株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版の「株式需給の達人(おもしろ相場格言編)」を出版しました。
既刊の「株式需給の達人(実践的バリュエーション編)」「チャートの達人」「個人投資家の最強運用」「株式需給の達人(基礎編)」「株式需給の達人(投資家編)」とともに一読をおすすめします。

2023年03月

積水ハウスリートの増配、どう考える?

EA71A723-82B3-4651-8E61-FBF8DF151335


















積水ハウスリートが発表した増配は考え方がちょっと難しい。
3月29日に御殿山SHビルを入居者のTIS社に700億円で譲渡し譲渡益202億円を計上するが、一括売却ではなく2023/10期末から2028/4期末までの10期(5年間)に分割して譲渡するという(詳しくは積水ハウスリートのHPで確認してください)。
各期の配当への影響は、23/10期+447円に始まり、24/4期+430円・・・と続き、28/4期+309円と各期に増配効果が分散される。
これを株価はどう織り込んでいくのだろうか?

単純に1回+477円の増配ならば株価は477円上昇して織り込む。
でも10回連続で増配が続くと、そう単純な反応とは思えない。
配当割引モデルを使って、そこで増配がなかった場合と増配があった場合の現在価値の変化を考え、10期連続増配の株価への影響をてみたい。


配当割引モデルは各期の配当を割引率(長期金利)で割り戻し現在価値を計算する。
以下の通りとなる・・・
 配当の現在価値= 配当1/(1+金利) + 配当2/(1+金利)2 + 配当3/(1+金利)3+・・・・

基本的な配当水準を23/4期予想1714円として、その後23/10期に+447円、24/4期に+430円、24/10期に+411円・・・と増配が続く。
この前提で10期(5年)に受け取る配当額の現在価値は、配当をそれぞれの金利で割り引き合計すれば計算できる・・・1万9259円だ。

もし増配がなく毎期1714円の配当を得るとすると、同じ10期の配当の現在価値は1万6284円と計算される。
金利は0.15%(半期)として計算した。

この差額(1万9259円ー1万6284円)である2975円は、今回のビル売却による配当の増額の影響だ。
つまり、御殿山ビルの売却による株価への影響はおよそ+3000円。

でももちろん、配当額はその時々の条件で変わる。
この+3000円を基準に加減していけばいいのではないかと思う。
すでに昨日積水ハウスリートの価格は1800円上昇した。
長期増配の半分以上織り込んだような気がする。




 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

熟年離婚の経済学(1)

25D29A98-2DE9-4A09-ADC5-CD57E81D0560


















子育てを終わり年金生活に入る高齢夫婦にとって「熟年離婚」は大きなテーマだ。
定年後の夫婦には何が起るのか、我々の世代でも予想もつかない変化が起こる可能性がある。
予測できない事態にどう事前に対応するかは重要な課題だ。

離婚夫婦の21%が熟年離婚で、18万件の離婚のうち3万8000件が熟年離婚だという。
その要因は①自立する女性の増加、②離婚時の年金分割制度、③高齢化の進展による老後の長期化などが挙げられている。
その前に熟年離婚は長期に渡る小さな不満や怒りが積み重なった事だと思う。

我々の世代では猛烈会社員として家族のために一生懸命働き、子供を育ててきた夫たちが突然離婚されるケースが増えている。
でも、熟年離婚か、完全な別居か、家庭内別居か、これは「積年の不満の大きさ」と「経済的な条件」によって結果が決まる。

多くの定年サラリーマンが恐れているのはそれが突然起こる事だろう。
突然来ると対応できない。
結局、女房方の言いなりの条件で言いなりの結果に追い詰められてしまう。
家庭を省みなかった夫たちはハラハラしながら女房方の動きを見なければならなくなる。

そのためにも経済学的な考え方で「熟年離婚の経済学」を考えてみたい。
ファクターは「積年の不満の大きさ」と「経済的条件」の二つだ。

「積年の不満の大きさ」を5段階で無理やり評価してみる。
①全く不満なし、②時々不満、③全期間で不満が蓄積、④不満だけでなく怒りも感じる、⑤強い不満と怒りを感じる・・・5段階とした。

「経済的条件」も5段階で無理やり評価してみる。
①年金分割も財産分与もなし、②若干の年金分割あり、③年金分轄と平均的財産分与もあり、④年金分与と財産分与あり、⑤年金分与+自宅マンションの分与もあり・・・5段階とした。

この二つの評価で熟年離婚が決まるとしたら、①と①の組み合わせは「熟年離婚なし」・・・⑤と⑤の組み合わせは「熟年離婚待ったなし」となる。
およその相関を下の図で示した。
✖は熟年離婚の可能性の高い組み合わせ、△は可能性が一定程度ある組み合わせ、〇は可能性が一定以下の組み合わせだ。

積年不満
⑤強い不満と怒り
④不満と怒り
③強い不満
②やや不満
①不満なし
①年金・財産なし ②年金少額 ③年金 ④年金+財産 ⑤年金+自宅 経済条件






相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

自社株買いだけじゃ、株価水準は切り上がらない

JPX











証券会社なのにこんな基本を理解していないなんて・・・考えられない。
それは岡三証券だ。

過去最大の自社株買いを実施したソフトバンクGの例を見てみよう。
取締役会 買い金額  買い単価  買い株数
2013/7    325億円  7608円    427万株
2015/7  1200億円  7597円  1579万株
2016/3  5600億円  5873円  8514万株
2019/2  6000億円   10762円  5575万株
2020/6  5000億円  7084円  7057万株
2020/5  5000億円  6102円  8194万株
2020/3  5000億円  4643円  10767万株
2020/7  1兆円   9375円  10666万株
2021/11   1兆円   5273円  10896万株
2022/8  4000億円  6318円  6366万株
2019年6月に1:2の株式分割

ソフトバンクGは「保有資産の時価評価額に比べて安すぎると怒り狂った」孫さんが2013年から巨額の自社株買いを続けてきた。
その合計額は5兆2000億円に達する巨額の自社株買いだ。

でもその結果、株価水準が切り上がったのだろうか?
自社株買いの買い単価を見てい見れば一目瞭然だ。
一時10762円と1万円台でも自社株買いを実施したが、株式分割を考慮してもおよそ4000円台~6000円台での自社株買いを行っている。
要するに株価水準は切り上がっていない。
理由は単純・・・株式価値が増加しなかったのが最大の原因だ。

ではPBR1倍にまで自社株買いをすると宣言した岡三証券Gはどうなるだろうか?
年間の経常利益は60~70億円程度、時価総額は1200億円レベル、株主資本は1600億円、そのうち利益剰余金1200億円、有価証券評価差額60億円と開示されている。
PBR1倍まで自社買いをするとしたら発行株数を半分にすればいい。
利益剰余金1200億円の半分を使って自社株買いを実施し、発行株数も半分になり単純な計算上のPBRは1倍になる(実際はもっと複雑)。

でもそれに何の意味があるのだろうか?
株価水準はそのままで、発行株数が半分になりPBRが2倍に上昇するだけの話だ。
会社の本質は何も変わらない、昔ながらの株式や投信の手数料に依存した経営のままだ。
多くの昔ながらの証券会社は、古いビジネスモデルを変更し、手数料以外に収益源を多様化することこそが最も重要だ。
その経営努力をせずに自社株買いをいくらしても株価水準は切り上がらない。



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村     

公示地価上昇=地方経済の活性化(2)

3336F86D-0BCB-45C4-B136-EBBD950F8033

















地方都市の地価上昇が今年の公示地価の特長だ。
地価上昇は、住宅地では宅地開発やマンション開発、商業地ではショッピングセンターやモールの開発、事業所や物流施設などの開発が進行中だったり、あるいは計画され用地の手当てが行われたことを示している。

地方都市で多くの不動産開発案件が進み始めているというわけだ。
今回は都道府県別の公示地価の上昇率、さらに主要都市のオフィス空室率を比べてみたい。

    公示地価       オフィス空室率
    22年⇒23年    22年⇒23年2月
北海道 +9.7%  札幌  2.34⇒2.39% +0.05
宮城  +5.6%  仙台  5.95⇒4.79% -1.16
東京  +2.6%  東京  6.41⇒6.15% -0.26
神奈川 +3.5%  横浜  4.74⇒6.63% +1.89
愛知  +4.3%  名古屋 5.56⇒5.48% -0.08
大阪  +2.3%  大阪  5.15⇒5.09% -0.04
福岡  +8.0%  福岡  4.82⇒5.10% +0.28

地価上昇率を見ると、北海道(+9.7%)や福岡(+8.0%)が飛びぬけ、続いて宮城(+5.6%)と続いている。
オフィス空室率を見ても札幌(2.39%)、福岡(5.1%)、仙台(4.79%)と三大都市圏に比べても空室の少なさが明らかだ。

札幌・仙台・福岡という地方都市に不動産開発案件が多く、不動産マネーが流入していると推測できる。
そして仙台以外の札幌と福岡は前年2月と比べ、空室率が上昇している。
重要な事は新規の不動産開発が増えていることだ。
そのため新規オフィスの供給が増えて空室率が若干上昇したということだろう。

このことはJリート市場の投資ヒントにもなる。
①商業地の地価上昇・・・商業リートの価値が増加していること。
②北海道や福岡の地価上昇・・・福岡リートなどの地方ベースのリート価値が増加していること。
③三大都市圏の地価上昇・・・Jリートの保有物件は三大都市圏に多いが、これらの価値も増加していること。

公示地価の上昇は、全般的にJリート価値の増加を意味している。



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

公示地価上昇=地方経済の活性化(1)


2759A63D-69A0-42EC-B2B1-E7160C04C7CA


















テレビ番組では「地方の美味いもん」と「温泉」がずっと人気だったが、ここ数年では「地方移住」も特に人気になってきている。
それを裏付けるデータが国土交通省から発表された。
最近発表された公示地価から抜粋してみた。

