
自民党が外国人の単純労働者の受け入れを拡大する入国管理法の改正を国会に提出し論戦が始まる。
人手不足の業界からの要望も強く、おそらくこの法案は可決されるだろうが、これが成立すると、日本はパンドラの箱を開けることになるだろう。
日本国内の人手不足に陥っている業種のみ受け入れるといっても、一旦、労働者を受け入れれば他の会社や業種に転職したり人の動きをすべて管理するなんて不可能だ。
しかも人権などの制約も多く、当然、受け入れた外国人労働者にも自由や人権があり、労働者の権利は守られなければならない。
だから、法律を犯したようなケース以外は強制的な帰国命令やその他の不当なことはできない。
労働ビザを二種類に分け、一方は5年限定、もう一つは期間限定なしにするとしているが、5年限定といっても5年後本人が更新を希望したら正当な理由なく拒否できないだろうし、結局、無期限に受け入れるのと同じことだ。
それに5年も働いていたら人間関係もできるし、生まれた子供だって大きくなり、家族も日本の生活に慣れて永住を希望する人も多くなる。
さらに日本国内に財産ができマンションや家を買うかもしれないし、独立して事業を行っているかもしれない・・・こんな事は簡単に想像できるし、彼らの自由や人権を民主国家である日本は守らなければばならない。
世界の動きは全く逆で、外国人労働者の受け入れ(移民の)制限がトレンドだ。
ホンジュラスの難民が米国を目指して移民キャラバン行進をしているが、トランプはメキシコ国境に1万5000人の米兵を派遣し国境管理を厳しくすると言っている。
欧州でも中東からの移民をどうするか大きな議論になり、イギリスのユーロ離脱の一つの理由になったのは欧州経由で流入してくる移民を抑えることだった。
日本が逆に外国人労働者に門戸を開くとなれば、希望者が大挙して日本に押し寄せることになるかもしれない。
英国で働いた時、思ったのは旧英連邦からの移民(インド、オーストラリア、香港など)が非常に多いことと労働ビザ管理の厳格さだった。
旧英連邦からの移民受け入れは宗主国としての歴史の問題だったのだろうし、それと対極に労働ビザの厳格な管理があるのが面白いと思った。
英国の労働ビザは自らの職員の待遇やポジションを保障する形で企業が申請する。
つまり、労働者はその企業に属している限り働くことが可能なビザで、一旦、その企業を退職したら英国内で働くことはできない。
外国労働者の管理を企業の責任で行うことになるので、企業が欲しくない人材は入国できないことになり、いい加減な労働者を入国させない仕組みとして有効だ。
ただし、4年間英国内で働けば永久ビザをもらえるので、その後は転職も自由になることで民主国家としての形も維持されている。
日本の外国労働者受け入れは、国家としての基本的戦略もなく、人手不足の業界からの要望を受けてなし崩し的に行われようとしている・・・それが非常に危険で、明確なビジョンや基本戦略を作り、その規範の上で外人労働者を受け入れることをしないと、不法滞在者も増えて管理不能に陥るリスクもある。
外国人留学生を受け入れた時のことを考えてみれば簡単に分かる。
留学生ならアルバイトで安く使えるし・・・という安易な考えが・・・留学もどきの大量な不法滞在者を生み、いつのまにか、国民の1%は外国人になってしまっている。
外国人労働者を受け入れるならルールを明確にすると同時に、厳格な入国管理をしないといつか後悔することになるかもしれない。
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