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この言葉は正しくは相場格言ではないかもしれないが、ワシの相場の師匠がよく使ったフレーズだ。
この師匠はワシの入社当時支店長をしていて、たけし軍団のような自分の派閥営業マン集団を持っていて、この師匠が声をかけると全国の支店から注文が次々と出て、推奨銘柄が急騰するということがよくあった。
当時、ワシは投資情報部で株の勉強をしていた頃、この師匠の考え方がいろいろ勉強になったことを今でも覚えている。

記憶している範囲でいうと、師匠の最初の推奨銘柄は住友鉱山で、もちろん、菱刈鉱山で過去最高品位の金鉱脈が見つかったことが契機だった。
師匠は鹿児島県にある菱刈鉱山に行き、その鉱脈の実態、開発計画を調べて大相場になると予言した。
「菱刈の金」発見はニュースにもなった話で多くの人が知っている事だったが、自分で調べて株価10倍になると確信を持って言ったのは師匠が初めてではないかと思う。
その後、2~3年の期間の上昇トレンドを作り、結局、株価は数倍になった。

そして、最後の推奨銘柄がヤフーだった。
当時、インタネットの勃興期でアメリカではヤフーが上場した頃の話だ・・・検索大手に君臨していたのはネットスケープで、まだ、グーグルも出ていたかった時期。
日本でも米ヤフーの子会社であった日本ヤフーがネット関連で初めて上場することになった。
師匠は新規上場の日本ヤフーに注目し、自分の軍団に全力で買えと号令をかけた。
そして、自分でも全力買い(当時はコンプラがうるさくなかった)し、その後大相場に発展し、おそらく自分でも数億円の資産を作っただろう。

もちろん、今ではコンプライアンス規則が厳しく、自分で買うなんて御法度だ。
でも、この師匠が魅力的だったのは、自分の考えを明言し、違う意見を認め、正々堂々を相場に立ち向かう姿勢だった。
若かったワシが全然違う見方や意見を言っても、それを尊重して議論をしてくれた。
そして、最後に必ず言ったのが、この言葉「相場は自己主張の戦いだ」だった。
自分で考え、自分で判断し、自ら主張し、自ら行動する・・・これが相場で生きていく上でもっとも重要だという教えだ。
この姿勢はワシの行動規範となり、今でも自分の中に存在している。



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