      全体   商業地   住宅地
全国   +0.6% ∔1.8% +1.4%
東京   +2.4% +3.0% +2.1%
大阪     +1.2% +2.3% +0.7%
名古屋  +2.6% +3.4% +0.7%
地方都市 +8.5% +8.1% +8.8%

地価はその地域の経済活動に不可欠な資産であり、経済活動のバロメータでもある。
単純に考えても、土地を買うのはショッピングやレジャーなどの不動産開発、マンションや宅地の開発など土地を利用して何かビジネスを推進するためであり、地価が上昇する地域には投資や開発が始まっている証拠になる。
コロナ禍で一時期全国的に地価は下落したが、経済活動のリ・オープンとともに地価が再び上昇を始めたことは注目に値する。

商業地の地価は全国的に上昇を始めている。
三大都市圏の商業地の地価は+2~3%、さらに三大都市圏を上回ったのが地方都市で+8.5%と大幅な上昇となった。
経済のリ・オープンとともに人流が増加し、全国的に商業地の活動が活発化してきたのだろう。

住宅地では三大都市圏が+1~2%と穏健な上昇にとどまっている一方、地方都市では+8.8%と大きな上昇を見せた。
山梨地方に住んでいると、甲府市などで高層マンションの建設が増えているのが分かる。
都心から電車で2時間ぐらいの地域ではまだまだ土地が広く安い。
高層マンションも都心の数分の一で買える。

働き方の変化とともに、リモートで仕事する人たちが実際に移動を始めた結果だと思う。
真の意味での移住はそれほど多くはないかもしれないが、二拠点生活は確実に増えている実感がある。
若い家族も都市圏で仕事をしながら地方圏で生活するという人たちもよく見かける。

地方都市では「イオンモール」は買い物の拠点であり、子供たちと遊ぶ拠点であり、家族で楽しい食事をする拠点でもある。
田舎の子供たちにとってはディズニーランドのような場所が「イオンモール」だ。
巨大な「イオンモール」が地方都市に作られ、地方のレジャーの拠点になっている。
「イオンモール」を中心とした経済圏が伸びていくのかもしれない。

次回、地域別の地価を考えてみたい。


相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

祝世界一! でも 韓国メディアが狂ってる件

WBC2023









スポーツは本当に素晴らしい。
ワールドカップもWBCも本当に素晴らしかった。
三苫選手の1ミリも忘れられない記憶だし・・・大谷選手とトラウト選手の最終戦いはホントに凄かった…忘れられない。
この両者の真剣勝負を「Pure Challenge」と米国のアナウンサーも興奮していた。

でも今年はもう一つラグビーワールドカップがある。
WBCが終わって一抹の寂しさがあるが、次のラグビー向けて生きていける。

それにしても韓国メディアのコメントが狂っている。

①日韓戦であわやコールド負けになりそうだった韓国チームだったが、国内では日本の反韓国的な旭日旗が振られたという。

「反日教授」として有名な徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授はWBC日韓戦外野席に掲げられていた旭日旗を発見した。

韓国メディアからのコピー記事だが、正直いって旭日旗なんて誰も見ていない。
なんでこういう発言が出てくるのか理解できない。

②日本は韓国に負けて学び強くなった、日本の勝利は韓国のおかげだ。

「日本は北京五輪で韓国に負けて学んだ」と分析。2008年の北京五輪で韓国は金メダルを獲得し、日本はメダルを逃した。同メディアはこれを「北京惨事」と名づけ日本の黒歴史で残っている。


2008年に北京五輪で韓国に負けた事なんで誰も覚えていない。
ましてや「北京惨事」なんて誰も名付けていないし、黒歴史でも何でもない。
この北京惨事のおかげで日本は強くなった?
すでに誰も韓国がライバルだなんて本音で思っていない。

③メジャーのスパースター集団の米国にもイチャモンを付ける。

「問題は投手陣だ。昨シーズンのWAR(貢献度を表す指標)上位に入る選手は誰も出場せず、もっとも上位が昨季33位のケリーだった。上位選手が出場した他国とは明らかに違った」

1次リーグで敗退を続ける韓国がよく言うよ。
米国が投手選考で手を抜いたから、日本が優勝できたと言いたいわけだろうけど・・・
日本が優勝できたのは日本の努力だし、日本選手のメンタルや能力だ。

一方、米国メディアは決勝前の大谷選手のスピーチを絶賛し英訳全文を載せている。

While Major League Baseball fans aren’t used to seeing too much emotion come out of the superstar pitcher/designated hitter, Ohtani’s pregame speech to his Japanese teammates went viral and he made sure they didn’t get caught up in the moment of playing against some of the top American athletes.


"Let’s stop admiring them," Ohtani said, the Los Angeles Times. "… If you admire them, you can’t surpass them. We came here to surpass them, to reach the top. For one day, let’s throw away our admiration for them and just think about winning."

一体、韓国メディアってなんなんだろう。
狂っているとしか思えない。



 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村 

「シカの家族」が一段と膨張していた

18DFF9C8-3738-4097-A629-F37B8D5EB2C9

















「シカの家族」が山から下りてきていた。
鹿は普段八ケ岳の中腹ぐらいにいて、たまに八ケ岳ふもとの高原ライン周辺に出没する。
でもこの時期には食事を求めて人里に下りてくる。
昨年4月にも「シカの家族が膨張していた」というブログを書いた。
その時撮ったのが下の写真だ。

B39882FC-2AF1-4015-B953-971F0B7807C7


















振り返ってみると、最初に「シカの家族」を見たのは4年前でその時は「4頭家族」だった。
その後、2年前に「9頭家族」になり、昨年には「14頭家族」に急膨張していた。
そして今年は・・・なんと・・・「21頭家族」に一段と増えていた。

なんという繁殖力なのだろう??
4年間で5倍になった計算だ・・・すごい膨張だ。

2014年の鳥獣法改正で「頭数管理」が認められ、山梨県では鹿の頭数を2015年の7万1146頭から2023年までに3万2600頭まで減らしていく計画だった。
鳥獣保護区の清里なので捕獲はできないが、県全体では年数千頭ぐらい捕獲をしているはずだ。
でも減っている感覚はない。

ここにいる「シカの家族」はのんびりしているようで非常に警戒している。
近くを通るとジッとこちらの方を見ている。
なんか変化を感じると一斉に逃げ出す。
21頭が走り出すと・・・どっどっどっと地鳴りがあするような迫力がある。
1メートル以上の柵などを軽々と次々と飛び越える、もしぶつかったら怪我するのは間違いない。




相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村  

FRBパウエル氏の不明瞭

image


















3月FOMCが事前の予想通り25bpの利上げとなった。
パウエル氏の発言を読んでいると、なんか不明瞭な感じだった。

インフレがまだまだ高く引き締めを継続するのは合理的・・・信用不安に対して米銀行システムは強く流動性も高い・・・次の利上げは必要ならば行う・・・年内の利下げは考えていない。

この「のらりくらり」とした不明瞭な発言で「金融システムの維持」に焦点を当てるわけでもなく、「インフレ退治」に強くコミットしているわけでもない。
この曖昧さは市場を不安定にしてしまうかもしれない。

FOMC後のドットチャートの数字でスタンスを確認してみたい。

列1 23年末 24年末 25年末
上限値 5.587 5.625 5.625
中央値 5.125 4.25 3.125
下限値 4.875 3.374 2.375
GDP 0.4 1.2 1.9
失業率 4.5 4.6 4.6
PCE 3.3 2.5 2.1
PCEコア 3.6 2.6 2.1
実質金利 1.525 1.65 1.025
単位:% 実質金利=中央値-PCEコア%

3月FOMCのドットチャートは大きな変化がなかったが、重要な点がある

①米引き締めは最終局面の最後で、利上げはあと1回あるかどうかだろう。

銀行破たんが起こり金融不安が表面化したにもかかわらず、ドットチャートは変わらなかった。
FRBは金融不安は大した問題ではないと見ているかもしれないが、もう少し気を付けるべきじゃないだろうか?

②今年から来年にかけて実質金利は高止まり予想だが、実質金利の引き下げは最重要だ。

23年末の実質金利が1.525%、24年末の実質金利は若干上昇し1.65%と予想している。
インフレ率もピークアウトし、金融不安もある、長期金利が低下している局面で実質金利を高く維持し、若干ながら24年にも上昇する。
これはちょっと厳しすぎるだろう、

2年前に「インフレは短期的だ」と見誤ったFRBパウエル氏、今度は「信用不安は問題なし」と見誤るのかもしれない。
この局面では市場心理を安定させる「実質金利の引き下げ」が必要だと思う。
実質金利を下げていけば、経済活動を急激に収縮させるリスクが減るからだ。

こうした不安感が金価格に現れている。
金融危機~ドル安~金高という経路をたどっている、金価格がいつどのようにピークを打つのかがポイントかもしれない。
いずれにしても、パウエル氏の、もうちょっと明瞭なコメントがほしかった。



 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村 

危うくゼロ年金になるところだった・・・

IMG_0672

















ふう・・・危ない、危ない、危うく年金ゼロになるところだった・・・

年金は65歳になるとフルにもらえるようになる。
私の世代では63歳から部分的に受け取れるが、基礎年金をもらえるのは65歳からだ。
最初に年金をもらうには年金事務所でインタビューを受けなければならないが、65歳時はそんなこともない。

65歳になると「年金請求書」と言うハガキが届く。
この「年金請求書」が曲者なのだ。

①一見すると75歳まで受給を延期し受給額を増やせる「繰り下げ受給」を申請するハガキのようにみえるが・・・実は?

