IMG_0602
















小型株ファンドのパフォーマンスが落ちている。
「やさしい投信の選び方」でも書いたが、小型株投信のファンドマネージャーはけっこうプロ意識が強く、そしてかなりマニアックな連中が多い。
そして、これらのマニアックなファンドマネージャーが意外と苦戦している。

主な小型株・独立系ファンドを一覧表にまとめたのが下の表だ。
まず、ここ数年で大きく資産残高を伸ばしてきたのが「ひふみ投信」。
もともとジャーディンフレミングで小型株アナリストをしていた男が、その後いろいろあって独立系投信を立ち上げたのがこの「ひふみ投信」で、ここ数年の好調なパフォーマンスに加え、確定拠出年金やNISA向けの対象ファンドに選ばれ、宣伝のうまさもあり急成長してきた。
現在、公募の「ひふみ投信」、NISAやiDeCo向けファンドの元となっているマザーファンドは7500億円にも達し、純粋に小型株だけで運用できる限界をとうに超えてしまった。
そのためにアメリカ株も組入れるなどの組入れ銘柄の拡大対応をしているが、もはや小型株ファンドとは呼べなくなっている。
過去3年のリターンは+35%と高いが、ファンドの変質とともに高いリターンは期待しにくい。

「日本中小型ファンド」は超マニアックなファンドマネージャーが運用しているが、毎日4~5社の経営者と面談し、年間1000社の面談結果とデータを基に組み入れ銘柄を決める。
企業の中期的に達成可能な利益水準と適正なバリュエーションを想定して、上値余地の大きい銘柄を組み入れていくという運用手法を取る。
さらに新興市場と東証2部銘柄がファンドの10%以上あり、他のファンドより小型株バイアスが強いこともこのファンドの特徴だ。
ファンドのパフォーマンスは純粋に小型株から生じているため、他のファンドよりもパフォーマンスのバラツキが大きい・・・過去3年で+46%と圧倒的なリターンを生み出している反面、過去1年で-16%と一番やられが大きい。

「コモンズ30投信」は、著名ファンドマネージャー氏が独立系運用会社を立ち上げ、公募投信を運用しているものだ。
これも純粋に小型株・新興市場株ファンドとはいえないが、独特の投資判断で長期投資を実践するファンドで当然小型株の成長をリターンの源泉にしているファンドだ。
でもパフォーマンスとしてはあまりパッとしない・・・過去3年で+29%、過去1年で-14%とどちらも中程度だ。
渋沢栄一の子孫が立ち上げた会社なので、今度の新紙幣発行で多少人気になるのことを期待しているかもしれない。

「小型ブルーチップ」は最大手の運用会社が運用する小型株特化の投信だ。
この最大手運用会社と親会社の強力な販売力で設定した投信はどれでもよく売れてしまうので、運用のプロである必要はなく、サラリーマン的なファンドマネージャーで十分なのが投資家から見るとマイナス要因だ。
このあたりの事情がパフォーマンスにも表れているのだろう・・・過去3年で+29%、過去1年で-15%と、他の投信と比較して、儲かる時は小さく損する時は大きいという特徴がある。

次に、小型株のパフォーマンス悪化が何を意味しているかを次に考えてみよう。

資産残高 パフォーマンス    
    3か月 6か月 1年 3年
ひふみ投信 1307億円 12.1% -13.1% -10.3% 35.0%
日本中小型株 254億円 4.9% -15.9% -16.7% 46.5%
コモンズ30 151億円 7.2% -14.1% -9.8% 29.6%
小型ブル-チップ 105億円 9.7% -15.4% -12.9% 29.4%
TOPIX   7.7% -11.2% -5.9% 26.2%




にほんブログ村