
今、株式評論家がいろいろと話題にしているのが、「TOPIXの配当の再投資」だ。
配当をもらえる権利付き最終日の株価から、配当落ちする日に配当分だけ株価が理論的に下がる。
これを補うための、このスケジュール化された先物買いが、インデックスファンドや年金ファンドなどから3月末と9月末に入る・・・これが「配当の再投資」だ。
特にTOPIX(配当込み指数)をベンチマークとしている機関投資家の資金運用には大きな影響がある。
たとえば100億円のインデックスファンドだったら、年間配当2%の半分に相当する1億円の配当分が落ちる・・・時価は100億円から1億円低下し99億円になる・・・そして、3か月後に1億円の配当を受取り、ファンドの時価は99億円から100億円に戻る。
しかし、困った事に配当落ちから配当受取りまでの期間、ファンドの時価総額は1%の配当分だけ小さくなってしまい、この間にTOPIXが大きく変動すると、この配当分だけ連動しなくなってしまう。
これを避けるために、配当落ち前後に、この落ちる配当分を先物の買いで補っておくという必要がある。
これが「配当の再投資」で、おそらく、市場全体では今週末の配当落ち前後で5000億円相当の配当分の先物買いが出てくるというわけだ。
このスケジュール化されている機関投資家の先物買いをめぐって思惑が出る。
この先物買いで株価指数が上昇しやすい状況になる。
だから、先物価格が持ち上げられた所で先物を売れば利益を上げやすい・・・多くの評論家が個人投資家を煽っている。
でも、実際は全くの無駄という事を頭に入れておくべきだ。
「配当の再投資」の先物買いは、立会外で証券自己を引け値を基準とした相対取引で行われるからだ。
機関投資家の先物買いに対して、証券自己が先物ショートで対当する・・・だが、証券自己はあらかじめ、当日の引け値に向かってロングを作っておいたり対応しているので、必ずしも市場で買い戻すことはわけではない。
そもそもこうしたスケジュール化された先物売買は、機関投資家と証券自己が事前交渉で決まっている。
さらに株式評論家の間で話題なのが、「日経ダブルインバース」の純資産の急増だ。
これは日経の逆張りツールで、日経が下がるとダブルで儲かるETFだ。
この資金流入で、コメンテーターは「日経ダブルインバースの資産急増後、一段と日経が上昇するれば、大きな踏み上げ相場が期待できる」と言う。
でも、「安い時に買って、高い時に売る」のは相場の王道で、踏み上げを期待して高い時に買うのは問題も含む。
売り方は資金に余裕があれば、日経平均が下落するまでポジションを引っ張ることもできる。
「日経ダブルインバース」への大きな資金流入があったからといって、すぐに「踏み上げ」を期待するのは早計ではないだろうか。
多くのコメンテーターの好きな言葉は「踏み上げ」だが、現代の株式市場では死語かもしれない。
事実、「日経ダブルインバース」の残高が大きく増加している場面では、その後に日経平均が下落することの方が多い。
株式評論家に騙されない方がいい。

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