
どうも株式市場は重たい雰囲気になっている。
8月初の急落後に「投資家の退出が増えている」というブログを書いたが、その時に結論は・・・
①海外投資家、ヘッジファンドなどが先物ポジションを手仕舞い、先物の売買が減少。
②先物と現物の価格差を狙う裁定取引も先物売買の減少とともに減る。
③個人が投機的に売買する信用取引、信用残高も減少し個人の動きも減る。
この三つ要因で市場売買を減少すると考えた。
でもその後、どうなのだろう?
信用取引で売買している個人トレーダーが段々とキツくなっているような気がする。
これが重たい雰囲気の原因なのかもしれない。
上のグラフは信用残のネットポジション(買い残ー売り残)を示している。
ネットポジションは、8月初の急落で5兆円から3兆8000億円まで急減した、それだけポジションを投げ売りが起こったわけだ。
しかしその後再び増え始め、現在4兆2000億円まで増加した。
問題は信用残の増加、売買の回転(買いー利食い)の止まってきていることだ。
下のグラフは買い残評価損益率で、信用取引の評価損益、信用売買が利益を生んでいるかを示す。

8月初の急落時はー14%まで悪化したが、その後株価の戻りとともに損失は減少した。
一時はー7%まで最悪期からは7%の損益改善が見えた。
しかし、再び損益が悪化し始めている。
問題は買い残の増加と評価損益の悪化が同時進行していることだ。
損益が悪化して買い残が減少するのは自然で「上がると思って買ったけど上がらなかったので投げた」という状況だ。
でも今回は買い残が増加している局面で評価損が悪化している、これは「買ったけど儲からなかったのでナンピン買いをしている」という状態だ。
投資資金の回転が利かなくなっている、つまり、これが重たい雰囲気を作っている。

上のグラフは信用倍率、信用買い残/信用売り残を示している。
8月以降の株価持ち合い局面(行ったり来たりの株価推移)で、ずっと買いが多い状態(6~7倍)が続いていて、株価の下落の弱いポジションになっている。
通常の状態では信用倍率4倍程度なので買い残の規模が大きい、これも重たさの原因かもしれない。
もしオプションを取引するならば、「カバード・コール」が有効な局面なのかもしれない。
カバードコールは、現物を買うと同時にコールオプションを売る取引で、株価が上がらない時にはオプションのプレミアムをチャリンチャリンを毎日もらえるからだ。
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