繰り下げ受給の申請蘭が三つあり、厚生年金の繰り下げ、国民年金の繰り下げ、両年金の繰り下げを〇を付けて申請できる。

普通に受給したい場合は何も書かなくていい・・・と思ってしまう構成になっている。
思わずハガキを無視してしまった。
その後、再びハガキがきた・・・よくよく見ると、「両年金ともに繰り下げる場合は提出不要」となっている。
逆にいえば普通に受給したい場合は提出しなければならない、もし忘れて提出しないと「自動的に繰り下げ」になってしまい75歳までの10年間年金ゼロになる。

なんだ、この落とし穴は?
普通なら「繰り下げ受給」を希望しない人は「提出不要」でいいはずだろ!!
できるだけ支出を減らしたいという年金事務所の悪意を感じた。

②こうしたハガキは郵政承認で切手は不要なのが普通だが・・・実は?

このハガキをよく見ると63円の切手を貼って送るようになっている。
しかも切手代はチマチマと値上がりし、前に買った切手では不足しているので郵便局に数円の切手を追加して送らなければならない。

切手を貼るのを忘れたり、切手代が不足している場合は、このハガキが年金事務所に届かない。
届かなければ「自動的に繰り下げ」になり、75歳までゼロ年金になる。

年金事務所は「手続き上のトリック」を使い、できるだけ年金支払いを減らそうとしているとしか思えない。
危ない、危ない・・・・・騙されるところだった。



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

Jリート価格はどう決まるのか?(2)

IMG_0287

















Jリートの価格がどう決まるかを検証してみた。
グローバルリート指数の6割を占める米国リート(以下米リート)と1割弱を占めるJリートはグローバル投資の全盛期である現在、かならず連動しているはずだ。

そこで今回はドル建て米リートとドル換算したJリート、さらに3か月変化率、それと海外投資家の3か月ネット売買を比べてみた。

列1米リート変化率Jリート変化率2外人買い
Feb-231561.28-0.1%13.53-5.2%-897
Jan-231639.2311.0%14.045.7%-1085
Dec-221482.225.3%14.457.5%-943
Nov-221562.49-2.5%14.27-2.5%-629
Oct-221477.37-13.3%13.28-12.5%-352
Sep-221408.04-10.0%13.44-7.2%237
Aug-221602.26-5.1%14.64-6.2%-101
Jul-221704.14-5.2%15.18-0.3%-168
Jun-221563.87-16.9%14.49-12.0%-318
May-221687.56-4.4%15.6-4.5%609
Apr-221798.15-1.4%15.22-10.0%952
変化率:過去3か月変化%、外人買い:海外投資家の3か月ネット売買(億円)

こうして変化率を見ていると、米リートが下落した時はドル建てJリートも下落する傾向が高いし、逆に米リートが上昇する時はドル建てJリートも上昇する傾向がある。
見た目の印象でも連動性が感じられる。

それと海外投資家のネット売買を比べてみる。
3か月合計のネット売買では、昨年12月に943億円、今年1月1085億円、2月897億円と売り越し金額が急増している。
11月以降、海外投資家のスタンスに変化があったようだ。

海外売りの増加とともに、ドル建て価格もJリートが米リートを大きくアンダーパフォームしている。
今年1月は米リート∔11%に対してJリート+5.7%、2月も米リート-0.1%に対して-5.2%と、明らかにJリートの弱さが目立っている。

12月~2月はグローバルな変化というよりも日本独自の要因があった。
そのきっかけになったのが日銀のYCCの拡大、いわゆる「日銀トレード」が人気になった事だろう。
つまり、この3か月間、Jリートはグローバル投資の流れから離れ、独自に動いてきたといえる。

3月は金融不安で海外投資家売りというよりも国内の金融機関が決算前にロスカットをしている可能性もある。
3月の特殊需給をこなすと金融機関の決算売りも一巡し、また日銀の政策変更の遅れで逆に海外投資家の買い戻しタイミングにも入ってくるかもしれない。



 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

問題は「投資家の損失を市場が吸収できるか」だ

790564D4-80BA-43FF-ACFF-5FA190AE4036


















問題銀行だったクレディスイス(以下CS)はUBSに買収されることになった。
でもこれで一件落着とはいかない。
投資家の損失は巨額で、その損失処理のための益出しが市場に影響するからだ。

まず、CSの投資家を考えてみよう。
UBSの買収額は約4200億円とされているが、これはCSの最終時価の4割とされ、結局投資家はCS時価総額の6割の損失を被った・・・およそ6300億円の損失。
さらにCSの劣後債(AT1債)が158億ユーロあり、これが資本に組み入れられていた。
これは全額損失となる・・・およそ2兆円の損失。
CS関連だけで、投資家は2兆6300億円の損失を被った。

この損失は評価の問題ではなく実現損なので、投資家はその処理をしなければならない。
何か利益の出ているトレーディング商品を売却して損失の穴埋めをしたり、不動産などの資産を売却して益出しする場合もあるだろう。

今回はこれだけではない。
米国で起こった銀行破たん、シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行。
預金者は全額保護されるが、投資家は全く保護されない。
時価総額分の株式が評価ゼロとなり全額損失になる。
シリコンバレー銀行の最終時価は2.5Bドル・・・およそ3300億円の損失。
シグネチャー銀行の最終時価4.3Bドル・・・およそ5700億円。
これらはすでに益出しをしていると思われるが、1兆円弱の損失処理をしなければならない。

CSと米銀関連の損失の合計は4兆円以上の金額に達すると想定される。
この損失の穴埋め売りがどう市場で吸収されるのかがポイントだ。
まずが利益に出ている銀行セクター内で益出し売りが出る、当然、銀行セクター内で高値にあった日本の銀行株はターゲットになっただろう。
そして長期上昇してきたSP500連動ファンドやACWI連動ファンドなどのインデックス商品がターゲットになるだろう。

もちろん4兆円程度の損失では全く致命傷にはならない。
それでも投資家の損失カバーの売却が出ているうちは市場は不安定にならざるをえない。
グローバル投資家の動きは素早い。
素早く動かないと他の投資家に負け、より安い価格で売らなければならなくなるからだ。
こうした損失カバーのグローバル株式売りが出ているし、その一部が日本株にも来ていると思われる。
それが一巡したところで、いよいよ需給の反転、クライマックスが見えてくるはずだ。



 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村 

甲子園開会式は北朝鮮か中国のよう?

8D89A357-6CDD-4252-AEDF-EFAB86BAD054

















WBCでの日本代表が躍進でちょっと目立っていないが、甲子園では春の選抜大会が始まった。
今年はコロナ禍の厳しい制限が緩和され、声を出しての応援や吹奏楽の応援も解禁された。
いよいよコロナからの回復をアピールする大会だと関係者は胸を張る。

でもちょっと待てよ。
ここは日本なのか、北朝鮮なのか、中国なのか分からなくなった。

まずは入場行進。
各選手を両手を真っ直ぐに上げて、ピッタリと整列して行進する。
なんか北朝鮮の平壌の軍事パレード、あるいは天安門での中国軍の行進を思い出してしまう。
日本ってこんなに強権的に高校選手に圧力を掛けてきたんだっけ?

次に高校生が帽子を取ると、皆全員坊主頭だったこと。
国家斉唱や国旗掲揚の場面では高校球児も全員帽子を取る。
帽子を取った頭が全員坊主頭で、しかも5厘以下の極めて短いカットだった。
これって強制されている?
長髪は禁止なの?

そして各列で一直線にきちんと整列した隊列。
これを見た欧米人は何を感じるのだろうかとふと思った。
オリンピックの開会式や閉会式でも自由に行進し、隊列は組まない。
自由でリラックスした雰囲気が演出されるのに甲子園は?
強制的にやらされているのだろうか?

現代ではこうした強制された一糸乱れず行進するのは北朝鮮か中国ぐらいだ。
軍事パレードのような軍隊式の開会式はもうやめた方がいいのではないだろうか?
もっと自由に選手の個性を出してもいいのではなだろうか?
もっとリラックスして開会式を楽しんでもいいと思う。



  相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

電気料金がついに下がった!?

発電比率











電力会社が30%の値上げ申請してからしばらく時間が経つが、値上げは認可されていないようだ。
そうこうしているうちに原油価格が下落歩調を強め、WTI先物が70ドルを割り込む事態になっている。

6月からの電力料金の値上げは延期になるのかもしれない。
というわけで、我が家の電気料金、ガス料金を調べてみた。

3月分では電気使用量が203kwhで、kwhあたりの単価は45.9円。
2月分から、単価が6円程度下がっている!!!

ガス料金も同様で、㎡当たりの単価が142.2円から139.2円に下がった。
ガス使用量は2月も3月もあまり変わっていないので、料金が下がった要因は単価の下げだ。
原油や天然ガスの価格低下が要因なのか、政府の補助金政策が原因なのかはよく分からない。


列1 ガス料金 列2 列3 電力料金 列4 列5
使用量 料金 単価 使用量 料金 単価
Mar-23 139 19355 139.2 203 9308 45.9
Feb-23 160 22779 142.4 216 11239 52.0
Jan-23 180 28615 159.0 193 10111 52.4
Dec-22 146 20305 139.1 151 7028 46.5
Nov-22 94 15857 168.7 206 9825 47.7
Oct-22 80 12963 162.0 396 15984 40.4
Sep-22 53 8561 161.5 627 23519 37.5
Aug-22 54 8696 161.0 396 15984 40.4
Jul-22 78 11945 153.1 179 7963 44.5
Jun-22 79 11882 150.4 149 7028 47.2
May-22 99 14463 146.1 159 7237 45.5
Apr-22 164 19833 120.9 279 10625 38.1

それにしても不思議なのは・・・
国内発電のうち天然ガスが3割以上と最大で、次が石炭の3割弱と続くが、天然ガスや原油は昨年のピークから大きく下落し、すでに価格は半分になっている。
一方、電力料金はおそらく今年1~2月がピークだったようだ。
この差はなんなのだろうか?

