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習近平がレアアースの採掘施設を訪問したのをきっかけに、中国が対米摩擦のお返しとして「レアアースの禁輸」をするのではないかという観測が出た。
これで欧米市場は一段安となり、NYでも大幅な株価下落となった。
たしかに中国は全世界のレアアース生産の70%を握り、埋蔵量でも世界の40%と圧倒的なポジションにいる。
この強い立場で「レアアースの禁輸」を外交カードに使えると思っているかもしれない。
でも、この「レアアースの禁輸」は非常に筋が悪い話だ。
日本が尖閣諸島を国有化した時、中国が激怒し、この戦略的資源であった「レアアースの禁輸」を日本に対して行った。
でも結果はどうだったかというと・・・
たしかにレアアースの価格は高騰し、採掘業者にはウハウハな環境にはなった。
しかし、パナソニック、日立、ホンダなどの日本企業が徹底的な省資源技術の開発、徹底的なリサイクル、オーストラリアなどの輸入代替で、中国の「レアアースの禁輸」を簡単に克服してしまった。
その結果、何が起こったかというと・・・
中国のレアアース採掘業者は、日本という貿易相手を失い、輸出が減少し、在庫がだぶつき、最後は業績悪化に悩まされた。
「レアアース禁輸」を対米で実行しても、おそらく同じ結果になるだろう。
歴史に学ぶことが多い、習近平政権にはこの失敗した日本への「レアアースの禁輸」の記憶がよみがえるだろう。
中国の「レアアースの禁輸」は筋が悪い。

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