株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版の「株式需給の達人(おもしろ相場格言編)」を出版しました。
既刊の「株式需給の達人(実践的バリュエーション編)」「チャートの達人」「個人投資家の最強運用」「株式需給の達人(基礎編)」「株式需給の達人(投資家編)」とともに一読をおすすめします。

2025年10月

Jリート指数、2000ポイント接近、どうなる?(1)

Jリート指数と米国金利
スクリーンショット 2025-10-28 10.47.54











Jリートのパフォーマンスが好調、1983ポイントまで上昇、リート指数2000ポイントに接近してきた。
この水準で達成感が出るのだろうか?
日本の長期金利の上昇が悪材料と評論家は言うが、なんか、違う気がする。
国内金利場面にあっても継続した買いが入っている、これはどういう理屈なのだろう?
大きく二つの要因が考えられる。

①Jリートの強力な分配金成長、NAV成長が最大の要因

下の表はJリートの分配金の成長率とNAVの成長率を計算したものだ。
REIT指数利回り分配金成長率NAV倍率NAV成長率
2021/1220663.63%74.8+1.0%1.141812+2.6%
2022/121894 4.0676.9+2.80.971952+7.7
2023/1218064.3678.8+2.50.892030+4.0
2024/1216525.1585.1+7.90.802066+1.7
2025/919214.6789.7+5.40.912110+2.1

指数ベースの分配金利回りとNAV倍率から分配金とNAVを逆算し前年からの成長率を計算した。
分配金の成長率は、昨年+7.9%と伸び、今年9月までも+5.4%と好調な伸びだ。
これはオフィス需給の引き締まりで賃料が上昇したことに加え、資産売却で実現益を出し、積極的にポートフォリオを入れ替えてきた結果でもある。

さらにNAV(時価ベースの資産評価)も昨年+1.7%、今年+2.1%と順調に伸びている。
特筆すべきは、資産売却で実現益を出しているにもかかわらず、NAVが増加していることだ。
地価上昇でオフィスビルの価値が増加し、マンション需給もタイトで中古マンションの価格上昇も影響しているだろう。
オフィス系リート、住宅系リートは価格上昇に影響を受けNAVが増えているし、商業系リートはテナントの業績好調で物件価値が上がっている。


②米国金利の低下でJリートにプラスなのも大きな要因。

日本の長期金利が上昇している局面でもJリートは上昇を続けている。
これをどう考えたらいいのだろう?

・・・次回考えてみたい。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村     

高市トレードの行方(5)株高・インフレ下の金融緩和

8E97D987-45B9-4E56-B868-235001C7DE1F

















日米の金融政策を見てちょっと気になっていることが、「こんな強烈な株高局面でさらに金融緩和するの?」という疑問だ。

通常の経済サイクルでは、こうした株高は好景気の最後に現れ、景気の行き過ぎを懸念する当局が引き締めを開始して終わることになっている。
でも、現実はそうではない。
景気は鈍化しているのだろうが、それ以上に株高とその資産効果が大きく、あたかも好景気にいるような雰囲気だ。
その結果、実態景気を見て当局は利下げと視野に入れ、株式市場はこの緩和期待で一段と上がる。

FRBは連続利下げを決めたが、12月の利下げは約束しなかった。
それでも市場は12月の利下げを期待し、さらに来年も2回の利下げを織り込んでいる。
日本でも高市政権の圧力で日銀も利上げを先送りするかもと期待されている。
これがどのような結果をもたらすのか?
株高局面での金融緩和、バブルを作り出すリスクもある。

バブルって楽しい?

昔の映画「バブルへGO」で印象的なセリフは広末さんの「バブルって楽しい!」という一言だった。
確かにバブル時代、おカネをジャブジャブ使い豪遊する人たち、新規上場したNTT株に熱狂する人たち、田舎の土地を買い占めて巨利を得る人たち、暴騰するゴルフ会員権で一儲けを企む人たち・・・
その瞬間は「バブルって楽しい!」だった。

でも株式がバブル化している現在、多くの日本人は「楽しい!」と思うのだろうか?

都心のマンション価格が平均1億3000万円に急騰し、中古マンションでさえ1億円を超えるという。
普通のサラリーマンには手が届かない値段になってしまっている。

インバウンドが3000万人に達し、日本の美味しい寿司、おにぎり、鰻丼やカツ丼を食す。
日本人の主食であるコメ需要が急速に伸びてコメ価格が2倍になってしまった。
高いコメ価格で生活が圧迫されている家庭が続出している。

株価の上昇は新NISAでフルに株を買った人には嬉しい が、その一方、株を持つ人と持たない人の格差を大きく広げる。
日本人の間で格差が一層拡大するのは間違いないだろう。
総じて今バブルが起こっても楽しめる日本人は少ないかもしれない。

高市さんの金融政策はどうなる?

植田日銀が進める「金融政策の正常化」は必要なステップだと思う。
アベノミクスで日銀が大量の国債やETFを買い、世の中におカネをバラ撒いてきた。
このあぶく銭をそのままにしておけば、一段の円安とバブル的な物価上昇を招いてしまう。
余剰資金をどう吸収して経済を軟着陸させるかは重要。

しかし、高市さんは日銀に金利の引き上げに圧力をかけるだろう。
最終的に金融政策の責任を取るのは日銀ではなく政府だと発言、これは日銀に責任回避するから自分の言うことを聞けと言っているのに等しい。

トランプのFRB人事

さらにトランプ氏もFRBのパウエル氏に圧力をかけるだけではなく、次のFRB人事を準備してパウエル氏のレイムダック化を進める。

FRBがこの流れに対抗するのは困難で、利下げに追い込まれるのは避けられない。
2026年はパウエルFRBの終わりと共に、トランプが牛耳るFRBが実現する。
となれば「株高下の金融緩和」「インフレ下の金融緩和」が続くことになるかもしれない。
これがバブルを作り出さないとは誰も言えない。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

中国人転売ヤーの不思議

中国不動産価格指数
スクリーンショット 2025-10-26 10.43.07












中国の不動産市場は正念場を迎えている。
上のチャートは不動産価格指数だが、現在の水準は、ナント、2006年のレベルだ。
この20年間のバブル的な上昇を全て吐き出してしまったことになる。

ブルームバーグは、欧米企業が投資してきた中国オフィスビルを売却しようとしていると報じた。
海外投資家は過去15年で1400億ドル=およそ21兆円投資したが、およそ40%の含み損を抱え、最終損切りに入ったようだ。
ブラックロックやカーライルはすでに売却を実行したという。

さらにデフォルト(債務不履行)や売り手の管理権が喪失した不動産、ディストレスト売却が進む。
今まで含み損を抱え、我慢してきた中国国内の不動産会社、地方政府と関連する融資平台の貸し手も最終処理に向かうタイミングなのかもしれない。
目先はこの損失処理が大変になるが、長期的には中国経済の底打ちの必要なステップだといえる。


この中国人が暗躍しているのが、日本での転売。
多くの転売ヤーが国内でも確認されているが、最近のニュースではアウトドアの大手モンベルが標的になっているらしい。

ネットから・・・
池袋東武百貨店のモンベル、中国人の客ばかりでびっくり。特にTシャツが人気なようで、買い物カゴにがんがん放り込んた。平日午前だったので他の店はガラガラなのに、モンベルだけすごい混雑。

店頭で写真や動画を撮って、中国国内のお客にリアルタイムで発信。欲しい人がいれば代わりに購入する。ウィーチャットには送金機能がついているので、チャット上で購入代金を送ることができる。
などのコメントが出ている。

観光庁のインバウンド消費動向調査によると、2025年7~9月(速報値)の中国人旅行客による買い物額は1941億円、2位の台湾941億円をダブルスコアでぶっちぎってのトップだが、実は2015年の2383億円と比べると、2割近く減少している。
中国の不動産不況や若年層の失業率悪化、購買力に翳りが見える中国人だが、人気ブランドの転売には熱心な様子。

モンベルは山好きなシニアにも人気のブランドで、品質や価格が魅力的で街歩きのシニアもよく着ているのをみかける。
でも、多くの衣料品は中国やアジアで作っている。
中国人転売ヤーは、わざわざ日本に来て、中国製のTシャツを大量購入しているわけだ。

これってどうなの?

モンベルの品質管理がベースにあるにしても、中国作ったTシャツを日本に輸入して、円安で安いのかもしれないが、それを転売ヤーが大量買いして中国内の消費者に売る。
中国人の生産者が初期利益を得て、転売ヤーが中間利益を得るが、モンベルの利益が一番大きいのだろうと思う、と考えると「モンベルの勝ち」だ。




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村     

証券セールスとファンドマネージャーの会話(41)呆れる価格

image


















証券セールス(以下、S): この市場、ムチャクチャな金額の「あぶく銭」が動き回っている感じ。ある評論家は待機資金(MMFやMRF)が米国では7兆4800億ドル、日本では16兆1700億円と巨額に積み上がっていて、これが株・金・暗号通貨などの市場に流れ込んでいると説明しているけど・・・

ファンドマネージャー(以下、F): 米国のMMFは短期の流動性が高く、しかも利回りの高い商品の面がある。日本で言えば流動性預金(普通預金や当座預金など)に近い感覚なのだろう。今でも5%近い利回りがある純投資としても有効だ。一方、日本のMRFは投資家が株式を売却した時に一時的に入れておく商品で利回りも低い。ちょっと意味が違うじゃない?