考えられるのは電力料金に反映される天然ガスや石炭価格が相当時間差があり、数か月前の価格になっているのではないかと思われる。

ガソリン価格も以前は原油の入着時の価格で計算されていたが、日本の場合原油輸送に半年ぐらいかかるので半年前の価格でガソリン価格も決まっていた。
現在では毎週の原油先物価格を反映させて小売り価格が決まるようになったが・・・

電気料金やガス料金も先物価格の時価変動を考慮して正確に決まるべきだろう。
そうでないと、原油価格が大幅に下落しているので「なぜ、電力会社は30%の値上げをするの?」という消費者の疑問に答えられない。
すべての市場価格が大きく変動する時代、時価変動に合わせた料金が一番納得性がある。




 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

Jリート価格はどう決まるのか?(1)

IMG_0287

















2月に「Jリートは不動産価値を織り込んでいない」というブログを二回書いた。
不動産の塊りであるJリートだが、価格はグローバルリートの需給に大きく影響され、必ずしも不動産価値に連動していない。
国内不動産価値の増加の一方で価格が下落したため、NAV倍率ではJリート60銘柄中41銘柄が1倍割れ、平均利回りも4.2%台に上昇した。

Jリートは普通株と違い、専門の鑑定士が不動産資産を評価し、時価で資産価値が算出される。
これをNAV(ネット・アセット・バリュー)と呼ぶが、これをリート価格と比較したNAV倍率で1を下回る場合、リートを買収して不動産を売却すれば相当な利益を得られる。
こうしたNAV倍率1倍割れの銘柄がゴロゴロしている状態は異例で異常だ。

何故こんな状態に陥ったのか? 
相場の本質でもあるが・・・需給はすべてに優先する・・・からだ。

グローバルリートでは米国リートが6割、Jリートが1割弱、この両国で7割を占めている
グローバルリート市場の拡大とともに米リート市場もJリート市場も成長してきたが、FRBの引き締め転換を始め多くの中央銀行の金融政策が転換し大きな影響を受けた。
Jリート価格はどのように決まっているのだろうか?

米国リート価格、Jリート価格、3か月変化率、海外投資家の売買を比べて、価格が決まる法則を検証してみたい。

列1 米国リート 変化率 Jリート 変化率2 外人買い
Feb-23 1561.28 -0.1% 1843.21 -6.4% -233
Jan-23 1639.23 11.0% 1826.84 -7.5% -400
Dec-22 1482.22 5.3% 1894.06 -2.6% -264
Nov-22 1562.49 -2.5% 1970.04 -3.1% -421
Oct-22 1477.37 -13.3% 1974.7 -2.3% -258
Sep-22 1408.04 -10.0% 1945.25 -1.1% 50
Aug-22 1602.26 -5.1% 2033.71 1.4% -144
Jul-22 1704.14 -5.2% 2021.99 2.3% 331
Jun-22 1563.87 -16.9% 1966.9 -1.8% -288
May-22 1687.56 -4.4% 2006.03 6.9% -211
Apr-22 1798.15 -1.4% 1975.75 1.5% 181
米リート:ドル建て、Jリート:円建て、変化率:3か月の変化、外人買いは単月ネット売買

この一覧表を見ていると、海外投資家の売買がJリート価格に大きな影響を及ぼしているのは明らか。
海外投資家は昨年10月以降売り越し基調に転じ、同時にJリート価格も下落歩調に転じた。

しかし、米リート価格とJリート価格には明確な連動性は見られない。
昨年前半は、米国リートがFRBの利上げにより下落トレンドをたどったが、Jリートは比較的安定したからだ。

結論として言えることは・・・
①グローバルリートの6割を占める米国リートの動きをJリート(円建て)は直接連動していない。
②海外投資家の売買がJリート価格への影響力は大きい。

海外投資家の売り越しがここ3か月のJ リートのパフォーマンス悪化の原因だったが、なぜ、海外投資家が売り越しをしているのかはもっと検討すべきだろう。

さらに3月は国内金融機関の期末のポジション処理が起こるため売られやすい。
Jリートの最大の保有者は地銀などの金融機関で、決算に向けてロスカットを行う。
4月受渡しになると需給が変わるかもしれない。

次回は踏み込んでJリート価格の決まり方を検証してみたい。
ドル建て価格で比較し海外投資家の行動パターンを探ってみる。




  相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

景気後退確率が示唆する、リセッションは起こるのか?

948D8D2D-DBF1-4A33-B4DD-328201132DBE

















NY連銀が公表している景気後退確率は1年先にリセッションに陥る確率で、20%で警戒水準、30%以上だと危険水準とされている。
過去、この確率が30%以上に高まった局面では80%の確率でリセッションになった優れモノの景気予測指標だ。

この確率は昨年11月の30%危険水準を越え、今年秋にはリセッション入りが予測されている。
下の表は、計算の基となる3か月ー10年の長短金利差、それと景気後退確率を比べたものだ。

列1 景気後退確率 長短金利差
Feb-23 54.49 -0.96%
Jan-23 57.13 -1.18%
Dec-22 47.31 -0.54%
Nov-22 38.06 -0.69%
Oct-22 26.03 -0.12%
Sep-22 23.07 0.50%
Aug-22 25.15 0.19%

確かに10年ー3か月の逆イールドと景気後退確率は連動している。
現在、3か月金利は4.59%、10年金利3.58%で1%程度の逆イールド続き景気後退確率は高止まりしているだろう。
今回の局面のように急激なインフレの下で異例な3倍速引き締めをすると、債券市場は将来の景気悪化ではなく、将来のインフレ率の低下を見て逆イールドになっている可能性もある。

でも、シリコンバレー銀行などの破たんが伝わり、従来の「インフレ」「景気」に加えて「金融不安」という要素が加わったことでより複雑な構図になってきた。

もし今回の混乱が短期で収束するとしたら、株価は短期ボトムを打ち、債券は再度下落(金利上昇)に入る。
連鎖的な破たんが起こらなければ、徐々に従来のトレンドに戻るので問題はなさそう。
将来のインフレ動向を反映した逆イールドだと見ていいだろう。

しかし、もし今回の混乱が年後半にまで収まらず、金融不安が債券利回りを低下させる状況なら、景気後退確率が示唆する、年後半のリセッション入りとなる可能性もある。
こうした状況ならばFRBの利上げは3月が最後になるかもしれない。

現段階では短期で収束する方が確率が高いと思うが、より複雑になってくるのは間違いない。
解説者は3~5月のFOMCで利上げが見送りとなれば株は強いと見ているが、利上げを見送るとしたらFRBが逆に年後半の景気後退を考えているという証拠になるかもしれない。
さて、パウエル氏はどうするのだろう?



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

ゆうちょ銀行の売り出しってズルくね?


E55EEFBA-E3A0-454B-BCDA-BAE31ACE7B0C

















親会社(日本郵政)の保有子会社株(ゆうちょ銀行)の市場売却、一応、東証改革で流通株式が高めるという大義名分はあるが、あまり正しい事とは思えない。
そもそも親子上場そのものが、ガバナンス上の大問題だからだ。
正しい子会社政策はゆうちょ銀行の全株式を日本郵政が買取り、ゆうちょ銀を非公開にする事だろう。

しかも多くの問題をはらんだ子会社株の売り出しで、法令違反ではないにしてもズルい感じだ。

①自己株買いを入れてゆうちょ銀株の価格を高めに維持したこと。
最初に売り出しを発表し、当然、ヘッジファンド等の空売りが入る・・・その時点で9000万株の自社株買いを実行し株価を持ち上げた。
ヘッジファンドは慌てて買戻しに入った・・・そして、そこで値決め。
どう考えても「高い価格で売り出しをするために自社株買いで株価を持ち上げた」としか考えられない・・・株価操作じゃないのか?

②売り出し価格のディスカウント幅がわずか2%だったこと。
この手の親会社による子会社株の売却は、何らファンダメンタルに影響しない。
それどころか、流通株式が増えることで市場内の需給が悪化する。
そのため、円滑な売り出しを進めるには5%程度のディスカウントは必要だろう。
わずか2%のディスカウント・・・セコ過ぎるのじゃないか?

③大量の買い指値を入れて値段を買い支えていること。
安定操作期間に入れば、幹事証券会社が売り出し価格を維持するために安定操作を行う。
これは認められた価格維持策だが、この価格維持のために買ったゆうちょ銀株は証券自己が保有する・・・そしてどこかのタイミングで売却されるかもしれない。
価格維持に大量買いを実行すれば、安定操作期間を明けてからの株価の動きが気になる。

こんな形の子会社株の売り出しはなんか納得できない感じが残っている。
というよりも違和感があり、安定操作期間明けの株価の動きに不安感が残る。
当然ながら買わない。



 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

大谷選手活躍の裏で、深刻化する国内スポーツ界の落ちし穴

マスターズ










90年代の日本金融界、多くの若者が外資系に転職した。
日本金融界ではサラリーマン的な給与体系で、どんなに能力が高くても30歳台では500~800万円程度だった。
当時の外資系証券に入ると一気に2000万円以上になった。
ただ、この給料格差はリスクとリターンの関係を持ち、外資系は給料は高いが2年契約でその後は本人次第だが、一方日系は年功序列+終身雇用なのでクビになることはないし、年を取るに連れて給料が増える。
外資系はリスクが高くリターンも高い、日系はリスクが低くリターンも低いという関係なので納得性が高かった。

しかし、今スポーツ界で起こっていることは違う。

プロ野球選手の日米比較・・・
     日本      米国
平均年俸 9000万円  6.6億円
最高年俸 9億円     49億円
最低年俸 1600万円  8200万円

サッカーの欧州チームとJリーグを比べると・・・
平均年俸      Jリーグ     欧州
①ヴィッセル神戸 1億7000万円 ①バルセロナ 13.4億円
②浦和レッズ     4885万円 ②レアルマド 12.1億円
③サガン鳥栖     4715万円 ③ユベントス 11.5億円

