
日経CNBCのコメンテーター諸氏は「テーマ」を重視したコメントが多い・・・しかし経験的にはこのテーマを理由に株式売買するのは、短期投資ならとにかく長期では儲からない場合が多い。
本人たちは新しいトレンドを見つけ、それにそった株式戦略を示すことで投資家にアピールしている・・・が・・・テーマ投資は投資家にとっては「天井つかみ」になるリスクが高い。
証券の世界で駆け出しの頃の昔話だが、是川銀蔵氏、最後の相場師と呼ばれた老投資家がいた。
菱刈の金鉱脈を発見した住友鉱山の仕手戦で有名だが、今でも忘れられない彼の言葉がある。
それは1980年代の半ばで、ガン特効薬の開発を巡って製薬会社がしのぎを削っていた当時の話だ。
ガン克服が相場のテーマで、様々な抗がん剤やターゲット療法などのバイオ技術を研究している会社の株価が次々と暴騰していた。
当時、最愛の息子がガンと闘病中だった是川銀蔵氏が最後の力を絞って持田製薬を買い上げた。
自分の記憶でしかないが、株価1万円以上に暴騰した時彼が言った・・・「ガンが治るなら、いくらでも財産をつぎ込む。株価がいくら上昇してもいい。」
ガン克服というテーマに、息子がガンに冒された老相場師が挑んだ最後の言葉だった。
しかしその後テーマが陳腐化すると、株価は暴落し十数分の一になってしまった。
テーマとは多くの人が認めた世の中のトレンドだ・・・だから関連株が大きく上昇した後「テーマ」として多くの人に認識される・・・だから「テーマ」で株を買うのは常に株価が人気化した後になる。
そして「テーマ」は陳腐化する・・・関連株は下落する。
ほんの1~2年前、5G時代だ・・・半導体だ・・・電子部品だ・・・基地局投資・・・とコメンテーターたちが大騒ぎしていたことを思い出す・・・その後、すべての関連株が暴落した。
コメンテーター諸氏の「テーマ投資」好きが、投資家を惑わしている。
それでも日経CNBCの大川智宏氏は「テーマ」はテレワークだと言う・・・テレ会議など関連するシステム会社や情報会社は構造的に「買い」で、オフィスが不要になるので不動産会社が構造的に「売り」としていた。
また、同じく日経CBNCの鈴木亮氏も、オンライン学習やオンライン診療の関連株は長期テーマになるので、構造的な買いトレンドを作ると言う。
これら評論家の言う「構造的」という言葉はいつ買っても儲かるという意味なのだろうか?
だったら信じない方がいい。

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