上は−5.7%、Rev Par(ADR✖️稼働率)は−7.1%だった。
これらのホテルはADR(平均客室単価)が9000円台で、比較的安い部屋が中心のホテルだ。

中国人観光客は団体でシティホテルのような客室単価の低いホテルを利用する傾向があり、これらのホテルの売上減少、RevParの低下は中国人の影響といえる。

②スターアジア(3468)
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スターアジアのホテル開示では、稼働率は前年比+7.1%の84.4%、RevParも+9.8%の9630円だった。
いちごホテルのような落ち込みは見られなかった。
稼働率が低下したのは、大阪なんば−11.3%、札幌大通り−2.7%などの一部地域にとどまる。
全体としては中国人の訪日自粛の影響は少ないようだ。

③ジャパンホテルリート(8985)
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Jホテルリートの26ホテルでは、稼働率+1.9%、RevPar+0.1%だった。
リート側は「中国人の渡航自粛により、RevParが前年比横ばいにとどまったが、レストラン部門が堅調で全体の売上は+4%だった」とコメントした。
平均の客室単価が1万7000円というやや高めのホテルカテゴリーでは中国人による影響はほとんどなかったというところだろう。


3つのリートの開示資料から言えるのは、価格の低いホテルでは中国人の団体客の影響で一部のホテルの稼働率が低下したが、それ以外のホテル、価格のやや高めのホテルはほとんど影響を受けなかった。
おそらく2月の稼働率でも同様の傾向が見られるだろう。

中国人、恐るるなかれ!!!




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トランプ関税、スーパー301条の復活?

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上の表は4月に実施された相互関税(レシプロカル・タリフ)だが、どうも終了したようだ。
米最高裁は大統領にIEEPA関税を決定する権限はないとしたが、これは関税を全否定したわけではない。
あくまでIEEPA緊急条項による関税を決めるのは大統領の権限ではないとしただけだ。
これで、トランプ政権は他の法律を基に関税を仕掛けてくる。

とりあえず150日間は10%の関税(15%の引き上げる方針)となり、実効関税率は昨年の20%程度から大幅に引き下がる。
これが目先の米国以外の輸出企業には基本的にプラスになりアジア株が反発した。
でも今後どうなるかはまだまだ分からない。


下の表は米国の関税収入とコアCPIと米小売売上高を比べたものだ。
相互関税が実施された4月以降、合計の関税収入は2451億ドル、36.7兆円に上る。
関税のリファンド(払い戻し)問題は、この関税を誰が実質的に負担しているかによる。
基本的に米国輸入業者が納税したわけだが、実質的に価格を割引して輸出している業者も多いだろうし、輸出業者の米国法人が輸入手続きをしている企業もある。
リファンドをどう分配するのだろう?

大手輸出企業はすでに法廷に提訴しているが、トランプは相当時間がかかるとしている。
このリファンドによる業績修正を織り込むのは難しいだろう。
どう決着するのかは時間もかかるし労力もかかるからだ。
関税の引き下げを見込んでアジアの輸出製造業企業が買われているが、やや無理筋な期待だろう。

また、今まで行ってきた米国との貿易交渉が、多くのケースで一旦延期となるだろう。
日本の80兆円対米投資も第一弾が決まったが、基本的には先送りになる。
この関連で買われてきたた銘柄もやりすぎになるかもしれない。
米中交渉も微妙な段階で、米農産物の輸入拡大、レアメタルの輸出制限、関税の引き下げ、東アジアの安全保障など複雑に絡み合う。

経済面への影響は、関税収入が落ちるとコアCPIの上昇も落ち着く、そうなると物価上昇分で引き上げられてきた小売売上高は伸び率が鈍化する(景気が一定とすると)かもしれない。
関税が引き下げられたからといって、米国経済はどう影響するかは微妙だ。

しかも、亡霊のように出現する「スーパー301」は警戒感は強いと思う。
80年代の日本の全盛期に、米国発の「スーパー301」「プラザ合意による超円高」で日本産業はボロボロに骨抜きにされた。
絶好調だった半導体は潰され、テレビなどの家電やAV機器もこれでアジア企業に次々に敗北を喫した。
このスーパー301をどう使うのか、よく見ていく必要があるだろう。

    米純関税収入 コアCPI  小売売上高
4月  163億ドル +2.8%  +5.1%
5月  228億ドル +2.8%  +3.2%
6月  272億ドル +2.9%  +3.9%
7月  280億ドル +3.1%  +3.9%
8月  295億ドル +3.1%  +5.0%
9月  297億ドル +3.0%  +4.2%
10月 330億ドル 未発表    +3.4%
11月 307億ドル +2.6%  +3.3%
12月 279億ドル +2.5%  +2.4%
合計  2451億ドル
コアCPIと小売売上高は前年比%


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ビットコイン、なんか不気味な感じ(1)長期のチャート分析

ビットコイン(BTC)インデックスの長期波動
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暗号通貨が昨年11月を高値に下落トレンドで推移している。
気になる点のは以下の点だ。
①過去数年のブーム期に多く作られたアルトコインの下落、ビットコイン以上に周辺の暗号通貨の下落を厳しいこと。
②BTC先物市場が整備されオプション取引も始まり、さらにビットコインETFなども上場し、ビットコインの派生商品の規模が急拡大したこと、原資産であるビットコインの需給に大きな影響を持つようになった。
③ビットコインを保有する企業(BTCトレジャリー企業)が多く上場してきたこと。
市場が拡大することは良いことだが、派生商品の動きが原資産に大きな影響を持つ。
それが本来供給が制限された「希少性」が魅力だったビットコインが変調した理由だろう。


上のチャート、BTCインデックスの長期トレンドを見ると、2021年から2022年にかけても大きな調整局面があった。
インデックス上では、2021年11月の高値8982ポイントから、2022年11月の安値2148ポイントまで、実に75.9%の大きな調整だった。
調整期間はちょうど1年と短いが、75%下落という「死人が出るレベルの調整」だった。

今回は昨年11月の高値16464ポイントから、直近2月値8950ポイントまで、調整期間で3ヶ月、調整率で45.6%だ。
前回の調整局面に比べて、調整日柄も値幅もまだ足りない。
もちろん、前回の調整と同じになるという理屈があるわけでない。

例えば、BTCトレジャリー企業のいくつかが破綻したとしたら、ビットコイン全体の価格調整はもっと大きくなるだろう。
機関投資家、年金基金などはポートフォリオの一部にビットコインETFなどを加えるなら、調整は小さめになるかもしれない。


でも、投資家として考えるべき点は、本来のビットコインの希少性が派生商品の乱立によって失われているかもしれないことだろう。
ビットコインはブロックチェーンに書き込まれ取引が台帳で管理される「取引の透明性」、ビットコインのマイニングが4年ごとに半減する「供給量の制限」と同時に発行枚数が限定され「希少性」もある資産だ。
投資家にとって何より重要なのは「希少性」、金価格が上昇するのもこの「希少性」が大きな要因だし、ビットコインも同様に「希少性」が投資家の根拠だ。

でもアルトコインが次々と発行され周辺暗号通貨の市場が急拡大し、さらにビットコインの先物やETFの取引が拡大すると原資産がいくら制限されていても派生商品を含めたエクスポージャーが想定以上に拡大してしまう。
これが過剰な流動性をもたらしてしまったのではないかという疑問だ。

・・・次回考えてみたい。






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60万人が生まれ、160万人が死ぬ国(5)財政は大丈夫?

財務省









日本の財政問題は「財務省のウソ」だと信じる人も多くなっている。
昨年の財政赤字の累積が1342兆円に達したというニュースが出た時、「財務省が自分の都合の良い数字を出しただけ」とか「財政赤字は国内の資金で賄われているから関係ない」などの意見が多く見られた。

確かに日本の個人金融資産は2100兆円を超えているので、政府の赤字は家計の黒字で補われている。
政府が赤字でも個人が黒字で国家全体では黒字という単純な発想が元にある。
でもホントなのだろうか?