これはマズイだろ!
日系証券マンは終身雇用と年功序列という壁があったが、スポーツ選手には雇用の壁はない。
選手寿命は日本でプレーしても米国でも欧州でも同じで、怪我や寿命というリスクはどこでプレーしても変わらない。
だったら、稼げるチームに入るのは100%正しい、選択の余地はない。

WBCで日本代表は大活躍だが、その裏でスカウト合戦が始まっているはずだ。
若手選手はどんどんメジャーへと旅経つだろう。
サッカーでもワールドカップから三苫選手や久保選手が大活躍し、多くの移籍予備軍がJリーグにいるはずだ。
これこそ不可逆的で一方的な人材移動だ。
日本のスポーツは海外チームへの人材供給基地になっている。
長期デフレの思わぬ落とし穴だった。



 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

シリコンバレー銀行とリーマンブラザーズ(2)




この図は2007年末に作った米国のクレジット関係図だ。
これを作成後、9か月経ってリーマンブラザーズが破たんしたが、クレジットリスクを端的に示したものだったと思う。

簡単にいえば・・・
サブプライムローン1.5兆ドルを含む10兆ドルの住宅ローン市場と10兆ドルの社債・モーゲージ市場からおよそ10兆ドルの証券化商品が組成され・・・
それを束にしてCDS(クレジットデフォルトスワップ)やCDO(クレジットデフォルトオブリゲーション)が作られ・・・
さらにクレジットデリバティブ(想定元本20兆ドル規模)をシニア/メザニン/劣後に分けて、それぞれのリスク許容度に分けて販売された。

リーマン危機では、こうした複雑に組み合わされたクレジット商品も次々と破綻したが、誰がどのリスクを取ったのか分からなくなり機関投資家の間でお互いに疑心暗鬼になった。
これがカウンターパーティ・リスクとして企業間の取引が滞り、為替市場から貿易金融まですべて金融取引が停滞してしまった。

これがリーマン危機の正体だが、これと今回のシリコンバレー銀行(SVB)と比べてみよう。
SVBの影響は①国債を保有するすべての銀行への影響、②ベンチャー企業やスタートアップの資金繰りへの影響、③暗号通貨市場への影響の三つだろう。

①についてはどのぐらい深いかの判断は難しい。
SVBは総資産211十億ドル、自己資本16十億ドル、利益レベル1.4十億ドルと厳しい状態で、下落した国債を投げざるを得なかった。
しかし、多くの金融機関は健全な財務状態にあるので、大きな影響は出ないかもしれない。

リーマン危機では想定元本20兆ドル規模のデリバティブの処理の難しさから危機が拡大したが、今回は米国債の問題であり、デリバティブの問題ではない。
少なくとも破たん処理の難易度は低いといえる。

②については複数のスタートアップの資金繰りに影響するのは間違いない。
でもリーマン当時のサブプライムローンの急膨張のような広がりは考えにくい。
スタートアップ企業の資金繰り問題はもう少し拡大しそうだが、おそらく数社の資金繰りが厳しくなる程度と思われる。

もしスタートアップの連鎖的な破たんが起れば脅威だが、現段階ではそこまで言えない。

③の暗号通貨市場、一番のリスクかもしれないが、ビットコイン価格には大きな影響はなかった。
ビットコインの保有者が引き出したい時にいつでも現金で取引できるのか、そのための準備金が十分にあり正しく管理されているのか、どこかのビットコイン会社が破たんした時に投資家保護のための仕組みが整っているのか・・・
投資家保護と言う観点から制度・仕組みが整っているのかには不安がある。
この点が暗号通貨の長期的な課題かもしれない。


リーマン危機と比べて、基本的には規模の大きさにも債務の広がりにも限界的で、大きな危機には成りにくいと考えている。
短期的にはスタートアップやNASDAQ市場には影響が残るかもしれないが、逆にSVBに売られた長期国債市場は戻りに入る可能性が高い。





相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

シリコンバレー銀行とリーマンブラザーズ(1)

AEBBF709-2F9E-473E-8F73-5F6D59CFD99D

















シリコンバレー銀行(以下SVB)が破たんし、金融市場は不安定になっている。
総資産2100億ドル、預金総額1750億ドルのSVBの破たんだが、不安の波及過程は三つ考えられる。

①国債価格の下落。
SVBの資産のうち半分は米国債ポートフォリオで、FRBの急激な利上げで20億ドルの損失が出たと報道されている。
米国債の銀行経営への影響は二つある、第一に金利上昇=国債価格の下落で含み損が拡大したこと、第二に逆イールドの拡大で短期金利で借りて長期に貸し出す銀行モデルは役に立たないことだ。
これはSVBだけでなく、米銀全般に関わる問題だ。

②シリコンバレーのベンチャー企業への影響。
SVBのローンブックは730億ドルで、そのうち20%がスタートアップ企業向けになっている。
およそ150億ドル(2兆円弱)がスタートアップとなり、この2兆円のローンが他の金融機関にちゃんと引き継げられるかどうかだ。
スタートアップは金利上昇で苦しんでおり、追加融資を受けられない企業も出てきそう。
その場合、小規模の倒産が増える程度はありえる。

③暗号通貨資産への影響。
ステープルコインのビジネスを展開するサークル・ネット・インターナショナルは
USDコインの準備金400億ドルのうち、33億ドルをSVBに預けていた。
この準備金への不安で12%下落したが、その後戻り、1.2%の下落にとどまっている。
暗号通貨市場への影響は限定的だった。

一番の問題はFRBの急激な引き締めで米国債ポートフォリオに大きな評価損が出たこと。
これは満期保有できる財務の良い金融機関には問題にはならないが、財務の弱い金融機関には預金の取り付けが起こり、強制的売却になると損失が表面化し銀行経営を直撃する。

SVBが国債を投げたことで、10年債利回りが4%に跳ね上がったのだろう。
これで一段落ならば、10年債利回りはピークを打ったのかもしれない。

第二に逆イールドの長期化が問題だ。
銀行は預金や短期債などの短期金利で調達し、長期の融資をすることで利ザヤを稼ぐが、現在のように短期金利が急上昇し、長期金利を上回る逆イールドになると利ザヤが圧迫されてしまう。
この逆イールドが長期化すると、大きな負担になってくる。

3月FOMCで50bpの利上げをしたら、さらに逆イールドが広がる。
この逆イールドが銀行決算に与える影響をFRBがどう見てくるのかが注目点だろう。
FRBが手加減し、25bp利上げ、または利上げなしとすると、市場は問題の深刻さを捉え不安が増してくるかもしれない。

この二点はSVBだけではなく、米銀全体、あるいは国際業務を展開している邦銀にも影響してくるはずだ。
その他の二点は、スタートアップ企業融資の問題、暗号通貨ビジネスへの問題である。
SVBの破たんはリーマン危機以来、最大の米銀の破たんとして指摘されている。
これらの点を含めて金融界全体への影響を、リーマンブラザーズの破たんと比べてみたい。
・・・次回に続く。




相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

チャート分析、「宵の明星」を読む

日経平均宵の明星











2月20日に「日銀トレード、3月特殊需給で波乱あり?」を書いた。
3月10日のSQ日、チャートでは「宵の明星」と呼ばれる足を出した、いよいよ3月の特殊な需給に翻弄される展開に入るかもしれない。

「宵の明星」とは、窓を開けて上昇して十字足を出し、翌日は逆に下方に窓を開けて寄り付き陰線を付けるパターンのこと。
夕暮れの金星のことを指し、一旦、上昇トレンドが終わるという意味だ。

今回の上昇には「ガンマスクイーズ」コール売りポジションの買い戻しで日経平均が大きく持ち上げられたので、SQで買い戻り完了とともに下落、「宵の明星」のパターンとなった。
3月の特殊需給による一時的調整とはいえ、米国金融株の下落とともに複雑な需給相場になりそうだ。

①「日銀トレード」のアンワインド。
12月日銀会合から政策正常化に向けた「国債の空売り∔銀行株の買い+Jリートの空売り」ポジションだが、3月会合が終わりアンワインドが起こるかもしれない。
国債の買戻し、銀行株の売り、Jリートの買戻しだ。

②3月FOMC以降米国債の買い戻し。
25bpであり50bpであれ、FOMCでの利上げが織り込み済みとなれば出尽くしになり米国債に買戻しが入る可能性が高まる。
そうなると為替が円高方向に転換することも考えられる。

③郵政の郵貯株の巨額売却による需給悪化の可能性。
自社株買いを先行させ株価は上昇したが、発行株の24%以上、金額で1兆円を越える売り出しであり、3月13-16日値決め期間には郵貯銀株だけでなく、同業他社にもリバランスが生じる可能性がある。

というわけで3月特殊需給は株価に多面的に影響する。
一方的な暴落や暴騰というより、もっと複雑な動きをする可能性が高い。
こうした市場の懸念を示したのが「宵の明星」だったのかもしれない。




相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

インフレ下の消費株を考える、ワークマン対しまむら

ワークマン




物価上昇が強まり、小売り株の業績に大きな影響を与えている。
そんなインフレ環境の中で、値上げをしないと宣言したワークマン(7564)と順調の業績を伸ばしているしまむら(8227)を比べ、インフレ下における小売り株を考えてみたい。

まずは直近四半期のデータだが・・・

ワークマン
      22年4-12月       21年4-12月
売上げ   721億円 + 9.9%   653億円 +7.0%
売上原価  646億円 +18.4%  546億円 +10.5%
販管費   153億円 + 5.6%   145億円 +7.8%
営業利益  207億円 ‐8.0%     225億円 +12.2%

しまむら
      22年1-11月       21年1-11月
売上げ   4639億円 +6.2%  4368億円 +8.0%
売上原価  3041億円 +6.0%  2869億円 +7.6%
販管費   1161億円 +3.8%  1119億円 +4.1%
営業利益   445億円 +14%    387億円 +24%