S: ということは、日本の16兆円の待機資金は株式に回ってくる可能性はあるよね。

F: それはいえる。カネは天下の回りもの、金に流れるかもしれないし、不動産に流れるかもしれないし、一部は暗号通貨に流れるかもしれない。もちろん株にも流れているだろう。それを期待している投資家が先回りして買うので資産価格が上がる。

S: 日経平均も5万円を突破してきた、こうなると一番気になるのがオプション市場で、5万円コールと5万1000円のコールオプションにそれぞれ8000枚近いの大きな塊りができている。11月限月のオプションSQが11月14日とまだ時間が残っているから、何が起こるか予想できない。

F: この大きなコールの塊リは確かにとても気になる。ファンド筋からすれば日経平均を5万円以上にブチあげてコール売りをしている連中を締め上げ、踏み上げに持っていければ「大勝利」だ。この5万円水準が11月SQが大きな注目点なのは間違いないだろうね。

S: 他の市場も超にぎやかだ。ビットコインが12万ドルを超え、イーサリアムが一日3%以上の乱高下をし、ステーブルコインが登場する暗号資産市場も相当な過熱感を持っている。金価格も4000ドルを越えた。これも世界中のあぶく銭が価格を押し上げるような感じ?

F: これだけ巨額の待機資金があると、その流入期待が資産価格を永遠に押し上げてしまうような気がしてしまう。でも格言では「万人が呆れる値段になれば阿呆になって売るべし」とある。常識人たちが「呆れる価格」と思うなら必ずトレンドは逆転するのが過去の教訓。どの水準が「呆れる価格」なのか、いつその価格に達するのか? それは誰にも分からない。

S: バブルの頃、日本の土地総額でアメリカ全土を買えたと言われている。これはいくらなんでも「呆れる価格」だったな。今、金1kgでフェラーリやメルセデスの高級車が買える。ちょっと離れた地方だったら金1kgで家だって買える。これって呆れる価格なのかな?

F: 誰にも分からない。暴落で投資家に損失が発生すれば「あぶく銭は消える」、これは歴史が証明している


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村    

ユーロ円、ユーロ高の違和感(2)受け身のユーロ円

ドルインデックス
スクリーンショット 2025-10-22 12.18.25












円インデックス
スクリーンショット 2025-10-22 12.20.13











ユーロインデックス
スクリーンショット 2025-10-22 12.19.29












ユーロ円が大きく上昇し、1ユーロ=176円、記憶にない水準までユーロ高が進んでいる。
なんか信じられないことが起こっている。
前回、ユーロ円のファンダメンタル、金利差、物価差、成長率格差を簡単に見てみたが、どうみてもファンダメンタルでは納得できない。

どこかに間違いがあったのだろうか?
筆者の仮説ではあるが、「ドルとユーロ、ドルと円という対ドル評価はきちんと市場で決まるが、クロスレートは主体的に決まらない」と思う。
ユーロ円は受動的に、受け身に決まるという仮説だ。


そこでドルインデックス、円インデックス、ユーロインデックス、それぞれの通貨の過重平均レートの動きで確認してみよう。

一番上のチャート、ドルインデックスだが、2025年1月ごろから一貫してドル安を続け、一番下のチャート、ユーロインデックスは、ドルとは全く逆にユーロ高を続けている。
ドルとユーロは一番取引量の多い通貨ペアなので、ドルインデックスが上昇すればユーロインデックスが低下する、その逆も起こる。
円の実力である円インデックス(真ん中のチャート)もドルインデックスと同じように低下トレンドを辿っている。
ドルも円も低下傾向で、円はドルに対してさらに弱い、最弱通貨となっている。

つまり、ユーロ円はユーロ>ドル>円という序列の中で、急速な対ユーロの円安が起こった。
あくまで受け身で円安が極端に出てしまった。
とすれば、「ユーロ円のファンダメンタルと関係ないユーロ高・円安」になっているといえる。


ユーロの先物投機ポジションを見ると、ユーロ・ロングが急速に拡大している。
これを見ると、一旦ロングの解消場面も考えられ、その場合、ユーロ円も投機の限界点を迎える可能性もあるだろう。

弱すぎるユーロ円が反転する時、何が起こるのだろうか?
これが大きな疑問として残る。

ユーロドルの先物投機ポジション
スクリーンショット 2025-10-22 7.45.47















PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

高市トレードの行方(4)官僚出身者の扱い方

裏金議員2024

















安倍晋三の継承を公言する高市氏だが、当面、牙を剥き出しにしてきた。
裏金議員の萩生田氏を幹事長代行に登用したと思ったら、副大臣クラスとはいえ、7人の安倍派・裏金議員を引き上げた。
裏金議員は要職に就く資格がないとは言わない。
でも、不透明なパーティ資金をしかも着服し、何に使ったのかも問われないとしたら「政治家のモラルハザード」であることは間違いない。

税金から出ている政治資金で高級料亭の飲み食いし、企業にばら撒き得たパーティ収入を着服し自分勝手に使える「財布」にする、さらに献金した企業の利益になるように政策を組み立てるとしたら、政治の弊害が大きい。
政治家が自分の利益のために動き、献金した企業に有利な政策を打ち、国民全体の利益を無視するとしたら政治家失格といえる。
政治家の個人的な責任というよりもパーティ資金を含めて企業献金を規制するルールが必要だろう。


その他だと、高市政権、官僚出身者の扱い方が気になる。

官僚出身者は多く政治家に転身し、活躍している人が多い。
歴代の内閣にも官僚出身者は多く、高市内閣でも財務大臣・片山さつき氏、法務大臣・平口洋氏、厚生大臣上野健一郎氏、農水大臣・鈴木憲和氏などがいる。

しかし、出身官庁のトップに起用されたのは二人、財務省の片山さつき氏、農水省の鈴木憲和氏だけだ。
この二人に注目してみよう。

片山さつき氏は、財務省出身ながら財政健全派ではない、「高市政権の方針通り、責任ある積極財政を進める」と明言している。
役所では主計官まで務めたので、内部事情にも相当詳しいし財務官僚も警戒しているという。
特に無駄があるかもしれない租税特別措置をスリム化し、ガソリン暫定措置の廃止などの物価対策、税控除の拡大や減税に邁進するとしている。
大いに期待できそうだ。

一方、鈴木氏は農水省の官僚丸出し。
いきなり「備蓄米の放出は間違い、米の生産量を制限し、コメ増産(小泉氏の政策)を全否定」
これって農水省の本音、そのものだ。
そしてコメ価格が高いなら、「お米券」を配るって勘違いも甚だしい。
「お米券」を配っても、一過性のレベルの低い「バラ撒き」でしかなく、根本的な解決にはほど遠い。

コメ価格が市場で決まるもので政府は関知しない、と言いながら、生産を調整して需給を管理する???
生産者の自由な生産を前提に「市場でマッチした価格」には介入しない、これなら理解できるが、そうではない。
生産調整をすると言いながら「市場価格を放置する」って大きな矛盾でしかない。
まさに農水省の回し者って感じだ。

この例でもいえるが、官僚の扱い方は一歩間違えると「昔ながらの官僚主導政治」に転落しかねない。
各省庁に大きな圧力を加えるレベルの政治家を選ばないと、国民の期待に応えるような政策はできない。




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

就活は長いマラソン(18)移住ブーム

断捨離










テレビをつければ、温泉番組、移住や田舎暮らし、隠れたグルメばかり、「温泉」「移住」「グルメ」がブームになっている。
夏でも30度ぐらいの気温で過ごしやすい場所、地元の人たちが優しくで野菜などのお裾分けのある地域、役所で移住を勧めていて補助金がたっぷりもらえる町、などなどが紹介される。

確かに都会にずっと住んできた人には田舎暮らしは新鮮に感じるだろう。
筆者も二拠点生活を始めた頃はそんな感じだった。
それは都会の日常に対して、「非日常」の生活に対する憧れもあるだろう。
定住に成功して楽しい田舎生活を続けている人もいるし、なかなか馴染めず東京に戻る人もいる。
人それぞれで、残念ながら、こうすれば幸せになれるという法則はない。


田舎と東京の不動産の一番に違いは、需給が安定していないことだと思う。
東京の不動産ならば、路線価があり需給のマッチした価格がほぼ決まっている。
特に土地価格はその生み出す収益によって決まり、その収益をベースにした価格で一定の取引が安定して発生する。

一方、田舎の不動産はいつでも買い手がいるわけではない。
ブームになれば、ほとんど価値のない古民家も高い値段がつく。
でもブームが去ると、良質の住宅なども買い手がつかなくなる。
そのタイミングが難しいところだろう。

その基本は買い手がいるうちに売る、ブームでもっと価格が上がりそうと思った時に売る、というっことだと思う。
あの人気に軽井沢でさえ、古いボロボロの廃墟にような別荘も多くある。
清里は80年台のブームが去ってから、廃墟のような建物だらけになった時期もあった。
最近ではリニューアルが進み、街並みが改善しているけど・・・


さらに筆者の住む八ヶ岳南麓は、移住以上に貸別荘がブームになっている感じがする。
小淵沢では楽天Gが貸別荘事業を始め、Rakuten STAY VILLAという名称で展開している。
東京の本社のあるSANUという会社も八ヶ岳、軽井沢を始め全国でシェア別荘事業を進めている。
その他、ペットと一緒に泊まれる貸別荘も多くある。

次回、この貸別荘やシェア別荘のブームを考えてみたい。




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

ユーロ円、ユーロ高の違和感(1)ファンダメンタル比較

スクリーンショット 2025-10-22 7.47.20












昔、運用会社のCIOに就任した時、ユーロ紙幣をおよそ20万円分買ったことがあった。
当時、欧州の年金や機関投資家の顧客が多かったので、年数回は欧州への出張があったのでそのためにユーロ紙幣を買っておいた。
当時のレートで1ユーロ=100円ちょっとだったので、ユーロが割安だと思っていたのも理由だった。