たしかに日本政府には膨大な資産がある。
国立公園や全国の国有地や国有林、全国の官公庁や公務員宿舎など土地建物、外為会計など特別会計余剰金、これらを時価評価すれば、財政赤字の多くは相殺されるかもしれない。
でも、これらの国有財産は簡単には売れない。
国立公園をオークションで売却したら、中国人がバンバン買って乗っ取られるかもしれない。
公務員宿舎は都内の一等地にも点在しているが、二度と手に入らないような貴重な場所・地区も多く、売却するよりも有効利用の方がよっぽど良い。

となると、国有財産を売らない限り、今後数十年も財政赤字はそのまま残っていく。
その長い期間、国債を発行し借り換えしていくことになる。
国債の買い手がいつでも居れば問題はないが、なかなかそう簡単ではない。
だから、積極財政策でバンバン国債を発行して税収以上のお金をバラ撒けばいい・・・ということにはならない。


最大の問題は日本の人口が毎年100万人も減少していくことだ。

1億2000万人の国民が1億人以下に減る2050年、何が起こっているのだろうか?
2050年と言ってもある24年しかない。
今生きている人たちの多くがまだ生きている、極めて現実的な未来だ。

人口が7000万人に減少し、一般庶民の外国人アレルギーが変わらないとしたら、日本経済の担い手は確実に大きく減少せざるを得ない。
AIエージェントが普及し人手不足の一部はAIで代替されているだろうけど、労働人口の減少により経済規模は縮小する可能性もある。
その時、財政赤字が1300兆円のまま、あるいは少しでも増えていると、一人当たりの借金は1300万円を超え負担感が大きくなる。


2050年、この頃には日銀の量的緩和の出口政策も相当進んでいるはずで、日銀の保有国債が500兆円から大きく減少しているだろう。
GPIFの200兆円を超える(国債は25%)年金運用機関も国債の買い手のままではないかもしれない。
というのも高齢化の荒波で年金資産が取り崩されている可能性も高いからだ。
海外投資家は条件次第で日本国債を買うだろうが、彼らは厳しい選択眼を持っている。

それでは、この国債の借り換え債を誰が買い続けられるのだろうか?
人口減少で経済が縮小する時、日本は財政危機に陥る可能性もないとはいえない。
将来を考えると「財政問題はウソだ」と言い切れない。
「財務省のウソ」と言い切るネット民が国債を自ら買うのだろうか?
将来の財政危機を引き起こす可能性もある。

・・・続く




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中国ニュース、株山人的読み方(7)中国、奇妙なレパトリ

人民元インデックス ドル人民元
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2025年の中国経済は国内需要低迷の一方、輸出ドライブをかけた輸出主導だった。
よく見ると不思議で、トランプ関税で米国向け輸出が2割も減少したにもかかわらず、東南アジア向けの輸出を大きく伸ばし、貿易黒字が1兆ドルを超える過去最高だった。
最大の経済大国、最大の輸出先だった米国に向けて、明らかに迂回輸出を行ったと見ている。
米国がこの「迂回輸出」に神経を尖らす2026年は簡単にはいかないと思う。


これだけの貿易黒字、それを元にした経常収支黒字がありながらも国内に資金還流させている。
それにしても、中国はなぜ、巨額の貿易黒字があるこの時点で資金還流をしているのだろうか?

中国は人民元の為替を管理

10−12月期の経常黒字2400億ドルと巨額だったが、過去3ヶ月の外貨準備は3.34兆ドル(10月)から3.39兆ドル(1月)まで561億ドルしか増えていない。
海外との取引で大きな経常余剰があるのに、外貨準備はわずかしか増えていない。
本来ならば経常黒字の累積が外貨準備に現れてくるわけだが、そうなってはいない。
これは中国政府が意図的に「レパトリ、repatriation」を進めているからなのではないだろうか?


下のグラフにあるようにm米中対立の中で中国は米国債の保有額を大きく減少させてきている。

中国の米国債保有額(赤ライン)
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巨額の経常黒字の中で米国債保有を大きく減らすのは、米国へのリスクテイクを大幅に減らしているという意味になる。
米国債だけでなく、米国と同盟国の保有資産を大きく減らし国内に韓流させている。
一方で金の保有は15ヶ月連続で増やしているが、急激に増やした兆候はない。

人民元を高めに推移させ、レパトリを進めるている可能性

外国資本がここ数年中国への直接投資を減らし、場合によっては外国資本が引き上げられいる。
その国内の資本不足を埋めるために「レパトリ」をしているのかもしれない。
だとしたら、不動産融資の焦付きや地方の融資平台の苦境などによって、中国国内で資本不足に陥っている可能性がある。
その不足を埋めるために「レパトリ」を行っているのかもしれない。

よく見ていきたい。



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補助金があるらしいけど、電気ガスは下がっている?

値下げ2025













政府がエネ支援策を色々出してきたわりに、一般家庭では安くなった気がしないという人が多いのじゃないかと思う。
昨年も1−3月に一家庭あたり7000円の補助を出したというが、筆者の家計では毎月3万3000円程度の光熱費がかかっている。
あまり変化がない。

下の表の通り、毎月の電気ガス単価を見てもよくわからない。
筆者の家庭のガス単価は120円〜230円で月々の変動によって変わるが「ほぼ横ばい」、この2月分は単価が105円/_m3と若干下がった感じだが、総料金は変わっていない。
2月分から支援金が少しだけ効いてきているかもしれない。

一方、電気単価は33円〜58円で横ばい、8〜9月が30円台と低かったのが補助金かも?と思うがよくわからない。
この2月分でも電気料金は1万6000円と1月よりも増えてしまった。
単価を見ても2月は37円/kwhで、若干下がったものの補助金の痕跡は見られない。

一体、なんなんだろう???

確かにガソリンについては暫定税率の廃止(それに向けた補助金)で着実に下がり、現在ハイオクでリットル150円台、以前は170円〜180円していたので20円以上低下した実感がある。
でも電気・ガスについては????だ。


なんでこれほど実感が湧かないのだろう???

考えられるには、電気会社、ガス会社が補助金に合わせて「隠れ値上げ」をしている可能性だ。
普通に値上げをするとすぐにバレるので、政府の補助金支援に合わせてチョコチョコで小刻みに値上げをしている可能性もないとはいえない。
電力もガスも自由化しているので、いくらで販売しようが会社の勝手だからだ。

高市政権では26年1−3月期に電気ガス支援を実施するとしている。
電気会社のHPを見ると、1〜2月に電気で4.5円/kwh、ガスで18円/m3、3月に電気で1.5円、ガスで6円の支援があるとしている。

ホントだろうか?

今年1−3月の電気ガス料金をよく見ていきたい。
支援金を考えると、1月の電気は単価30円、ガスは100円程度に下がっておかしくないのが・・・。
筆者の家庭ではガス単価は105円、電気単価37円・・・補助金分下がっていないのは筆者だけだろうか?


筆者の家庭の電気ガス、使用量と単価
    ガス料金         電気料金
使用量料金単価前年比使用量料金単価前年比
2026/01/0114515306105.6 -11.0%4271608737.7 -7.6%
2025/12/0117320673119.5 -4.8%3211269639.6 -17.9%
2025/11/019612396129.1 -0.6%2821151340.8 -18.3%
2025/10/01457276161.7 8.6%3731359336.4 -11.6%
2025/09/01214013191.1 30.2%6792288533.7 -8.7%
2025/08/01132778213.7 33.4%6722310734.4 -17.4%
2025/07/01102343234.3 46.8%5582085937.4 -24.0%
2025/06/01153298219.9 42.3%138725952.6 5.9%
2025/05/01609792163.2 11.8%108632058.5 35.8%
2025/04/017912490158.1 29.3%149739149.6 31.9%
2025/03/0111515087131.2 12.7%183816344.6 26.8%
2025/02/0117420793119.5 5.6%219886140.5 6.1%
2025/01/0116319327118.6 6.2%2671088140.8 -7.3%
電気はkwhあたりの金額、ガスはm3あたりの金額



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AIディスラプションはホント?(2)データセンター

スクリーンショット 2026-02-13 8.20.17




















データセンターやAIサーバーの電力問題、最近は「AI向けの電力需要で料金が高騰、その高い料金を一般家庭が負担するのは間違いだ」と言われている。
確かにデータセンターが建設された地域では電力料金が9%も上昇したと、近隣住民たちに不満が高まっているようだ。

おそらく、中間選挙を前にした米トランプ政権も、「データセンターの電力需要はデータセンター側の負担でまかなうべきだ」とし、こうした議論が増えている感じがする。
自家発電設備を備えたデータセンターが一番だが、そうもいかない場合、電力発電所の追加投資をデータセンター側が負担するということになるのだろう。

いずれにしても相当な資金負担が生じる。
そこまで考慮されてデータセンターは建設されているのかはわからない。
長い目で見れば、省エネ型のデータセンターに置き換わっていくのだろうと思う。
日本の得意とする省エネ技術が生かす、日本企業にはビジネスチャンスになるかもしれない。

現在のデータセンターの巨額投資がどうなるのかがよく分からない。
電力の追加負担が生じても採算が取れるのだろうか?
省エネ技術が開発されれば、現在の設備が省エネ型に置き換わっていくのだろうか?
その場合の追加負担はどうなる?
多くの疑問が次々と頭に湧いてくる。


専門家でもない筆者にはチンプンカンプンだが・・・。
でも言えることは現在のデータセンターが最終的なものではないということだろう。
追加的な負担が想定されるとしたら、AIのコストが予想以上に高くなるのかもしれない。
一方、AIモデルの開発がオープンAIだけでなくジェミニも進んでいる、中国企業も複数のAIモデルを開発し市場に投入する。
こうした競争激化で価格競争も激しくなるだろう。
コストが上昇し、競争で収益が落ちるとしたら、AI投資の回収が長期化するかもしれない。

AIはホントに儲かるのだろうか?