ワークマンを値上げを拒否しているので、売上げ(∔9%)に対して売上原価(∔18%)の伸びが非常に高い。
一方、しまむらは適度な値上げをしていると見られ、売上げ(∔6%)に対して売上原価(∔6%)と同程度の伸びにとどまっている。

これを数量効果と客単価に分けて見ると、今年度途中までだが・・・
        数量    単価
ワークマン  +6.8% +1.5%
しまむら   +1.3% +2.6%

ワークマンは値上げをしないので、数量の伸びが高く(+6%)客単価(+1.5%)が伸びが低い。
一方、しまむらは値上げをしているので、客単価の伸び(∔2.6%)>数量の伸び(∔1.3%)となっている。

インフレで売上げは底上げされている・・・つまり、売上げの伸び率をそのまま信じてはいけない。
値上げをしないワークマンは売上原価の伸びが高く、営業利益を抑えている。
それでも数量の伸びが高いので、もし適度な値上げをしたら一気に単価が上昇し売上げは増加するだろう。
それだけワークマンに伸びしろがあると見られる

一方しまむらはコストコントロールに優れている。
賃金を5%引き上げた一方、販管費の伸びを抑え込んでいる、広告宣伝費などを抑えている効果だが、この販管費の管理が素晴らしい。
ワークマンも人件費を引き上げているが、それが販管費の高い伸びにつながり、営業利益を圧迫している。

結論として言えることは・・・
インフレで売上げは膨張しているので、売上げの伸び率だけで判断するのは間違う可能性がある。
重要なのは、①売上原価の伸びと売上げの伸びを比べてみること、②人件費の上昇分を織り込み、販管費全体をコントロールすることだ。
しまむらはインフレ時代に適応し、適度な値上げと販管費の管理で営業利益を安定的に伸ばしている。
一方ワークマンは売上原価の伸びを販売価格に転化したら、業績は伸びる余地が大きいといえる。




相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

元徴用工は韓国市民団体次第・・・でも今回は違うかも?

青瓦台











大法廷判決で日本企業の賠償責任があるとされ、一部企業の在韓国資産が差し押さえられた徴用工問題だが、尹大統領が解決策として韓国側が元徴用工に対する賠償を行うとした。
この賠償を韓国政府と韓国企業による寄付で賄うというわけだが・・・

二つ大きなポイントがある。

一つはその背後にいる米国だ。
欧州では集団安全保障体制としてNATOが機能している一方、アジアでは集団安全保障が機能しない。
ロシア、北朝鮮、中国、アフガニスタン、イラン、ミャンマー・・・という非民主主義・人権無視国家をローグネーションと呼ぶとしたら、彼らを抑え込む集団安全保障体制を作る必要があるだろう。
ロシア・北朝鮮・中国に相対している韓国は地政学の中心にいる。

米国は韓国を絶対に手放さない。
その意向を受けた尹大統領が動いているとしたら、岸田政権もゴチャゴチャ言わずに受け入れ、半導体材料の輸出規制やGSOMIAなどの軍事協力体制を元に戻せとバイデン政権に言われているだろう。
尹大統領の来日が決まったが、アメリカにも行って議会演説する。

もう一つも問題は韓国の市民団体の頭のカタイ連中だ。
彼らは徴用工や慰安婦のネタに長い間生きてきた連中なので、徴用工の解決は絶対に避けなければならない大問題だ。
たぶん、相当な抵抗をするだろう。

でも、最終的にはバイデン政権の意向を受けた尹政権には勝てない。
地政学上の重要性は慰安婦や徴用工など過去の日韓関係を大幅に上回る意味を持っているからだ。
「泣く子(市民団体)もバイデンには勝てない」

日韓関係が大きく変わる可能性があると見ている。
日韓関係の正常化は岸田政権の大きなポイントになる。
としたら、何かと国民の意見を逆なでにしてきた岸田政権も、統一地方選挙でもなんとか生き残っていくかもしれない。

岸田政権の正念場は次の米大統領選挙かもしれない。



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

セールスとファンドマネージャーの会話(6)

4112983E-B46E-4A93-985B-232774C8EAC9


















セールス(以下S)「アメリカ経済は足腰が予想以上に強い。パウエルFRBもピーク金利が切り上がるとか、3月FOMCでは50bp利上げもあると言い出した。」
ファンドマネージャー(以下FM)「コロナ禍の支援資金がたっぷりと口座に眠っているし、失業率が歴史的にも低く仕事もあり、時間当たり賃金も上がりガッポと稼げる、小売りは強く簡単には腰折れしない。こんな状況では大幅な景気悪化は考えにくい。」

S 「それにしても今後の利上げが合計50bp(25bp×2回)が引き上げられ75bp(25bp×3回、あるいは50bp+25bp)になっただけ。」
FM 「米国株はEPSも底打ち感があり、利上げ終了とともに上昇局面に入ると見ている。」

S 「それにしても弱気の機関投資家が多いな。」
FM 「米大手のGSやJPMも景気悪化を見ている。」
S 「ここ数か月、機関投資家は超慎重なポジションを取り、ヘッジファンドもポジションリスクを減らしている。」
FM 「彼らが正しいのか、弱気の中から次相場は生まれるのか、じっくり見たいな。」

S 「ただ気になるのは株価が理屈どおりには動かない可能性だろう。」
FM 「特に日本株は3月決算期末で金融機関の持ち合い解消、空売りの期末買い戻し、配当取りなど需給が忙しい。それに加えてSQ対応の動きも散見される。」
S 「SNBC岡崎さんが株価の上昇時に日経VIが上昇するのはガンマスクイーズが出ている可能性を指摘している。」
FM 「日経平均は3月に入って2.8%上昇したけど日経VIも15.7%から16.5%に上がった。普通は株価が上がるとVIは下がるが、コール売りの買い戻しが日経平均を持ち上げている。SQ後は一巡感が出るだろう。」
S 「期末がらみの金融機関のトレード、オプション取引、さらにはAIなど理屈のないトレードが市場を席捲しているのかもしれない。理屈に関係のない動きをする所には注意だね。」

FM 「AIの進歩もある。チャットGPTなどの会話AIが発達すると、顧客にとっては証券セールスよりも気が利く存在になる。」
S 「困ったものだよ。仕事を失うかもしれん。でも、証券分野のチャット型AIはヤバい。ミーム株乱舞のような小型株乱舞の市場がAIで再現されるかもしれない。」
FM 「そうだな。チャットGPTでAIが同じ銘柄を買いと指示すると、不特定多数の投資家が一気に同じ行動を取るような場合も考えられる。」
FM 「テクノロジーは一方方向に進む。今後の市場はアルゴリズムに支配されていくのはかもしれない。理屈での解釈が難しい相場なのかもしれない。」



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

 

インフレ下の消費株を考える、ニトリ対ユニクロ

ユニクロ









インフレ下の消費株の考え方はデフレ下とは全く違うことに注意する必要がある。
目下の市場では何かしらの勘違いがある感じがしてならない。

第一に、売上げに対する考え方が変わる。
デフレ下では売上げの伸びは絶対的な成長の源だったが、インフレ下では製品価格が普通に上昇するので、普通に売上げは増加しやすい。
でも単に売上げが増加しただけでは何の意味もない。

第二に、売上げと売上原価の伸び率のバランスが重要になる。
インフレ下では原材料価格も中間製品価格も上がり売上原価が上昇する。
問題は売上げの伸びと売上原価の伸びのバランスだ。

第三に、人件費の高騰など販売管理費のコントロールが重要になる。
インフレ下では賃金が上昇し人件費が上昇する、さらに不動産価格も上がり賃貸費用も増加する。
販管費が増加しやすく、このコントロールが利益を出す重要な要因になる。

まずは小売り株の雄、経営力のあるニトリとファストリを比較して考えてみたい。

ニトリ
       1-3Q/22     1-3Q/21
売上げ   6317億円∔4.2%  6061億円∔12.2%
売上原価  3098億円∔8.2%  2861億円∔23.6%
販管費   2269億円∔7.0%  2120億円∔11.5%
営業利益   950億円ー11.9%  1089億円-8.9%

ファストリ
       1Q/23       1Q/22
売上げ   7163億円∔14.1%  6273億円∔1.2%
売上原価  3361億円∔16.4%  2887億円-2.1%
販管費   2659億円∔19.5%  2224億円∔4.3%
営業利益  1170億円-2.0%  1194億円∔5.6%

直近の動きを見たかったので、直近の四半期決算が数字を拾った。
なので、ニトリは1~3Q、ファストリは1Qのみの数字だが、前年比で見れば傾向はつかめる。

まず、経営力に定評のあるニトリだが、売上げ4%増に対して売上原価が8%増とバランスが悪い。
売上げでは客数がマイナスのに対し客単価が∔4%と、売上げの増加はほぼ単価の上昇=値上げの影響だけだ。
一方、ファストリは売上げの伸びが+14%に対して売上原価∔16%と原価上昇の悪影響は受けているがニトリほどではない。
客数+4%、客単価+16%と数回繰り返した値上げの大きな影響がみられるが、値上げしても客数がプラスを維持しているのがファストリの強さだ。

販管費の伸びは、ファストリで+19%、柳井さんが宣言した通り人件費が大膨張していると推察される。
一方のニトリの販管費は+7%と穏健な賃上げをしているだろうと思われる。

ファストリは賃金引き上げ販管費の急増、売上原価のインフレをなんとか客数の伸び=数量効果で補おうとしているが、製品値上げが大きく、このまま客数が伸びるかどうかは見方が分かれるだろう。
一方、ニトリは客数がマイナスになっていて、インフレの影響を吸収できていない。
売上原価や販管費のコントロールが効いているだけに、今後客数を増やすことが必要に見える。




