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日経CNBCで、個人投資家向けの個別銘柄の投資相談をやっている。
ある個人投資家が「材料株を高値で買ってしまい、株価が半分以下になってしまった。どうすればいいか?」と質問した。
その材料株はスマホのSIMカードをやっている会社で、2年ほど前に人気化したらしく、その投資家氏はその時買ってしまったらしい。
そして、答えは・・・株価が半分以下になってからではどうしようもない。たとえば、株価が10%下がったらロスカットをするとか、ルールを自分で作るべきだ。

昔、証券会社で自己ポジションの運用をやっている時、ある部長が「なんで、こんなにやられているんだ? ロスカットはどうなっているんだ?」と怒鳴ってきたことがあった。
ワシは当時やっていたロング/ショートで「股裂き」と呼ばれる状態にハマっていた。
ロング側で買った株が下落し、ショート側で売っていた株が上昇したために損失が膨らんでいた。
このロング/ショートは、「平均への回帰=ミーン・リバージョン」という現象、つまり株価が一時的に乖離しても一定期間を置くと平均値に戻ってくるという考え方でやっていたので、ワシは一時的乖離と考えていた。
だから、この部長に言った「ロスカットはしません。一時的な損失だから。」
でも、この部長、損失が増えると自分の立場が危うくなると思い、ロスカットしろと無理やり言ってきたが、頑として無視した。
その後、大幅に「平均への回帰」が起こり、損失の2倍以上の利益が生まれた。

ロスカット、損失を限定させることは、自分のポジションを守ることにつながるし、売ってしまえば損失を忘れられるかもしれない。
しかし、これは株式投資の原則「株は安く買って、高く売れ」に逆らっていることを忘れてはならない。
この個人投資家氏のように、材料が出て株価が急上昇している株を高値で買ってしまうと・・・そして、人気が一巡し株価が下落・・・そして、ロスカット水準に下落し、安値で売却する。
これを繰り返すと、この投資家のポジションは永遠に損失を積み重ねることになる。
際限のない損失により、この個人投資家は最悪、破産してしまうかもしれない。
なぜか? 一見、ロスカットは損失を最小にする魔法のように見えるが、株式投資の原則に反し「高く買って、安く売る」ことをしているからだ。

ではどうすればいいのか?
たとえば、株価が半分になっても自信を持って保有できる株のみに投資することだ。
あるいは、投資採算を厳しく判断して買えば、株価下落によってさらに魅力が増す銘柄に投資することだ。
会社のHPを見たり、決算書をネットで見たり、説明会のビデオを見たり、様々な開示資料が簡単に手に入る・・・自分で会社を調べて、そして、自信をもって買うことだ。
そうすれば、仮にNY市場が暴落して株価が半分になってしまっても、ロスカットではなく買い増しを考えることができる。
そこが投資で成功するか?失敗するか?の分かれ目のような気がする。



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