
日本株はPERは11倍、PBRは1倍と経験的には割安圏だ・・・でも、今までPER12倍で底値圏だと言ってきた評論家もさすがにPER11倍が底値だと誰も言わなくなった。
株価= 一株利益 ✖ 人気(PER) ・・・であるので、PER水準の長期的な低下は日本株の人気が下がっているということを意味する。
アベノミクスが始まって景気が回復し企業業績も増加し、PERも14-18倍のレンジで取引されてきたPERレンジが12ー15倍と切り下がってきている・・・そして、クリスマスの暴落でPERは11倍に低下、さらにレンジを切り下げるのか注目される。
バリュエーションの観点から2019年の注目点は次の3点だ。
1)そもそもPERは株式の人気のバロメーターなので、PERの低下は将来の不安感を織り込んでいる。
将来の景気後退と一株利益の減少を株価が先取りし、PERが低下しているという理屈だが、アナリスト予想の一株利益は増加ペースが鈍化する程度で大きな減少はない。
2)個別の上場銘柄でPERは異常に低い「超割安」銘柄が増えている。
東証一部2110銘柄のうち、681銘柄はPER10倍割れ、267銘柄がPER7倍割れの状態だ。
PER7倍とは益回り(一株利益/株価)で14%・・・もし配当性向40%なら、利回り5.6%に達するレベルだ。
3)当然の事ながら、現在の暴落市場では配当利回りの高い銘柄が増えている。
リートやインフラファンドを除いても、東証1部で配当利回り4%以上は、239銘柄もある。
もちろん、個別銘柄のファンダメンタルを考える必要があるが、この利回りを実現できれば利回り投資家からはすれば十分だ・・・低金利の日本で円建てで4%リターンもあれば十分に満足すべき水準だ。
というわけで、いくら不人気の万年割安株と呼ばれる銘柄にしても、配当利回り4%以上あり、株価が横ばいならば十分に投資対象になる。
株価が上がらなくても採算がとれる銘柄が、今年の絶好の投資対象になるだろう。
株価が高い時だと下落リスクも大きいが、株価が冴えない時に割安株を買えば下値リスクは限定的で、配当だけでも十分に投資採算に合うからだ。
そもそも利回りを重視した投資をするには、株価の高いボラティリティが障害になる。
株価が大きく下落すると、せっかくの高い配当利回り銘柄も評価損が出てリターンを実現できないためだ。
でも、株価が大きく下落した時に逆張り投資をすれば、配当利回りを実現しやすい・・・利回り投資家には、この株価下落時が絶好の投資機会になる。
おそらく、2019年は「株価下落時に利回り株を買う」という戦略がもっとも効率的に思う。
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