 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

苦しみを与える側、救う側? 儲かったのは救う側

712D49E7-45F3-48D1-9654-0BD01462E947

















大河ドラマで「三河の一向一揆」と家康の戦いが描かれているが、貧しい時代にあって宗教は強い。
お坊さんが家康に言う「苦しみを与える側と救う側、住む世界が違う」
驚いたのは戦国時代でもお寺は非課税業者で、寄進や寄付でコメを大量に持つ富裕層だったことだ。
なんだ、現代と一緒だ。

統一教会が年間300億円もの信者の資産を集め韓国の本部に毎年上納していたことも、安倍氏殺害事件以降の関連ニュースで明らかになった。
教祖が死んだ幸福の科学の関連ニュースでも、教団の相続遺産が2000億円という考えられない金額だった。
しかも信仰をもとに巨額の寄付・宗教グッズ購入を強制し、それらの売上げは非課税で団体上層部はガッポガッポと儲かる。

1980年代、通勤する途中に電車の「つり広告」でビックリしたのは本のベストセラーが「太陽の法」などの幸福の科学の本だったことだ。
人気作家たちを抑えて大川隆法という知らない人の本が圧倒的なベストセラーNO1で、しかも他にも「○○の法」というタイトルの本が上位を独占していたことだった。
変だなと思ったが、信書店の店頭で信者が10冊、20冊とまとめ買いをしていく様子が報道された。
なんか「納得!!」という感じだった。

戦国時代は家康も一向宗と戦ったが、信長も比叡山延暦寺を焼き払った。
宗教はその信者を増やし、寄付等によって財力を高め、しかも武装し軍事力も持つ。
これは現代でも全く同じ構図を持っている。

俗世間は「苦しみを与える側」、宗教は「救う側」というが、戦国時代も現代も宗教は「儲ける」ためにある。
宗教法人の非課税制、信教の自由を基にした過度な優遇措置は考え直した方がいいようだ。
一向宗から税金を取ろうとした家康、やりたい放題の武装集団・延暦寺を焼き払った信長が現代にも必要な気がする。

世帯あたりの宗教費用は2018年1万1921円と家計調査の結果がある。
およそ4800万世帯とすると、日本全体では国民は合計年間5700億円を宗教関係に使っている。
けっこう大きな金額を払っているが、20年前には世帯当たり2万2500円を支出していたので20年間で半分近く減っている。
葬儀や法事の費用は「小さな葬式」や「区民葬儀」「家族葬」などで激減してきている。
それでも新興宗教は儲け続けるのだろうか?





 相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

米国株EPSの瞬間風速、業績回復の始まり?

6DD771A6-12D2-4EBF-9745-4951D42B02ED

















世の中、米国景気には疑心暗鬼の投資家も多いが、米企業は着実に業績回復の傾向を見せ始めた。
米FRBの引き締めで5%台の政策金利の経済で、業績が回復に入るって凄すぎる。

先月「米国株EPSの瞬間風速、米企業の底力が凄い」を書いたが、瞬間風速、3か月のEPS変化の3月初の数字はさらに凄いことになっている。
NYダウEPSは、2月増加率+4.7%から3月は+5.4%とアップし、ラッセル2000は+5.3%から∔14.3%に加速化した。
SP500も+1.2%とプラ転、低迷してきたNASDAQも-0.9%と3か月間でほぼほぼ横ばいとなってきた。
基調的な変化が起こっているのかもしれない。

NYDOW   S&P500   NASDAQ   R2000  
3月3日 1927.89 5.44% 224.63 1.29% 512.97 -0.99% 91.17 14.35%
2月3日 1893.19 4.70% 223.35 0.22% 504.55 -3.01% 84.6 5.35%
1月6日 1854.97 0.74% 230.21 3.10% 519.55 -1.97% 84.01 3.74%
12月2日 1828.46 -2.33% 221.77 -0.68% 518.11 -4.46% 79.73 -3.74%
11月4日 1808.22 -4.03% 222.85 -2.05% 520.22 -9.17% 80.3 -5.44%
10月7日 1841.41 -4.49% 223.29 -2.58% 530 -4.12% 80.98 -7.43%
9月2日 1871.99 -1.22% 223.29 -1.90% 542.29 -1.68% 82.83 -11.50%
8月5日 1884.17 -0.41% 227.51 0.69% 572.74 3.15% 84.92 -3.65%
7月1日 1927.91 0.55% 229.2 1.39% 552.75 -2.96% 87.48 0.28%
6月3日 1895.14 -0.61% 227.62 1.22% 551.56 -3.74% 93.59 4.91%
5月6日 1891.86 0.71% 225.94 0.65% 555.27 -5.95% 88.14 -3.25%

瞬間風速EPSを見ていると、二つポイントがありそうな気がする。

一つはウクライナ戦争、エネルギー価格急騰、欧州経済リスク、中国景気リスク・・・と様々な懸念があったが、いずれも「懸念」だけで織り込んだこと。

ウクライナ危機で絶望的な天然ガスの不足と軍事費の増大で苦境に陥ると見込まれていた欧州経済が、暖冬による天然ガス価格の暴落、ウクライナへの軍事援助もノラリクラリと交わしたことで生き吹き返している。
米国や主要国のインフレも各企業の対応を進み、インフレ率が将来落ち着いてくると期待されている。
中国でもコロナ対策から経済再開へと動き、3期目の習近平政権への期待も生じているかもしれない。

もう一つは小型株ラッセル2000の瞬間EPSが+14%と最も高い変化率となったこと。

小型株は財務面で脆弱さがあり、金利上昇局面では業績が悪化しやすい。
その小型株のEPSの回復は米経済全体の需要の強さを表しているのかもしれない。
これだけの急激な金融引き締めにもかかわらず、小売り等内需全体が想定以上に堅調といえるようだ。

もちろん、ウクライナの泥沼状態が欧州景気にどう影響するか、習近平の新政権が経済再活性化を達成できるかどうか、FRBの利上げがどこで最終局面を迎えるのか、いろいろな不確定要因はある。

3月と5月FOMCで追加利上げがダンディールになる中、金利はピークを迎える。
この期間のEPS変化で米企業の業績が増加トレンドに入るのかを確認したい。



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    

イールドスプレッド、数十年ぶりに注目!!

イールドスプレッド2301














古典的な分析ツールに「イールドスプレッド」がある。
大昔のインフレ時代に使われた遺物だが、再び現代のアメリカに蘇ってきている。

イールドスプレッドの原理は簡単。
10年債利回りと株式益回り(EPS/株価、PERの逆数)を比べたものだ。
長期の債券投資と株式投資のどちらが高いリターンを得られるのかを示すもので、株式益回り>10年債ならば「株の勝ち」、逆に株式益回り<10年債ならば「株の負け」。

リーマン危機以降の世界的な超低金利で、10年債利回りが非常に低かったので、株式益回りな債券よりも常に2~4%も上回った状態、株式が選好される状地合いが続いた。
なので誰も長い間注目さえしなかった投資尺度だったが、米債券の利回りがすべて4%以上になり、数十年ぶりにイールドスプレッドを意識する局面に入ってきたように見える。

米国の主要株価指数の益回りと10年債利回りを比べてみた。

       益回り             10年債利回り
      SP500  NYダウ   NASDAQ  
2月末  5.58% 5.68% 4.16% 3.94%
12月末 5.71  5.52  4.55  3.87
10月末 5.87  5.72  4.73  4.01

FRBの引き締め開始から1年、10年債利回りの上昇で「益回りー10年債=イールドスプレッド」が急速に縮まっている。
10年債利回りが10月並みに4%に乗せ、NASDAQのイールドスプレッドはほぼゼロの状況になる。
SP500でも2月末で-1.64%と2005年以降で最も接近してきた。

NYダウやSP500などの機関投資家の主要なベンチマークでイールドスプレッドの縮小が起こるとどういう影響があるのだろうか?

①イールドスプレッドがゼロに接近する状況では機関投資家は株よりも債券を選好する。
世界中の株式と債券、あるいはオルタナティブアセットに分散投資している機関投資家は、イールドスプレッドが逆転するような状況ならば、株式ウェートを減らし、債券ウェートを高めてくる、これは常道だ。

株式リスクを取って得るリターンであるEPSよりも、リスクの小さい10年債投資で得る金利の方がいいとなれば、当然、リスク対比でみれば債券が有利だ。
機関投資家はポートフォリオの配分を定期的に変更しているので、簡単に機動的にウェートは変更されてしまう。

②投資家のリターンは株式益回りよりさらに低くなるので、株式投資の魅力が低下する。
会社は純利益であるEPSから自社株買いをしたり配当を株主に分配する。
米国では総還元性向(自社株買い∔配当/利益)の比率は80%程度で、配当性向30%、自社株買い比率50%程度だ。

だから実際はSP500の益回りは5.58%だが、配当が1.7%、自社株買い2.8%の合計4.5%程度が実質的な株主リターンとなる。
もし10年債利回りが4.5%になれば、株式の高いリスクを取る必要はなくなる。
4.5%の利回りを10年債で受け取れるからだ。

というわけでイールドスプレッドは機関投資家だけでなく個人投資家にも大きく影響するだろう。
これから6月までの3回のFOMCと、それを受けた長期債の動きで決まる。
次回、もう少し掘り下げて考えてみたい。



相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

日経平均が底堅いのは、ドル建てでNYダウと連動しているから

2AB84132-F1F3-49F0-9086-6CF2C899E5DA

















最近、多くの株式評論家が「日本株はNYに比べて底堅い」と言う。
円建ての日経平均とドル建てのNYダウを比べると、たしかにそんな印象はある。
2/28にNYダウは232ドル下落したが、翌週月曜日の日経平均は70円にプラスと逆の動きだったし、2/24のNYダウは336ドルと急落したが、翌週月曜日の日経平均は29円安と小幅な下げにとどまった。

NYダウが大きく下落しても小幅な動きにとどまる日経平均は印象として正しいだろう。
そこで評論家は無理やり理由をこじつける。
「米長期金利が上がっても日本の緩和姿勢が一貫しているから強い」・・・「中国のリ・オープンで中国需要への期待が日本株を強くしている」・・・「円安で日本企業の業績向上期待が出ている」・・・「日本には低PBR株が多く、割安だから強い」という意見まで開帳された。

マジか?

