
リスクとはポートフォリオの収益率のバラツキのことだ。
大きく儲かったり/損したりするポートフォリオはリスクが高く、儲かったり/損したりの度合いが小さいポートフォリオはリスクが低いということになる。
これに対してボラティリティ(ボラ)は価格変動のことで、大きく変動する商品や銘柄はボラが高いといい、価格の変動が小さい商品や銘柄はボラが低いということになる。
個人投資家の最強運用ではいかにして安定的に収益が上がるポートフォリオを作るかであり、リスクを抑制してリターンを上げることが基本。
個人投資家の最強運用では、キャッシュを有効に使うこと、キャリー収益をきっちりと上げることを重視してきた。
キャッシュ比率やキャリー収益はリターン/リスクに大きく影響するので、リスク全体を考慮することで最適な運用ができる。
というわけで、今回はリスクに注目したい。
まず株式のボラを10%、円/ドル為替のボラを5%とすると、株価指数のボラが10%、高配当株のボラが7%、REITのボラが5%、外国株のボラが10%+為替のボラ5%で合計15%・・・程度が想定できる。
これらの数字は、過去の経験則でおよその数字だ(実際の数字はもう少し高いかも?)。
一方、キャピタルゲイン収益の方は想定はできないが、キャリー収益はおよそ想定できる・・・株価指数の配当は2%、高配当株の配当を3%、REITの配当を4%、外株の配当は2%程度となる。
外株は為替リスクが加算されるので、日本株よりもリスクが大きくなる・・・ここではリスク低下効果を考えるため、(1)日本株の株価指数に100%投資した場合、(2)これに高配当株を加えた場合、(3)さらに高配当株とREITを加えた場合のリスク低下の効果を考えてみよう。
運用金額を500万円とすると・・・
もし、100%日本株にすれば、そのポートフォリオのリスクは50万円(500万円×10%)、そして収益は年に60万円(50万円+配当10万円)を儲けるか/40万円(50万円-配当10万円)損するかという範囲になることが普通の市場状態で想定できる。
これに高配当株を50%組入れれば、このポートフォリオリスクは43万円(250万円×10%+250万円×7%)、収益は年に55万円(43万円+配当12万円)を儲けるか/31万円(43万円-12万円)損するかという範囲になる。
さらにREITを加えて各資産33%とすると、このポートフォリオのリスクは36万円程度、収益は年に51万円(36万円+配当15万円)を儲けるか/21万円(36万円-配当15万円)を損するかという範囲になる。
つまり、想定される最大損失金額が、株価指数100%だと40万円、株価指数50%+高配当株50%だと31万円、株価指数33%+高配当33%+REIT33%だと21万円と下がっていく。
この数値例で重要なことは、ボラが低くキャリー収益の大きい商品を組み入れると損失の可能性を大きく低減できることだ。
つまり、安定した低リスクのポートフォリオを作るには、低ボラ、かつ、キャリー収益の大きい商品を組み入れるということが重要になる。
前々回で話した通り、キャッシュ比率を高くすればさらにリスクを大きく引き下げることができる。
儲けたいから運用するわけで収益ばかりが気になるところだが、リスクの面から考えてみることも需要だ。
「儲けは絵に書いた餅」で空想=ファンタジーだが、想定外ということはありえるにしても「リスクはリアル」だからだ。

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