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クロス円、円安トレンドに変化の兆し

①ドル円 月足         日足
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②ユーロ円 月足         日足
スクリーンショット 2026-02-13 11.13.29スクリーンショット 2026-02-17 10.55.20









③ポンド円 月足         日足
スクリーンショット 2026-02-13 11.13.49スクリーンショット 2026-02-17 10.55.30









このところ、なんか変化を感じるのがクロス円の為替市場だ。
多くの人が注目している、①ドル円では大きな変化は感じてない。
1月23日に日米のレートチェックで急速な円高が生じたが、その後高市さんの選挙と勝利で円安が進んだものの、ここ数日は円高方向に戻している。
ドル円では152円〜159円のレンジ内で推移し、152円を突破すれば別だが、今のところ特にレンジが変わった感じでもない。
もっと長期で見ても24年以降140円〜160円のレンジ内で動いている、やっぱり変化は感じない。


しかし、欧州通貨に目を向けると「変化の兆し」が感じられる。

②ユーロ円は、月足で見られるように毎月毎月円安が進行し、過去1年で160円から180円に円が売られた。
しかし、最近の対ユーロの円高でレートチェックで急伸した時の円高値を越えた。
このよく理由がわからないが、円安・ユーロ高トレンドに変化の兆しが見られる。

しかもこのユーロ高は欧州企業を直撃している。
最近メルセデス・ベンツが決算を発表したが、営業利益でー57%、純利益でー47%と利益が半減、大きな減益決算となった。
要因は中国市場の減速とトランプ関税が大きな影響したというが、同じ環境にあるトヨタの決算と比較すると大きな違いがある。
トヨタの9ヶ月決算は営業利益−13%、純利益−26%と減益だが、ドイツ・ベンツの減益幅と比べ、半分程度にとどまっている。
これは極端なユーロ高でベンツの競争力が劣化し、逆に極端な円安でトヨタの競争力が強まったことも要因の一つだろう。

この意味で欧州企業から見て円安が限界に来ている。
もちろん日欧の金利差でもユーロ高のまともな説明ができないが、それだけではなくビジネスマインドが大きく変化し、それが極端な対ユーロでの円安を抑え込もうというビジネスマインドに変わってきているのではないかと思う。

③英国ポンドに対しても大きな円安傾向。
トランプ関税の実施(4月)以降、190年から210円へと円安に動いた。
トランプ関税と円安にどのような因果関係があったのかは正直よくわからない。
でも直感的にも1ポンド=210円はバカ高いと感じる。
ユーロ円と同様に、レートチェック後の円高値を越えてポンド円も円高方向へ突破した。


欧州通貨での円安は日本の物価にはとても大きな影響があった。
自動車や機械類、医薬品、ワインやウィスキーの酒類、チーズなどの乳製品食品、様々な輸入品が強烈なユーロ高/円安で日本の物価を大きく持ち上げてきた。

ガソリン暫定税率の廃止でガソリン価格が下落し、電気ガスの支援がこの1−3月にある。
これを合わせてユーロ円やポンド円の円高が国内物価を下げると嬉しい。



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AI ディスラプションはホント?(1)ARK インベストメント

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disruption ・・革新的な技術やビジネスモデルが既存のビジネスを破壊し構造的な変化をもたらす現象。
AIディスラプションがサーズ(SaaS)の死をもたらすのか? ソフトウェアは死ぬのか?
過激なタイトルの文章が多く見られる。

そんな簡単なもんじゃないだろう?とも思う。

多くの意見が交錯しているが、これも市場の得意技だぐらいに考えた方がいい。
むかし「破壊的イノベーション」という魅力的な言葉で世界からお金をかき集めた運用会社(ARK Investment)があった。
この破壊的イノベーションは「Disruptive Innovation」を日本語訳したもので、やっぱりディストラプションの形容詞を使っている。

ETFなども上場していたが、日本では日興アセット(今は社名変更)が複数の公募投信を作り、アークに運用委託した。
今でもグローバル・プロスペクティブ・ファンド、グローバル・エクスポネンシャル・ファンドなどが存在している。
一時は合計1兆円を越えた大型ファンドとして注目されたが、基準価額が半分以下に下落すると、どんどん資金が流出してしまった。
このファンドが現在保有してるのが、①テスラ、②ロビンフッド、③スポティファイの3銘柄だ。

破壊的イノベーションは難しい。
例えば、ARKの保有第一位、イーロンマスクのテスラ。
ロボタクシーやAIを使った自動運転を開発、それで「破壊的イノベーション」というわけだが・・・
でも、ロボタクシーは未来を破壊的に変えるのだろうか?

まず考えらるのは、タクシーの運転手が不要になり人件費が下がる。
その人件費分とロボット運転手のメンテ費用、その差額分を利益とするか、料金の引き下げに使う。
これでタクシー料金を劇的に下げれば、お客さんも劇的に増えると期待しているのかもしれない。

でも、そもそもタクシーのお客さんには人間タクシーかロボタクシーかはあまり関係ない、目的地まで速く安全に行きたいだけだ。
全部のタクシーがロボタクシーになると各社の差別化が難しいので、料金引き下げたとしてもお客さんが増えるとは限らない。
ロボタクシー間の競争が激しくなり料金は下がるかもしれないが、それで利用者が増えるわけではない。
タクシーを利用する人たちの人数もおおよそ決まっているだろうし、その人たちが使う予算もあらかじめ決まっているからだ。
これを「破壊的イノベーション」というのだろうか?

ARKインベストメントの運用者キャシー・ウッド氏は、①AIエージェント、②ビットコイン、③ロボタクシー、④ロボティクス(フィジカルAI)などを今後の投資領域として挙げている。
「破壊的イノベーション」の提唱者でプロの運用者でもパフォーマンスを上げるのが簡単ではない。
このファンドは1年+4.8%、2年+38%、5年−53%と上下に激しいパフォーマンスでタイミング次第では大きな損失を出す難しいファンドだ。
AI ディスラプションは市場のボラティリティを拡大するのだろう。

目下、破壊的イノベーション、AIディスラプションにはいろんな考え方、いろんな意見が交錯している。
株山人的に考えてみたい。




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高市さん「ガラスの崖」を一掃(5)鉄の女・サナエ

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高市さんは英国の首相で鉄の女と呼ばれたマーガレット・サッチャーの自伝を読んだらしい。
この英国首相サッチャー氏は、英国病といわれた過剰な福祉政策で疲弊してしまった英国経済に大きな変革をもたらした。
小さな政府を断行し厳しい財政を回復させた強い意志は、当時ロンドンに住んでいた外国人であった筆者も驚き感動した。
以前の汚い街路、ゴミだらけの公園、娼婦がたむろす一角、燻んだロンドンの街が一変したからだ。

「積極財政」ではなく「小さな政府」だったが、サッチャー氏が英国の将来を賭けたように高市さんも日本の将来を賭けた政権になると期待している。
評価は早すぎるにしても、高市さんは強い意志で公約を実現していく姿勢が似ている感じもする。


昨年の参院選、今年の衆院選、この2回の選挙に日本の政治が変わる兆候が見える。
それは、今まで政治無関心と言われてきた10代20代の若者たちの変化だ。
参院選ではネットを通じて多くの議論が行われ、国民民主、参政党が躍進した。
そして、この衆院選では彼らの支持が高市さんに集中し、高市さんが躍進した。
政党はいろいろだが、若年層の支持が政治を大きく動かしたのは事実だ。

あと10年しか生きられない老人政治家が何を言っても無駄、30年40年生きる世代が自分たちの将来を考え始めた。
これが一番需要なことだと思う。
中道連合の野田さんが終わったのも、若年層から見れば「自分たちの将来を託せない老人」だったから。
中道連合が変われるとしたら、今後30年40年生きる人物が登場し、未来を語ることだと思う。


高市さんの政策には賛否両論があるにしても、鉄の意志を持って公約を実現するだろう。
少なくともそう期待している。
食品の消費税の減税、ゼロでなくても5%でもいいと思う、実現してほしい。
給付付き税額控除、所得の再分配、貧富差の是正の視点から重要な政策だ。
インテリジェンスを集中した情報組織、今までなかったのが不思議なぐらいだ。
安全保障、米国との連携の強化、アジアでのプレゼンスの向上。
憲法改正、戦争の放棄は軍事不要ではなく、バランス・オブ・パワーの原点に戻り自衛隊を合憲に。

現代の若者が将来を考え始めたことが最大の変化だ。
老人ではなく、若者が日本社会を変える。



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老後「爆死」問題(3)3000万円では足りない

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インフレは高齢者の敵だ。
インフレで何もかも値上げされるのに、年金は物価スライドがあったとしてもわずかしか増えない。
当然、実際に使えるお金の価値が減少してしまう。

何年か前、老後3000万円問題があった。
これは「老後安心して生活していくには年金以外に3000万円の貯蓄を持つ」必要があるというものだったと記憶しているが、インフレによってこの虎の子3000万円も価値が目減りする。

簡単に試算してみる。
70歳でリタイヤし、その後20年生きるとすると・・・
インフレ2%の前提では20年後の貯金3000万円は2018万円の現在価値しかない、インフレ3%では1661万円の現在価値とインフレの目減りが大きい。
老後3000万円を目標にしている家庭は、インフレ2%を想定すると4000万円以上、インフレ3%なら4400万円以上の貯金を持つ必要が出てくる。


インフレが続く想定では「老後3000万円」では全く足りない。
ではどのぐらい貯金すれば、老後の安心を得られるのだろうか?