それから10年近く経ってユーロがどんどん高くなった、その時ふっと気がついた「ユーロ紙幣がたくさん残っていた」と。
それが1年前の7月、1ユーロ=173円だった。
余ったユーロ紙幣を持って両替屋に行き、円紙幣に変えてもらうと20万円になった。
20万円をユーロに変えて、出張時に小遣いとして使い、残ったユーロ紙幣を円紙幣に戻したら、マルマル当初の円紙幣が戻ってきた。

出張時に家族へのお土産で欧州のブランド品などを買ったが、これらがタダで買えたことになった。
ところが、最近のユーロが上がり、その時の1ユーロ=173円を超えてきてしまった。
ユーロって高すぎるのではないか・・・と思った。


為替相場の決定要因は、①金利差、②物価差、③成長率格差の三つで、円とユーロを比べてみたい。

①金利差・・・
10年金利で見ると、独2.25%、仏3.34%、伊3.34%などと平均では3%弱というところ。
日本10年1.65%なので、特に独ー日の金利差は0.5%しかない。
金利が高い方にお金が流れるのが理屈だが、これほどのユーロ高・円安は説明つかない。

②物価差・・・
ユーロ圏の消費者物価(前年同月比)は9月で+2.2%に対して、日本の生鮮食品を除く消費者物価は同じく9月で+2.4%。
物価上昇が高いと為替の購買力が低下し為替は安くなるはずだが、この物価差の点からも日欧はほぼほぼ同水準で遜色がない。

③成長率格差・・・
米国には圧倒的な大型成長企業GAFAMがあり、さらに AI関連の投資が巨額化しグローバルな資金を惹きつけている。
でも欧州にはそれほどの巨大投資はなく、欧州の成長期待はなさそう。
IMFの予測では2025年ユーロ圏は+1.2%、対して日本は+0.7%で、欧州の方がちょっと高いがそれほど大きな成長率格差ではない。

というわけで、日本とユーロ圏のファンダメンタルには大きな差がない。
それでも為替は大きくユーロ高が進んでいる。

これはなぜ???
クロス円はファンダメンタルを反映しにくいのかもしれない。
次回考えてみたい。




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

ソルジャー営業マン

24時間戦えますか










昔から「モーレツ営業マン」はいた。

昭和のバブル時代。
「24時間働けますか」というCMがあったが、夜討ち朝駆けで顧客を回り、商品を売りつけたり証券を売買させる。
特にバブル時代は会社も手数料至上主義で、当時の証券会社では支店の営業マンにノルマを与え、毎月の手数料で給料(歩合給)もボーナスも大きく変わった。
手数料させ上げていれば、何でもオーケー、セクハラ・パワハラなんでもありだった。

そして平成の時代。
銀行や証券会社が数百人〜1000人以上という大量採用をして、支店に配属し個人営業をやらせた。
戸別訪問をする顧客への密着型営業、電話攻勢をかけ話術で引き込み取引させる営業、銀行の貯金箱などのお土産で近づき取引を勧誘する営業・・・などなどいろんなタイプがいた。

こうした支店営業、記事によると、今は「ソルジャー営業マン」と呼ばれるらしい。
モーレツからソルジャーに呼び方が変わると印象も変わるが、中身は変わっていない。
大手銀行は一年に1000人以上の大量採用をしていた時期、東大・京大、早慶、MARCHと様々な大学から新卒を採用してきた。

まず、東大・京大卒だが・・・官公庁に同期卒が多いし知り合いも多いので、彼らが官庁で出世すると自社の東大卒が重要なコネを持つようになる可能性がある。
彼らは経営企画部のような〇〇企画と呼ばれる仕事が好きで、自分じゃ稼ぐことはできないが会社の中枢に近い企画部や人事部などで仕事をする。

次に早慶卒だが・・・彼らは現場でのスキルや応用力が評価され、会社の中枢である本社に配属になる新卒も多くいる。
ソコソコ優秀で、ソコソコ使える社員たちは、収益を上げたい会社には重宝がられる存在となる。

そしてMARCH卒だが・・・基本的にソルジャー営業マン候補、ただし、ソルジャー営業から圧倒的な成績を上げるスーパー営業マンが登場し、彼らは将来大きく出世する可能性を秘めているという。
ソルジャー営業マンとして成功する人は多くないにしても、東大卒や慶応卒を踏み越えて出世する「下剋上」社員も多く出現する。
これがソルジャー営業マンの大きなインセンティブになっているのは間違いない。


しかし、 AIの令和時代。
これが大きく変わろうとしている。
 AI時代は顧客が AIを駆使して自分の判断で取引を行う、なのでソルジャー営業マンが不要になる。
必要なのはもっと専門知識が豊富なFPやアナリストであってソルジャー営業ではないというわけだ。

しかも大手銀行は新卒採用を300人程度まで大きく減らした。
統廃合を進め、支店数を大幅に減らしているため、支店営業を担うソルジャー営業マンもいらなくなってきたことも背景にあるだろう。
MARCH卒の社員もソルジャー営業がいらなくなると活躍の場がなくなる。
そうなるとMARCHが東大を抜いて出世する「下剋上」の機会も減ってしまうかもしれない。

 AI時代、サラリーマンの働き方も大きく変わろうとしている。




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村    

相互関税を克服できるか?(1)関税後のEPSの変化は?

2025-April-02-Reciprocal_tariffs
















トランプの「解放の日」からドタバタしたが、一時延期された上乗せ税率も8月が各国との合意税率が執行され、日本の自動車も15%関税で最終決定になった。
中国レアアースの輸出規制とそれに対抗したトランプ追加関税で、再び米中関係に暗雲が立ち込めてきた。

でも、米国企業の業績は影響がかなり緩和されてきている感じがする。
というわけで、物語の起点である1-3月期が確定した5月初の1年先EPSと、直近の1年先EPSを比べてみた。

       5月初   10月10日   伸び率
NYダウ    2116.67  2058.83   -   2.7%
S&P500     269.96    294.23   + 8.9%
NASDAQ100     792.38    830.93   + 4.8%
ラッセル2000    83.63   104.29   +24.7%

5月からは10%の基準税率が適用され、8月からはフルの相互関税が適用されている。
ITサービス系のハイテク株は関税の影響が小さく、伝統的優良株が多いNYダウ、中小の製造業は部品の輸入で大きく影響を受けるラッセル200などは影響が大きいと考えていた。

しかし、事実はちょっと違っている。
伝統的優良企業を集めたNYダウは-2.7%と予想EPSはこの間に低下、一方米国を代表する大企業500社のS&P500は+8.9%と好調、これは事前の想定に沿った結果だったと言える。
しかし影響が大きいと見られた小型株ラッセル2000は・・・ナント、最もEPSを伸ばし+24.7%と大きく伸ばした。


中小企業の業績は、はっきり言ってよく理解できていない。

考えられるのは、人手不足でビジネスチャンスを失ってきた中小企業だが、雇用需給の緩和がプラスになったことが大きいのかもしれない。
移民の国外退去が120万人と言われているが、新規雇用者数はわずか2万人へと急激に縮小、移民の減少がありながら人手不足が解消されている。

もう一つはトランプ関税の国内価格への転嫁が遅れていること。
これは米国の関税収入、小売価格の上昇率、米企業の業績を比較すれば推測できる。
関税収入額は米国の輸入企業が支払うが、一部は海外の生産企業も負担したのち、国内に価格転嫁されCPIが上昇する。
現段階では米企業は大きな負担をしていないとみられ、こうした事情も小型株の予想EPSに影響しているかもしれない。

7−9月期の決算が始まった。
1年先EPS、業績期待がどう変化するのか、興味深い。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

高市トレードの行方(3)議員定数削減


スクリーンショット 2025-10-19 19.14.00













「頭がついていかない」山本投手の発言だが・・・

「頭がついていかない」「10奪三振の直後、デカい3ホームランって?」と語ったのはPSで完投した山本投手。
限界突破した日経平均の上げっぷりに、オールド投資家も「頭がついていかない」
89年の日本バブル、99年のITバブル以来の感覚だ。
しかも行使価格5万円コールオプションに8000枚以上の大きな塊りがあり、日経平均5万円をヒットすれば、再びコールの売り手の踏み上げが起こる可能性もある。


吉村氏の絶対条件「議員定数の削減」

人口減少社会の日本では当然ながら議員定数を引き下げていくべきだが、吉村氏の言いたかったことは「国会議員は身を切る改革をすべき」ということだ。
しかし、同じ身を切る改革ならば、政治とカネに汚い自民党の「企業献金の禁止」を優先すべきじゃないだろうか。
自民党の政治家は、政治資金(税金)で高級料亭で飲み食いし、企業献金を不正使用したり着服したり、好き勝手な振る舞いが大問題だ。


定数削減=比例代表の削減は小政党潰し

維新の絶対条件に対して、自民党は比例の定数を1割50人程度の削減、これには「小政党潰しの裏」がありそうだ。
比例議席は公明(20議席)、国民民主(17議席)れいわ(9議席)などの政党が多い。
比例定数が減ると、これらの比例に頼った政党に大きな影響が出る。

衆議院の選挙区289+比例129だが、比例を50議席減らすと、選挙区289、比例79となる。
比例議席数は衆院全体の2割以下となり、明らかに自民党や立民党など大政党が有利になる。
小政党の議員数は大きく減少する。
比例代表制は多党制=連立内閣制を進め、小選挙区は二大政党制を進めるからだ。
この点で国会で大きな争点になるのは間違いない。


比例復活のゾンビ議員を排除すべき

それ以上に期待したいのは「選挙区と比例の重複を禁止」
選挙区で有権者にノー!言われたのに比例で拾われる、こんなゾンビ議員が多いのは大きな問題だ。
有権者にノー言われたのに議員バッヂを付ける、これほど国民をバカにしている話はない。


高市さんの臨時国会は荒れそう?

