
REITは簡単に売買できる不動産投信で、実物の不動産投資に興味ある投資家が少額で投資できる便利な投信だ。
不動産投資は、悪い意味で話題になることも多い・・・昨年は「かぼちゃの馬車」があったし、今年も年初から「レオパレス」が世の中を騒がせている。
個人投資家にとって実物の不動産投資となると、賃貸アパート経営か、ワンルーム・マンション投資ぐらいの選択肢しかない。
オフィスビル投資となると、巨額の資金が必要になるし、ノウハウも必要にり、かなりハードルが高い・・・というか個人では手が出ないのが実情だ。
上場REITには、オフィスビル専門に投資するもの、商業施設専門に投資するもの、物流施設専門、ホテル専門・・・などなど、様々な種類の不動産投資を行っているREITがある。
個人が都心の一等地のビルや超高級ホテルなどに投資できる唯一の投信がREITだ。
これをうまく使えば、投資ジャンルを一気に増やせ、自分の不動産資産全体の分散効果を高めることができる・・・それがREITの強みだ。
では、REITの60本ぐらいが上場され、時価総額は20兆円弱の規模だが、実際、どうやって選べばいいのだろうか?
第一のポイントは、REITは利回り商品なので配当利回りがまず重要になることだ。
ただし、配当利回りが高ければいいというわけではなく、配当の安定性を含めた利回りの高さが重要になる。
具体的には、時価総額(大きい方が安定しているが利回りは低くなる)、財務状態(借金が多ければ配当が高くなる)、物件の集中度(一部のビルに依存していないか、地域的に集中していないか、など)の三点が重要なチェック項目だ。
一般的な傾向だがREITの時価総額が大きいほど、人気のある大型開発物件が多くなり、業績が安定する。
したがって、時価総額と配当利回りの関係を見れば明らかだが、時価総額の大きさと利回りは反比例する傾向がある。
比較的時価総額が大きく安定感のあるリートを対象に配当利回りを加味して選ぶことが大切だ。
財務状態を指す用語で、LTV(ローン・トウ・バリュー)がある。
これは借入金を資産価値で割ったもので、REITの平均は40~50%といったところになり、LTVが40%あるいは30%台のREITは保守的で安定感が高いといえる。
当然の話だが、借入金を増やしてビル投資をすればそれだけ賃貸料も上がるので、配当利回りも高くなるわけだ。
物件の集中度。大型開発ビルに資産が集中している場合、大口テナントの退去で大きな影響が出てしまうし、特定の地域の物件に集中している場合、その地域が災害などが起これば大きな下方修正要因になってしまうかもしれない。
少数ビルへの集中投資や特定地域への集中投資は、やはりリスクを高め、配当の安定性を損なう要因になりかねない。
次回に続く・・・

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