仮に3000万円の貯金なら、年150万円づつ取り崩すと20年は大丈夫だが、インフレがあると10年ちょっとで貯金が枯渇する。
4000万円持っている人は、その貯金に合わせて生活レベルも上がているので結局は同じことだろう。
貯金を多く持っていて、ケチケチの貧乏生活に耐えれる家庭だけは大丈夫だ。


でも、筆者は問題解決は別のところにあるように思う。

70歳上のリタイア組も定期的なキャッシュフローを得ることが特に重要になる。
無職の年金生活で貯金を取り崩すタケノコ生活は絶対に避けるべきだ。
簡単なバイトで毎月数万円を稼ぐだけで、年金+バイト代で貯金の取り崩しを相当に防げる。
こうした努力の他に、運用でキャッシュフローを稼ぐ方法もある。

長期的インフレ時代となれば、金利も上昇しているはずで2%〜3%の金利を上手に運用することで老後の安心が得られる。
退職後の年金生活でも運用して金利を得ることがキーになる。
インフレ=高金利であり、借金の利払いが大変になる一方、運用収益も金利上昇で上がる。
このバランスをうまく取ることが解決の糸口になるかもしれない。

次回、「インフレ時代の老後対策」を考えてみたい。




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Jリート投資の魅力(4)日銀の売りは引値のストレス

ETF









日銀は昨年9月に保有するETFの売却プランを公表した。
株式ETFは簿価で37兆円、時価では高市ラリーも含めると90兆円に近いかもしれないが、毎年簿価3300億円づつ処分する。
JリートETFは簿価で6554億円、時価では8000億円を超えるとは思うが、毎年50億円づつ処分する計画が公表された。


Jリート市場は時価総額で16兆円程度の小さい市場で、日銀のJリート処分が意外と影響する。
実際に売却が開始されたが、Jリートの引値にストレスを掛けているようだ。

まずはJリートETFのトップ3ファンドの純資産を比べてみよう。

                                        純資産額   利回り  過去1年リターン
NEXT FUNDS Jリート 5651億円 4.05% +21.6%
i SHARES CORE    4054億円 4.10% +21.6%  
MAXIS Jリート     2388億円 4.15% +16.1%
       合計 1兆2093億円

上記の3つのETFが純資産の上位3銘柄だが、その純資産は合計で1兆2093億円。
日銀のJリートの保有が簿価で6554億円、時価では8000億円あるとすると、JリートETFの純資産の3分の2ぐらいの規模感になる。
長期的にJリートETFの3分の2が売られると考えたら、結構な量だと思う。


次に日銀ETFの売却インパクトを考えてみよう。

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毎年50億円(簿価)の処分はおよそ60億円(時価)で、毎月5億円程度の売りだ。
月間で5億円程度では市場の需給に大きな影響はない。
しかし、日銀の保有リートの中には保有割合が10%近い個別銘柄もあり、マーケットインパクトは銘柄によって異なる。
ここが問題で、引値に集中して発注された場合、意外な値動きをする可能性も否定できない。

基本的な売却の流れは、まず日銀のETF売却を証券会社の自己勘定で受ける。
そして売りを受けた証券会社の自己勘定で一旦保有した後、引値オークションで発注する可能性が高い。
引値オークションは大量に一度に売却できるからだ。
しかしリスクはある、出来高の少ない銘柄ではザラ場の値動き範囲を越えて引ける場合もありえる。
「ザラ場にない安値引け」、とんでもない価格で引ける可能性も頭に入れておきたい。


個別銘柄の市場インパクトが大きい銘柄は、日銀が9%保有する福岡リート、ジャパンエクセレント、日本アコモデーション、ユナイテッドアーバン、東急リアル、日ロジスティックス、野村不動産マスターなどだが・・・

ちなみに日銀のJリート売却はすでに始まっている。
1月31日までに1億0762万円、2月10日までに1億3582万円、合計で2億4344億円売却した。
最近のJリート市場では、引値オークションで安く引ける日もあり、予想以上に日銀の売りがストレスになっているのかもしれない。




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オプションのスクイーズ、SQで空中戦は終わった?

日経ボラティリティインデックス(VI)
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現在の日本市場は日本で価格形成されていない、夜時間の米国で決められている。
その一番の根拠はファンダメンタルではなく、先物やオプションなどのデリバティブだったかもしれないと思う。
もちろん最大の材料は高市さんの大勝利だが、これがオプションSQ前のタイミングに重なった結果が、2月の急騰劇だったと見ている。

2月限月のオプション市場は大荒れだった。
高市トレードで海外からの大規模な先物買いが仕掛けられ、コール550〜コール580までの行使価格のコールオプションがすべて踏み上げられてきた。
カバードコールは現物株をロングに、上の行使価格のコールオプションを売ることでオプションプレミアムをチャリンチャリンと日銭稼ぎができる。

その反面、時価が急上昇するとコール価格は一気に急上昇するのでコール売りで損失が発生する。
そのため、時価の上昇に合わせてコールを買い戻して、より高い行使価格のコールオプションを売る(ダイナミックヘッジ)が必要になる。
日経平均が5万8000円まで上昇したことで、2月限のコール売りはほぼほぼ解消され、3月限のコール売りにロールされたようだ。
これで勝負はついたのだろう。

となると、海外仕掛けのコール踏み上げ(ガンマスクイーズ)はほぼ終わった。
高市さん人気は今後も株価に影響するだろうが、一日1000円以上の異常な値動きは一巡したのだろうと思う。

ちなみに3月限のコール市場は今のところ正常な範囲だ。
3月限のコールは、コール600に6775枚、コール610に1964枚、コール620に3327枚となっている。
6万5000円以上になるとコールのプレミアムが小さく、そんなに儲けられる価格帯ではなくなる。
6万円のコールの踏み上げを狙って仕掛けることもありだが、それは3月に入ってからだろう。
当面は需給要因からファンダメンタル要因に反応する、という意味では正常化してくるのだろう。


これは日経ボラティリティ・インデックスにも現れている。
上のチャートは日経VIだが、高市さんの解散表明の前は26%だったが、選挙戦突入、選挙情勢が判明した2月6日には39%まで上昇した。
オプションへの踏み上げ買いが入っているためにインプライド・ボラティリティが上昇、そのために日経VIが上昇したというわけだ。

この2月限のコール踏み上げが一巡して日経VIが低下してくれば、株価は安定しファンダメンタル相場になってくる。
これがメインシナリオだ。

しかし問題は、NY市場でGAFAMが売られ出しているが、この「AIディスラプション」が大きくなると、世界的な不安感を増して日経VIも急上昇するかもしれない。
そうなると、日経VIが30%を越えて上昇していく可能性もないとは言えない。

いずれにしても、日経VIが低下すれば業績相場の色彩が強まるだろうし、逆に上昇するようならば調整色が強まる。
このあたりが次にポイントなのだろう。



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中国ニュース、株山人的読み方(6)春節からみる地政学

習近平プーチン金












高市さんの大勝利と最強政権の成立を苦々しく思っているのが習近平であることは間違いない。
でも習近平の脅しはあまり効いていないように思える。

最近のニュースを拾ってみると・・・

①習近平の日本渡航制限の効果
・日本への航空便の強制的減便、中国系航空会社の減便は1月には47%に達し、団体ツアーの多くはキャンセルされたが、個人旅行は続いている。
・日系の航空会社では中国便は10%程度しか減っていないところをみると、中国団体旅行などで使う航空便が最も大きい影響を受けたといえる。

②国内の観光地の影響はマチマチ
・海外客が多い浅草では20店舗(45%回答)で客足は変化ない、経営にも影響ないとした。
・同じく観光客の多い太宰府でも12店舗(42%回答)で変化なし影響なしだった。
・百貨店では免税品の売上が減少し、中国人客は客数で16%、免税品売上で17%の減少。

③ホテル系リートの月次売上げ、稼働率、客室単価、RevPAR(稼働率✖️単価)は12月まで堅調
・Jホテルリートの12月は、稼働率−0.3%、客単価+5.4%、RevPAR+5.0%とプラス維持した他、他のホテルリートでも客室単価も売上げも順調に推移している。

というわけで日本の観光産業、観光地などはほとんど影響なし。
百貨店で一部の免税品売上が影響を受けた程度だった。
一番厳しかったのが、多くの減便をした中国系航空会社、団体ツアー客が多くキャンセルした中国旅行業界、日本国内の中国系ホテル・違法タクシー・中国系ガイドたちだった。
こうなると習近平の思惑は完全にハズレ、しかも高市政権の人気継続で習近平は一段と追い込まれてしまった。

中国の今年の春節では14億人の人口で移動者数が95億人としているが、海外でも人気地は中国の影響力にある地域だった。
もちろん、今年は日本は圏外だったが・・・
距離的にも近く、一帯一路で巨額の貸出をしているベトナム・タイ・マレーシアなどの東南アジアの国、華僑が多く住むシンガポールや香港、日本と反対に関係改善している韓国など。
さらに関係が密接になっているロシア・トルコ、オーストラリア、そして欧州ではスペインが上位に入っているらしい。

この中国春節の行き先を見ていると、中国の友好国、習近平の地政学を見て取れる感じがする。
一帯一路を中心として国々、米国との距離があるロシアやトルコなどだ。
オーストラリアは米国に近い国だが、中国ともビジネス関係が強い。
スペインは????なんか特別な関係ってあったっけ?