この定数削減だけでも簡単には国会を通らない。
公明、国民、参政が反対するのは見えている。
立民は二大政党を目指している部分もあるが、他の野党と足並みを揃えて反対するかもしれない。
となると、キャスティングボートは無所属議員になるのかもしれない。
無所属は全員選挙区で選ばれた議員たちなので自分には関係ないと賛成にまわれば国会は通る。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

4連敗のパット・マーフィー監督、素晴らしい!!

usrt









ナショナルリーグの決定戦は、大谷投手の素晴らしい投球と、大谷選手の3本ホームランを始めドジャーズの打撃陣の活躍で終わった。
この試合は日本人が一番楽しめた、大谷選手の大活躍、佐々木選手のクローザー、どれも最高だった。
でも、一番最高だったのは、ドジャーズではなく、ブリュワーズの監督、パット・マーフィー氏だ。

ドジャーズに4連敗でリーグチャンピオンを失った。
しかし、その敗軍の将の言葉が強烈に印象に残った。

「素晴らしい経験でしたが、そこに向かわなければならない。小さなことが重要になる。繰り返し強調してきたすべての小さなことが重要なのは、チームに同じ量のタレントが揃っていないときはミスの許容範囲が小さいからだ」

小さなことが重要。
巨大な相手に対しては小さな一つ一つが勝負を決める。


2000年前後にNY市長だったジュリアーニ氏は「割れ窓理論、ブロークン・ウィンドウ・セオリー」を実行したことで有名だ。
割れ窓理論とは、イタズラで破られた窓ガラスをそのままにしておくことでさらに小さな犯罪が増え、小さな犯罪が増えると大きな犯罪の増加につながるというものだ。

ジュリーニ市長が行ったのは、小さなことを見逃さずに即時に対応していくこと。
壁の落書き、割れた窓ガラス、街顔の放置されたゴミ、こうした小さなことをすぐに処理すると、小さな犯罪が減り、それが殺人などの大きな犯罪の減少につながり、地域の治安が飛躍的に改善する。
この「割れ窓理論」に実践によって悪名高いNY市の犯罪率が大きく減った。


パットマーフィー氏とジュリアーニ氏、なんの接点もないかもしれないけど、野球と政治の分野で同じことを言う指導者がいるのは大変興味深い。
サラリーマンも同じで、小さなことから様々なチャンスが生まれてきたのだろう。
小さな発見、小さなインスピレーション、小さな努力、小さなことを率先して自らやる人は出世するのだろうと思う。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

原油価格の下落と金価格の急騰

原油価格と製造業PMI
スクリーンショット 2025-10-17 10.10.18












原油価格が下落トレンドで60ドルを割り込み、その一方、金価格は急加速で4000ドルを超えてきている。
地政学リスクが原因という評論家、金価格は米中摩擦、ウクライナ戦争などの地政学リスクで上昇、米金利安・ドル安をヘッジする意味でも金買いが増えていると説明している。
一方、原油価格はガザの停戦期待で中東でリスクが低下し下落したとされ、だったら、金価格も中東の地政学リスクの低下を反映しないのだろうか? と疑問が生じる。
地政学リスクというのは評論家が使う方便でしかないように思える。


金価格は「糸の切れた凧」のようで、米金利・ドル安・地政学リスクなどファンダメンタル変化を反映しているようには見えない。
ここ数年、金利がどう動こうが、ドルがどう動こうが、地政学リスクがどう増減しようが、関係なく一貫して上昇してきたからだ・・・通常の相場とはちょっと違うと思う。

筆者のようなオールド投資家の眼からは「危険な兆候」に見えてしまう。
過去の経験則では、株であれ、債券であれ、原油であれ、金であれ、こうした「糸の切れた凧」のような状態はその後の急落の誘因になるからだ。
でも、いつ、どのようなキッカケで反落が起こるかは分からない。


原油価格の方はファンダメンタルを反映して下落しているのでわかりやすい。
上のグラフは原油価格と米国のISM製造業指数だが、明らかに景気の鈍化トレンドと原油価格の低下トレンドが一致している。
ガザの停戦、中東の原油供給の安定化、米国の景気鈍化というファンダメンタルの変化を原油は織り込んでいる。

米ガソリン価格
スクリーンショット 2025-10-17 10.04.14












米ガソリン価格のチャートを見ると、原油先物の下落とともにガソリン価格も低下してきている。
これが米インフレには(それだけが要因でないにしても)一定の効果はあったのだろうと思う。
ガソリン価格の低下は、産油国である米国シェール企業にはマイナス要因だが、一般国民家計にはプラス要因で米景気への影響は両面がある。

原油先物市場は元来非常に投機的な市場で、ヘッジファンドを始め多くの投機筋が暗躍してきた。
この歴史とは反対に、ここ数年は投機筋の先物ポジションがどんどん減少してしまった。
原油価格自体に投機性が薄れている。

結局、金と原油、一番の決定要因は「需給」だろう。
需給で注意すべきは「末端」、つまり、金価格なら末端の銀価格が暴落すると将来の金価格に暴落につながるし、ビットコインなら周辺の暗号通貨イーサリアムやアルトコインの価格を注意すべきだろう。
金の暴落の前に銀の暴落が前提で、ビットコインの暴落の前にイーサリアムなどの暴落が起こる可能性が高い。
需給の限界になれば、周辺から変化が始まり、中心へと広がるのだろう。

原油価格と投機筋ネットポジション
スクリーンショット 2025-10-17 10.07.08
















PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村  

大阪万博、「地元のお祭りだった」説

大阪城とツイン21










大阪は庶民グルメが美味しい好きな場所だ。
ねぎ焼きやお好み焼き、牛すじおでん、たこ焼き・・・やっぱり大阪が一番だ。
でも大阪万博は行かなかった、単純に混んでいるという報道が多かったから・・・。


その大阪万博、入場者数やチケット販売数などのデータが開示された。
その数字は興味あるところだ。

①入場者数とチケット販売枚数の謎?
万博協会によると、一般来場者数は2557万人、これに対してチケット販売数は2206万枚。
この350万人の違いって何だろう?
考えられるのは通期パスや平日パスなどの複数回入場できるチケットだが、これは合計で107万枚販売されている。
これらのパス保有者が4回多く来場すれば400万人の来場者数にカウントされる。

②大阪の地元民の来場者数は人口を超えた?
関西からの入場者は人口1万人あたり8355人と、人口の83%の人が万博に行ったことになる。
さらに極め付けは大阪府、人口1万人あたりの入場者は1万2685人って、大阪府の人口の1.2倍の人が万博に行ったことになる。
大阪人は平均して1.2回も万博に通った・・・すごいというか、地元愛が強すぎるというか?

③東京、神奈川はちょっとしか行っていない?
東京からの来場者数は、人口1万人あたり、わずか945人、神奈川県はもっと低く681人だけだ。
距離が離れているというのはあるが、70年の時は東京からも多くの人が万博に行ったのとは違う。
東京人と大阪人の熱量の違いは歴然としている。

さらに北海道や東北になると、人口1万人あたり177人しかいない。
東京で人口の9.4%と10%以下、北海道・東北になると人口の1.7%と極小になる。
これではとても全国的なイベントだったとは言えない。


それでも280億円の黒字で終わったので、無駄な税金を使わずに良かったと思う。
入場者の94%は日本人で、外国人は6%しかいなかった。
万博でピンとくるのはパリ万博1889年でエッフェル塔が建設された。
当時慶応3年日本も参加し北斎も公開され、世界中の人たちがパリに集まったのとも大きな違いだ。

今回の大阪万博は、日本人のお祭り、さらに、関西人のお祭り、もっと言えば大阪のお祭りだった。
それより感じるのは大阪人の「地元愛の強さ」、これが万博を支えた。
この地元意識の強さが大阪の特殊性を作っているのかもしれない。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村    

高市さん、内閣総理大臣になる・・・

5F18F629-1F8B-4B2E-B82C-D5E0DE36721A


















不思議な感じもするが、高市さんの首班指名が厳しいという見方が出てくると株価が下がり、首班指名で高市さんになりそうだと株価が上がる。
野党の野合が終わり、どうやら高市さんは内閣総理大臣になれそう!!! ・・・それで株価が上がった。

でも首班指名以上に重要なのは、自民党は維新が協力したとしても(連立は不明)衆参両院ともに少数内閣となり、いつでも他の野党が組めば速攻で内閣不信任案を可決できることだ。
高市さんにとってこの地獄のような国家運営を脱するためには「多数を占める連立内閣」しかない。


「多数・連立内閣」がカギなのだが、どうも難しいところがある。
日本の小選挙区比例代表制という制度が問題なのだ。


小選挙区は一人だけが当選する二大政党制を指向する制度で、一方、比例代表選挙は多党制・連立内閣制を指向する。
90年代のスタート当時、自民党は二大政党を推し進めるために小選挙区を推し、選挙区で落ちても比例ですくい上げるというオマケを付けた。

