
ビットコインの暴落に伴うもう一つの問題はビットコインの採掘、マイニングで、マイニングが行われなければビットコインの取引は止まる。
マイニングは以前は中国勢が圧倒的に多く、その状況もよくつかめなかったが、最近ではSBI,GMOなどの日本企業がマイニングに参入しているので、これらの上場企業の決算資料である程度の状況はつかめるようになった。
そこで、ビットコインのマイニング事業に参入しているGMOインターネットの7-9月期の決算資料で確認してみよう。
マイニング事業ではマイニングの計算スピードであるハッシュレートとビットコインの総採掘量が指標になっている。
ハッシュレートは6月384PH/S、7月384PH/S、8月459PH/S、9月479PH/Sとなっている。
PH/Sはペタハッシュ/秒(1秒間に千兆回の計算を行う)でマイニングのスピードが向上していることを意味する。
さらにGMOは年内に800PH/Sにまで能力を引き上げていくとしている。
一方、総採掘量は6月3.76億円、7月4.89億円、8月4.00億円、9月3.82億円という状況でほぼ横ばいで伸びていない。
資料にはビットコイン価格の停滞と、総ハッシュレートの上昇(業界全体のスピードアップ)が収益性の低下を招いているとコメントされている。
GMOのマイニング事業は収益12億円(6か月)で営業利益は6.4億円の赤字だ。
ビットコインの価格が7-9月期よりさらに下落している現在、マイニングの収益はほとんど上がらないだろう。
さらに問題なのはマイニング事業の投資キャッシュフローが183億円の赤字となっていることだ。
つまり、183億円の先行投資を実行し、マイニングのスピードを引上げ、総採掘量を増やそうとしているが、収益がなかなか増えてこないという状況なのだ。
そんな状況下で、今回のビットコイン価格の暴落が起こっており、さらに採算を悪化させてしまう。
GMOグループ自体は収益を上げているので、マイニング事業の赤字が問題となる水準ではないが、このまま先行投資を続けても投資回収できるのか疑問にはなってくるだろう。
いずれにしても、マイニング事業の採算の低下はGMOに限った問題ではなく、業界全体でサーバー等への新規投資を手控えてくるだろう。
NVDIAの7-9月期決算でも、ビットコインのマイニング事業向けのグラフィック半導体等の供給過剰で株価が大きく下がった。
この傾向は今後も続きそうというか、ビットコイン価格の下落から見れば、もっと厳しくなると想定しておく方がいいだろう。
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