言えるのは中国人の旅行先は習近平が決めているかのように、中国の影響が強い国・地域に集中していることだ。
中国人は春節という特別な時期でも、中国にフレンドリーな国、一帯一路で関係強化している国にしか行けない、心理的に習近平に拘束されている。
しかもフレンドリーな国は段々と減っている・・・習近平の地政学の限界を示しているのかもしれない。



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Jリート投資の魅力(3)都心大型ビルの資産価値

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都心のマンション価格が急騰し、新築マンションの平均価格は優に1億3000万円を突破した。
直感的にはマンション価格の高騰は住宅系リートの含み益を激増させていると思う。
住宅地やマンションだけではなく、商業地も上昇している。
都心の公示地価(1月1日時点)も、都区部の商業地で23年+3.6%、24年+7.0%、25年+11.8%と伸びている。
都心の不動産価格は住宅地も商業地も両方とも上昇している。


Jリートが保有するビルも資産価格が上昇しているのだろうか?

Jリートが保有するビルの価値は、それぞれの有価証券報告書に詳細が開示されている。
都心の超大型ビルは①新宿三井ビルディング1700億円(取得価格)、②飯田橋グランブルーム1389億円、③六本木ヒルズ森タワー1154億円で、この三棟がJリートが保有する取得価格トップ3の大型ビルだ。

個別の有価証券報告書から、これらのビルの鑑定評価額、帳簿(貸借対照表上)の価額を新型コロナ後の22年〜24年の期間で調べてみた。

     新宿三井      飯田橋       ヒルズ 
    鑑定    帳簿   鑑定   帳簿   鑑定   帳簿
22年 1800 1750 1250 1132 1543 1153億円
24年 1830 1754 1540 1361 1592 1153億円

新宿三井も六本木ヒルズも鑑定価格はそれほど上昇しているわけではない。
鑑定価格の上昇率が、新宿三井+1.6%、六本木ヒルズ+3.1%。
飯田橋は途中で追加取得が発生しているため、広さを調整して計算するとおよそ+3%になる。

つまりJリートが保有している都心の超大型ビルの鑑定価格は新型コロナ禍後、2〜3%しか上昇していないというわけだ。
都心の公示価格が毎年7%程度で上昇しているのに、大型ビルはそれほど上昇していないのはなぜ?


一つの仮説は、超大型ビルに対するプレミアムが低下しているという仮説。
都心大型ビルはすでに賃料が高くテナントが敬遠され、より賃料がリーズナブルな中型ビルが人気になっている。
仮説としては言えるかもしれないが、都心の大型ビルの集客力は依然として高いと思う。
新宿の六本木も多くの人たちでゴッタ返している。

もう一つは、周辺の中小型ビルの割安感が出て地価上昇の恩恵を受けるのは中小型ビルという仮説。
地価上昇で中小型ビルが見直されているという仮説だが、地価の鑑定価格への影響では中小型ビルの方が大きいのかもしれない。

このことは、大型ビルを保有するリートよりも中小型ビル中心のリートの方が不動産価格の影響を大きく受ける可能性が示唆している。
また、検証していないが、マンション価格がこれだけ上昇すれば住宅リートの保有する賃貸マンションも価格が上がっているはずだ。
Jリートの銘柄選びの一つのヒントかもしれない。

日銀がJリートの売却を始めた。
次回はこの影響を考えてみたい。



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Jリート投資の魅力(2)配当再投資のメリット

Jリート配当込み指数、                      Jリート原指数
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ちょっと見にくいが、上のチャートはJリートの原指数と配当込み指数を比べたものだ。
配当込み指数は左チャートの青い線、原指数は右チャートの青い線だ。

2012年末、配当込み指数は1268ポイント、原子数は850ポイントで底打ちした。
その後13年経った2025年末、配当込み指数が5378ポイントに上昇、一方原指数は2013ポイントに留まっている。
つまり、この期間で配当込み指数は4.24倍に上昇、一方の原指数は2.36倍にしか上昇していない。

原指数と配当込み指数パフォーマンスの違いは累積配当によるものだ。
配当込み指数は、毎年の配当を再投資した前提で計算されている。
毎年の配当分が上乗せされて配当込み指数の上昇率が高い、というだけでなく、毎年の配当再投資による複利効果でより上昇が際立っている。

これが、Jリートの長期投資で得られる大きなメリットだ。
低リスクのJリート投資においても、配当再投資をすることで高い安定したリターンを得られることが証明されている。
もちろん、これはJリートだけの話ではなく、TOPIXでも同じように配当再投資効果がある。
しかし配当利回りが1%台のTOPIXと4%台のJリートでは配当効果は大きく異なる。
その分、Jリート投資での配当再投資効果が大きいわけだ。


でも個人投資家も国内機関投資家もあまりJリート投資に積極的ではない。

2024年と2025年のJリート需給を比べてみると・・・
        2024年   2025年  2年合計
金融機関   ー1476億円 ー1413億円 ー2889億円
事業法人   +1009億円 + 767億円 +1776億円
投資信託   ー1254億円 ー 475億円 ー1729億円
海外投資家  ー1166億円 + 344億円 ー 822億円
個人投資家  + 704億円 ー 331億円 + 373億円

24〜25年の合計で買い越しした投資主体は、事業法人と個人投資家だけだ。
Jリートでも自社株買いが増えてきているため、事業法人は長期的な買い主体になっている。
個人投資家は若干の買い越しだが、Jリートの新規上場があったのでその分が売り越しとしてカウントされるので、これを考えればもう少し大きな買い主体といえるだろう。
投資信託は毎月分配型の投信がNISA対象から外れたため、ずっと売り越しが続いてきたが、これも一巡感が出てきている。
海外投資家はグローバル指数の組み入れがすでに一巡し、買い越しが限定的になっている。

この需給状況は大きなプレーヤーの不在を示すが、逆に言えば大きな売りも出てきにくい需給状況とも言える。
いずれにしてもJリート投資は「長期+配当再投資」が大きなメリットを生むと考える。



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Jリート投資の魅力(1)分配金と資産価値

東証Jリート指数
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今年に入ってJリート指数が調整含みになってきた。
上のチャートはJリート指数だが、2000ポイントを越え、やや買いにくい水準まで上がってきたことも影響したのかもしれない。
これは「安値覚え」という心理で、特段理由がないけど「なんとなく買いにくい」という心理状態だ。

また、日本の10年債券利回りが2.2%台まで上昇してきたので、評論家の一部には長期金利の上昇がJリートの上昇を抑え込むと言う人もいる。
確かに長期金利は借入の多いJリートの業績に影響を与える、しかし、まだまだ水準が違いすぎる。
Jリートを10年保有するタイプの投資家は少なく、おそらく平均的な投資期間は2〜3年というわけで2年債利回りと比べた方がいいと思う。

「利回りの比較でJリート投資が有利」ことがまず重要だ。

現在の2年債利回りは1.30%、Jリートの利回り4.50%であり、Jリート投資は今ならば3.2%の超過リターンが期待できる。
投資家がどのぐらいの超過リターンを求めているはそれぞれだろうが、およそ債券利回り+2%は最低線だと思う。
投資予定期間と同年限の国債利回りに2%の超過リターンがあれば、事業債リターンよりもずっと高い。
年3%以上の超過リターンが見込めるならば、インカム投資家にとっては十分に魅力的だろう。

Jリートの分配金成長、NAV成長の分析表
REIT指数利回り分配金増加率NAV倍率NAV増加率
2021/1220663.63%74.8円+1.0%1.141812+2.6%
2022/121894 4.0676.9+2.80.971952+7.7
2023/1218064.3678.8+2.50.892030+4.0
2024/1216525.1585.1+7.90.802066+1.7
2025/1220134.5691.7+7.70.952118+2.5

「Jリート投資で重要なのは、分配金が成長するか、NAVが成長するか」見極めることだ。

上の表はJリート指数の過去5年間の年末値、利回り、分配金増加率、資産価値(NAV倍率)、NAV成長率を一覧で見たものだ。

第一の注目点は、分配金利回りだけでなく、分配金の成長率を確認することだ。
分配金利回りは国債利回りに対する超過リターンだが、より重要なのは「分配金が増えているのか、減っているのか」という点だ。
分配金の成長力が高ければ、将来の分配金の増加、分配金利回りの上昇が期待できる。

また、Jリートの資産価値は、NAV(ネットアセットバリュー)と呼ばれる、保有不動産の時価評価(鑑定士による評価価格)だ。
このNAVが増加しているJリートは資産のクオリティが高く、保有する価値が高いといえる。