しかし、これが連立内閣を組む場合に大きな障害となってしまった。
それは政治信念、基本政策などの違いが指摘されているが、それだけではない。
各党とも選挙区で議員・候補を割り当てているが、複数政党の連立であっても各区選挙区で一人だけの候補者を選ぶ必要がある、
その分、この候補の割り当て、絞り込みの調整が困難を極める。

大阪地盤の維新は、大阪の選挙区は全部欲しいだろうし、全国政党に脱皮するには中国四国・東海・関東・東北などの広域で選挙区も欲しいだろう。
一方、自民党にも全国の各選挙区で議員・候補がいる。
いないのは公明党と調整してきた大阪のいくつかの選挙区で、公明の離脱が大阪の選挙区調整で維新に有利になった。
それぞれ議員生命をかけているだけに、選挙区調整となるだけに各議員各候補も簡単には折れない。


こうした選挙区調整を含めて連立を組めるかが決まる。
欧州ならば、100%比例代表制なのでこうした選挙区調整は存在しない。
その分、政策の調整だけで連立を組むことができる。
連立したり離脱したりが簡単にできるのが欧州の比例代表制だが、日本でも連立時代を迎え小選挙区をやめて比例代表制にした方がいいのかもしれない。

高市さんは維新と協議しているが、細部に行けば行くほど困難になる。
大丈夫だろうか?
とりあえず、首班指名を乗り越えればいいと思っているだろう。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村    

70万人が生まれ、150万人が死ぬ国(10)東京の空き家

スクリーンショット 2025-10-14 11.00.14
















東京の地価は路線価で+8.1%と、全国平均の3倍のスピードで上昇している。
渋谷の再開発は大規模だったが、虎ノ門、品川駅周辺、日本橋周辺、湾岸地域などなど再開発プロジェクトが続いていることも土地の需要そ増やしているのだろう。
さらに賛否両論があるが、外国人の不動産投資も活発化し、平均のマンション価格が1億円を突破してしまった。

その一方で、東京の空き家がどんどん増えている。
その数、なんと、90万戸に上り、全戸数の10.9%は空き家という。
筆者の住む地域でも、確かに空き家が増えている感じはする。
でも、空き家の所有者が亡くなり相続が進むと、空き家が取り壊され、そこに賃貸マンションや数軒の建売り住宅が建設されている。

東京の住宅地では数年間空き家になっても、相続後、新しい家に生まれ変わる。
そういう意味では地方の空き家と東京の空き家では意味が違う。
地方の空き家はそのまま放置され朽ち果てていく、それに対して、東京の空き家は住宅の新陳代謝のようなものだ。


でも大きな問題が2030年以降になると表面化するかもしれない。
それは高齢化の一段の深刻化と土地家屋の「2次相続」の問題だ。

上のグラフに見られるように空き家率はここ10年以上にわたって10〜11%で推移してきた。
この空き家率が2030年代になると一段と上昇してくるかもしれない。

一つは高齢化が一段と進み、高齢者世帯数が増えてくること。
これは当然といえるが、もう一つの理由がもっと大きいかもしれない。
それは「2次相続」が増え、単身高齢者世帯の増加することだ。

平均寿命の違いから女性単身世帯が増えてくるのが「2次相続」で、これは2030年代に顕著になる。
2次相続後の単身高齢者が介護施設や高齢者施設に入ると、家屋は空き家になる、これが原因になる。
高齢世帯のうち単身世帯は現状32%程度だが、2次相続が増えれば空き家も増えてくる。


空き家数の増加が東京の地価や不動産価格に対してどう影響するのだろうか?

これらの空き家を全部アパートに立て替えたら、いくらなんでもアパートの需給を壊してしまうかもしれないし、再開発して建売住宅として販売しても需給を壊すかもしれない。
2030年以降の不動産投資は慎重にならざるを得ないだろう。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村    

終活は長いマラソン(17)SUUMOに登場

4F4A9FE7-05F7-40B9-AE01-48E1589B1612


















不動産屋さんと話がまとまり、売り案件としてネットに出してみることにした。
仲介は地元の不動産屋さんだが、「自社のHPの競争力がない」というわけでSUUMOに載せることになった。

この不動産屋さんが自宅に来てパシャパシャとシャッターを切り、10枚程度の写真を撮っていった。
どんな仕上がりになるのか、不動産屋さんが地元のオッサンなので写真のセンスがどうなのか、ちょっと不安だったが、結局不動産屋さんにお任せ。
家の外観も北側のフロントヤード、南側のバックヤードの両方を撮ったが、芝生が伸びていたので慌てて芝刈り、綺麗に写るようにした。
ちょっと面倒な感じだったがここはガマン。

値段については不動産屋さんはできるだけ売りやすい価格、こちらはできるだけ高くと、なかなか意見が合わない。
売却で儲けようとは考えていないが、土地の取得価格+建物の建築コストはできるだけカバーしたいと考えていたのでソコソコ値段で出してみることにした。

こちらとしても約10年別荘生活を楽しんで、当初の土地取得コスト、建築コストをほぼほぼカバーできれば(外構や庭、取得税や固定資産税などは除く)、まあ、妥協できる。
というわけでゴーサインを出した。

急いで売却したいわけではないので、じっくりと買い手の状況を見て場合によっては値段を下げてもいいかなとは思っている。
どうなることやら・・・???




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

Open AIを中心とした循環取引の疑惑?

スクリーンショット 2025-10-12 8.12.03














なんか嫌〜な感じ。
よく分かっていないが、巨額な資金が動き過ぎているという印象は確かにある。

循環取引は、少数の関係企業の間で出資や製品の購入を契約し、その範囲の企業間だけで出資された資金で製品を販売し売上げを計上する、資金を「グルグル回し」にして各社が売上げを膨らませるもの。
スターゲートの5000億ドルの投資計画、オープン AIやNVDAを中心とした投資契約やチップの巨額購入契約がこの「グルグル回し」の循環取引の疑惑を受けているという。

このニュースを読んで・・・ちょっとビックリ!!


オープン AIはソフトバンクから30億ドル、NVDAから1000億ドル、Core Weaveから120億ドル、AMDから株式の10%、オラクルと3000億ドルのクラウドサービス契約・・・と次々と巨額契約に成功し、巨額の投資を受け入れ、巨額のチップをNVDAから購入し、巨額のクラウドサービスをオラクルから受け入れる。
その元にある巨額資金はスターゲート(ソフトバンクやアブダビが出資)が計画する5000億ドルの AIインフレ投資計画なのかもしれない。


このニュースによると、1兆ドルを超える AIブームが(少数企業間の)相互接続されたビジネス関係に支えられている、という不安感を持つアナリストもいるらしい。

これ自体はストラテジック・パートナー契約によるビジネス展開であり、契約に問題なければ違法とは言えない。
もちろん、売上げの水増しなどの不正会計が確認されれば別だけど、筆者にはとても判断できない。
しかも今後3年とか5年での投資話であり、すぐに財務諸表に反映されることはない。
米国のアナリストが各社の決算数字を分析していくのだろうが、結果が出てくるのは数年の時間がかかることになる。

しかし、投資家にとってはこれらの企業の財務指標や経営指標を信用できるのかという問題が生じる。
NVDAは急速な売上成長を実現してきた企業だが、相対の売上げ増加が影響しているとすると今後の決算数字はより深くチェックされることになる。
ちょっと前、オラクルが突然急激な売上成長を予想したが、こうした突然の大幅な見通しの修正がこうした循環取引によるものだとしたら・・・?

さらに投資家にとっての懸念は市場の反応だ。
一つの企業が行き詰まったら、たとえばオープン AIの経営に何か問題が起こったら、この循環取引によって多くの関連する企業の株価が同時に大きく下落することになる。
一種のシステマチック・リスクとして考えるべきなのかもしれない。
投資家は AI関連ビジネスのどこかで起こる小さな目詰まりまで気をつけて行かなければならない。
これは投資家の負担が大きい。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村    

グロース・半導体株集中物色、その限界は?

米国グロース/バリュー相対株価
スクリーンショット 2025-10-11 9.02.38














AI関連株・半導体関連株の集中物色がグローバルに進んでいる。
その背景にあるのは「世界景気の鈍化の中、成長を期待できる分野に資金が集中している」ことが挙げられる。
マクロを重視して投資するタイプは相場に乗れないが、イケイケのモメンタム投資家が絶好調だ。

米国のGV相対株価(グロース➗バリュー)で見ると、G/V値が1.1と新型コロナ禍でのハイテク物色時を越えてきた。
新型コロナ禍で在宅勤務などの労働環境の変化でITサービス企業が買われた時のレベルをすでに上回り、グロース物色が進んでいる。
どこまで行くのか誰も分からない青天井、これがモメンタム投資家を惹きつけているのかもしれない。
それでも限界はどこかにあるだろう。


グロース物色は、日本市場ではNT倍率の上昇となって現れる。
グロース株というと旧マザーズのグロース250指数が代表的かもしれないが、小型成長株なので大型IT株のGAFAMとは連動していない。
なので、グロース株の代表は半導体関連、半導体製造装置、半導体素材などのプライム市場、特に日経平均の採用されている値嵩株などになってしまう。

ということで、グロースとしての日経平均、バリューとは言えないものの加重平均で大型株にウェートがかかったTOP IXを比較することで代替できる。
下のグラフがその比率、NT倍率(日経平均➗TOPIX)だ。

日本のNT倍率も10/11現在15.04倍と、15倍台のレンジに入ってきている。
特に4月のトランプ関税ショック以降は、TOPIXに対して日経平均の上昇が目立っている。
過去のレンジは13倍台から15倍台なので、もう少し上昇するかもしれない。
それにしてもこ15倍台はNT倍率の限界水準に近い。