以前から分析しているが、「日経平均とNYダウはドル建てで裁定関係が成立している」と考えている。
ドルでパフォーマンスを計測し、ドルのパフォーマンスで成功報酬を受け取るドル建て投資家が世界を牛耳っているからだ。

ここ半年のNYダウ、ドル建て日経平均の関係を見てみよう。
下の表はドル建てNYダウ、円建て日経平均、ドル建て日経平均の月間騰落率を比べたものだ。

NYダウ 日経平均 ドル建て日経平均
2023年2月 32656 -4.2% 27445 0.4% 201.49 -4.1%
2023年1月 34086 2.8% 27327 4.7% 210.14 6.3%
2023年12月 33147 -4.2% 26093 -6.7% 197.77 -1.3%
2023年11月 34589 5.7% 27968 1.4% 200.44 8.0%
2023年10月 32732 13.9% 27587 6.4% 185.61 3.2%
2023年9月 28725 -8.8% 25937 -8.0% 179.91 -11.2%
%数字は前月比騰落率

昨年9月~今年2月の半年で、NYダウ∔14.8%、日経平均∔5.8%、ドル建て日経平均∔12.6%だった。
上昇率ではNYダウとドル建て日経平均が12~14%で同水準にあり連動してるようだ。

今年2月はNYダウ-4.2%、ドル建て日経平均は-4.1%と下落だったのに対し、日経平均は+0.4%としっかりしていた。
この間、米雇用統計~CPI~PCEと続いた統計が予想以上に強く、米金利の上昇による円安、この円安分が効いた。

逆に昨年11月は円安ピークから円高方向で推移したが、この月はNYダウ∔5.7%とドル建て日経∔8%と上昇したのに対して日経平均は∔1.4%とほぼ横バイで終わった。
逆に円高に振れた為替がパフォーマンス数字を悪化させた。

はっきりしているのは、NYダウとドル建て日経平均の強い連動性だ。
ヘッジファンドやCTAによって裁定取引が実施されていることが見える。
この意味で「日経平均が底堅い」ではなく「日経平均はNYダウ×為替レートで決まる」ということだ。
金融緩和のせいでも、中国リ・オープンのせいでも、企業業績にせいでもないし、なんの理屈もない。

日経平均が底堅いのはドル建てでNYダウと連動しているから・・・これが正しい。
NYダウが横ばいでも為替が円安なら日経平均は上昇する。

目下の市場では10年利回りがいつどこでピークを打つかが株価トレンドを決める。
10年利回りがピークを打てば、NY株は反発に入り、為替は円高方向に動く。
先週はNYダウ、日経平均とも反発に入っているが、10年債が4%台でピークかもという見方が支えているのだろう。
しかし、まだ分からない、10年利回りのピークは4%かもしれないし、データ次第では4%以上になるかもしれない。
しばらくは流れについていくしかない。





相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

投信で大儲けしたのは誰? (3、販売会社の理屈)

1A880BA4-48DD-4260-82F6-C4B38D4A8E98


















今年真っ先に大人気となった投信がある、野村證券の「リ・オープンジャパン2301」だ。
投資家から1047億円を集めたと話題になった単位型投信だ。
この単位型というのが野村證券の新しい投信戦略のように見える。

販売手数料は税抜き3%と手厚く、しかも単位型としたことで「リ・オープン2302」「リ・オープン2303」・・・と継続的に設定できる。
追加型投信では販売手数料は1回かぎりだが、単位型で次から次と同様の投信を設定すれば毎回3%の販売手数料を取れる。
さらに株価上昇で基準価額が12000円に達すると早期償還条項がついているので、うまく株価上昇の波に乗れれば、禁止されている「回転売買」と同じ効果が得られる。

かつての巨大投信、「日本戦略ファンド」「グロソブ」「毎月分配」が純資産を減らし消えて行った理由の一つもこの「回転売買」だったように思う。

「回転売買」とは次から次と投信を乗り換えさせて販売手数料を稼ぐやり方だ。
非常に効率的に3%の販売手数料を得られるので販売会社の収益には絶大な効果がある。
「戦略ファンド」でも「グロソブ」でも一旦パフォーマンスが悪化すると、営業マンはどんどん売却を薦めて次々に別の投信を買わせる。
こうして回転させて販売手数料を稼ぐわけだ。
こうした投信営業のあり方が巨大ファンのを消滅させた一つの理由だ。

世界を見ると、著名ファンドはパフォーマンスを上げて運用規模を拡大し成長してきた。
有名なフィデリティの「マゼラン・ファンド」は伝説的なファンドマネージャー・ピーターリンチ氏が長期間運用して、巨大ファンドに成長させた。
現代でも同じでフィデリティ、JPM、キャピタルグループ・・・高い運用能力で巨大ファンドに成長してきた。

ここが日本と世界との大きな違いだ。
金融業界の頂点にいるメガバンクや大手証券がいくら儲かるかが投信ビジネスの最大の目標になる。
「運用能力を磨き、投資家の満足度を上げて巨大ファンドに成長させる」・・・というより、手っ取り早く収益を上げることが中心になっているからだ。
だから巨大ファンドがすぐに資産を減少させ・・・衰退する。

現代のパッシブ運用、インデックス運用には日本流の投信ビジネスは通じない。
販売手数料なし、運用報酬0.1%のETFやインデックスファンドが中心となる世界では、日本の得意とする3%の販売手数料を稼げない。

おそらくこうした弱点をカバーする投信が「単位型」なのではないだろうか?





相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村   

個人向け国債(変動金利)を買ってみました

300x300x5cd7de3ef075f8b86098f1e2













もし日本でも金利が復活するインフレ時代になったとすると、資産ポートフォリオをどう動かせばいいのだろう?
とりあえず「変動10」を買ってみた。
「変動10」とは10年の変動利付国債で、以下の条件がある。

①半年ごとに適応金利が変わる
②実勢金利に応じて適応金利が変わる
③最低金利0.5%が保証される
④発行から1年経てば途中換金が可能・・・という仕組みが財務省から説明されている。

これが投資家の救世主になるかは分からないが、やっと日本でも金利が復活するかもしれない段階で、どの程度日銀の金利正常化で国債金利が変化していくのか身をもって試してみたいという理由だ。

一般的に日本の債券市場には大きな欠陥があると言われている。
それは「実質金利」という概念がないからだ。
長い間デフレで物価を意識しないで債券市場が成り立ってきた唯一の国だったからだ。
物価上昇=ゼロならば名目金利=実質金利であり、わざわざ実質金利で考える必要はない。

米国には物価連動債(TIPS、インフレ連動債)の市場があり、5年、10年、20年、30年債がトレードされている。
現在、5年から30年まで物価連動債は1.5~1.6%で取引が成立している。

名目債券利回り=実質利回り+期待インフレ率∔リスクプレミアム
       =実質利回り+ブレークイーブンインフレ率
となるので、名目5年利回り現在4.2%であり、5年期待インフレ率は2.6%となる。

日本ではどうなのだろうか?
残念ながらデフレ続きで物価連動債が機能していないので、米国のような期待インフレ率や実質金利の把握が難しい。
米国のコアCPI(1月)は低下してきたとはいえ+5.6%、期待インフレ率は5年で∔2.6%なので今後インフレが2%台へと低下することが期待されている。
日本ではコアCPI∔4%だが、5年期待インフレ率はよく分からない。
日銀の物価目標+2%なのかもしれないが・・・

長期的に人口が大きく減少し、潜在成長率がゼロ近辺の日本では実質金利が大きくプラスになることは難しいだろう。
・・・としたら長期金利も2%を越えることはなさそうに見える。
現在はインフレ率が国債金利よりも高い状態で、債券投資は物価に負ける。
それでも「変動10」を買ったのは、今後の推移を肌身で感じたいという興味でしかない。




相場テクニックとして「酒田五法」格言をはじめ、相場格言の現代的活用や実戦のための本
株式需給の達人格言編


https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBQM526Y


PER・PBRなどのバリュエーションを実戦でリターンを上げることを主題として解説した本
実戦的バリュエーション

https://www.amazon.co.jp/dp/B097MY83XZ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BMX1VST198R56XWPHT2S

過去の株価というだけのでチャート、これを市場心理の分析道具として実戦で使うことを目標に解説した本
チャートの達人

https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8MD1YY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Uy5tFbPATARV5


正確なパフォーマンス計測から運用は進化する、自分の弱点の分析によって運用能力を引き上げる本
個人投資家の最強運用
https://www.amazon.co.jp/dp/B0874QPNDG/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_YO9LEbX6VWKB0



ソブリンファンドや年金ファンドなど海外の巨大運用機関の訪問記、市場を理解するのに役立つ本
株式需給の達人 (投資家編))

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


需給はすべてに先行する、株式需給を分析するための基礎知識を中心に解説した本
株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村    
最新コメント
読者登録
LINE読者登録QRコード
楽天市場
プロフィール

kabusanjin

株式需給の達人(おもしろ相場格言)
「酒田五法」などの相場テクニックに直結する相場格言をより多く取り上げました。 当ブログでも使った「最後の抱き線は心中もの」、「遊びの放れは大相場」、「放れて十字は捨て子線」など、実戦で使える格言を多く解説しています。 ケイ線に興味のある方、テクニカル分析に興味のある方、是非一読をお勧めします。
株式需給の達人(バリュエーション)
PERやPBRなどバリュエーションを理解し割安/割高の実践的判断の基に理論的な株式投資を解説します。 割安とは将来のリータンを示すのか、単に成長性がないというだけなのか、事例をもとに解説します。 株式投資の基礎として大切なもので、是非一読をおすすめします。
カテゴリー
RSS
  • ライブドアブログ