Jリート市場全体で分析したのが上の表だ。
現在のJリートの分配金は+7%ペースで増加している。
空室率も賃貸料も上昇しているので収益環境が良く、さらに物件売却による譲渡益が乗っているので一段と高い分配金の伸び率になっている、しかもしばらくこの環境が続きそうだ。
分配金の伸びが+7%もあって利回りが4.5%ってかなり割安な感じがする。
Jリート指数が2000ポイントを越えた高値圏でも割安な感じを出すところが凄い。

NAV(資産価値)も+2%と堅調、不動産価格の上昇を反映している。
これによって投資物件を入れ替えて含み益を実現化しいるのに、全体の含み益が減っていない。
NAVを見てここが凄いところだ。

次回は配当込み指数を考えてみたい。




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NYダウの急上昇の意味

S&P500 グロース/バリュー相対株価
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NYダウが5万ドルを越えた。
年初来の上昇率では、NYダウ+4.2%に対してS&P500+1.2%、NASDAQ−0.9%と明暗がくっきりしている。
日本でも同様でTOPIX+8.5%、日経平均+7.7%とTOPIXの上昇率が大きい。

この現象は二つの意味で重要だと考えている。

一つは、以前から注目してきた「グロース/バリュー相対株価(GV相対株価)の反転」

昨年11月のブログでNASDAQを中心としたA I関連株やGAFAMへの集中物色が行き過ぎたのではないかと書いた。
当時は、米国ではAIやIT関連の大型株が集中的に買われ、GV相対株価が大きくグロースに傾いた。
日本でも同様の現象が起こり、半導体株が大きく影響する日経平均が急上昇し、NT倍率(日経平均➗TOPIX)が10月末に15.7倍まで急上昇した。

このAI関連集中物色がピークに達したのが昨年10〜11月で、その後、出遅れた景気敏感セクターなどが相対的に買われる動きになった。
この「集中物色の反動」がNYダウのような伝統的優良株、さらには日本でも景気敏感株の上昇につながったと言える。

もう一つは、このNYダウ上昇の「ファンダメンタルの裏付け」

下の一覧表は、各株式指標の12ヶ月先予想EPSを比べたものだ。
Q/Qで3ヶ月前との伸び率を計算している。

特に12月期の決算発表が続く中、NYダウのEPS伸び率が突出して高くなっている。
NYダウは3ヶ月で12.7%の増加とEPSの伸びが一番高い。
PERはNYダウ21.6倍、S&P50021.75倍、NASDAQ23.25倍と、ほぼ同水準でNYダウのPERが特に割安というわけではないが、短期に伸び率が一番高いところが評価されている。

NYダウQ/QS&P500Q/QNASDAQQ/QR2000Q/Q
2026年2月2370.612.7%318.73.8%1015.66.2114.84.6%
2026年1月2110.90.8310.62.5986.17.2111.210.9
2025年12月2108.81.6309.315.3978.721.4111.339.5
2025年11月2103.21.8306.917.2956.125.8109.837.7
2025年10月2094.91.5302.915.0919.619.3100.324.3
2025年9月2075.9-1.4268.30.8805.83.979.7-2.7
2025年8月2065.8-2.4261.8-2.8760.0-4.179.7-4.6
2025年7月2064.41.7263.43.7770.83.780.7-2.6
2025年6月2104.4-3.5266.3-2.4775.8-3.381.9-8.3


というわけで、AI関連IT関連への集中物色の反動局面で、EPSの伸び率が高まっているNYダウが選ばれている。
目先はこの傾向が続きそうだ。



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認知症になると証券・銀行口座が凍結

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ブルームバーグのニュースから・・・
「22年時点の認知症高齢者数は443万人、MCIは559万人で、40年にはそれぞれ584万人、613万人まで増える。
認知症高齢者の現預金や証券など金融資産は30年に約162兆円と10年前と比べ26%増える見込みだ。MCI高齢者も含めると349兆円に拡大し、家計の金融資産全体に占める比率は16%に。
ワシントン大学の推計では、米国の65歳以上の認知症患者の金融資産額は約6兆ドル(約920兆円)。韓国も政府系機関などの分析で約33兆4000億ウォン(約3兆6000億円)となっている。試算手法が異なり単純比較はできないが、対国内総生産(GDP)の比率で見れば、日本が22.4%と米国(19.6%)や韓国(
1%強)を上回る。」


これも時代の流れなのかと思うが、認知症やMCI(認知症予備軍)が増えていき、彼らの保有する金融資産が凍結されるという。
認知症患者になると銀行や証券口座が凍結され、家族でも動かせなくなる。
認知症患者の資産を保全するためには必要な仕組みだ。

後見人制度が作られ家庭裁判所が認めた後見人が資産管理を任されるのだが・・・その後見人が資産を勝手に動かしたり着服したりという事件も頻発している。
また、家族を後見人に指定しても、その家族が着服する可能性も否定できない。
筆者の兄弟もそうだが、「娘が親のお金を使って何が悪いの?」と開き直る子供もいる、親も安心して資産管理を任せられない。


親の認知症、その後の口座凍結の問題は難しい。
世の中全体では確実の高齢化が進むし、その一定比率で認知症患者も増えるのは間違いなさそう。
となると、この記事が指摘するように2030年には認知症患者の保有資産は162兆円、MCIを含めると349兆円というのもあり得なくはない。

例えば、高齢者の有名な投資家、数億円の資産を株式で運用し、その優待券で映画を見たり食事をしたりしているらしいが、その彼が認知症になったらどうなるのだろうか?
高齢トレーダー氏も数十億円の資産で毎月数億円の売買をすると言われているが、認知症になったらどうなるのだろうか?

株式投資をしていれば認知症にならない、とは言えないだろうし、誰でも高齢者は認知症になるリスクを持っている。
こうした投資家が認知症で突然口座凍結となったら・・・
銀行口座はまだいい、預金や定期が凍結され動けなくなるが、その預金は一定の預貸比率で貸し出しに回るので、世の中には影響しない。

しかし、証券口座は当然売買が停止され、ある時点の保有銘柄がそのまま保有される。
手数料で生きている中小証券には厳しい経営環境になる。
顧客に強引な営業をかけて売買をさせ手数料を得るタイプの営業マンには厳しい環境になる。
大手証券はすでに手数料依存度が相当低くなっているのであまり影響しないだろうが、中小証券やネット証券は経営数字が悪化してくる可能性がありそうだ。



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高市さん「ガラスの天井」を破り「ガラスの崖」を一掃する(4)鉄の女

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ここまで思惑通りに動くものなのだろうか?
選挙情勢では高市さんが単独で過半数を抑えそうな勢い、さらにトランプが高市さんを全面支持というニュースも飛び込んできた。
ここまでくると、ダンディールとまでは言えないけど、高市自民の単独過半数も完全に視野に入ってくるほどの大勝になるかもしれない。

いよいよ、「ガラスの天井」を破った高市さんが、「ガラスの崖」を一掃するつもりだろう。
以前ブログでも指摘したが、麻生・タマキン・吉村各氏を完全に凌駕し自分の政治権力を高めるために選挙をしたと筆者は考えている。

①古い自民党からの決別・・・麻生氏にも相談せずに解散、麻生氏の影響力低下を意図する
②国民民主からの決別・・・年収の壁などの政策を丸飲みしたのに連立に参加しないタマキンに決別する
③維新からの距離・・・大阪副都心とか議員定数ばかりにこだわり過ぎる吉村氏に距離を置くだろう

高市さんが大勝すると自分の主義主張が通る「強い政治」と「強いリーダーシップ」を手にする。
「強い政治=強いリーダーシップ」は、老人化した日本政治・社会を動かし、社会の仕組みを変える必要条件だと思う。
従来の野党が主張した「バラ撒き」をやめるチャンスだ。


第一に無駄な「バラ撒き」をやめ、本来あるべき「給付つき税額控除」に一本化にすることだろう。
政治の役割の一つが所得の再分配、貧富の格差是正だが、「給付つき税額控除」は一番、恒久的に公平な政策だと思うからだ。
チョコチョコと減税したり、現金をバラ撒いても長期的な効果は見込めない。
子育て支援は必要だが過剰なバラ撒きにならないように、少子化に効果がある不妊治療の支援や結婚カップル数を増やすための施策を取り入れるべきじゃないだろうかと思う。

第二に米国の長期戦略のアジア戦略と連動して中国封じ込めを担う。
米国は習近平と適当な距離感を保つ一方、長期的な中国封じ込めに動いていると思う。
日本の役割は東アジアを抑え、中国が太平洋に自由に侵攻できないように封じ込めることだろう。
高市さんはアジアでの米戦略を担う強い政治家、日本版「鉄の女」になる可能性を秘めている。

第三に成長戦略をリップサービスだけにせず、具体的に時間軸を明確にして行動する。
防衛でもAI技術でもレアメタルでも長期的で具体的なプログラムを実行することだろう。
株式市場は先を夢見ているが、重要なのは長期のプログラムを具体化して着々を遂行していくことだ。