日本NT倍率
スクリーンショット 2025-10-11 9.05.21

















PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

金融リテラシーは「儲け話」じゃない(4)ファイナンシャルプランナー

スクリーンショット 2025-10-05 9.14.56












金融理論に精通したファイナンシャル・プランナーは個人投資家の運用に大きな役割がある。
とてつもない金持ちがいる欧州では、富裕層専門のプラーベート・バンカーが昔から活躍してきた。
スイスのプライベートバンクが有名だが、お城やマナーハウスに住んでいる資産家に対して、不動産管理、金融資産の運用、家族の収支管理、子供の教育や進学などお金が関わる全ての助言アドバイスを行う。

日本でもFP試験が行われ、CFP資格を持つファイナンシャルプランナーが多くいる。
家計の無駄を省く家計管理、住宅ローンなど借入金の管理、生命保険や自動車保険などの保険管理、金融投資の管理などに多くの助言をしているのだろう。
でも、日本のFPは欧州のプライベートバンカーとはちょっと違う。


それは「セルサイド」の証券会社や金融機関に多くのFPが所属していることだろう。
そうなると、FPとしての助言自体ではなく証券を売買させて証券会社に取り次ぐことで手数料を得るというビジネスモデルになる。
これに対して欧州のプライベートバンカーは証券会社や金融機関から独立し、独立して顧客に役立つ助言をする。

日本でも独立したFPがいないわけではない。
筆者が退職後に接触したFP会社は、個人投資家に情報や分析を提供し投資家の保有する口座で売買をする、するとその手数料の一部がFP会社にキックバックされるというビジネスモデルだった。
投資家は自分の持っている口座でいつもの通り売買するだけだが、その証券や銀行からキックバックされFP会社の収益になる。
これならば特定の金融機関との癒着がなく、より中立的な助言ができる。


でもこのビジネスモデルがうまくいったのかはよくわからない。
この会社には高齢の経験豊かなセールスマン経験者、個人顧客と親密な関係を作ってきた個人営業関係などが多くいたような気がする。
ただ、助言が証券投資に関するものが多く、不動産などの助言はできない。

独立系のFPといっても、純粋に助言やアドバイスのフィーだけで経営が成り立つというのは多くないもしれない。
個人投資家の中で証券売買手数料に加えて助言手数料を払う人は少ないのじゃないかと思うからだ。
日本語の「サービス」という言葉には「ただ=無料=サービス」という意味が含まれている。
英語のサービスは有料を意味しているのと、サービスの意味が大きく違う。

「サービスしますよ」と言えば、無料や割引の意味になる。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

高市トレードの行方(2)熟年離婚みたい

5F18F629-1F8B-4B2E-B82C-D5E0DE36721A


















高市さんの自民党内人事が公表されるにつれて、変わらない自民党の体質が見えてきて辟易してしまう。
昨年石破政権に反対に回った麻生氏、今回は高市支持に向かい政権誕生に寄与したということで麻生氏もその義弟・鈴木氏も主要ポストをゲット。
それだけでなく、決選投票で高市氏を支持した議員への論功行賞、裏金議員の登用と・・・今のところ、ガックシの連続だ。

すでに高市政権というよりは「麻生政権」になってしまう予感がする。
臨時国会では首班指名される可能性はまだ高いけど、前途多難な船出となりそうだ。
再び少数与党が続く可能性も十分にある。


①自民党と公明党の関係。
「政治とカネ」高市氏はミソギが済んだとして、裏金議員の萩生田氏を幹事長代理に登用。
しかし問題となったのは政治とカネの全容解明、企業献金の禁止を無視してきた自民党の姿勢だ。
高市さんは結局公明党に妥協せず、公明党が連立を離脱した。

公明側と自民側は「熟年離婚」のような感じだった。
「政治とカネ」問題を自民党に要求してきた公明党の積年の努力、これに対して高市氏は突然要求されても自民党の意思決定手順からして無理、という。
長年の不満が積もり積もって爆発した妻(公明党)に対して、突然離婚宣言されても意味不明だとする夫(自民党)、まるで熟年離婚の夫婦のようだった。
だとしたら再び連立することはない。


②自民党と国民民主の関係。
国民民主の支持母体である連合と自民党は水と油。
高市氏は課税最低限を引き上げ、国民との妥協を図るしかない。
しかしこれは財務省に近い(財務大臣経験者)の麻生氏や鈴木氏が反対するのは見えている。

国民のタマキン氏も連合との関係をリスクに晒して自民党と連立するのか、あるいは、国民を支持した反自民の若い支持層が自民との連携をどう考えるのか、様々なハードルが残る。


③自民党と維新の関係。
公明党の離脱は、大阪での公明対維新の争いを演じてきた維新にはプラスだ。
大阪の地域政党から脱皮できない維新にとっては、自民との連立は政権への影響を強めるになる。
しかし、世間から見れば、数合わせの連立として批判されるのは間違いない。


高市さんは比較第一党として2回目で勝つだろうけど、少数与党から脱するのはかなり難しい。
となれば、石破政権と同じで、論点ごとに多数派工作をする必要があり、高市さんの政策は簡単には通らないことになる。
高市トレードに期待しすぎるのは危険だろう。

解党的出直しと言いながらもこれだけ変われない政党だと、むしろ、自民党の終焉が始まっているような感じもする。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

日本の首相は、なぜ、靖国に行くのか?

IMG_0287


















保守とは何か?
欧米各国にもコンサーバティブ、右派の政治家がいる。
保守右派と呼ばれる政治信条を持つ人たち、新自由主義や小さな政府と志向する人たちともいえる。
一方、左派は福祉を重視する社会民主主義の人たち、大きな政府を志向する人たちといえる。
だが、日本の場合、保守といっても、ちょっと特殊な感じがする。


日本の保守とは、天皇制・皇室を中心とした伝統的日本社会の価値観に基づいていると感じるからだ。
第二次大戦で日本が負け旧軍部のA級戦犯たちは処刑されたが、天皇や皇族たちは戦争責任を問われなかった。
それは天皇制を破壊したら、日本国民が米国に対して徹底抗戦するかもしれない、場合によっては地下活動に潜り反米組織が拡大していくかもしれないと思ったからだろう。
だから、象徴天皇制として天皇家と皇族を無傷で残した。


靖国神社へ参拝することに対して中国・韓国がガンガン文句をつける、戦時下の日本を連想するからだろう。
それでも保守政治家が靖国参りを続ける・・・表面的には靖国神社には太平洋戦争で亡くなった人たちが祀られていると理由にしている。
だから何??? おそらく若い人たちには全くピンと来ないだろう。

なぜ、日本の保守派首相は靖国神社を参拝するのだろうか?

日本の保守は天皇制を中心に国家を考える、天皇制の基盤として日本神道がある、神道の中心として靖国神社があること、これらを権力の基盤として国家を支配する。
今上天皇陛下、雅子皇后にはあまりこうした意識はないかもしれない。

天皇制は天照大神の頃から数千年の歴史を持ち、その精神的支柱は神道だ。
皇居には宮中三殿があり、天照大神や歴代天皇、国家の安寧を祈る祭祀が執り行われる。
皇族の様々な儀式は神道そのものだ。
つまり、天皇制=神道であり、その中心が靖国神社なのだ。
だから、保守を標榜する政治家が靖国神社を参拝し、これを自分の根拠としている。


日本人はそろそろこの伝統的な「保守」が支配する国から新しい時代に入った方がいいと思う。
もちろん、天皇制は日本人の根幹であり否定する気はない。
でも天皇陛下の嫡子である愛子さまを女性だからといって天皇になる資格がないと言う保守派はどうかと思う。
天皇制も時代に合わせて進化していい、女性天皇もあり得る時代なのではないかと思う。

保守を標榜する高市氏が自民党総裁になり、早速、公明党は靖国神社に参拝するかどうかを確かめた。
日本の保守の特殊な立ち位置、その意味、今後を考える必要があるのではないかと思う。
天皇制=神道=国家権力という構図を変えてもいいはずだ。
保守を標榜する高市さんがどんな政治をするのかは見えていない。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

株式市場の高齢化問題

スクリーンショット 2025-09-21 10.43.04












市場関係者は買い越しの投資主体には非常に関心が高く、海外投資家や事業法人の買越しばかりが話題になる。
確かに海外投資家でもヘッジファンドやCTAは上値をガンガン買うので、株価インパクトが大きく無視できない存在ではある。
また事業法人も自社株買いを取締役会で決定すると、きちんと完了するまで買うので基本的な需給関係を改善する主体として重要になってきた。


しかし、売り主体を見てみると、日本の社会構造を反映しているのがわかる。

上のグラフは年間の投資主体別売買動向だが、紫ラインの信託銀行が23年以降3年連続で売越しを続けている。
25年はまだ決まっていないが、年間での売越しはほぼ確定的だと思う。
信託銀行の売越しの最大の要因は、おそらく年金基金の株売りだと考えている。
今年以降はそれに日銀のETF売り、これはETFがバラバラにされて現物株として市場売却される。
日銀のET F売りは今後の問題だとしても、年金基金の売りは高齢化社会の基本的な需給構造になると考えておいた方がいい。


下のチャートは、ちょっと古いが、令和元年の年金財政の構造を示している。

基礎年金から年間24.1兆円、サラリーマンと公務員の厚生年金から28.7兆円が年金受給者に支出される。
合計で52.8兆円もの巨額な年金給付だ。
ここ数年で高齢化が一段と進んでいるので、おそらく年50兆円を大きく越える金額が毎年毎年給付されていると推測できる。

年金収入の方は国民が拠出する年金保険料で、1号保険者(自営業など)が1.3兆円、2号保険者(サラリーマンや公務員)が37.7兆円となっている。
ザックリ、年間保険料合計で39兆円、それに対して年金受給者は52兆円強を受け取っている。
国庫負担も年1.8兆円(税金から払っている)あるので、実際の不足額は10兆円強になる。

この不足分は厚生年金を運用するGPIF、公務員年金を運用する国共済や地共連・全国市町村などが運用資金を取り崩しているというわけだ。
年金資産取り崩し、その一部(GPIFは日本株比率25%)が株式市場での信託銀行売りになって出ている。

この信託銀行売りは高齢化社会の構造的な要因だ。
さらに日銀のETF売りが年3300億円(時価では5000億円ぐらいにはなる)あるが、これも信託銀行売りとして出てくるだろう。
もし日銀がETF売りを加速化するなら、もっと大きい金額が売られることになる。
これらの売りに対して事業法人の自社株買い、個人NISA投資やiDeCo投資がどうなるか、さらに海外投資家が買うのかどうか、これらが基本的な株式需給を決める。


スクリーンショット 2025-09-21 8.43.16

























PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

高市トレードの行方(1)限界突破は?