高市政権が初期の安倍政権以来、ここ10年なかった「強い政治」を取り戻すとしたら、日本株にも長期的にプラスに働くはずだ。
それにしても現段階では株式市場の期待が大き過ぎる感じもするし、その分、高市トレードが空中戦になってしまうかもしれない。
しかし、目先の話は置いておいて、日本株の長期トレンドへの国民の信頼感が高まるだろう。


筆者は「鉄の女」が明確な強いリーダーシップで中長期の日本を変えていくことを期待したい。



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パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の謎

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これって何?と思ったのが、米国のソフトウェア会社のパランティアの決算だ。
2月3日の引け後に決算発表され、時間外で株価がおよそ9%と急騰した。
しかし、翌日の4日の引値は11%の下落した。
時間外の価格から翌日の引値まで、ナント、20%の下落となった。

決算数字は米国のアナリストコンセンサスを大きく上回った。
2025年の売り上げは4475百万ドル+56%、最終利益1625百万ドル+351%と数字は素晴らしい。
さらに2026年通期の売り上げ予想も+60%が予想されている。

絶好調の業績時に売られるケースはよく見られる。
典型的な「材料出尽くし」「バイング・クライマックス」「織り込み済み」などの表現で説明されるわけだが、今回のパランティアは決算発表後に時間外で急騰したのに、翌日大幅に売られるという違和感のある値動きだった。

なんでこんな事が起こったのだろう?
なかなか説明しづらい現象だろうが、いくつかの仮説を考えてみたい。

一つの仮説は「大きな資金移動、セクター・ローテーション」が起こっている。

今年に入ってから、GAFAMの動きが停滞しているのに対し、銀行株やバイオ関連株が上昇している。
さらにAIについても先行したNVDAなどから出遅れのAMATなどの資金が流れている。
こうした出遅れ修正へと資金が移動していると見る人もいる。

好業績を織り込んで時間外で上昇したパランティア株だったが、翌日の市場で起こった資金ローテーションで株価が下落した・・・という仮説だ。

2番目の仮説は「AIの社会実装によって不要になるセクター」を売る。

AIに経営資源を集中しているビッグテック会社を中心に人員削減の動きが続いている。
今までのIT技術者の中にはAI時代に不要となる人材も多いと言われ、ビッグテック各社はその対応策に入っている。
それだけではなく、法務関係や税理関係も、またソフトウェア関係もAI時代には不要になる可能性を指摘され株価が売られる場合もある。

パランティアのようなソフトウェア会社も、目先の急成長している業績があるにしても売りたい人もいるのかもしれない。

3番目の仮説は「急膨張した投機資金の変調」で資産価格全般が動揺している。

急騰した銀などの貴金属への資金流入が衰え、ビットコインや各種の暗号通貨の市場が大きく崩れ出している。
金や銀にしても、ビットコインにしても、株式や債券のようなファンダメンタル価値(EPS、BPS、利回りなど)がなく、投資家の需給要因で動くアセットクラスだ。
これらが高値波乱の局面を迎えているということは、投機資金が限界を見せていることを示している可能性がある。

パランティア株も米国の個人投資家に超人気だったミーム株の一つでもあり、超人気の高成長銘柄なのだが高バリュエーション銘柄でもある。
投機の限界とともにこうした高バリュエーション銘柄から資金が逃げているということかもしれない。


単にAI関連の集中物色から「セクター・ローテーション」が始まっただけなら問題はない。
AI時代を見据えたセクター選別が始まっているならば、それもありだ。
しかし、投機資金が限界を迎えているとしたら、市場全体に大きな影響が出てくる。
株式だけでなく、債券利回りにも、為替にも、銀などの周辺貴金属にも、イーサリアムなどの周辺暗号通貨の動きにも注意しておきたい局面だ。




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トランプの国家主義(5)共産党100年計画をつぶす?

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トランプは予想不能と表現する人たちも多い。
確かにその言動は不安定で、欧州に追加関税をかけると言ったりやめたり、カナダを米国に51番目の州にすると言ったりする点を懸念する人は多い。

でもホントにトランプがトップダウンで一人で全てを決めて、バンス、ルビオ、ベッセント、へグセス、ラトニックなどの重要閣僚が盲目的に従っているのだろうか?
トランプはブラフや脅しを連発するのでホントの狙いがどこにあるのかわかりにくい。
でも重要閣僚の人たちの発言を聞いていると、米国の20年30年単位の戦略があってそれに基づいて動いているのではないかと感じることも多い。


長期的な中国の「覇権」を阻止する。

2000年頃まではトリクルダウンと言われ、中国でも先進的な人たちが資本主義的に動いて大きく発展させる、その後、一般社会に資本主義や民主主義が浸透していくと期待されていた。
欧米的な資本主義が進み、民衆には民主的な価値観が広がり、結果として、中国は欧米民主主義社会に近づいて行くと見られていた。

ところが現実は違った、と認識されたのは2010年頃、江沢民、鄧小平、胡錦濤の時代から習近平の時代に変わった頃だ。
欧米知識層を中心に、中国共産党は政権獲得から100年目の2049年までに世界制覇を狙う、中国が世界の覇権国家になるという戦略目標が明確に意識されるようになった。

こうなると、欧米企業は中国企業を支援し技術指導し、資本も中国に投下してきたことが間違いだったと気づくようになる。
異質な敵に塩を送って強大化させたに過ぎないことに気がついた。
2010年以降、欧米指導者層は対中国戦略を360度転換し、長期的に中国を封じ込める戦略を進めるようになった。

この欧米指導者層が実のところ誰だかよくわからない、でも、トランプの背後にもこうした長期的な戦略を担う人たちがいるような気がする。


こうした空想をもとに、地球儀をグルっと見回してみる。

①トランプ・モンロー主義を展開する。
米国は地球の西半分を勢力圏にする、ということは、中国を東半分に抑え込むことでもある。
一帯一路を南米に広げている中国を南米大陸から徹底的に排除する、それがベネズエラへの軍事介入だし、パナマ運河の米国領有、さらにはグリーンランドの領有意図(あるいは米勢力圏に組み入れ)という行動に繋がっている。

②中国を東半球の東西南北の領域内に抑え込む。

まずは中国の東出口(太平洋)だが、ここには日本列島、南西諸島、台湾、フィリピン諸島がある。
これらの島々を中国領にしないと、中国海軍が自由に太平洋を侵略することはできない。
中国にとっては第一列島線、第二列島線になるわけだが、米国にとってはここをモンロー主義の境界線として防衛する必要がある。
日本に対して軍事力強化の要求は格段に強まるはずで、NATOと同等のGDP5%の軍事予算を要求してくるかもしれない。

次に西出口(地中海、大西洋)は、中東地域にイスラエルがあり、ヨーロッパにNATOがある。
この同盟国の軍事力を徹底的に強化することで、中国・ロシアの侵略を阻止でしようとしている。
そのためにNATOにはGDP5%の軍事予算を要求するなど厳しく対応しているが、NATOの軍事力を格段い引き上げることが中国・ロシアの欧州侵略を防衛することだと意図しているのかもしれない。

次に南出口(インド洋)だが、ここは中国の一帯一路の最重要地点が並んでいる。
一帯一路は東南アジア、インド、イランなどの国を影響下に入れる軍事外交戦略だが、これを止める必要をみているのかもしれない。
この地域の中国をどう止めるか具体的に見えていないが、インドがキーを握るのかもしれない。

北出口(北極海)は中国とロシアの出方次第ではあるが、地球温暖化とともに北極海の重要性は増しているし、すでに中国・ロシアで開発が進んでいる。
という意味で、グリーンランドは米国の軍事戦略には欠かせない存在となる。
だから、トランプが異常な執着心でグリーンランドに要求しているのはこうした背景だろうと思う。

トランプを警戒する日本のある評論家(東大教授)は「トランプは沖縄を習近平に差し出す」懸念があると指摘しているが、それはあり得ないと思う。
トランプがモンロー主義を貫徹するには、東と西半球の「4つの境界」を防衛することが最大の課題になるからだ。
西半球の「4つの境界」の防衛強化が米国の長期戦略に合致する。


中国の世界覇権の目標2049年まであと23年しかない。
日本列島は中国の東出口として米国の対中国政策の要であり、高市政権の役割は大きい。
トランプ、米国の長期戦略、習近平、中国100年計画、台湾やフィリピンとともに「大国の思惑の中軸」に位置することになる。
という意味では、今回の選挙結果は大きな影響を持つと思う。



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消費税を考える(3)外食10%、内食ゼロ%?

税金














選挙キャンペーンで大きな争点になっているのが「消費税の減税」だ。
筆者の感覚では、消費税の廃止はちょっと難しいし、正当な理由もなさそうば気がする。
税率全体を5%に引き下げるのもちょっと行き過ぎな感じが強い。
食品のみの消費税を下げるぐらいでちょうどいい。

食品の消費税を引き下げると外食の消費税との差が大きく、「外食」者が食品を買って家で食べる「内食」に転じてしまうという懸念を指摘する人もいる。

「外食」の消費税10%、「内食」の消費税ゼロ%・・・どうなる?