①日経平均のPERレンジ
スクリーンショット 2025-10-07 7.47.19












高市氏が自民党総裁に選出され、株式市場はぶっ飛び、積極財政を警戒した長期債は下落し、逆に日銀の利上げの延期を期待した為替市場は円安に動いた。
先物ショート、コールオプションの売り、現物株ショート・・・全てのヘッジポジションが一気に解消に向かったようなパワーだった。

この高市トレードは、筆者のようなオールド投資家から見ると一言で「限界突破」と見える。
株価の変動には①通常の変動、②極端な変動がある。
通常の変動範囲は、PER12倍〜17倍、NT倍率13倍〜15倍、200日移動平均乖離率で+7%〜−7%であり、この範囲になるならば市場はごく普通の状態だと言える。
この範囲を超えるのが極端な変動で「限界突破」と言えるだろう。

上の①のチャートは日経平均のPERレンジだが、高市トレードでPERは18,6倍と通常の範囲を超えてしまっている。
新型コロナ禍の21〜22年もこの範囲を大きく越えたが、この時は新型コロナ蔓延で経済活動が停止しEPSが急減、これによってPERが急上昇した、現在とはちょっと違う。
現在の高PERが示すのは、単に「強烈に割高」なのか、「26年EPSの急増」を織り込んでいるのか、どちらかだ。


②移動平均乖離率
スクリーンショット 2025-10-07 7.50.20













200日移動平均乖離率は現在+22・05%と、問題になるのは+20%〜−20%の通常範囲を超えてきたことだ。
200日移動平均は、既存の投資家にとってはおよそ1年間の平均買いコストの近似値であり、20%の乖離は大きく儲かっている状態といえる。
一方、新規に買う投資家にとっては「他の投資家コストを20%も上回る価格で新規買いができるか」と、新規に不利な2割高い価格で買えるかという厳しい選択になるだろう。
それだけ強く買いたいという覚悟が必要になる。

③NT倍率
スクリーンショット 2025-10-07 7.48.35












三つ目の限界突破はNT倍率だ。
NT倍率は長期的に13倍から15倍で、ここ数年は14倍が上限で推移してきた。
これは、値嵩株・ハイテク株のウェートが高い日経平均を、市場全体の指標であるTOPIXで割った比率で、市場全体に対して値嵩株・ハイテク株が買われているかを示している。
最近のAIブームで半導体関連株が集中的に買われたため、上限突破してきた。

現在14.86倍、21年以降のレンジ上限14.5倍を突破してきた。
AI関連、ハイテク値嵩株のラリーが限界突破してきたとも言える。
限界突破後の市場はどうなるのか?
「理外の理」のバブル相場に向かうのか?、それとも上限突破で打ち返されるのか? そこが見ものだ!



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

金融リテラシーは「儲け話」じゃない(3)債券から株式を考える

AEBBF709-2F9E-473E-8F73-5F6D59CFD99D


















日本では投資といえば株式投資を示していることが多いような気がする。
実際NISAでは債券を投資対象としていない。
債券は機関投資家が行うもの、株式は大儲けしたい個人がやるものとでも考えているのかもしれない。

しかし、金融理論、例えば、シャープの証券市場分析では無リスク資産のリターン(例えば、信用の高い国債利回り)が使われる。
リスクとはリターンのブレ具合で、リスクの高い資産は大きく儲かったり損したりするが、リスクの小さい資産は大儲けも大損もしない。
そのリスクを小さい資産から大きい資産まで並べ、過去のリターンと比べたのが証券市場線で、投資家は自分の取れるリスクの範囲内で資産の組み合わせを選ぶことができる。


投資家のポートフォリオの原点は無リスク資産のリターン、一般には国債利回りだ。
債券投資を考えない投資家はそのポートフォリオ運用の原点にある無リスク資産を考えていないということになる。
ポートフォリオの原点を全く考えずに、株式だけでポートフォリオを作るってなんかおかしくない?

金融理論、金融リテラシーを学んでいけば、すべての資産のリターンは国債利回りと比べて分析されることに気が付く。
そうなると、今のNISAって何のだろう?と不思議な感じがしてくる。


筆者は株式のバリュエーション(価値を見る)を測るのに、株式益回りと債券利回りを比較することが多い。
これはリスクの低い国債利回りと、リスクの高い株式益回りを比較して、株式が割高なのか割安なのかを示す指標になるからだ。

簡単にいえば、リスクの高い資産のリターンはリスクの低い資産のリターンよりも高くあるべきだということ。
もちろん、債券にも様々な種類があり、リスクの低い国債からリスクが比較的高い事業債まである。
債券市場は株式市場よりも効率的で、事業債は信用格付けによってリターンが決まる。
リスクのより高い低格付けの事業債はより高いリターンが求められる。

こうしたリスクの低い国債、ちょっとリスクの高い事業債、さらにリスクの高い株式に資産を分散することでリスク対リターンが高い、自身のリスク許容度に合わせたポートフォリオが作られる。
でもNISAの場合、株式を買うか、投信を買うか、ETFを買うかしかできない。
これじゃ、金融理論、金融リテラシーを学んでも片手落ち?



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   


終活は長いマラソン(16)田舎の住宅価格の決まり方

路線価












田舎の家と土地ってどう価格が決まるのだろう?
地価には調査機関、調査タイミングによって、公示地価(国交省)基準地価(都道府県)路線価(国税庁)と大きく三種類の統計がある。
路線価は国税庁から発表され、相続税や贈与税の基準になる重要な指標だ。

しかし、田舎の土地には路線価がない。
通常なら上の表の感じで、実勢価格11万円に対して公示地価は10万円、路線価は8万円、固定資産税評価額は7万円程度だ。
路線価は道路に面した土地評価で、全国的に最も分かりやすい。

この路線価がないことで田舎の土地は難しい。

筆者の山梨の土地は購入時6万円/坪だったが、固定資産評価額は2万円程度でしかなかった。
通常の固定資産税評価額は実勢価格の6〜7割で、固定資産評価2万円とすると、実勢価格はせいぜい3〜4万円となる。
筆者の購入価格は割高だったのだろうか?

建物の評価額は取得価格(新築価格=材料費、工事費、デザイン、その他)、建物は毎年減価償却していくので、築年数が経てばそれだけ価格が下がる。
建物のクオリティによって価格は変わるかもしれないが、基本的には取得価格ー減価償却合計で表されるはずだ。

では、路線価のない田舎の家・土地はいくらになるのか?

SUUMOの物件で同じような広さの土地建物の値段が、築年数による違いでどう変わるか調べた。
北杜市の事例
     土地    建物  築年数  物件価格
物件① 1686㎡ 166㎡  8年 1億3900万円
物件②  688  148   5    8500
物件③  748  432  25    5000
物件④  332  140  12    3800
物件⑤ 1681  120  43    3580
物件⑥  662   90  23    3380 
物件⑦  644  254  30    3280
物件⑧  254   56  34    2780

路線価がない田舎の土地は、基準に欠け、南向き・眺望・使いやすさなど場所によって値段が変わる。
しかも、軽井沢やニセコなどの開発地域を除いて地価は基本的に横ばい。
土地自体はかなり安いので、新築住宅価格のうち土地代はおよそ20〜30%、建物が70〜80%と建物のウェートが高い。

したがって、中古住宅でも土地よりも建物の価値が大きく物を言う。
上の8物件では築年数の低い物件の値段が高く、広さを加減しておよそのパターンを想定すると20年以上となると3000万円台、30年以上となる2000万円台となる。

というわけで、田舎の家を売る時は、築年数が重要で売却タイミングで価格が決まる。
筆者の別荘は築9年とそろそろ売り時になるのではないかと思う。
土地取得費+建築費を超える価格は付きにくいので、このコストをどうカバーできるかを考えている。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   


日銀、Jリート売却の影響

スクリーンショット 2025-09-30 18.29.43












日銀が量的緩和の一環としてETFやJリートをオペの対象にして、簿価でETFを37兆円、Jリートを6.5兆円を保有している。
この保有ETFとJリートの売却が始まる。

ETFは最初の頃は日経平均型だったが、中盤以降はTOPIX型に集中していたと思う。
日経平均型を売却する時はまず日経平均の先物を売却し、その後先物売りを現物売りに置き換えるEFP(エクスチェンジ・フォー・フィジカル)が行われるだろう。
225銘柄しかないし、大型株ばかりなので比較的売買は簡単だ。

TOPIX型の方がちょっと難易度が高いかもしれない。
銘柄数が圧倒的に多いからで、その分、相対売買をする証券会社に負担が生じるかもしれない。


でもさらに厄介なのがJリートだろう。
それはJリートが個別銘柄で保有されているからだ。
5%以上保有すると大量保有報告を提出するが、その大量報告から取った数字が上の表だ。
なので、発行株に対して5%以上の保有があるJリート銘柄は一覧表の通り23銘柄だ(5%以下は不明)。

今回の発表では年間50億円の売却に過ぎないので金額的には需給に全く影響しない。

しかし、個別Jリートでは発行株の9%以上の銘柄が7銘柄ある。
福岡リート(8968)、ジャパンエクセレント(8987)、ジャパンリアルエステート(8952)、日本アコモデーション(3226)、ユナイテッドアーバン(8960)、東急リアル(8957)、日本ロジスティックス(8967)の7銘柄だ。

当面は問題ないにしても、日銀が売却を加速させると個別銘柄の売りとして信託銀行から直接発注されることになる。
将来の売却加速リスクを考えた場合、7銘柄のうち流動性が少ない銘柄は需給に影響する可能性もある。大きな問題ではないが、ちょっと頭の隅に入れておきたい。




PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

金融リテラシーは「儲け話」じゃない(2)マルコビッツに会う

2AB84132-F1F3-49F0-9086-6CF2C899E5DA



















金融リテラシーという言葉を聞くと、証券投資理論と現実の仕事の間で悩んだ若い頃を思い出す。
「金融リテラシーを学ぶ」というのは、多くの人にとって「株式投資で大儲けしようというのは無理だ」ということを学ぶことに等しい。
一方、証券会社は「投資は儲かる」と言わんばかりだ。

30歳の時英国へ転勤し、マーチャントバンカー系運用会社のファンドマネージャーたちといろいろ話をし、投資を議論した。

当時、会社がノーベル経済学賞を取った有名なハリー・マルコビッツ氏と新しい投信を作った。
その関係でマルコビッツ氏が英国に出張してきて、顧客周りをしてくれることになった。
ある日、伝統あるマーチャントバンカー・ロバートフレミングに氏を連れていった。

今でも忘れられないのが、英国有数のファンドマネージャーとマルコビッツ氏のミーティングだ。
マルコビッツ氏が白板にあの有名な「有効フロンティア」を描いてプレゼンテーションをした。
ファンドマネージャーは「オー!!!」絶句した感じ、学生時代に学んだ有効フロンティアをここで見るとは・・・たいへん感激していた。

ミーティング後に電話でファンドマネージャーと「どうだった?」と話した。
有効フロンティアは理論として面白い、でも現実は違うよね・・・ということになった。
実際に有効フロンティアから分析して投資するファンドは失敗した。

進歩したコンピュータでは多くの銘柄のリスクとリターンを簡単に計算できる、その数字から有効フロンティアも簡単に計算できる、その有効フロンティアから最適ポートフォリオを作れる。
でも期待したようなパフォーマンスが出なかった。


結局一番の経験になったのは、「理論は学んで忘れろ」ということだった。
現実の世界では市場は歪んでいて、個別銘柄の数字も歪んでいて、理論上の超過収益を出ない。
でもその市場を熟知しているファンドマネージャーは市場の歪みからリターンを上げることができる。

「市場が歪んでいるから投資で超過収益を上げられる」
が結論だった。



PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村   

金融リテラシーは「儲け話」じゃない(1)

EA71A723-82B3-4651-8E61-FBF8DF151335


















金融リテラシー、投資教育がブームのように感じる。
政府は年金基金の厳しい財政を心配して「個人は自己責任で稼げ」とばかり、これによって年金の不足を補おうとしているとしか思えない。
年金が不足するから「70歳まで働け」「自分で稼げ」と言い続ける、その流れで「税金だけは免除してやる」というのが新NISAだ。 

この政府方針で乗っかるように証券業界も「金融リテラシー」「投資教育」を旗頭に挙げる。
これってどうなんだろう?と思う。

そもそも「金融リテラシー」って年金不足を解消できるようなシロモンじゃない。
投資教育を受ければ株で儲けることができるようになる、金融リテラシーを身につければ老後も安心、新NISAで投信に投資すれば大儲けできる・・・残念ながら、物事はそう簡単ではない。 


大学の政経学部を卒業して証券会社に入社し、初めて投資情報部で投資理論を勉強した。
上の写真は1980年代に刊行されたシャープの「現代証券投資理論」で当時の教科書だったが、これだけでなく様々な理論も学んだ。
ハリー・マルコビッツのポートフォリオ理論、ウィリアム・シャープの証券市場理論、モダンポートフォリオ理論(MPT)、キャピタル・アセット・プライシング・モデル(CAPM)・・・・
しかし、勉強すればするほど、「株って儲かるものじゃない」と理解するようになる。

これらの理論が語っていることは、
①効率市場論: 情報は株価に織り込まれていて、誰も市場を出し抜くことはできない。
②投資リスク: リターンはどうにもならない、管理できるのはリスクだけだ。
③分散投資: 価格がどう変化するか、何が起こるか予測不可能、いろんな投資先に分散するべきだ。

良いニュースを読んでもその瞬間に株価がニュースを織り込んでしまうので、それから投資しても期待するリターンは得られない、これは当時の筆者にはショックだった。
毎日毎日情報を得るために歩き回っても情報で儲けることはできないって、なんか情報集めしている自分が否定されているような感じがした。

でも実際の仕事は、企業決算を見て、マクロの経済情報を読み、チャートで株価のトレンドを見ることだった。
投資の大先生たちが「情報をどう分析しても超過収益を得られない」と語っているのに、証券会社の現場では一生懸命に情報を分析して、顧客にレポートを配り、株式投資を推奨している。
この理論と現場の違いに悩んだこともあった。

そして30歳の頃、ロンドンで英国機関投資家と商売をすることになった。
これが大きな転機になった。




スクリーンショット 2025-09-20 15.56.04












スクリーンショット 2025-09-20 15.56.43

オルカンと日経平均、どっちがいい?

日経平均とオルカン
スクリーンショット 2025-09-29 10.07.21













新NISAで人気なのがオルカン、ベンチマークはMSCI ACWI(アクウィ)だ。
このインデックスは世界景気に連動する安定した株価指数だが、一方、パフォーマンスは先進国株価指数に劣後している。
上のチャートは2004年からのACWIと日経平均を比べたものだが、新型コロナ禍の2020年以降、二つのチャートの格差が大きくなっている。

特に2024年から直近までの期間に大きな格差が生じている。
この24〜25年はAI関連に技術が急速に進展し関連投資が急拡大した時期だが、これらの投資は米国をはじめとして欧州や中国などを中心として急増しているため、新興国が出遅れている。


これを示しているのが、下のチャート。
MSCI新興国指数と日経平均を比べたもので、新興国株式指数は長期的なレンジ範囲で動いている。
リーマン危機の前につけた1400ポイント近い高値が長期レンジの上限になってしまっている。
2015年ぐらいまでは新興国のパフォーマンスが良かったが、その後新興国のパフォーマンスが横ばいで冴えない。
日経平均のチャートが新興国を大きく上回った。
これが日経平均がオルカンを上回った原因だろうと思う。
オルカンのパフォーマンスが良くなるには新興国株の上昇が必要だろう。

日経平均と新興国株
スクリーンショット 2025-09-29 10.08.03














世界全体の名目成長率は以下の通りだが、およそ5%前後で長期的に推移している。
これは実質成長率3%に加えて、インフレ率2%で合計5%の名目成長というところだろう。
もちろん、オルカンへ投資することで長期的5%程度の成長は期待できる。

今後のオルカン投資は、先進国よりも新興国がパフォーマンスを決めるだろう。
日経平均は値嵩株、ハイテク株、半導体株の動きに大きく影響され、米NASDAQ指数と連動する。
米国が強く為替がドル高・金利が上昇となると、新興国から米国への資金が流出し、新興国株は相対的に劣後してしまう。
米国の金利が低下し、為替市場でドル安が進むのなら、新興国株は回復する。

ここがポイントだろうと思う。
そろそろ新興国やオルカンを投資対象としてもいいかもしれない。
来年の新NISA枠では考えるべきなのかもしれない。

スクリーンショット 2025-09-29 10.13.09















スクリーンショット 2025-09-20 15.56.04 











スクリーンショット 2025-09-20 15.56.43
最新コメント
読者登録
LINE読者登録QRコード
楽天市場
プロフィール

kabusanjin

株式需給の達人(おもしろ相場格言)
「酒田五法」などの相場テクニックに直結する相場格言をより多く取り上げました。 当ブログでも使った「最後の抱き線は心中もの」、「遊びの放れは大相場」、「放れて十字は捨て子線」など、実戦で使える格言を多く解説しています。 ケイ線に興味のある方、テクニカル分析に興味のある方、是非一読をお勧めします。
株式需給の達人(バリュエーション)
PERやPBRなどバリュエーションを理解し割安/割高の実践的判断の基に理論的な株式投資を解説します。 割安とは将来のリータンを示すのか、単に成長性がないというだけなのか、事例をもとに解説します。 株式投資の基礎として大切なもので、是非一読をおすすめします。
カテゴリー
RSS
  • ライブドアブログ