第一に外食の価値は内食では再現できない。

海外では20%のVATがかかる「外食」に対して、食品を買って自宅で食べる「内食」がVATゼロと税率で20%の違いがある国もある。
それでもこうした問題で外食需要が減少したということは聞いたことがない。
材料を買って自宅で料理してもレストランの味は再現できないし、その味を食べたい人は消費税を払ってでも食べたいということだろう。

レストランで食べる食事には大きな付加価値が付いている、プロが材料を選び抜く、出汁や調味料を工夫し、最適な調理を行い客に提供する。
こうした付加価値に対してお金を払うのは当然といえる。
海外ではVATに加えてチップを払う習慣があり、料理人に対する敬意を感じる。
チップ習慣がない日本人も「内食」が消費税ゼロであっても、「外食」には消費税を払うのは普通のことだと認識するだろう。

第二に外食店は仕入れ税額の低下の恩恵を受ける。

例えばラーメン屋、10万円の食材で20万円のラーメンを売る店を考えてみよう。
10万円の食材に仕入れ税額1万円かかっていたが、食品消費税ゼロになると9万円の仕入れ額になる。
同じように10万円の付加価値を載せて20万円の売り上げると、仕入れコストが税額分だけ1万円安くなり付加価値が増える。

この1万円の利益増で値下げして19万円の売り上げにしてもいいし、自分の利益にしてもいい。
客が食材を買って自宅でラーメンを作れば消費税ゼロになるが、料理人と同じレベルでラーメンを作れる人は多くないだろう。


と考えると、2年に限定した食品消費税の引き下げは効果的だろう。



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消費税を考える(2)食品の消費税は下げるべき?

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選挙戦で急浮上しているのが「消費税の減税」だ。
自民党の公約で「食品の消費税をゼロ」でおよそ4.8兆円の財源が必要になり、国民民主の公約のように「消費税全体を5%」とすれば15兆円ぐらい、さらに一部の主張する「消費税をゼロ」とすれば丸々30兆円の財源を失うことになる。

前回考えたように消費税は①企業の付加価値に課税するという意味でプラスの効果を持つ、②さらに重要な間接税で直接税中心の日本では重要なパーツなのだろうと思う。
この意味では消費税全体をゼロにする必要は全くない。
国民民主のように食品以外の課税や税率も引き下げる必要性も感じない。

法人税率23%に比べたら、消費税(企業の付加価値税)の10%課税は半分しかない。
消費者は税込価格でリーズナブルな商品を選べはいい。
商品の販売価格は企業が決めるし、消費者が払う消費税も企業が納税する。
なので、消費税全体を減税したり、撤廃する意味はほとんどない。
まともな消費者は「消費税問題は専ら食品消費税の問題」になると思っている。


食品は国民の生活に重要な必需品で、主要国もVATや売上税の中で食品の税率を軽くしている。
上の表は食品の軽減税率だが、英・豪のゼロ%〜独の7%までの範囲になっている。
日本の8%はちょっと高いというところだが、消費税が高齢者世帯に厳しいので、高齢化の進む日本では食品消費税が特に高い。

こうした他国との比較も重要だが、インフレが高進する日本では消費税の増税感が強くなっていることも重要な視点となるだろう。
食品の消費税は4.8兆円程度だが、食品インフレが5%あれば1年で2400億円の自動的な増税になる、ここに一般消費者の不満が強い。
この自動的な増税は、政府にとっては何もせずに税金が増えるのでいいけど、一般消費者には厳しい。

食品消費税率は、他国との比較、特に高齢化が進む国でどうすべきかという視点と同時に、インフレが高進する国で自動的増税を避けるにはどうすべきかという視点が必要だと思う。

他国との比較では食品消費税を5%程度にするのが妥当ではないかと思う。
インフレの3%を前提にすれば食品消費税も3%引き下げ5%にするのは意味がある。
個人的には5%の食品消費税が落とし所なのではないかと思う。

ただし、食品消費税の減税は景気対策にはならない。
人間の胃袋の限界があるので、税率を引き下げたからより食欲が湧くというものでもないからだ。
また、消費税の引き下げで浮いたお金を他の消費に回して景気刺激というのも考えにくい。
家計の中で大きくなった食品購入を普通の比率で適正化するだけだからだ。

高市さんは公約したように食品消費税をゼロにするつもりが本当にあるのだろうか?
それとも選挙向けのリップサービスだったのだろうか?




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最強最長寒波の中の温泉巡り(4)肘折温泉 その2

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肘折温泉街に古い共同浴場がある。
この「上ノ湯」が肘折温泉の名前の由来にも関係している。
この肘折温泉は月山への登山口にあたり、月山の山中にあるお寺のお坊さんが肘骨を折った時、山から下りてこの温泉に浸かったところ肘が治った、それで「肘折」という名前が付いたという話だ。

ということはこの「上ノ湯」がこの肘折温泉の原点なのかもしれない。
ただし、元河原湯の女将によると、「上ノ湯」の源泉は元河原湯の源泉とは違うらしい。
複数の源泉があるということなのだろう。

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この写真は川側から元河原湯の建物を撮ったものだが、日一日と雪が深くなっている。
さすがに最強最長寒波だった。
ちなみに酸ヶ湯温泉が積雪4mに達したが、ここ肘折温泉では積雪2mだった。

新庄駅に近くに急行食堂という昔ながらのラーメン店がある。
そこで食べた「鳥もつラーメン」もシンプルな昔ながらの味で美味しかった。

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ちなみにメニューはこんな感じ・・・なんか、安い。
中華そば700円、味噌ラーメン850円、チャーハン850円・・・
地獄ラーメン? 天国ラーメン? これなんだろう?
地獄は激辛、では天国は激甘、???

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銀の「剱岳」天井、金銀レシオの底入れ、次に起こる事

金銀レシオ
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貴金属価格がこの半年急騰してきた。
しかし、先週末に貴金属市場をリードしてきた銀価格がNY COMEXで31%の急落、金価格も11%下落した。
キッカケとして言われているのが、FRBの次期チェアマンに中立的なケヴィン・ウオルシュ氏が指名されたことで、トランプの息がかった超ハト派を想定していた市場は荒れた。

でも、このトランプ人事の波乱でもドルは1%程度の上昇にとどまっている。
対円で1.1%、対ユーロで0.9%の変動でしかない。

それではなぜ、貴金属が急落したのだろうか?

過去半年の急騰劇で、ドルの長期的な減価、ドル資産からの資金流出、地政学の高まり、これらで貴金属が強く選好されると市場は織り込んできた。
機関投資家ポートフォリオの中でドル資産の比率が下がり、一定比率で貴金属を保有するという期待が生じているが、機関投資家のポートフォリオ決定には時間がかかり、この急騰が機関投資家の買いだとは思えない。

例えば、GPIF。
外貨建て資産(外株と外債)をポートフォリオの50%を組み入れているが、この比率を変更するには多くの時間をかけて議論が行われ、結果が公表された後に比率変更の大きな売買が執行される。
もちろん、GPIFは5%の範囲内でオルタナティブを組み入れることができるので、貴金属のETFをオルタナ枠で組み入れることが可能は可能なのだが・・・
このオルタナティブ資産は私募不動産や太陽光発電などの再生エネ資産に投資するためのものだ。
貴金属を組み入れるかどうかを決めるには相当な時間がかかる。


という意味でディベースメント(ドルの長期的減価)や地政学リスクのシナリオは実際に起こるかもしれない変化を相当前倒しで織り込んできている。
ケヴィン・ウオルシュの件はキッカケに過ぎない、その前にシナリオの織り込み過ぎがあったのではないだろうか?


特に銀価格には歴史的な習性がある。
下のチャートは長期の銀価格だが、1980年のハント兄弟による買い占め、2020年リーマン危機後の貴金属ブームで銀価格は急騰した。
このチャートの特徴は、価格の天井パターンが「剱岳」で突んがった天井になることだ。
銀の天井は一瞬の「剱岳」。

今回の11%の下落で突んがった形が見えてきた。
金銀レシオが歴史的な低水準(銀価格優位)だが、これが反転してくると予想している。
その場合、銀価格よりも金価格が相対的に優位になる、でも、銀価格の下落によって金価格も下がる可能性も否定できない。

ビットコインや暗号通貨なども波乱展開で、投機マインドが後退する可能性を示唆している。
12月19日のブログでビットコインについては分析したので参考にしていただきたいと思う。

NY COMEX銀価格の長期チャート
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「酒田五法」などの相場テクニックに直結する相場格言をより多く取り上げました。 当ブログでも使った「最後の抱き線は心中もの」、「遊びの放れは大相場」、「放れて十字は捨て子線」など、実戦で使える格言を多く解説しています。 ケイ線に興味のある方、テクニカル分析に興味のある方、是非一読をお勧めします。
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PERやPBRなどバリュエーションを理解し割安/割高の実践的判断の基に理論的な株式投資を解説します。 割安とは将来のリータンを示すのか、単に成長性がないというだけなのか、事例をもとに解説します。 株式投資の基礎として大切なもので、是非一読をおすすめします。
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